ガルパ・ミニ -みにみに・が~るず・ぱ~てぃ~ - 作:ツナ缶マン
投稿です。
頭空っぽの方が夢詰め込めるっていうけど、
明らかにこの空っぽの感じはあかんと思うの…
「みーくん!!次のライブではぐみ、空飛びたい!!」
「あ~…はいはい。ちょっと考えておくね~」
「どんなのになるんだろ~!!」
「はぁ…。
薫さんはどっかのバンドみたいに演劇してからのライブ始めたを見て自分たちもやりたいって言うわ。花音さんも花園さんに影響されて客席にペンギンを放したいって言うわ…。もう滅茶苦茶だよ…」
花咲川女子学園の3年3組の教室でHRの始まるまでの僅かな時間。
そんな時間にはぐみからの無茶ぶりを受けた美咲はその言葉を聞き流しつつ、ハロハピの活動について考えていた。
しかし、無理難題過ぎて全く纏まらない現状に思わずボヤきが出てしまったが、そんな悩みなど一瞬で吹き飛ばされた。
「美咲~!!」
「あっ!!こころん!!おはよー!!」
『はっぴー!!』
「あっ!!ちゅりゅまきさんだ!!」
「おはよー…ってちょっと待って!!こころ、学校に連れてきたの!?」
「そうよ!!」
こころが教室に現れた。
しかし、あろうことか彼女は先日現れた自身のミニを抱えたその姿はクラスの視線を釘づけにして、その行動に美咲がツッコむ。
ペット―――というのも正しくはないが、なんだかよく分からない生き物を学校に連れてきているのは常識的に考えてあり得ない。
しかし、ツッコまれたこころに常識など全く通用しない。
彼女自身は「何が悪いのかがまるで理解できない」と言わんばかりに完全に開き直った態度で答えていた姿に美咲は頭を抱えてしまったが、なんとか美咲は自我を保って声を挙げた。
「何で連れてきたの…」
「だって、家でお留守番なんて寂しいわ!!それに一緒にいたほうが楽しいと思うの!!」
「そっか!!流石こころん!!」
「花園さんも市ヶ谷さんも連れてきてないでしょ…」
「だったら、連れて来ればいいのよ!!」
「学校に関係ないものを持ってきちゃダメでしょ!!」
「本当にダメなのかしら?」
『はっぴー…?』
「うぅ…。そんな目をしてもダメ!!ちゃんとルールは守んないとみんなを笑顔に出来ないでしょ?」
美咲は至極当然の一般論をこころに語るが、弦巻こころにはそんなものは通用するわけがない。
それどころかミニと揃って真っすぐな目を向けられて美咲はたじろぐが、それでも彼女はなんとか踏みとどまった。
「まぁ…今日は仕方ないからちゃんと迷惑にならない様にしてよ」
「…それもそうね。残念だけど、明日からは他のみんなとお留守番してて頂戴!!」
「今日はみんなで学校探検しよ!!」
『はっぴー!!』
「はぁ…」
今日もなんとかこころを納得させることに成功して安堵のため息を零した美咲は窓から空を見上げてた削がれた。
「しかし、これは彼女の戦いの始まりに過ぎない。
頑張れ美咲。戦え美咲。こころ達の暴走を止められるのは君しかいない―――
次回、「こころ、学校買収するってよ」にご期待ください」
「ちょっと花園さん!?どこから湧いて出たの!?保護者の市ヶ谷さんはどこ!?」
美咲の心労は今日も尽きることはないのだった。
「あはは…」
やまぶきベーカリーで店番をしていた沙綾は目の前で繰り広げられている光景を前に完全に呆れの声を漏らしてしまっていた。
「コロネおいしいー!!」
『ころねー!!』
「あはは…りみりん…店でコロネ買ってから外でそのまま食べ始めるって…」
店番をしていた沙綾の元にりみが自身のミニ―――”ミニりん”を連れていつもよりも多くコロネを購入していた。
そこまでは良かったのだが、りみ達はそのまま店を出た途端に店の前と言うのにも拘らずコロネを取り出して貪り始めた。
「あはは…いつもより多く買ってたけど…あんなに食べられるのかな…?」
「はむっ…コロネおいしー!!」
『ころね!!ころね!!』
「あっ…無くなっちゃった…追加買ってくるね!!」
『ころねー!!』
しかし、沙綾の心配は杞憂だった。
それどころかいつもより多いコロネを食べ終えると再びりみが店内に入ってくる。
「沙綾ちゃん!!コロネ!!全部頂戴!!」
「あはは~…毎度あり~…。って言ってもそんなに数ないけどね…」
「そうなんだ…」
「でも、今お父さん達が追加でコロネ焼いてるから」
「ホンマ!?じゃあ食べて待っとるから!!」
りみは店内の残っていたコロネを全てを買い上げると再び店の前で貪り始める。
同じバンドの仲間だが、そんな彼女に白い眼を向けて始めたタイミングで再び店の扉が開かれた。
「りみ?まだコロネは―――」
「さーやー。きたよー」
「よっ!!」
『そいやっ!!』
「あっ!!モカに巴。いらっしゃい」
りみが来たと思ったが、店内に来たのはりみではなくて常連のモカと友人の巴がミニを肩に乗せて現れた。
勘違いを隠そうとした沙綾はいつも通りを装って対応するが、全て無駄だった。
「ねーねー。さーや?なんでりみりんが外でパン食べてるの~?」
「あはは~…そんなの私が聞きたいかな~…」
「沙綾?大丈夫か?」
「大丈夫に見える?」
「その…なんだ…悪いな…元気出せって」
『そいやっ!!』
「沙綾ちゃん!!」
早々にモカ達には見破られて励まされてしまう沙綾は何とも言えない気持ちになるが、そんな中でりみが再び店内に入ってくる。
「りみ!?もしかして…!?」
「お代わりや!!」
「ちょっと!?食べすぎじゃない!?それにお金は大丈夫?」
「大丈夫や!!お金はおろしてきた!!」
「えっと…あっ…今焼きあがったみたいだけど…」
「はよっ!!」
「あっ…はい」
焼きあがったコロネを見たりみは財布丸ごと沙綾に押し付けるとコロネが積まれていたトレーを受け取ってそのまま店の外で食べ始める。
そんな光景を感慨深いものを
「やりますねぇ~」
「りみのやつ…トレーごと持って行っても、店の中では我慢することは出来るんだな…」
「2人とも…私はあれ見てどうすればいいの?もうコロネだけで1万円以上使ってるよ…?」
「…」
「それをアタシに言われてもな…おい、モカ?どうしたんだ?」
『そいやっ?』
「震えてるけど…寒い…ってことはないよね?」
沙綾を慰めようした巴だったが、彼女は横にいたモカの異変に気が付いて声をかけるが突如としてモカがワナワナと肩を震わせ始めていた。
寒いのかとも思ったが流石にそれは無いと言い聞かせた沙綾だったが、そんな彼女の前でモカがいつもではあり得ないほどに目を見開いて沙綾に詰め寄っていた。
「さーや。パン頂戴…!!」
「ちょっと…モカ?」
「どうしたんだよ。ちょっと普通じゃないぞ?」
「やまぶきベーカリーの常連としてはりみりんの話を聞いて負ける訳にはいかなんだよ~」
「何言ってんだ…?」
突如として訳の分からないことを言い始めたモカに巴が思わずツッコむがそんなことでは今のモカは止まらない。
「さーや。とりあえずりみりんが買った分と同じだけパンちょーだい」
「モカ…えっと…食べきれる…いや、食べれそうかな…?」
「おいおい食べれるのか…?それに支払いだって―――」
モカの暴走を心配した沙綾とそれを止めようとした巴。
しかし、巴が止めようとしたがその言葉を聞いたモカはいつもでは考えられない機敏な動作で自身の懐に腕を突っ込むと何かを引っ張り出した。
「なにそれ…?」
「カードとか入れるケース…?」
「支払いはこれで…」
「嘘…!?これ全部うちのポイントカード!?」
「ふっふっふっ…りみりんがここまでやってるんだから…こちらも抜かねば無作法と言うもの…とりあえず、これでりみりんが使った1万円分くらいかな~?」
「何言ってんだ…?てかいつの間にパン持ってきた?」
「えっと…ちょっと待ってね…?―――嘘、1万以上使ってるけど、カードが余ってる…!?」
モカが懐から取り出したのは子供がよく使っている様なカードケースを取り出して中身の全てを沙綾へと渡す。
何かと思って受け取った沙綾だったが、その中身の全てがこの店のポイントカードであったことに驚愕していたが、そんな彼女を他所にモカが店内にあったパンを無作為に取ってレジに持ってくる。
戸惑う巴だったが、沙綾はなんとか我に返ってモカの持ってきたパンの会計を行うがポイントカードの弾が残っていることに沙綾は驚愕していた。
「いざ尋常に勝負~!!」
「「あはは…もう考えるのを辞めよう…」」
モカがパンを受け取るとりみの元へと向かって意図せず大食い勝負へと発展していき、商店街の面々がそれを面白がって観戦に見にくる始末。
そんな状況を見た沙綾と巴は渇いた笑い声をあげるとその後の事を考えるのを止めてしまうのだった。
「あぁ~早くみんなの授業終わんないかな~」
『どーん!!』
『ほえ~・・・』
「2人とも~物壊さない様にしないとダメだからね~」
音楽事務所内にあるスタジオでリサ1人で椅子に座っていた。
その周りでは預かったミニ達が遊んでいるが、そんな2匹を気にしながらリサは座って休んでいたがそのタイミングでスタジオの扉が開かれた。
「今井さん。お疲れ様です」
「あっ!!晴海さん。お疲れ様です」
「皆さんはまだ学校で…って、何をやっているんですか?」
「ゆきにゃ吸いです」
『にゃーん…』
「また増えてる…!!」
スタジオに入って来たのは事務所のスタッフである晴海だったが、そんな彼女は新たなミニを連れていることと、そのミニへと自身の顔を埋めているリサの姿に思わずツッコまずにはいられなかった。
「晴海さんもやります?」
「いえ、結構です…」
「やってみてくださいよ~」
「私は大丈夫ですから…」
「…飛びますよ?」
「今井さんの言ってることが危ないクスリみたいですよ!?」
晴海がいるのにも関わらず、未だにゆきにゃ吸いなる行動を続けているリサに再びのツッコミが刺さる。
リサの発言はかなり危ないことを言っているが、大人な彼女はもう諦めて受け入れることにした。
「そう言えば…どうして今井さんだけなんですか?他の方々は…?」
「アタシの授業だけ休講になっちゃったんで、先に来たんですよ」
「それで…スタジオで…その…顔に乗せて…「ゆきにゃ吸いです」あ~…ゆきにゃ吸いをしてたと…?」
「そうですよ!!いやー最近ハマっちゃって!!」
「あの…他のとは違って湊さんと一緒にはいないんですか…?」
「あの友希那が世話できると思ってるんですか?毎日ご飯あげて、お風呂にも入れて、着替えもさせて…」
「あっ…いえ…」
「それに友希那は家にこもるのから碌に運動もさせられないんですよ?そんなの健康的に問題大有りなのに友希那は一向に改善しようとも…」
「あの…その…今井さん。すいません。後、目が怖いです…。それで、皆さん揃ったら次の仕事の話をしたいので…」
「みんな揃ったら行きますね?」
「はい。お願いします…」
晴海は完全に血走ったリサの目を見て、これ以上の追及を完全に放棄して伝えることだけ伝えると逃げるようにしてスタジオから出るが、彼女は完全に疲れてしまった。
「はぁ…あのままだとRoseliaが全員集合しそう…」
『どーん!!』
『にゃーん…』
「うわぁ!?飛んでる!?」
そんな疲れ切った晴海をあんこに抱えられたゆきにゃが追いかけてきた。
あんこが飛んでいることに驚いていたが、そんなことを気にすることなくゆきにゃはそのまま腕に抱えていた何かを差し出していた。
「クッキー…?えっ?もしかしてくれるんですか…?」
『ばーん!!』
『にゃーん』
「…ありがとうございます。あっ…美味しい」
『にゃーん…!!』
「こら~!!ゆきにゃ!!あんこ!!2人でまた勝手にクッキー持ってたね!!」
『にゃ!?』
『ばーん!!』
「えっ…あっ…もしかして、勝手に持ってきちゃったんですか?食べたのは私だから謝りにいかないと…」
晴海はゆきにゃからクッキーを受け取るとそのまま口の中へと放り込むと、その味に思わず言葉が漏れてしまうが、その言葉を聞いたゆきにゃは満足そうな表情を浮かべたタイミングでリサがスタジオから声が響くとその声を聞いた晴海は2匹のミニを抱えてスタジオに再び足を運ぶのだった。
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