ガルパ・ミニ -みにみに・が~るず・ぱ~てぃ~ -   作:ツナ缶マン

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呼ばれて飛び出て丸山ーん
遅くなりましたが投稿です。

もっとボケたい…


08-犬の方がセンスあるってどうなのかしら…?

 

雲一つない青空の下。

千聖は公園のベンチに座りながらぼーっとした表情を浮かべてブツブツと呟いていた。

 

「大学に入って花音とルームシェアしてたはずなのに…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ワンっ!!』

 

「ふふっ…レオン君。可愛いなぁ~」

 

「まさかすぐに実家に帰る羽目になるなんて思わなかったわ…」

 

今、千聖の目の前では同居人である花音が実家で飼っている犬・レオンと戯れている微笑ましい光景が広がっていたが、こうなってしまった経緯が非情に単純なものだった。

 

 

 

「それにしても千聖ちゃんの妹が地方の大学を志望してたなんてしらなかったなぁ~」

 

「えぇ…私も初めて聞いて驚いたけど、それにいきなりレオンの世話も頼まれたことの方が驚いたわ」

 

「レオン君を泊められるようにペットが大丈夫なところ選んだのがこんなに早く役に立つなんてね…」

 

「本当ね…」

 

たまにしかない休日にいきなり数日間の愛犬の世話を言われた千聖は嬉しさとめんどくささが半々だったが、花音が愛犬と戯れている光景は千聖的には非情に素晴らしい光景を前に嬉しさが完全に振り切れていた。

 

「千聖ちゃん。レオン君可愛いね」

 

「そうね。花音、もし良かったらレオンと遊んであげたら?この子ボール遊びとか好きなのよ?レオン…とってきなさい!!」

 

そう言いながら千聖がボールを投げるが、運動が苦手な彼女のボールはフラフラとした山なりの軌道を描いて飛んでいくが、そのボールは地面に落ちることなく彼女の愛犬が空中でキャッチして見せていた。

 

「すごい!!」

 

「ふふっ…花音もやってあげて?」

 

「苦手だけど…やってみるね…えーい」

 

「ワンっ!!」

 

 

 

 

 

「私よりもちゃんと投げれてるわ…」

 

千聖に言われるままと花音は犬のおもちゃであるボールを受け取るとそのままボールを投げる。

ハロハピでソフトボールをした経験もあってか、山なりの軌道ではあるもののその球は先ほど千聖が投げたモノよりも遠くへと飛んでいく。

 

その球を見た途端に先ほどよりも嬉しそうな顔をして、レオンはボールへ向かって一直線に駆け出すと先ほど同様に空中でボールと取って見せるとそのまま花音の元へと駆け寄ってくるとボールを再び渡してくた。

 

「すごい!!すごい!!あんなのも捕れちゃうんだ!!…って千聖ちゃん?」

 

「いえ、花音。なんでもないの…ただ自分の無力さを実感させられただけだから…」

 

「ふえぇ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

『ほぇ~…』

 

「松原さん、白鷺さん。こんにちは」

 

「こんにちは…」

 

「あっ…燐子ちゃんに紗夜ちゃん…!!あっその子が前に話してた子だよね?」

 

花音の投げた球を見て完全に自信を無くしてしまった千聖の元へ燐子と紗夜の2人が公園に姿を現した。

しかし、彼女達が公園に来るイメージなど皆無だった花音は思わず首を傾げてしまうが、2人はそんな花音を気にすることなく声をかけてきた。

 

「それにしてもこんなとこで会うなんて珍しいね 。今日はどうしたの…?」

 

 

 

 

「散歩ですよ。白金さん、道路じゃないからおろしても大丈夫だと思いますよ?」

 

「そう言って氷川さんに無理やり…連れ出されて…」

 

「確かに強引だったのは認めますが、こうでもしないと白金さん―――いえ、大天「名前間違えないでください。頭の中までポテトが詰まってるんですか…?」…白金さん、流石に言いすぎでは?」

 

紗夜の言葉を遮って怒りの笑みを浮かべながら彼女を威嚇する燐子の普段では想像も出来ないその態度に思わず花音が驚いていたが、彼女は危機感を感じてそれに触れることなく話を続けていた。

 

「え~っと…その子の運動の為ってこと?」

 

『ほぇ~…!!』

 

「そうです。プラチナ「氷川さん。これ以上間違えたら今井さんからお説教とポテト禁止ですよ…?」…りーちゃんの為で白金さんはオマケです。…松原さんその犬は確か…」

 

「千聖ちゃんの実家の犬だよ?実は預かることになって、それで今日はここで遊ばせてたんだ~」

 

「あの…それはいいですが…白鷺さんはどうしてあんなに落ち込んで」

 

 

 

 

 

 

「ふふっ…どうせ私なんて、コケと戯れる程度がお似合いなのよ…」

 

 

完全に自信を喪失してしまった千聖を放置する方向に決めた彼女達だったが、ここで紗夜は良いことを思いついてしまった。

 

 

 

「白金さん、折角なら犬と遊ばせたらどうかしら?」

 

「でも、大丈夫でしょうか…?倍近く大きさも違いますし…」

 

「もし危なくなったら止めればいいですし。後であの犬をモフモフ出来ますし…

 

「氷川さん、何か言いました?」

 

 

「いえ。何も」

 

「大丈夫だよ。レオン君はいい子だから!!」

 

「そこまで言うなら…」

 

花音の言葉を聞いて燐子は今まで抱えていたりーちゃんを地面に降ろして、白鷺家の愛犬と初めての邂逅を果たすが―――

 

 

 

 

 

『ほえ~…!!』

 

「…ワン」

 

 

「完全に怖がってますが…大丈夫でしょうか…?」

 

「ふふっ…大丈夫だよ」

 

自分の倍近い大きさの犬を前にしてりーちゃんは完全に怖がってしまっていたが、それを察したレオンは今の不甲斐ない飼い主とは違い、

 

 

「…ワン!!」

 

『ほえ…?』

 

 

「頭を下げて伏せてますね…って!?」

 

「レオン君に乗っちゃった…!!」

 

 

「ワンっ!!」

 

『ほぇ~』

 

 

 

「楽しそうですね…」

 

「運動とはかけ離れてますが…。外で遊んでるから目を瞑りましょう」

 

「ふふっ…あら?紗夜ちゃんに燐子ちゃん…いつの間に…?」

 

「やっと戻ったんですか?」

 

レオンはりーちゃんの目の前で伏せると彼女を自身の背中に乗せると、そのまま公園内を歩き始める。

最初は怖がっていたが次第に楽しくなったのか楽しそうな声を挙げる1人と1匹が楽しそうにしているのを見て彼女達は微笑ましい表情を浮かべて見守っていた中でようやく千聖が復活した。

 

そんな状況を見た花音はふと思ったことを口にしてしまった。

 

 

「そういえば、これで彩ちゃんが来れば花咲川の卒業生が揃うね…」

 

 

 

 

 

「呼んだ!?」

 

 

「ふえぇ~呼んでないよ…」

「彩ちゃん。呼んでないわ」

「丸山さんは呼んでません」

「えっと…呼んでません…」

 

 

「えぇ~!!」

 

『ほぇ~…』

 

「ワンっ!!」

 

「あっ!!レオン君だ!!それにリサちゃんが写真で送ってくれた子も一緒だ!!」

 

花音の言葉に応えるようにどこからともなく彩が湧いてきたが、空気を読んだ4人によって雑な対応をされてしまい落ち込むが、レオンとりーちゃんの姿を見た彼女は即座に笑みを浮かべていた。

 

「そう言えばレオン君ってボール遊びが好きだったよね?じゃあこれ捕ってきてね?」

 

「丸山さん…りーちゃんがまだ乗って…」

 

 

 

 

 

「えーい!!」

 

「「「「あっ…」」」」

 

「あっ…って行っちゃった…」

 

彩は先ほど花音達が投げていたボールを見つけると、りーちゃんがレオンの背中に乗ったままにも関わらずボールを投げるとあらぬ方向へと飛んでいき、そのままボールは茂みの中へと落ちてしまった。

 

しかも、茂みの中に落ちたボールを追ってレオンはりーちゃんを背中に乗せたままゆったりとした足取りで歩いてそのまま茂みの中へと入ってしまったのを見た千聖と燐子はそのまま彩へと張り付けたような笑みのまま詰め寄っていた。

 

「彩ちゃん…?」

 

「丸山さん… どういうつもりですか…?」

 

「千聖ちゃん…燐子ちゃん…ちょっと怖いよ~!!」

 

「これは丸山さんの自業自得ですよ?」

 

「紗夜ちゃんの言う通りかな…」

 

 

 

 

「うぇ~ん!!そんなぁ~!!」

 

『ほぇ!!』

 

彩の失態を庇うものは誰もいない。

危機的状況になってしまったタイミングでレオン達が入った茂みからりーちゃんがボールを抱えて茂みから飛び出してこちらに戻ってきたのを見た彼女は若干声を震わせながら言い訳していた。

 

 

「ほら…ちゃんとボール持って戻って来たし…!!」

 

「これはこれ、それはそれよ。あら?レオンはどうしたのかしら?」

 

「何かあったのでしょうか?」

 

 

 

 

「レオン!!」

 

「千聖ちゃん落ち着いて…あっ!!尻尾見えたよ!!」

 

「なんで尻尾から先に…とにかく行ってみましょう…」

 

りーちゃんが出てきたが、茂みに一緒に入ったはずのレオンが出てこない。

それが心配になった千聖は茂みに歩み寄っていくとレオンの尻尾が茂みから顔を出す。

紗夜はなぜ尻尾の方から出てきたのかが分からなかったが、千聖の後を追いかけて茂みの前に着いたタイミングでレオンが何か(・・)を加えながら顔を出した。

 

しかし、それは完全に予想外の代物だった。

 

「ワンっ!!」

 

 

 

 

 

『あら…?』

 

「「「「えっ…」」」」

 

「ははっ…今度は私…?レオンが飼い主の私を加えて出てきたわ…」

 

 

「ふえぇ~!!千聖ちゃん落ち着いて~!!」

 

「はっ!?花音!?」

 

レオンが口に咥えてたのは千聖のミニ。

咥えられているミニも若干げんなりとしていたが、それ以上に混乱した千聖が声を挙げた途端に花音が声をかけると、前回のやまやとの初エンカウント時とは異なり何とか正気を取り戻せていた。

 

 

 

 

「今度は私ね…。名前は…多分ないから付けないといけないのよね…?」

 

『あら』

 

「はい!!私考えたよ!!千聖ちゃんだから”ちーちゃん”!!」

 

「彩ちゃん、却下よ」

 

「白鷺さん、どうして…?」

 

「燐子ちゃん、どうしてもよ」

 

そして、前回同様に名前を付けることになると彩が速攻で案を出すが即座に千聖に却下される。

彼女が付けようとしたのは悪くないと感じた燐子だったが、自分そっくりのミニが昔の愛称で呼ばれるのが妙に恥ずかった千聖は即座にそれを却下すると、千聖の視線は―――

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだわ。紗夜ちゃんは何かいい案あるかしら?」

 

「私ですか?」

 

 

 

 

 

「えっ…」

『ほぇ…』

 

「「「んっ…?」」」

 

この中で一番視線を向けてはいけない人物へと向いてしまい、それを見た燐子とりーちゃんの2人から思わず声が漏れると事情を知らない3人はその反応に疑問を覚え、本人は不満そうな表情を浮かべていた。

 

「…白金さん。その視線は何かしら…?」

 

「いえ…以前のことを…」

 

「あの時とは違います。この子にふさわしい名前を…考えました。自信がありますから期待してください」

 

 

 

 

「紗夜ちゃん凄い!!もう考えちゃったの!?」

 

「どんなのだろう…気になるね」

 

「早い上に相当の自信…。なんか若干不安になるわね…」

 

「若干じゃないんですよ…」

 

「あの…燐子ちゃんそれってどういう事…」

 

燐子が言った言葉の意味が分からなかった千聖だったが、が言った言葉の意味を身をもって味わうことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイドルらしい可愛い名前がいいでしょう… "すい~と ♡ チサト“なんていかがでしょうか?」

 

「「「…は?」」」

 

紗夜の考えたセンス抜群()な名前を聞いた千聖達はあり得ない物を見るような視線を彼女に向けて固まってしまった。

 

 

それもそうだ。

花咲川で風紀委員をしていた紗夜のイメージでは”すい~と”なんて糖質1000%の言葉や♡なんてものが出てくるなんて誰も想像できるわけもない。

完全に想像の斜め下を突き抜けてくるような言葉が飛び出していたことに固まっていた彼女達だったが、それを見た紗夜はそのままアクセルを踏み抜いていく。

 

「お気に召しませんでしたか?でしたら “シラスタシア“でどうでしょう?」

 

「なしなしなし!!流石にないよ!!紗夜ちゃん!!」

 

「丸山さん?何をそこまで…」

 

「紗夜ちゃん…」

 

「白鷺さん。どうでしょうか!!」

 

彩に全力で拒否されているが何故か自信満々の紗夜へと千聖は笑みを浮かべながら声をかける。

しかし、その顔は笑っているが目は完全に座っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「紗夜ちゃん。ハウス!!」

 

「はい?」

 

 

 

「紗夜ちゃんきっと疲れてるんだよ…」

 

「氷川さん…頭を冷やしたほうが良いかと…センスが…ちょっと…」

 

「紗夜ちゃん!!流石にないよ!!」

 

『ほえ…!!』

 

『あらあら…』

 

「ワンっ!!」

 

 

千聖は紗夜にそう告げながら笑みを浮かべたまま公園の出口を指差す。

声をかけられた紗夜はまるで理解できていない様子だったが、心配そうな表情を浮かべる花音を他所に燐子や彩にダメ出しされてしまい、あまつさえミニや犬たちにすらも呆れられたような表情を浮かべられた彼女のダメージは限界だった。

 

 

 

「ふふふふふふふ…」

 

 

 

 

「紗夜ちゃんがショートしたわね」

 

「ですが、これでちゃんと考えられますね…」

 

完全に脳を破壊された紗夜を放置して彼女達は名前を考え始めていた。

 

「燐子ちゃんは何かあるかしら?」

 

「そうですね…先ほどの丸山さんと似た感じになってしまいますが…"しーちゃん"なんてどうでしょうか?うちのりーちゃんと名前の付け方も似てますし…後は4月6日の誕生花のナスタチウム、アネモネ、フクジュソウの名前から考えようとしてますが余り…」

 

「そうね…彩ちゃんに比べたら素敵だと思うわ。花音はどうかしら?」

 

 

「えっと…"リゼ”なんてどうかな?千聖ちゃん、紅茶が好きだから…」

 

「花音。確かに紅茶は好きだけれど、その名前だとRoseliaの略称と似てて分かりにくいわね…」

 

「そっか…ごめんね?」

 

「いいえ、紗夜ちゃんとは違ってちゃんと考えてくれるだけでも嬉しいのよ?」

 

 

 

 

 

 

「スイマセン…うちのギターが本当にすいません…。あれでも本人的には真剣に考えてるんです…」

 

「燐子ちゃん…あなたが悪い訳じゃないのよ…!!」

 

考えるがあまりピンとくる名前が出てこない。

それどころか紗夜のせいで燐子にまでダメージが入ってしまい、完全に話が止まってしまいそうになったタイミングで―――

 

 

「はい!!"しらさとちゃん"なんてどうだろう?」

 

「彩ちゃん…?なんでその名前なのかしら…?」

 

「えっとね…紗夜ちゃんの言ってた可愛い名前って考えてて、千聖ちゃんの名前から考えて思いついたんだよ!!”ちさらぎちゃん”ってのも考えたけど、濁点はない方が可愛いかな?って」

 

「さっきよりはましだけれど…」

 

彩が声を上げると名前を聞いた千聖は彩に理由を尋ねてしまったが、返ってきた答えに怪訝そうな表情を浮かべてしまう。

しかし、そんな中で愛犬のレオンが飼い主の服の袖を口で引っ張り始めた。

 

「ちょっとレオン?どうしたのかしら?」

 

「…もしかして、彩ちゃんが考えた名前が気に入ったのかな… ?」

 

 

 

「ワンっ!!」

 

「嘘…。花音、そんな訳…えっと…そうなのレオン?」

 

 

「ワンっ!!ワンっ!!」

 

花音の言葉に鳴いて答えたが、流石に愛犬の対応が信じられなかった千聖は改めてレオンに声をかけるとその言葉に先ほどよりも力強く鳴いて答えたのを見た千聖は完全に折れてしまった。

 

 

「レオンがここまで反応するなら…彩ちゃん、いいかしら?」

 

「うん!!あっ”ちゃん”までが名前だからね!!」

 

「分かったわ…そしたらレオンともう少し遊ばせてから帰りましょうか…燐子ちゃんもいいわよね?」

 

「はい・・・ありがとうごさいます…」

 

千聖の愛犬の一鳴きによって千聖のミニの名前は”しらさとちゃん”と命名されることになった。

彼女達は肩の荷が降りたような安堵の表情を浮かべると、犬とミニを遊ばせて自分たちはそれを見守る事にした。

 

「それにしても…」

 

「白鷺さん…どうかしましたか?」

 

 

 

「犬の方がセンスあるってどうなのかしら…?」

 

「「「……」」」

 

千聖が思わず呟いた言葉に誰も答えることが出来ず、悲しい現実から目を背けるように彼女達は未だに現実に戻ってこれない紗夜を視界にいれない様にしながら、目の前で楽しそうに遊んでいる2人と1匹を眺めるのだった。

 





誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。


因ミニ
燐子が言ってた4月6日の誕生花ですが花言葉は―――
ナスタチウム 「愛国心」「勝利」「困難に打ち克つ」
アネモネ 「はかない恋」「恋の苦しみ」「見捨てられた」「見放された」
フクジュソウ 「幸せを招く」「永久の幸福」「悲しき思い出」

うーんこの…
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