大分ギャグです。
10回転目からの続き物となっております。
「と言う事でマコラさん、デカくなりましょう」
「──は?」
度重なる総決算も終わりクリスマスも近くなって来た今日この頃、突如シャーレに襲撃して来たのは不知火カヤその人である。
“えーっと……詳しい説明の方お願いできる?多分誰も展開を理解出来てないと思うから”
「フフフ……いいでしょう、一から十まで説明して上げます、これはまだマコラさんと私が出会って間もない頃──「いらんモノローグを差し込むな」……はい」
えぇとですね、まず初めに大前提としてですね、マコラさんはキヴォトスの住民から恐れられてるんですよ、あぁそんな怖い顔をしないでください、各校の主要生徒達にはそんなことはないこと位分かってますよ、それでも長年積み重なって来た物と言う物はそう簡単に払拭出来ません、更にマコラさんは以前の大事件で──いえ、これは安易に語る事ではありませんでした、もう過ぎた事です。
それでもやはりその事が原因でマコラさんへの恐れや近寄り難い雰囲気が蔓延してるのは事実です、愚かな者は未知なものは勝手に恐れ近寄ろうとはしません、そうする事で理解すると言う事をやめてしまうのです、それがどれだけ悪手であるか知ろうともせずに。
まぁよく知らない人がマコラさんを見て怖いと言うのは理解出来ますが……そこで私は思ったのです、マコラさんが怖いのであればその恐怖心を払拭させる程愉快な事をさせれば良いのでは……と。
そう思い至った私はあらゆる方法を用いてマコラさんへの印象回復を図ろうとしました、ですがそうするにはマコラさんの前印象が大きな枷でした、何せ
分かりました、分かりましたからそう急かさないでください、話をする時はそう、まるでコーヒーを飲むときのように優雅で落ち着いて、ゆっくりとですね……いや本当に分かりましたから‼︎だからアイアンクローの構えをしないでください!あなたの握力でアイアンクローなんてされたら頭がポップコーンみたいに弾け飛びますよ⁉︎
それでですね、そんなこんなで方法を探っていた所ちょうどクリスマスが近いじゃないですか、そしてあなたはこのキヴォトス全体で見ても多大な影響を及ぼすシャーレ専属の生徒、そんなあなたがクリスマスイベントで愉快な事をしたら多少なりとも恐怖心は減少するのではと、思い至った次第です。
「その結果が巨大化だと?」
「はい、聞けばあなたは以前このD.Uシラトリ区に襲来した怪物を撃退した際に巨大化してましたよね?今回はあそこまで巨大化する必要はありませんが」
「いやアレは鎧である艤装をあの超特殊な状況下であったから成し遂げれた事であってだな……」
「あそこまで大きくする必要はないと言ったでしょう、精々大きめのクリスマスツリー程度で良いのですけど……まぁ不可能なら不可能で良いです、また別の方法を考えますので」
“他にも方法があるんだね”
「ええ、巨大化させるのが手っ取り早いだけでしたので、その他の方法なんて沢山ありますよ、例えば──」
「なんか
「では出来るんですね、それはよかったです、では計画の概要を──」
「……あれ?」
“まんまと乗せられたね”
──そう言うことになった。
「──では、私が考案した計画を説明致します、まず最初にクリスマス当日にあなたに大きくなってもらうんですけど」
「デカくなる必要あるか?」
「勿論、偉大な相手とは大きく見える物ですので」
「それって物理的にデカくなるって意味じゃないだろ」
「そしてその後光り輝いて頂きます」
「イかれてんのか?何で光る必要があるんだよ」
「フフフ……マコラさんと言えど知らない事もあるんですね、曰く‼︎“偉大な相手とは輝いて見えるもの”なのですよ‼︎」
「……」
メキメキメキ……
「イ゛ヤ゛アアアアア‼︎頭が‼︎私の頭がアアア‼︎」
……なんかアオイやマコラがカヤに対してやけに辛辣だった理由がわかった気がする、何故マコラがそれを了承すると思ったのか。
でもマコラの印象を回復させる事自体は賛成だ、マコラの過去と以前の出来事でマコラの事をマイナス的なイメージを持つ人たちが増えてきている、マコラ本人は微塵気にしてないけど周囲の……特にマコラを慕う生徒はそうではない、ていうかこれ以上声が大きくなる前にどうにかしないと本格的な争いに発展しかねないんだよね、と言う事で……
“やってくれマコラ、必要だろ”
「気は確かか?」
「先生……‼︎先生ならわかっていただけると思っていました、心からの感謝を、後マコラさんにこの手を下ろすように言っていただけると大変ありがたいのですが、聞こえますか?私の頭部から鳴ってはいけない音が鳴ってるんですよ」
“取り敢えず下ろしてあげて、話が進まないから”
「……ハァ、続けろ」
「ふう、解放されました、危うく私の頭部が洋梨の様にへこんでしまう所でした、それはそれで面白いですが、まだ人間の形でありたいので」
なんでへこまされても生きてる前提で話してるんだこの子は、ギャグ漫画の人間なのか?
「えー、では計画の概要を説明致します、先ほども申し上げた通りマコラさんには巨大化し光り輝いていただきます、そうすればクリスマスのイルミネーションの様になるでしょう、そしてマコラさんのあの姿は非常に目立ちます、そこに巨大化とライトアップが加わればモモッターでのトレンドも掻っ攫えるかと、そうすれば実物を見たいがために生徒達は集まるはずです、そしてその麓で先生とマコラさんがケーキなりプレゼントなりを配布すれば完璧です、後大きく目立つものがあれば待ち合わせポイントとしての活躍も見込めるでしょう」
「長い、3行で纏めろ」
「マコラさんが巨大化する事でクリスマスのイルミネーション代わりにしマコラさんが行事を行いあなたのイメージを回復させようと言う戦略です」
“本当に3行に纏めたな……”
「褒めてくれてもいいんですよ?私は褒められて‼︎伸びるタイプですので‼︎」
「コイツは馬鹿で阿呆だが“無能”じゃねえ、防衛室長に認められる能力は兼ね備えてるんだよ、こんなのでもな」
「防衛室長としての意見としてはこうする事で生徒が自然と集まりますので取り締まり等が楽になると言うのもあります、その代わりSRTの皆さんには苦労を掛けますが……この場合って特別手当とか出したほうがいいんですかね?そうなると財務室長との掛け合いが必要になるんですけど」
“必要経費でしょ、それは”
「うぅ、やっぱりそうなりますよね……この時期に出費を重ねた時のアオイの目付きを考えると身震いがします、いえまぁ何も言わずにやった場合が一番ダメなんですけど」
“その場合どうなるの?”
「アオイ財務室長とリン生徒会長代理からまるで養豚場の豚を見る様な目で睨まれます」
“ヒエッ”
「寿命縮むんだよな、あの二人の冷徹な睨み、
“マジで何やってんの?、あの二人が同時に睨みつけられるとか相当な事やってんじゃん”
「まだ軽い、これは3段階のうち1段階目って所だから」
「2段階目になると睨みつけに舌打ちが加わりますからね、3段階目になりますと暫く口を聞いてくれなくなります、聞いてくれたとしても滅茶苦茶事務的でそれ以外では一切口を聞いてくれません、アレはかなり堪えます」
「アオイは誠心誠意謝罪したら折れてくれるけどリンはマジで無理だからな、連邦生徒会のラスボスはリンだぞ、アイツに嫌われたら連邦生徒会に人権ないとまで言われてる」
“なんとなく想像できるのがまた……”
「と、とにかく、この案で行かせてもらいますのでどうかよろしくお願いしますね!」
クリスマス当日、今年のクリスマスは雪が降るらしい、吹雪というほどでもないが多少は積もるだろう、雪合戦とかかまくらとか作るんだろうか、雪合戦と言えば零と雪合戦をする為の陣地として城を作ったっけな……我ながら力作であったと自負している。
遊び終わった後は家で飯食ってケーキを食べて、後は眠くなるまでゲーム耐久をしてたよな……いやぁ、20年以上経っても色褪せない記憶ってのは良いものだと思う、過去に囚われてると言われたらそれまでなんだけどね。
零、あの時に考えた一番目立つ場所にイルミネーションを設置するっていう悪戯な、20年越しに実行出来たぞ。
「なぁこれいつまでやるんだ?」
「今日1日はこのままでお願いします」
……生徒主導というのがちょっとアレなんだがな。
“マコラと私はともかくとして……カヤまで来る必要はあったのかい?”
「まぁ必要経費です、皆さん優秀ですので、防衛室長まで届く様な案件以外は全てこなしてくれるんですよ、それに……」
“それに?”
「マコラさんが困惑しているという稀な状況を近くで観察する良い機会ですので」
“愉悦部の素質あるよ君”
まぁ色々あれど当初の目的は果たせていると言える、何せ……
「なんでマコちゃんの鎧大きくなってんの⁉︎しかも眩しいし‼︎」
「ゲーミング鎧か……いいね、私も必要であるならば鎧には数々の機能を搭載すべきだと思うよ」*1
「見てくださいケイ!マコラの鎧が大きくなって光ってます!こちらも対抗して光の剣を大きくしますよ!」
「アリス、それはやめておきなさい、大惨事になりますよ、色々と」
「デカい……デカくない?」
幾つかおかしい発言もあったが生徒達の注目を集めると合う点は十分に果たせている、モモッターを見ても見事にトレンド入りしている。
・ゲーミングマコラ
・ライトニングマコラ
・マコラ巨大化 etc…
……うん、散々だなこれ、何一つ間違っては居ないのだが。
「……あなた、一体何をしているのかしら、なぜこんな事を?」
「ん?なんだお前らか、
「オセ……⁉︎」
「態々揶揄いに来たのか?ご苦労な事だ」
「まぁそれもありますが……名目上はアリス達の監視ですよ、必要とは思えませんが」
「成程……それで?実際の所はどうなんだ?トキ」
「お二人共なんとかマコラさんに会いに行く口実を探していました所、今回のこの様な出来事がおきましたので、ちょうど良かったタイミングと言えます、偶には顔を出しに来てくださいね、リオ様もヒマリ様も寂しがっております」
「「トキ‼︎」」
「実力の関係で現状マコラさんの指示には逆らえませんので、仕方のない事なのです」
“笑いを堪えきれてないよ、トキ”
「2人揃って寂しんぼじゃねえか、年頃の女子学生かよ」
“実際そうだろうが”
「……確かに、いやまぁコイツら2人を年頃の女子学生に入れていいものかどうか、ある意味ミレニアムの1000年問題より難しい議論と言える」
“そうか……?本当にそうか?”
「そこはキッパリと否定してください先生……後その件に関しては全生徒があなただけには言われたくないと思いますよ」
「そこは大丈夫、俺は年頃じゃない事も普通じゃない事も自覚してるから」
“無敵かお前、殆ど無敵だったわ”
「まぁまぁ、そう褒めるなよ、照れるだろ」
“皮肉のつもりで言ったんだよ”
「……ある意味周りから見た私たちってこういう風に見えていたのかもしれませんね、いえまぁ優れている部分を誇るのは当然のことなのですが」
「私も含まないでもらえる?私は自身を誇ったことはないのだけど」
「無自覚の天才って腹立つわぁ……」
……もはや何もいうまい。
時が過ぎて日を跨ぎ漸く解放された私たちはシャーレオフィスで今日の疲れを癒していた、因みに報酬としてホールケーキを一つ貰ったんだけど……
“この歳でホールケーキ丸々は堪えるんだよなぁ……”
「なんだ、食わんのか?」
“いや、食べるけど……お腹空いてるし”
「フライドチキンもいいぞ!」
“うめ、うめ……この後毒ガス訓練とかやらないよね?”
「カレーライスならやってた」
“おい”
「冗談だよ」
“あのねぇ……まぁいいか、それにしても今年もあっという間だったねぇ”
「色んな事件に首突っ込んでたからなアンタ、銃弾一発で致命傷になりかねんのだからもう少し我が身を大事にして欲しい物だが……今更か」
“そうだね、今更だよ”
「……アンタはこれまでの行いに後悔はないのか?
“マコラ”
「ッ‼︎」
“あの時リオにも似た様な事言ったけどね、あの時ああすればよかった、こうして欲しかった、ああ言えばよかった、こう言って欲しかった、皆の判断、私の判断、その全てが正しいかどうか、それは誰にも分からない”
「なら……」
“人生に後悔は付き物さ、だけどそれを背負うのは大人の役目であって、君たち生徒の役目じゃない、生徒の持つ後悔は可能な限り、俺が背負うって決めたから、その一点だけは曲げる気はないよ”
「そうか……難しい物だな、人間というのは」
“そうかもね”
「正直な所、私はまだ人間としてどう生きるべきなのか、よく分からない、
“生徒を救う為の必要経費さ、君達の未来の事を考えたら安い物だよ”
「アンタはそうやって、誰に対してもそう言うんだろうな、それだから、
“まぁ、間違いではないかな”
「
“分かってるよ、生徒を導くのは先生の役目だからね”
「ふふっそれじゃケーキでも食べるか、傷むのが早いからな」
“ん、そうだねぇ、甘い物で気分転換しようか”
今年も様々な事があった、もう少ししたら新年だ、本当にあっという間の1年だったなぁ……あれ、そう言えば一つ気になった事が。
“そう言えばマコラ”
「ん?なんだ」
“もう少しで新年だけどさ……此処って進級とかあるの?”
「……触れてしまったな、この世界のタブー中のタブーを」
“え?え?”
「この世界の禁忌、それは即ち時の流れを指摘する事を意味する!ぶっちゃけ私もコイツら何年その学年で過ごしてんだ、とは思ってる!軽く3年位な!でも仕方ねえんだ!運営がその辺何も言わねえんだから!」
“ちょっと待って⁉︎3年位⁉︎運営って何の事⁉︎”
「なんだ、この世界はそもそもヨー……“それ以上はいけない”ククッ……」
“なんだろう、脳に瞳を得たような感覚だ、これが……啓蒙⁉︎”
「
“もう飽き飽きだよ、周りたくなる気持ちは分かるけどね”
「私は目的のブツが出なくてな……外より地底にいるほうが長いんだよな」
“そんな物だよ狩人って”
「そっかぁ」
トリニティがある関係で聖杯関連の話あんまりしたくないんだよね、トリニティってモロあれだから、名前は伏せるけども、まぁいいか。
“マコラ、メリークリスマス”
「おう、メリークリスマス」
今はただ純粋にクリスマスを楽しもう。
誰がなんと言おうとギャグです。
【最終決定】IF世界線のマコラ
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アビドスIF
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ゲヘナIF
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トリニティIF
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ミレニアムIF
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アリウスIF
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ゲマトリアIF