ガルパ・ミニ -みにみに・が~るず・ぱ~てぃ~ - 作:ツナ缶マン
何気ない日常パート
やっぱりこの人は壊れるんやなぁ…(白目
「う~ん…。日常的にメンテナンスしてましたが、こうして本格的にやると色々と気になるところが…」
「じ~…」
『ふへへ…』
「エッジの張替えが必要そうだとは思ってましたが…。うわぁ…スイッチ周りの配線周りが緑色に酸化してる上に…もう粉吹いてるからスイッチも交換したほうが良さそうっすね…」
「じ~~~~~…」
『ふへへ…!!』
「じぃ~~~~………」
『ふへっ…!!』
「あの…2人ともちょっと近いですよ。流石に作業しにくいです…」
完全にフリーになったある日。
事務所内のレッスン場に出向いた麻弥は趣味と実益を兼ねて自分たちが使う機材の整備を本格的に行っていた。
しかし、その作業をたまたま事務所に居合わせた日菜とこの間現れたミニ―――やまやが至近距離で観察されていたのが気になってしまった彼女は思わず2人に声をかけていた。
「麻弥ちゃんが楽しそうにこんなにでっかいアンプを分解してるから面白いのかな~って思ったけど、やっぱり何やってるかさっぱり分かんないや!!」
「やり始めると奥が深くて面白いっすよ?日菜さんもどうですか?」
「あたしは弾くだけでいいかな~」
「それはちょっと残念ですね~」
「そうだ!!麻弥ちゃん!!」
「うわぁ!?急に耳もとで叫ばないでくださいよ~」
「ごめ~ん」
麻弥は自身がどっぷりと浸かっている沼に日菜を引きずり込もうとしたが、案の定軽く流されてしまう。
しかし、流された側は分かっていた事なので殆ど気にすることなく作業を続けていくと、日菜は先日の事を思い出して声を挙げる。
その声に驚いた麻弥は日菜に注意するが本人はそこまで気にすることなく麻弥にあることを訪ねていた。
「それでやまやちゃんはどう?この前連れて帰ったでしょ?ペッタンコになったり、膨らんだりして大変じゃない?」
「あぁ、そのことっすか?市ヶ谷さん達から色々話を聞いて一緒にいますが、特に問題も起きてないし、良い子ですよ?趣味嗜好もジブンと近いみたいですね。
問題はこの前なんてソファーの下に入り込んでたのに気が付かなくて…掃除機で吸い込みそうになりましたがそれ以外は特には無いですかね…」
『ふへっ…』
日菜の疑問に答えた麻弥だったが、その時に起こった軽い事件を思い出して、やまやと一緒に苦笑いを零す。
「へぇ~麻弥ちゃんの家だとそんな感じなんだ~。イヴちゃんだったら”一反木綿”って言ってそうだね~」
「そうっすね…」
「ん~。私とかおねーちゃんのに似たのもいるのかな~」
ミニがいる日常を聞いて自分たちに似たのがいる可能性に日菜は胸を躍らせていた。
しかし、このタイミングで日菜があることに気が付いた。
「あれ?やまやはどこ行ったの…?」
「えっ…?さっきまで一緒に見てましたよね?」
そう言って麻弥は機材から目を離して日菜の方向へと視線を向けたその時―――
「あっ…!!」
「どうしたの?」
「手を滑らせてしまって、工具が機材の中に入ってしまって…」
「とればいいんじゃないの?」
「そうなんですが、そのジブンの手が届かないところまで入ってしまって…。それに落としたドライバーが無いと、これ以上直すことも分解することも出来なくて…」
やまやが居なくなったという日菜の言葉に気を取られてしまった麻弥はあろうことか持っていた工具を落としてしまい、不幸なことにそれは整備中のアンプの奥へと吸い込まれてしまいこれ以上の作業が出来なくなったと思ったが――――
『ふへへ…』
「「うわぁ!?」」
なんと麻弥が整備していたアンプの
予想外の箇所から出てきたことに2人が驚きの声を挙げてしまったが、やまやの腕にはあるモノが握られていた。
「あっ!!それはジブンが落としたドライバーです!!」
「麻弥ちゃんが落としたのを拾ってくれたんだね~」
『ふへへ~…!!』
「興味があるんだったら簡単なのを一緒にやりますか?」
『ふへへ…!!』
「だったらあたしも手伝うよ~」
日菜の言葉に満面の笑みを浮かべて答えるやまや。
それを見た麻弥は日菜とやまやの手伝いを受けて残っている機材の整備に明け暮れるのだった。
「ひまは本当に甘いものが好きだね~」
『おー!!』
「あっ!!モカ~今日はバイト?」
「リサさんじゃないですか~」
ある日の昼下がり。
モカがひまりのミニであるひまを連れて出掛けている最中、彼女は街中でたまたまリサと出くわしていた。
「いえいえ~今日はシフトじゃないですよ~」
『も~!!』
「あっ!!この子がひまりの奴?可愛い~!!」
「リサさんに抱き着かれるなんて~いい体験だねぇ~」
「ほれほれ~」
『もぉ~!!』
「ふふっ…愛い奴め…」
リサはモカが連れていたひまを見るや否や目を輝かせて抱き着き、モカはそんな2人を見てヤレヤレという感じを出しながら見守り始めていた。
そこから少しした後、リサはひまを抱きしめたままモカに話しかけていた。
「それで、モカ達は何してたの?」
「さーやのとこでパンを買いに行くついでにこの子のおやつを買いにいくんですよ~。ひまもひーちゃんと一緒で甘いものが好きなんですよね~」
「へぇ~そうだったんだ~」
「ところでリサさんはこんな所で何してたんですか~?」
「そうだった。この後うちに燐子が来るんだけどさ~そこでクッキー出そうと思って材料を買いに行くんだ~」
2人はそんな他愛ない話をしていたが、燐子の名前が出たことでモカがあることを思い出していた。
「燐子さんですか~。そーいえば燐子さんのところにもいるんですよね~」
「そうそう!!りーちゃんって言ってね。アタシが考えた名前なんだよね~」
「ほほ~。流石リサさんですな~」
「まぁ…他のメンツが出した案が最悪すぎてアタシのしか案がなかっただけなんだけどね~。それに本当にちっちゃい燐子でさ~!!アタシが作ったクッキーを美味しそうに食べるのとことかさ~。こう母性本能をくすぐってきて本当に可愛いんだよね~!!」
リサはりーちゃんの可愛さを熱く語り始めていくのを彼女の腕に収まったままのひまとモカは聞いていたが―――
「この間なんてね。燐子がアタシ達のステージ衣装と同じのを着せたんだけど超かわいくてね!!」
「ほ~」
『も~…』
「それで昨日なんだけどね!!りーちゃんが紗夜のカバンにぶつかって中身をばら撒いちゃって怒られちゃったんだけどさ~。落ち込んでたのもこう…愛嬌があってさ、それでその後にアタシが慰めながら頭を撫でると気持ちよさそうな表情とかもうたまんなくてね!!」
「oh…」
『もぉ~…』
リサにとってりーちゃんがどんだけ可愛いのかを語っていたが、彼女のトークは止まる様子もなく延々と語っていく。
しかし、聞いていた2人は途中から聞き流してしまう程度には疲れてしまっていた。
早く終わってくれ――――
そう思ったタイミングで、リサは不意に我に返っていた。
「そうだった!!クッキーの材料買いに行くんだった!!…ってあっちゃ~…こんな時間じゃクッキー作ってる最中に燐子来ちゃうよ~!!」
「…」
『…』
我に返ったが、完全に別人へと変わったリサを見たモカとひまは完全に言葉を失っていた。
しかし、我に返ってもリサはひまを抱きしめたままだったのを見て、モカは1つ悪知恵を働かせていた。
「リサさん~それだったら、燐子さんと一緒に作ればいいんじゃないですか~?」
『も~?』
「(…これでリサさんが作ったクッキーを後日貰えれば、この子のお菓子代は安くなるからね~)」
モカはおやつを買うつもりだったが、その一部をリサに作らせるという先輩をなんだと思っているのかと言うような考えをしていたが―――
「それだ!!」
「そうですか~(計画通り~)」
モカの考えの裏を読み取られることなく、リサはモカの案に食いついた。
ここまでは計画通りと内心では笑みを浮かべていたが、リサはここでモカの予想を超えてきた。
「よし!!じゃあ行くよ!!」
『もぉ~!?』
「ちょっとリサさ~ん!!ひまは置いてってくださーい」
「何言ってんの?モカとひまも一緒に来て作るんだよ?」
「えっ?」
あろうことかタダでクッキーを貰うつもりだったが、何故か自分も作業の頭数に入れられていたことにモカは驚きを隠せなかった。
しかし、そんな彼女のことなど気にすることなくリサは腕の中にいたひまに語りかけていた。
「ひま?甘いものが好きなんでしょ?だったらアタシ達と一緒に作って食べよっか?」
『お~!!』
「うそーん…」
「モカ!!駆け足!!時間と食材は待ってくれないよ!!」
「リサさ~ん。食材はスーパーに沢山ありますから~」
「だーっしゅ!!」
『おー!!』
こうしてお菓子を買いに行くはずだったモカは、リサ達とお菓子を作るという展開になってしまったことに呆気に取られてしまい、そのままリサに言われるがままに彼女と共に買い出しへと向かって燐子とりーちゃんの加わって今井家でクッキーづくりを行うことになるのだった。
「りーちゃん。ひま。美味しい?」
『ほえ~!!』
『お~!!』
「沢山作ったからね!!それに、持って帰る分もあるから!!」
「…(まぁ、お菓子代は浮いたから良しとしますか~)」
クッキー作りを行って少しの間のお菓子代を浮かせたモカだったが、その一方で―――
「うっ…」
「ひまりちゃん?どうかしたの?」
「花音さん…何でか急にお腹が一杯になってきたような気がして…」
「…どういうこと?」
バイト中に突如として満腹感に襲われるひまりの姿があったとかなかったとか―――
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次回:ワンワン仮面