ハロウィンまであと2週間‼︎手早く執筆しろ私‼︎
カイザーPMC基地での戦闘が終わった所から少し時間を巻き戻して、彼方の開戦と同時に此方の戦闘も動き始めた、マコラは高速で飛行しながら先程のビナーが放った攻撃を分析していた。
──さっきのがコイツの主砲と見て良いな、威力は上々、完全に“適応”するには……
そう思案するマコラを狙う様にビナーが目に値する位置から機銃掃射を繰り出してくる、然しその程度の攻撃は日常的だったマコラにとっては回避するのは容易い。
──問題はコイツの装甲だが……恐らく“玉犬”や“大蛇”では有効打にはならないだろう、となれば……‼︎
「“貫牛”、コイツで出方を見るか」
マコラは貫牛によりロケットランチャーを形成する、距離があればあるほど威力が増すこの戦術の結果によってマコラは攻め手を変えざるを得ない、果たしてどうなるか。
ガチャリと狙いを済ませビナーに向け渾身のロケット砲を見舞った、距離と威力は十分、距離にして数百メートル分の勢いがついたロケットは例え重装甲の戦車であれ一撃で破壊するだろう、しかし──。
「ッ‼︎ケヒッ、良いぞ‼︎容易くコレを耐えるか、想像以上の装甲だ‼︎評価を改めねばならんな‼︎」
──機神、未だ現在。
黒煙から現れたのはさほど傷ついていないビナーの姿であり、寧ろ攻撃に勢いが増している、機銃掃射だけではなく、ミサイル群まで飛んでくる様になり始める。
「洒落臭ェ!“鵺”
マコラはそれを見ても一切動じず、鵺の羽を大量にばら撒き電力を発散、即ち大放電を起こした、しかしその出力はカイザーPMCとの戦闘の比ではなく、まるで雷が落ちたかの様な音を轟かせている。
「やはりコレの欠点は一瞬とは言え羽を使い切るからその瞬間は機動力が落ちることだな……尤も破壊されたわけでは無いからすぐさま生やせるが……他の戦術の使用も考えると、後一回が限度か」
どうやら今の技にはそれなりのリスクはあるらしくそう容易く連発できるものでは無いらしい。
──今ので大凡のコイツの装甲は割れた、“貫牛”でも有効打にはならなかったところを見るなら、他の戦法も補助に回した方が良いか、ともなれば……
「本当に久しぶりだ、コイツを使うのはな、お前のその頑強さに敬意を示し……私も本気を出さざるを得んな」
その言葉を発した後にマコラの雰囲気が変わる、左腕内側に右手拳を押し当てた様な構えをとる、この様な形の影絵は存在しない筈だが──。
「“
すると何処からともなく一本の剣が現れる、刃の長さは凡そ7〜80センチで一般的にはショートソードと呼ばれる類の代物だ、それをマコラは力強く握る。
「ククッ、久しいな、随分と暇を寄越していたのでな、
そう言い残すとマコラは大きく羽ばたく、その速度は先程までとは比較にならず、ビナーの目には未だマコラの残像が残っており──。
ビナーも、遥か遠くから戦況を見ていた黒服も、マコラが攻撃したのを目視できず──。
「ふむ、やはり加減が効かんな、薄皮程度で抑えるつもりだったんだが、つい余分に切っちまった、いやこの場合はお前の装甲が想定以上の硬さだったと誉めるべきか」
攻撃されたと認識できたのは何か大きいものが落ちたかの様な鈍い音が周りに響き渡った時だった。
よく見ればビナーの背鰭の様な物が根こそぎ切断されていたのだ、先程の落下音はその為だろう、しかしそんな被害は知ったことでは無いとばかりにビナーはその余りある長い胴体を大きく捻らせる、関節の可動域という生物由来の問題がない故の行動だ、そしてその巨大な胴体によるぶちかましをマコラに当てることに成功する。
「──ッ゛‼︎想定以上の攻撃力だ‼︎悪くはない、コレ程の大質量攻撃、滅多に喰らう機会はなかったからな、是非に経験しておきたかった、経験は武器そのものだ、決して無駄にはならん」
言い終わると同時にマコラの方陣が回る、この回転で
「さてさて、そろそろお前の寿命が見えてくる頃合いだが……もっと他には無いのか⁉︎久方振りの顕現がコレでは余りにも
マコラの懇願とも取れる叫びに対しビナーはあくまで沈黙の構えだ、それはそうだろう、人間と機械、意思が交わる道理はない、
──セフィラ・ビナーは思案する、どうすれば目の前のコイツを消し去れるかを現在の己の状態では打ち倒すのは困難だ、多くの敵を殲滅する為のこの躯体がこの敵に対してはただの的でしかない、ではどうするか?
疑問を浮かべると同時に結論は出た、曲がりなりにも神の名を冠する程の超AI故に齎した答えは単純な物だった、
結論が出たビナーの行動は早い、最大出力のレーザーを目眩しとして使いマコラの視界を遮る、そしてその隙に己から電波を発して辺りにいる小さい機械達を此処に全て呼び寄せた、動かないものは自身の身体から細長い管を使い砂中に引き込みこちらに手繰り寄せる、その中にはカイザーPMCのオートマタ兵が多数含まれている他、先程まで対策委員会と戦闘を繰り広げていたゴリアテも含まれていた。
四度目の回転、マコラはレーザーで焼けた肉体を“円鹿”で回復させながら何かを企むビナーを見据える。
「ほう、まだ何か手があったか、良いぞ、もっと魅せてみろ‼︎」
◆
その様子を遠方から見ている黒服とロストマン、二人は興味深そうに戦況を見ていた。
【クックック……まさか彼女がこれ程までの力を兼ね備えていたとは……‼︎】
「マコラの脅威を見て即座にこの砂漠に点在する全てのオートマタ兵を引き寄せているな、今の状態じゃ勝てんと踏んだらしい」
【他の機械との連携が目的でしょうか?その程度で勝てるとは思えませんが……】
「さてさて、戦況はどう動くかな……?」
◆
──後一回であのレーザーに完全に適応する、そして……もう片方の適応は後三回……計四回の回転でコイツの攻略は済む、尤も……奴の性能が向上しなければ、という前提がつくがな。
マコラは敢えてビナーの行為を見過ごした、その方が面白そうなのもあるが、この砂漠に点在しているPMC兵を一斉に片付けるのも面倒だったところを目の前のビナーが引き受けてくれたのもあるだろう。
そしてビナーの元に大小様々な機械が押し寄せる、ビナーはそれを全て解体して己に取り込み始める、一見すると捕食行為と見て差し支えない、そして全て平らげたビナーの躯体に変化が見える。
突如激しく光だし、ビナーの特徴的な白い装甲が全てパージされる、そして残ったゴリアテを中心にその全てが合わさり始める、生物的な面で言うなら変容する為の──、機械的な面で見るなら改良の為の──。
光が収まり煙も晴れる、その中に居たのは、
「遅いぞ、あまり人を待たせる物じゃない……が、それに免じて特別に赦す」
『……傲慢、不遜、不敬、然し不愉快ではない、寧ろ貴様にとってはそれが自然体であり在るべき姿なのだろう、と、私は推測する』
「まぁな、
『イメチェン……イメージチェンジの略称と推測、ならば答えよう、イメージチェンジでは無い、機械的見解を言うならば私は改良の後に“進化”した、そしてこの点を生物的見解を言うならば、私は今この瞬間に初めて誕生したのだ、世間的に言うならばそう……ハッピーバースディ、と言うのだったな」
「それで?お前の名は今まで通りで良いのか?尤も
『デカグラマトンではない、ソレは我等の総称だ、お前達の総称を人間で個人個人に名がある様に私にもちゃんとした名前があるのだ、申し遅れたな、私の名はセフィラ・ビナー、セフィラがお前達で言うところの苗字に値する為に私自身の名はビナーと言う』
名乗りを上げたソレの正体は人型へと進化し新しく誕生したセフィラ・ビナーであった、その姿はかなり縮んでおり数百メートルはあった体型は約3〜4m前後まで圧縮され、ゴツゴツした装甲は全て曲線状なシャープな見た目に変わり映えしていた、色合いは白と黄色を基調としており頭のヘイローと合わさり神々しさすら感じる。
大幅な縮小を行ったビナーだがその脅威はまるで薄くなっておらず寧ろ増している、その躯体にあらゆる兵装が込められていると判断するのは容易だ。
「……まだ材料が残ってる様だが?」
『ソレは抜け殻だ、最早大した意味を持たない、必要な物は全てこの身体に込められている、何も問題はない』
「そうか……ならば今のお前がどれ程成長したのか確かめてやろう」
『フム、この場合は胸を借りる、という言葉が正しいと推測する、確かに今の私は
1人と一体、否2人の攻防は更に苛烈さを増していく──決着は近い。
かなり思い切った事をしたと思う今回の話、ビナー第二形態を生やして知能を与えました。
デカいままだとマコラのいい的なんで必然的に縮む必要があった(尚それでも3〜4m)
人型ビナーの見た目は究極メカ丸絶対形態装甲傀儡究極メカ丸試作0号をビナーの色に仕立て頭部にビナーのヘイローがある物と補完してください。
Q.拡張戦術って?
A.基礎の戦法の使い方を応用した物、一応コレがタグの他の術式要素の一つ、なので察しの良い読者兄貴姉貴なら今回のマコラが何を狙ってるか、もうお分かりですね?
【最終決定】IF世界線のマコラ
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