ガルパ・ミニ -みにみに・が~るず・ぱ~てぃ~ - 作:ツナ缶マン
みんなは食べ物で遊んじゃいけませんよ?
と言う訳で苦渋の投稿です。
「ねぇ薫…」
「千聖?どうかしたのかい?」
ある日、千聖は薫と遭遇する。
しかしその場所は―――
「みんな~。お茶入れたよ~」
『はきゃない…』
『あら~』
「ふふっ、熱いから気をつけてね?」
『はきゃない…』
『あらあら~」
「帰ってきたばかりで言いたくないのだけれど、なんであなたが私達の家に居るのかしら?」
「花音に呼ばれたのさ」
「そうだよ千聖ちゃん。薫さん、お茶どうぞ?」
「花音。このおバカさんにお茶なんて勿体ないわ。雑巾の搾り汁でも出しておきなさい」
「随分な言われようだね…」
彼女が薫と会ったのは花音とルームシェアをしている部屋の中だった。
当然千聖は薫がいることに首を傾げたが、もう1人の部屋の主は何事もなかったかのようにミニ達を含めた皆にお茶を入れていた。
千聖は花音からお茶を受け取ると、一緒のものを受け取った薫に対して随分と雑な対応をされてしまったことに薫も苦笑いを浮かべながらお茶を受け取っていた。
「花音、しらさとちゃんのお世話ありがとね」
「ううん。アルバイトも無かったし大丈夫だよ?」
「…それでどうして薫を家に入れたのかを教えて欲しいのだけれど?」
「えっとね…」
「そこからは私が話すよ、花音」
「あなたには聞いてないのだけれど…」
千聖は先日連れて帰ってきたしらさとちゃんの世話の礼を花音にしてから薫を家に上げた理由を問い質そうとするが、そのタイミングで空気を読まない薫が割って入ってきた事によって千聖は不機嫌そうな表情を浮かべていた。
「私が外を歩いていたら、花音がこの可愛い千聖と一緒に買い物中に迷子になってた所を助けたのさ。
そしたらお礼と言うことでここまで連れてきてもらったのさ。この王子様と一緒にね」
「花音、薫が言っていることは…」
「本当だよ…。学校とかなら大丈夫だけど、スーパーとか行くときはまだ迷っちゃって…」
「…そうだったのね」
「それにしらさとちゃん…他の子まだ会ってないって言ってたからはかないさんと会わせてあげようと思って…」
「確かに明後日事務所行くときにやまやちゃんと会わせるのが最初だったから…薫、さっきは言い過ぎたわ」
「気にしてないさ。花音の入れたお茶に比べてたら大したことじゃないさ」
「雑巾の搾り汁から風呂の残り湯に格上げしてあげるわ」
「…随分とマシになったが、あんまりじゃないかな?」
「そっ…そうだよ…。さっきまで薫さんにも手伝ってもらってたし」
花音を助けたという事実を聞いた千聖は先ほどまでの薫への態度を改めた。
改めたはいいがそれでも扱いは十分酷い物だったことに薫は表情をなんとか作るが、ここで花音のフォローが入るが―――
「花音、私が薫にこうしてるのは怒ってるからじゃないわよ?」
「えっと…じゃあどうして…?」
しかし、そのフォローは全くの無意味だった。
では、なぜ千聖は薫に対しての当たりが強いのかがまるで分からなかった花音は思わず声に出して聞いてしまい、その声に答えるようにして千聖は笑みを薫に浮かべていたがその目だけは全く笑っていなかった。
「薫…あなたさっきから2人の名前をちゃんと呼んでないわよね?」
「えっと…それは…」
「ちゃんと名前があるのだから呼ばないのは…どうしてかしら?」
「それは、お姫様や王子様と言う方が喜ぶと思ったからで…」
「今の薫のその理由、創作物でよくあるクズ男の行動そのものだと思うのだけれど…?」
「ぐはっ!?」
「ふえぇ~!?薫さん~!!」
「花音、触っちゃだめよ!!殺虫剤よ!!いえ、塩撒きなさい!!塩!!」
『あっ…あら~…』
『はっ…はきゃ…ない…!!』
千聖の放った言葉を聞いた薫は口から血反吐を吐いてそのまま床に倒れこんだ。
その姿を見た花音は慌てだすが、千聖は倒れている薫に追撃をかけようとしていた。
それを見たミニ達はその光景に恐怖を覚えて互いに抱き合って恐怖から目を背けようとした中で学んだ。
――――決して千聖を怒らせてはいけない。
そう共に学んだはかないさんとしらさとさん。
危機を前にした2人の仲は自分たちとそっくりな千聖と薫とは対照的に、互いの好感度がうなぎ上りに高まっていくのだった。
「そういえば、久々にさーくるで練習するね…まりなさん、元気かな~」
「うん。最近は香澄ちゃん達がバイトしてるからりんぐを使ってたもんね…」
今日のポピパは一味違っていた。
何故なら今日の練習は有咲の蔵ではなくて、久しぶりのさーくるでの練習することになったから。
蔵での練習もいいがスタジオに入っての練習も気分が違う。
しかも、最近スタジオで練習する時は香澄達がバイトをしている”りんぐ”を使うことが多く、久々のさーくるにたえの心が躍っていた。
踊っていたが――――
「有咲?大丈夫?」
「大丈夫じゃねぇ…!!こっちはあーさ抱えてるから疲れるんだよ!!」
『ちょま~…』
「てか、おたえはうさえ抱えてるのに何で平気そうなんだよ!?」
「だって…ねぇ?」
『…』コクコク
「頷いてるだけで何も分からん…有咲ちゃん。代ろうか?」
「あぁ…頼むわ…」
有咲があーさを抱えながら彼女達を後ろを追いかけていた。
疲れた表情を浮かべている有咲とは違い、同じミニであるうさえを抱えているたえは有咲が疲れている意味が分からずに思わずうさえと共に首を傾げる。
そんな光景に思わずりみからは関西弁のツッコミが漏れ出てしまっていたが、それでも彼女は気を使って有咲からあーさを受け取ると今度は3人並んで歩いていく。
「香澄達、バイトでちょっと遅れるみたいだし、先に入ってまりなさんに挨拶しよっか」
「そうだね。有咲ちゃんもいいよね?」
「そうだな…先にこいつらの説明もしておいた方がいいかもな…」
他愛ない話をしながら彼女達は今ではガールズバンドの聖地と言われているさーくるへと向かっていくが――――
「「ぎゃぁぁぁああああああ」」
「なんだ!?」
「さーくるの方だ…行ってみよう」
「おたえちゃん!!待ってよ~!!」
「おい!!2人とも!!」
突如としてさーくるの方から悲鳴が聞こえ、それを聞いた3人はさーくるへ向かう。
そこには―――
「「「うわぁ…」」」
「「助けてぇ~!!」」
「おい、イヴ…木に吊るすのはやりすぎじゃないか…」
「ダメです!!トモエさんの言葉でも、今回は許されません!!」
「「「うわぁ…」」」
アイドルである彩と日菜がさーくるの前の街路樹に吊るされ、その目の前では怒っているイヴと彼女達の被害者であるそいやとあんこ、その保護者代わりである巴が困ったような表情で立ち尽くしている。
とてもガールズバンドの聖地とは思えないような地獄絵図が広がっているのに思わず、3人から声が漏れるが、2人への公開処刑が止まらない。
「それにそいやさんも勝手に名前を決められたことを許していないみたいです!!」
『そいや…!!』
『ばーん!!』
どうやらあのアイドル達は巴のミニの名前を勝手に付けたことが原因でこうなってしまっているらしい。
しかし、どうすることも出来ず有咲達3人はそのまま成り行きを見守ることにすると、罪人たちは言い訳を始めていた。
「でも、るんっ♪ってするし!!名前に不満はないんでしょ!?」
「そうだよ!!確かに日菜ちゃんは悪いことしたけど、私は日菜ちゃんに言われてやっただけだよ!!それにあんこちゃんの方は違うでしょ!?」
日菜の言い訳は言い訳にすらなっていないが、彩の方はまだ理解できた。
流されてやってしまったとはいえ、あこのミニ―――あんこに関しては本人も納得していたはず。
それなのに日菜と同様の扱いを受けてることが納得できなかった。
しかし、その横では巴が自身のミニに視線を向けると不意に思ったことを口にしていた。
「…お前。名前がイヤだったんじゃなくて、勝手に決めたことに怒ってるのか?」
『そいや!!』
「ほら!!イヴちゃん!!納得してるならいいじゃん!!」
「でも、日菜先輩が勝手に名前つけていい理由にはなってませんよね?」
「それだけでここまでする…?」
「でも、勝手に決めちゃったのは良くないよね…?」
「お前らは良かったな。ちゃんと納得出来る名前つけてもらえて」
『…?』
『ちょま…?』
勝手に名前を付けただけでここまで仰々しいことをしていることに疑問を感じずには居られないたえとりみ。
その横では自分たちのミニの名付けのことを思い出して語りかける有咲がいたが、あーさは名前は気に入っているがその名前の付け方が”くじ引き”だったことを思い出して思わず鳴いてしまっていた。
「イヴちゃん~!!」
「どれもこれもヒナさんが悪いんですよ!!トモエさん達の話をちゃんと話を聞かないからこうなったんですよ!!」
『そいやっ!!そいや!!』
「ちょっと待って!!私は悪くないよ!!日菜ちゃんに言われただけで…!!」
「彩ちゃん!?あたしを見捨てるの!?」
「だって私言われたことやっただけだもん!!」
「チサトさんからの伝言です!!「日菜ちゃんは無人島企画に無理やり巻き込んだことに対する罰で、スタッフに彩ちゃんの衣装と間違って渡された時に胸がスカスカだったのが腹が立ったからおしおき」とのことです!!」
「ちょっと待って!!私完全にとばっちりだよ!!」
「問答無用です!!それでは心を鬼にして…天誅です!!そいやさん、彩さんのお尻を太鼓替わりに叩いてください!!」
『そいや!!』
「ちょっと待って…!!いたっ!!この子力が強…ひぎぃ!?」
「あの…イヴちゃん…もしかしてあたしも…?」
吊るされた彩がそいやの手によって公開お尻ぺんぺんと言うとても人には見せられない罰を執行される。
その横では彩の姿を見た日菜が身体と声を震え始めていたが、そんな彼女にイヴは満面の笑みを浮かべていた。
「何を勘違いしてるんですか?」
「ひょ?」
「チサトさんから言われたヒナさんへの罰はこれ以上ですよ?」
「えっ…」
彼女の言葉を聞いた日菜の顔は真顔になってしまったが、イヴが新たに取り出したものを見た日菜の顔が真っ青に染まり始めていた。
「えっ…?イヴちゃん…ちょっと待って…?それどうするの?」
「あんこさん!!」
『どーん!!』
「チューブのからしとワサビ!?それどう見ても彩ちゃんの方が適任だよ!!」
イヴがどこからかチューブのワサビとからしを取り出すとそれをあんこへと渡すと、あんこは満面の笑みを浮かべていた。
その2つのアイテムと今の状況から日菜は最悪の想像を思い浮かべて抗議するが、それはなんの意味もなさなかった。
「ヒナさんはリアクション芸人で売り出す方向性で行くとチサトさんが言ってました」
「嘘だ!!それ絶対にこの前の奴の報復だよ!!」
『くっくっくっ…』
日菜が喚くがあんこは悪戯を楽しむ子供のような笑い声をあげるとゆっくりと日菜の顔の前まで飛んで来たのを見た日菜の顔は完全に凍り付いてしまった。
「ヒナさん!!お代わりで生にんにくと豆板醤もありますよ!!」
「そっ…そんなのいらな…」
『どーん!!』
「ゴガァ…ゴボッ…!!◎△$♪×¥●○※□△ &%#?!」
そして、日菜が言葉を言い切る前にあんこはイヴから受け取った2つを彼女の鼻に突っ込んで思いっきり押し込む。
その瞬間、日菜は余りの苦しさに悶え苦しみアイドルとしてあげてはいけない声を挙げながら悶え始めていた。
『そいや』
「ひぐっ!?…えっぐぅ…!!」
『どーん♪』
「お代わり…いらな…◇#=~<?>`Σ+*~=?!」
「「うわぁ…」」
「あっ…有咲達…何してんだ?」
目の前の地獄に思わず、有咲とりみから声が漏れてしまい、その声にようやく巴が3人の存在に気が付いて声をかけてきた。
「さーくるで練習の予定だったんだけど…」
「これは…」
「あー…その悪いな…」
「2人とも、あれは見ちゃいけないやつだから先に中でおやつ食べよっか」
『ちょま…』
『…』コクコク
何とも言えない空気になっている巴達。
そんな空気を読まずにたえがあーさとうさえの2人を抱えるとそそくさとさーくるの中へと消えていくのだった。
鼻からにんにくは地獄だぞ…(1敗)
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