“時間はまぁ良いけど……その前にこのラーメンだけ片付けて良いかな?温くなって伸びたラーメンって美味しく無いんだよね”
「ええ、その程度でしたらお構いなく」
状況は芳しく無い、さっきの便利屋の反応を鑑みるにゲヘナの治安維持を担ってる組織の筈、確か風紀委員会だっけ、以前チナツから聞いてはいたけど……その服装はどうにかならなかったのか、風紀を正す側が風紀乱してるんだけど、しかも立ち位置からして結構偉い立場の人、上層部がそれで良いのか、これを容認するトップって……
「相変わらず鼻は効く様だなゲヘナの狗共は、だがいつからお前等は制圧前に“お話”を挟む様になったんだ?とうとうゲヘナは対話による解決ができる程成長してしまったのか」
うっわぁ……マコラってばすっごい煽るじゃん、原因の9割君だと思うんだけど、真ん中の子青筋立ってるよ、笑ってるのに怒ってるよ、器用だね。
「まあ大方理由の大半は私の存在だろうな、コイツ等は私との敵対を極端に避けてるから、まあそこはどうでも良い、何の用だ、態々風紀委員会の戦力の大半を割いてまだ此処に来て、本部の防衛は良いのか?」
「ご心配ありがとうございます、あなたが“態々”鎮圧に尽力してくれるお陰で最近のゲヘナは比較的平和ですので」
「それと……今はあなたと話してはいませんよマコラさん、我々は“シャーレの先生”に用があるのです、便利屋の方々も邪魔だけはなさらない様」
“……取り敢えず紹介頼める?各学区の組織や生徒の名前を覚えようとはしてるんだけどまだ全ては把握できてなくてね”
これは本当、自分と相手の知識と擦り合わせは大事、社会に出て実感した事だ。
「ンン……では拝謁ながら紹介を……ソイツ等はゲヘナ学院の風紀委員会、このキヴォトスの中でも特に治安が悪いゲヘナにて治安維持を一手に担う組織でな、右奥の……
「コレとは何ですか?“コレ”とは、言いたい事があるのでしたらハッキリ言えば良いでしょうに」
「じゃあ気兼ねなく言わせてもらうが、真ん中の横乳は──」
「紹介の仕方に悪意があるでしょう⁉︎」
「チッ、注文の多い奴め、真ん中の奴は
この子がNo.2なのか……人は見た目に依らないとは言うけども、うーん、風紀委員会のNo.2が痴女スタイルなのはどうなのよ、一番風紀乱してるじゃん、いやまぁオシャレは個人勝手にやってくれれば良いけども、それにしてもマコラって案外……
“もしかしてマコラ、風紀委員会の事嫌い?”
「いや?治安維持組織なんざ幾つあっても足りんからな、それは良いただでさえゲヘナの生徒会の馬鹿共は使い物にならんからな、実質風紀委員会がゲヘナを統治している様なものだよ」
“じゃあどうしてそんな露骨に嫌な態度してるのさ”
「さっきの説明の仕方で察しろ馬鹿野郎」
風紀委員会が嫌いなんじゃなくてアコって子が苦手なんだね、この2人に何があったと言うのか。
「紹介は済みましたので本題に入らせていただきます、今回の私たちの目的は、先生、あなたですよ」
“私?”
おっと意外なアプローチ、でも、ンン?私に会うのにこれだけの戦力を要するのかね、過剰も良い所では?そもそも告発される様なことした覚え無いんだけども。
「はい、チナツさんが書いた報告書を確認しまして、連邦生徒会長が新しく設立された組織且つしかも大人の先生が担当する超法規的な部活、どう考えても怪しい匂いがしませんか?」
“あー……そう言う事ね”
「御理解頂けて幸いです、これからのトリニティとの条約を考えるとシャーレと言う組織はとても大きな不確定要素です、よって条約が締結されるまでは、私たち風紀委員会の庇護下に先生をお迎えさせていただきたいのです」
“ついでに居合わせた不良生徒たちを処理した上で……かい?”
「そうなりますね、便利屋68はゲヘナの生徒で構成されています、ですので私たち風紀委員会が取り締まっても何も問題はないでしょう?」
「……ッ!」
アコの言葉に身構える便利屋の子達、四方は壁で唯一の出入り口は風紀委員会が固めてる、ましてやここは大将のお店だ、下手に事を荒げさせる事はない、向こうの言い分は通っている、だが……
“其方の言い分は分かった、多分……其方が正しいんだろうね、筋も通ってる、正直な所そっちの話に乗ってもいいんじゃないかとすら思える”
「でしたらすぐにでも……」
“だからこそ、答えはNOだよ”
「……ッ!」
「理由をお聞かせ願っても?」
“私はアビドス高等学校の依頼でここに出向いているからね、ここで私が其方に行ったらアビドスの皆は孤立しちゃうでしょ?アビドスの皆は他の学校の力を借りずに今の問題を解決しようとしてるしね”
「それだけの理由で──」
“後大体ね、食事の時間中に大勢で駆けつけて武器構えてこっちに来いって言われて頷く奴はいないでしょ、食事処での音は調理の音と、食事を楽しむ客の歓談のみに済まされるべきだ、君たちの様に銃火器の類の音と匂いを漂わせる物じゃない、折角の食事の味が落ちる”
“今この場に於いて、一番常識に欠けた行動をしてるのは、君たちの方じゃない?ゲヘナじゃそのルールが通るかもしれないけど此処はアビドスの学区だからね、そっちのルールは適用されないでしょ”
この世界は学科と学区の境界線が結構厳しい、それこそその学区の外を一歩でも出たらその学区のルールから適用されなくなる、外の世界で言うなら国境に近い物、だから学区事にルールが定められている、唯一違うのは普通に出入りしても特に何も言われないくらい、通行書みたいなの発行しなくていいしね。
「まあ先生を、と言うよりはシャーレを引き込んで今後の政治を有利に進めようって魂胆だろう、シャーレの戦力、権力が手に入ると言うのは魅力的だからな」
「なんとでも仰って下さい、私はゲヘナ学園の為を思って行動してますので」
やっぱりこの二人は仲がよろしくない様で、うーん、水と油。
「いいや、それ自体は悪くない、手段、方法はどうあれ自治区の治安維持を優先するのは感心できる、
「ただ?」
「お前の言う不良生徒ってのはコイツ等便利屋のことだろう、それを処理すると言う事は私とも相対すると言う事だ、今の私は便利屋のバイト社員だからな」
「とは言え……此処で抵抗してお前らを潰すのは容易い、余裕ですらある、だがお前等の言い分も分からんくはない、案外必死なんだな、そこで一つ考えた」
あ、嫌な予感する。
「お前等の今の総力で掛かって来い、お前等の飼い主が来るまでに私たちの誰か1人を倒せれば先生含め私がお前等の下についてやる、手始めにそうだな……ゲヘナに蔓延る不良グループ及びテロリスト共を殲滅してやろう」
とんでもない事言い出したな⁉︎相手どれだけいると思って…いやそもそも平然と巻き込まれたし!便利屋の皆も風紀委員会の子もマジかコイツって顔してんじゃん、あー、これこっちの指揮は自分が取らないとダメな奴ね、マコラは1人で暴れるだろうし、なんてことをしてくれるんだ。
「……二言はありませんね?」
……対策委員会の皆にはマコラが吹っかけたことにしとこ。
◆
アビドスの住宅地を駆ける3つの影、シロコ、ノノミ、セリカの三人は柴関に向かって走り抜けていた、その理由は先ほどアヤネの報告にある。
「ッ⁉︎これは……⁉︎未登録の武装反応を多数検知しました!」
「また不良グループ?先生もいないって言うのに……!」
「場所は何処?近くに駐屯所を作られる前に叩かないと」
「場所は……ッ!柴関です!あそこには今先生が……!」
「それならすぐに向かわないとですね、ホシノ先輩はまだ帰ってきてませんが……」
「ああもう!待ってられないでしょ!すぐに向かうの!」
以上の事があり三人は柴関に向かって全力で駆け抜けているのだ、柴関に近づくにつれ大きくなっていく銃声や爆発音、それはもはや一種の戦場の様な音で、自然と三人に緊張が走る、そして三人が柴関付近にたどり着いて目撃した物は……
「どうした⁉︎そんな物じゃないだろう!風紀委員長‼︎」
ビルの壁面を地面かの様に扱い蹴り上げ空中に飛び出しているマコラと。
「ああもう……!ホンットに面倒くさい!」
同じく空中に飛び出し手持ちのマシンガンを正確に掃射している風紀委員長と呼ばれた少女の姿だった。
◆
【圧倒的】とそう言わざるを得ない程にマコラの戦闘は始まり、終了を告げた。
マコラは開幕と共に満象の大放水を以て風紀委員達を外に追いやった。
『この店は私の行きつけの(予定)店なんだ、中で暴れられては堪らんからな、外に出て思いっきり戦ろう』
『ッ‼︎総員戦闘──』
『ケヒッ、遅いな』
すぐさま持ち直したアコが戦闘体制の指示を出すが、それは目の前の最強に対しては余りにも遅すぎる指示だった。
アコが指示を出すより先にマコラは動く、戦闘において前線指揮官の重要性を知っているからこそマコラは──
『なっ──』バチィ!
指揮官の油断や隙を見逃さない。
『安心しろ、スタンガンだ、非殺傷レベルにまで電圧を落としてるから5分もあれば起きるだろう、さてと……折角だ、最近弛んでるお前等に対して、鍛錬でもつけてやろう、俺に一撃当ててみろ、それで合格だ』
傲岸不遜、その言葉が似合う程に相手を見下しているマコラ、しかしそれが許される程の実力がある、故に──最強。
『絶対的な実力と自信から来る態度……ムカつくけどあんたが正しい、だから……遠慮なく胸を借りるぞ!』
此処でゲヘナの風紀委員会きっての突撃隊長であるイオリが動く、部下達に的確な指示を出しマコラを責め立てる。
『おぉ?頭が居なくなっても果敢に攻め込んでくるか、よしよし、まだ遊べそうだな』
『アンタをこの場に留めておけば残った部隊で便利屋の1人ぐらいは倒せる!』
『成程時間稼ぎか、本来なら付き合ってやる必要はないが……折角興が乗ってきた所だ、付き合ってやる』
突撃してくる風紀委員を捌きながらイオリの狙撃を躱し続ける、そして何人かは便利屋達の方に流れているが……
『何これ……すっごい戦いやすい』
“油断しないで!まだまだ来るよ!”
先生の指揮下に入った便利屋達の予想以上の動きに翻弄され未だ誰一人とて倒せていないのが現状だった。
『ンン……便利屋“だけ”なら倒せてたかもな、しかし今の奴らには私が鍛え上げた先生による指揮がある、ちょっとやそっとでは崩せんよ』
『なっ──クソッ!こうなったら──』バチィ!
『狙撃手の最低限の心構えその1、【どんな時でも冷静な判断を】だ、冷静さを欠いた狙撃手程他愛ない物は無いからな』
冷静を欠いたイオリをすぐさま気絶させ、これで残りはチナツ1人となってしまったが、彼女イオリに比べ戦闘に秀でてる訳ではない、どちらかと言えば医療といったサポートに秀でてる為に、この盤面では正しく“詰み”であった。
『──まだ、やるか?』
『いいえ、これ以上負傷者を増やす訳にはいきません、それな私は元々あなた方と戦うつもりはありませんでしたから、あなたと先生がいるならこちらの敗北は必然、ならば今私にできる事はこれ以上の負傷者を増やさない事です』
『ククッ……正解だ“
マコラは鹿の影絵を用いて温かい光のサークルを作り出す、円鹿はマコラが持つ数々の戦法の中で唯一火力的攻撃を持たない戦法、しかしその効果は他の物とは替えが効かない代物、その効果は受けたダメージを回復させると言う物、他者を回復させる関係で消耗が激しいそれをマコラは惜しげも無く使う。
『何故治療行為を?』
『まだ襲いかかってくるなら潰したがな、不利を悟りながらも襲いかかるのは愚策、時には敗北や撤退を経験しておかねば足元を掬われる、敗北や撤退を選択できるのも強さの一つだ、ましてや切羽詰まった状況でもないからな、さて……そろそろか』
マコラは遥か遠方を見る、何か来ると確信を持って獰猛な笑みを隠さずにいる、チナツも釣られてその方向を見る、視力が悪い為はっきりと見える訳ではないのだが、
『ねえ、今どう言う状況なの?』
『ククッ……存外に早かったな、もう1分ほど掛かると踏んでいたが、流石に
『委員長⁉︎って事は……』
“時間切れって事かな、助かったのかそうじゃないのかはまだ分からないけど”
『お前が来るまでに便利屋含む私たちの誰かを倒せれば其方の下に付くと言う条件で戦闘訓練を行なっていた、解説終わり、他に説明は?』
『マコラ……あなたが無意味な戦闘を吹っ掛けるとは思えない、アコがまた暴走したのね……何故か伸びてるけど』
『スタンガンでこう……バチっとな、まぁ倒れてるそれはいいお前も少し付き合えよ、ストレス発散くらいには付き合ってやる』
“え、まだやるの⁉︎もう良くない⁉︎”
『はっはっは!此処からは個人的な時間だ!食後の運動としては破格な相手なのでな!』
『……まぁウチの風紀委員達を好き勝手にやられて頭の私が何もしないって言うのもね、言っとくけど今の私はすっごくストレスが溜まってるから、死んでも文句言わないでね』
『誰に物言ってんだよ、お前の攻撃程度で私が──』バキィ‼︎
言い終わるのを待たずにマコラの鳩尾に鋭い蹴りを見舞うヒナ、手持ちの武器を使わずに体術での攻撃に流石のマコラも度肝を抜かれた。
『オ゛ッグォ……あ゛ー、悪くねえ一撃だ、不意打ち且つ開幕の物としてはこれ以上はないな』
『よくもぬけぬけと……その一撃を喰らって平然としておいて……』
『いーや?銃火器一辺倒じゃ良くないからな、こう言う五体による攻撃も仕上げると言う発想は悪くない、此処にいる奴らはどいつもコイツも撃ち合いばっか、至近距離になれば自ずと殴り合いが強い奴が勝つ、戦闘ってのはそう言う物だ』
『……お喋りはお終い?興味ない話を聞かされる程つまらないものはないわね』
『ああそうだった、私たちは──』
ドゥルルルルルルル‼︎
『言ったでしょ?今の私はストレスが溜まってるの、だからいつもより引き金が軽いのよ』
ヒナが持つマシンガン、通称【デストロイヤー】の一斉射撃を直に喰らったマコラを煙が覆う、通常の生徒であればこの時点で重症あるいは気絶してしまってるだろう、しかし此度の相手は普通ではない。
『お前の引き金が重かった時なんかあるのかよ!冗談にしては上々だぜそりゃ、“貫牛”』
次の瞬間煙の中から小型のロケット弾が凄まじい速さで飛び出してくる、これはマコラの戦術の一つ【貫牛】による砲撃であり、距離があればある程威力と速度が増すという一風変わった性質を持つ。
しかしヒナは冷静に自分の翼で弾の軌道を逸らした、近い技術を上げるとするならパリングだろうか、向かってくる攻撃を弾く技だが、あろう事かヒナはそれを向かってくるロケット弾に対し自分の羽で決行、見事に弾は逸れて遥か後方のビルに直撃し大爆発を起こした。
『んー、直進速度が速いのは良いんだが横からの力に弱いのがなぁ……欠点だな、そんな風に弾かれたのは初めてだが』
『探せば結構いるんじゃない?真っ直ぐにしか飛んでこないと分かってるなら対処は容易い』
『うーむ、やはり飛び道具は性に合わんな、やっぱりここは……“鵺”』パキキ…
次にマコラは鳥の影絵を形成、するとマコラの背中から服を突き破る様に鳥の様な翼が形成され、更にマコラの身体が帯電しだした。
これがマコラの“鵺”、己の身体から翼を生やし帯電すると言う効果だが、この翼は見掛け倒しではない、立派に翼としての機能を果たしている、最近はもっぱら咄嗟の防御として使っている様だが。
『殴り合いに限る』
『ゲヘナの生徒より物騒ね』
◆
以上が事の顛末なんだけど……正直言って戦闘の規模についていけない、目で追うのでやっとだ、これに指示を出せる気がしないし思考が追いつかない、これが頂点同士の戦いか……‼︎
「先生!良かった!無事だった!」
“あれ⁉︎皆⁉︎なんで此処に⁉︎”
戦闘の方に目を奪われている最中に聞き馴染んだ声が聞こえたのでそちらの方に振り向けばそこにはシロコたちが居た、ホシノは不在だけど何処に行ってるんだろう。
「こんな大規模な戦闘の音が聞こえたら嫌でも来るわよ!一体何が起こってるの⁉︎」
“ゲヘナの風紀委員長とマコラが戦ってるの、本人達的には遊んでる感覚なんだろうけどね、簡潔に言えば象二頭が蟻の上でステップ刻んでるんだよ、因みに言っとくけど蟻は私たちの方ね”
「とっても危険なんだって事は分かりました⭐︎」
「所でそこで伸びてる人達は?」
“マコラの蹂躙の犠牲者……かな”
「止めなよ」
“無理に決まってるでしょ、言って止まるなら苦労しないって”
「諦めが早い!」
言って止まらないのは本当だし、何よりマコラが楽しそうな顔を見てるとね……形は違えどマコラも他人との認識のズレや見ている景色の違いに苦労した側なんだろう、そう言う意味では楽しんでる最中に横から邪魔するのは申し訳ない気持ちになる。
だから今は見届ける、今のうちに目一杯遊んでおくんだよマコラ、大人になったら遊ぶ暇なんてないんだから。
「ククッ、気絶させた奴らも目覚めてきたな、そろそろ締めにするか。構えろ、早撃ち勝負といこう」
2人は自分の得物を構える、勝負は一瞬、こう言った場合マシンガンは取り回しの悪さから早撃ち勝負には向いていない、でもこの短い戦闘の間でヒナの戦闘力の高さは十分過ぎるほど見た、あの長物を自分の手足の様に扱い、更にはある程度マコラと接近戦で張り合える程の強さ、どちらも一学生が持ち合わせて良い強さではない。
しかしこの世界で我を貫き通すならこれぐらいの強さがないといけないんだろう、武力行使が日常と化している世界に子供達が身を置いていると言うのは、なんとも度し難い物だ。
結局あの早撃ち勝負はマコラが勝ちを拾った、その後ヒナは伸びてる2人を叩き起こした後にアコの方に反省文を書かせる様促していた、すると現場に間延びした声が聞こえてくる。
「うへ〜、こいつはまた何があったんだか、すごいことになってるじゃ〜ん」
“あれ⁉︎ホシノ?今現着⁉︎”
「そうだよ〜大遅刻でごめんね〜それよりさ、一体全体何があったっていうのさ、この有り様まるで戦争が起こったみたいじゃん」
“あーっと、それはねえ……”
「「こいつが主にやった」」(互いに指差し)
“仲良しか‼︎まぁこの通りこの2人が暴れた結果こんな事にね、なっちゃったんだよね、因みに止めれなかったからね、止めようとしてたら今頃蜂の巣になってる自信あるから”
「妙な自信つけないでよ……で、えーっと、そっちの子は風紀委員長ちゃん……だよね?何しに来たの?」
「あなたが小鳥遊ホシノ……?1年生の時とはずいぶん変わった、人違いじゃないかと思うくらいに」
「……ん?私のこと知ってるの?」
「情報部にいた頃、各自治区の要注意生徒たちをある程度把握してたから、その中にマコラ、当然あなたもいる」
「……まあ目立つ様な事しかしてねえからな、特に隠してた訳でもないし」
「その中で小鳥遊ホシノ……あなたのことを忘れるはずがない。あの事件の後、アビドスを去ったと思ってたけど」
「……」
思った通り、ホシノにも相当根深い過去がある様だね、ある程度推察はできるにせよ此処で掘り下げる訳にはいかない、自分の過去は他人が明かして良い物じゃないから。
「……そうか、そういうことか……だからシャーレが……まあいい、私も戦うためにここに来たわけじゃないから……説得力ないと思うけど、イオリ、チナツ、後アコ」
「……委員長」
「……はい」
「私はついでですか⁉︎「ちょっと黙ってて」はい……」
弱い、これがさっきまでマコラと煽りあってたこの姿か、風紀委員会、予想以上に委員長のワンマン政治だ、それ結構やばいんだけどなー……
「撤収準備、帰るよ」
「えっ⁉︎」
『帰るんですか⁉︎』
「勿論。さっきも言ったけど今回の戦闘は本当に不本意なの、あっちが突っかかってこなかったら全員連れて帰ってたし、便利屋の連中も何か理由があって此処にいるんだと思う、だから放っておいて良い、マコラがそばで見てるなら悪事はできない筈だし」
「だとよ社長、良かったな」
「良くないわよ!一応アウトローを目指してるんだけど⁉︎」
「……シャーレの先生」
“ん、私?”
今日はよく名指しされるな…
「そう、あなたに伝えておきたいことがある、これは直接言っておいた方がいいと思って」
“何の話?器物破損等の損害?ならマコラに吹っかけておけばいいと思うよ”
「おい」
「ええ、それはそのつもりだけど、そうじゃなくて……カイザーコーポレーションのこと、知ってる?」
“……まあね、それについて調べてたわけだし”
「……そう、これはまだ“万魔殿”や“ティーパーティ”も知らない情報だけど……あなたには知らせておいた方がいいかもしれない、アビドスの捨てられた砂漠……あそこで、カイザーコーポレーションが何かを企んでる」
“やっぱりそうだったのか、金銭の流れが砂漠のある施設に流れてたからね”
「流石ね先生、本当なら廃校予定のアビドスに教える義理はないのだけど……一応ね」
“どんな情報でも今はありがたいよ”
「……
“カイザーの他に別の奴……特徴は髑髏面ね、ありがとうヒナ、この情報はしっかり覚えておく”
「いいのよ別に、じゃあまた、
そう言って嵐の様に現れた風紀委員会はヒナの指示の元颯爽と去っていった……本当に嵐みたいだったな。
ふう、昼休憩がてら立ち寄ったのにとんだ昼休憩になったな、学校に戻って一息入れようか。
Q.風紀委員会とマコラってどういう関係?
A.ゲヘナで暴れてる奴らを片っ端から気絶させて風紀委員会に押し付けてた、偶に風紀委員の連中の鍛錬させてた、なので風紀委員会からは苦手意識を持たれてる
Q.マコラとヒナの関係は?
A.マコラからしたら狗達の手綱を握る飼い主、ヒナからすればストレス解消に全力でぶっ叩いても壊れない優れ物、だから銃で撃つだけじゃなくて全力で殴りに行くし蹴りに行く、今回の鳩尾蹴りは100点の手応えだったらしい。
Q.ヒナもしかして原作より強くなった?
A.原作でも同じ事やれそうっちゃやれそう、ただ間違いなくゲヘナには毎日マコラが顔を出して睨みを効かせてるのでヒナは原作よりは間違いなく休めてる、よかったネ。
【最終決定】IF世界線のマコラ
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アビドスIF
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ゲヘナIF
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トリニティIF
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ミレニアムIF
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アリウスIF
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ゲマトリアIF