ガルパ・ミニ -みにみに・が~るず・ぱ~てぃ~ - 作:ツナ缶マン
思考停止で投稿です。
別作品から目をそらしてる訳じゃないですよ?
そういう流れだっただけで…
C県K市―――
夜も更けてきた時間帯に推しのパスパレグッズに溢れた部屋でそこの主である少女はスマホの画面に夢中になっていた。
「しゅわーしゅわー♪やっぱりパスパレちゃんは可愛いなぁ~親のMVよりも見てるけど何回見ても最高…!!」
少女の名は鳩原令王那・またの名をパレオ。
彼女は今、推しであるパスパレのMVを無限再生して昇天しかけていた。
―――そもそも彼女の両親は干物屋でMVなんてあるはずもないのだが、それをツッコむものは誰もいない。
「やっぱり推しのMVは何万回見ても…っといけない。明日は午後から向こうで練習だから朝に向こうに行ってちゆのお世話しないと…うぅ~!!」
しかし、推しに夢中になっていた彼女だったが不意に現実に戻ってきてしまった。
明日はチュチュのスタジオで練習。
それよりも早くスタジオに行って飼い主の世話をすることを決めた彼女は断腸の思いでMVの再生を止めてベッドの中へと潜り込んだ。
「朝にちゆのお部屋掃除してからごはん食べさせて、それで練習が終わったらまた見て…zzz…」
明日のことを考えながら、彼女は眠りにつく。
そして、翌朝―――
目を覚ました彼女に待っていたのは奇跡のようなエンカウントだった。
『ほぇ?』
「ふぅ…疲れました…」
『ちょま…!!』
「燐子先輩?こんな所で何してるんですか?」
「えっと…りーちゃんに運動させないとダメって今井さんに言われて…」
「あ~…うちもばぁちゃんに言われて、あーさ引っ張り出したけど…私と一緒でインドア派なんですよね~」
『ちょま~』
『ほえ~』
場所が変わり、ある公園の一角では燐子と有咲が自身のミニを連れて外を出歩き、目的も全く一緒だった2人だったが奇跡的にエンカウントしていた。
しかも、ミニ同士が鳴き声で交信し始めたのを見て2人は近くのベンチに座ってミニ達の様子を眺めていた所に思わぬ人物が現れた。
「あれ?りんりん先輩に有咲先輩じゃないですか~」
「広町さん…おはようございます…」
「こんな時間にどうしてこんな所で何してるんだ?」
「気になってたおまけ付きのお菓子がこの辺りのコンビニで売ってるって聞いたので廻ってたんですよ~」
「凄いですね…」
「なんつー行動力何だよ…」
「え~普通ですよ~。ってあれ?」
この場に現れたのは七深。
しかも、食玩を買う為だけに朝の時間帯から走り回っていた彼女の行動力に2人は驚いていたが、当の本人は普通と言ってそのまま流そうとしたが、そのタイミングでやっと七深は近くにいたミニ達の存在に気が付くと突如として目を輝かせていた。
「あれが噂になってるミニって奴ですか?」
「あぁ、そうだよ。ってまだ見たことなかったのか?」
「そうなんですよ~。つーちゃんだけしか見たことなかったんですよ~」
『ほえ?』
『ちょま?』
「いいなぁ~」
「そう言えば、まだRASのミニも見つかってない…ですよね?燐子先輩」
モニカのミニがいないことに若干残念がっている七深へとミニ2人が擦り寄ってくると、ミニの存在を羨ましがり始めるが、RASのミニも見つかっていないことを告げた有咲の言葉を聞いた七深は不意にあることを思い出していた。
「RASと言えば…ここにパレパレが来ればあの時のメンバーが揃いますね~」
「あぁ…あの時は企画考えた日菜さんの事が悪魔だと思ったよ」
「凄かったですよね…」
「大変です~!!」
「でも楽しかったですよね~。そう言えばRoseliaもメジャーデビューしたんですから同じようなことしたら面白そうですよね~」
「あこちゃんと今井さんは賛成しそうですね…湊さんはイメージできないですが…」
「てか紗夜先輩が日菜さんみたいなポジションになったら、日菜さんのせいでゲーム崩壊するんじゃ…」
「大変です~!!」
「あれ?』
「広町さん…?どうかされたんですか?」
「りんりん先輩。今、パレパレの叫び声が聞こえたような気がして…?」
「いやいや、パレオの声が聞こえたにしても叫びってパスパレが絡みじゃないならそんなことにならないだろ…」
「大変です~!!」
「「出た~!!」」
「ひっ…!?」
『ほえ!?』
『ちょま!?』
「大変です!!大変です!!大変なんです~!!」
「パレパレ~どうどう~。一旦落ち着いて~。何があったのか教えてよ~」
「はっ…!?そうでした!!」
彼女達がそんな噂をしていた所へと、噂の人物であるパレオが彼女達の元へと爆走してくる姿に燐子とミニ達は悲鳴を上げた。
パレオは普段通りのツインテールだったが、その髪色が黒一色の令王那スタイルだった。
それを見た七深は明らかにパレオがおかしいのに気が付いて即座に彼女を宥めることに成功したのだが―――
「これ見てください!!」
『ふぇ~ん!!』
『ぶしど~!!』
『ちょま!!』
『ほえ~』
「「「えっ・・・?」」」
「朝起きたらパスパレちゃんの人形が動くようになっちゃったんですよ~!!」
パレオからそう言いながらお出ししたのは、彩とイヴのミニ。
その2人の姿を見た3人は余りのも予想外のものが出てきたことの衝撃にしばらく固まってしまっていた。
「―――はっ!?有咲先輩!!りんりん先輩~!!」
「…あぁ、余りにも予想外のモノをお出しされて頭がパンクしちまったよ…」
「驚きました…」
『ちょま~!!』
『ぶしど~!!』
『まる~ん』
『ほえぇ…』
「可愛い~!!」
「てか、もう新しいのと馴染んでるのかよ…」
「そういえば、これで日菜さん以外のパスパレは揃いましたね…」
「あぁ、やまやとしらさとちゃんはロケに同伴してるみたいですけど…」
なんとか正気に戻った有咲達の視界の先には既に新たなミニ達と馴染んでいるあーさ達とそんなかわいらしいミニ達の姿に完全に虜になってしまったパレオという微笑ましい光景が広がっていたが、ここで特大の爆弾が投下された。
「あの…パレオさん…?」
「はわぁ~…」
「パレオさん…?」
「えっ?あっ…!!燐子さん?もしかして呼びました?なんでしょうか?」
「えっとですね…その子達の名前は決めたんですか?」
「はぇ?」
「あ~そういえば、つーちゃんから聞きましたけど見つけたら名前つけるのがルールなんですよね?」
「ルールって言うか…いつの間にかそういう流れになってるんだよな…」
「えぇ~!?私が決めるんですか~!?」
「大体は似てる人の名前もじったり、鳴き声から決めたりしてるからよっぽど変なのじゃなけりゃいいとは思うけど・・・」
推しにそっくりの生物に自身が名前を付けるという事態に困惑したパレオは驚きの声を挙げるが、他の面々はそんなパレオを見守っていたが、その中でパレオは閃いた。
「うぅ~…そうだ!!彩ちゃん達に連絡して名前を…」
「氷川さんから聞いたんですが、今は泊りで地方に出てるから連絡取れないと思いますよ…?」
「そんなぁ~…」
が、その閃きは即座に潰されてしまった。
パレオは閃きが潰されたことと、パスパレの事について自身が知らないことを知っていた燐子への嫉妬で落ち込んでしまったが、彼女は気持ちを切り替えて考えようと視線をあげて燐子と有咲を見て、”以前に名前を付けた人を参考にする”という発想に至ったが―――
「そう言えば、そこの2人にはどうやって名前を付けたんですか?」
「えっと…おたえが連れてきた時にみんなで名前を考えて…」
「私もあこちゃんが連れてきたからみんなで考えて…」
「「考えて…?」」
「決まんなかったから出た案でくじ引きしてあーさになった」
「
「使えね~!!この先輩達マジで使えないですよ!!」
「あ~パレパレ落ち着いて~!!」
「マッチーさん!!大切な名前をくじとか選ばせるとか普通に考えたらアホですよ!!アホ!!」
『ちょま…』
「ほら見てください!!有咲さんの所の子も頷いてますよ!!」
「うーん…改めてそう言われると何も言い返せねぇ…」
「そうですね…」
『ほえ…』
パレオ渾身の罵倒が飛び出すが、有咲達はその言葉に全く反論することが出来ずに落ち込んでしまいそれをりーちゃんに慰められるという珍妙な光景が繰り広げられるがパレオはそんな彼女達には目もくれていなかった。
「そうですね。パスパレちゃんらしいかわいらしい名前を付けてあげないと…でも、彩ちゃんとイヴちゃんに見た目がそっくりですから、2人らしさを感じられるようなのもいいですね。でもでも!!やっぱりアイドルらしく?それとも、イヴちゃんは北欧の血が入ってるからそっちの方の名前を付けるべきでしょうか?うぅ~…それとも前例に倣って鳴き声から…?」
「うわぁ~…パレパレがものすっごい早口でしゃべってる~…」
「凄い…ですね…」
「りんりん先輩達も考えてみましょ~」
「若宮さんの方は普通にぶしどーちゃんとかでいいだろ…」
「私も市ヶ谷さんと同じですね…」
「広町も同じの考えてました~分かりやすいし良いですね~」
周囲の目もくれずに高速で独り言を演唱し始めたパレオは自身史上で最も頭を使って最高の名前を付けようと必死になっていたのを横目に何気なく七深は燐子達に声をかけて名前を考え始めるとすんなりと案を決めるがパレオは未だに考え続けていた。
そして、パレオは考えに考えぬいて――――
「よしっ決めました!!」
「良かったね~君たちの名前考えるのに一生懸命になってたよ~?」
『ぶしどー!!』
『きゃるる~ん!!』
「あれから3時間以上も考えてたな…」
「うぅ…帰りたい…ですね…もうお昼過ぎてますし…」
しかし、パレオが名前を考える始めてから3時間以上が経過しており昼を過ぎていた。
そんなになるまで必死に考えに考えた名前をパレオがここでようやく満を持して決めた名前を発表し始めた。
「イヴちゃんの方は…ぶしどーちゃん!!彩ちゃんの方はまあやちゃんにします!!」
『ぶしどー!!』
『ふぇーん!!』
「若宮さんの方は想像通りだったけど…まあや?あぁ、まるや”まあや”だからってことか…。シンプルに名前をモジってきたな」
「だとしても、それでも氷川さんがつけるよりは100阿僧祇倍マシですよ?」
「広町もいいと思いますよ~因みに阿僧祇は10の56乗ですね~」
「あっ…!!そういえば、この子達も他の子達と同じようにパスパレちゃん達にお譲りした方がいいのでしょうか…?」
「それは要相談でしょうか…?」
「まぁ~パレパレが預かってていいんじゃないかな~。それに会いたくなったら会いにいけばいいんだよ~」
「…っ!!はい!!そうですね!!」
こうしてパレオは名前を決めて満足気に頷いているのを見て、それを見守っていた彼女達もようやくこの状況から解放されると謎の達成感に表情を緩めていく。
こうして新たなミニ―――まあやとぶしどーちゃんが新たな仲間に加わり、彩達に引き渡されるまではパレオが面倒を見ることに決まった。
「そういえば、千聖さんと麻弥さんの…しらさとちゃんとやまやって誰が決めたんですか…?なんといいますかセンスが余り…」
「確か彩先輩と若宮さんが決めたはずだけど…」
「センスが最高ですね!!」
「えっ…?パレオ…?急に何言って…」
「やっぱりパスパレちゃんしか勝たん!!」
「おっ…おう…」
「パレオさん…掌返しが…」
『ちょま…』
『ほぇ~…』
「パレパレらしいですね~」
「スイマセン!!これからRASの練習があるので失礼します!!今日はありがとうございました!!」
こうしてパレオが2人を抱えると嵐の如くその場を去っていく姿を見送ると、残された3人はとてつもない疲労感を感じながらそれぞれ家路につく。
一方でパレオはミニ達を抱えてスタジオに入り、可愛い×可愛いの掛け算を見たマスキングが余りの可愛さに昇天してしまったがそれはパレオにとってはとてつもなく些細な問題だった。
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