「胸を借りる……か、胸を貸すに相応しい実力を伴って居れば良いがな、今のお前は先程より縮み、人語を発する能力を得ただけに過ぎん、無論性能は上がっているんだろうが、ただ力任せに武器を振るうだけでは唯の人間1人すら殺すことは出来ん」
『
「──ではどうする、このままやりあっても結果は見えているだろう?」
『然り──、このままでは私は敗北を喫する、だが──』
ビナーは言葉を断ち切る、何か思案している様にも見える。
『貴様の強さの一角の考察……
ビナーの言葉にマコラを含め観戦している黒服達も興味を惹かれる、元よりデカグラマトンはそういった機能に優れている為にビナーも同様にあの短い攻防で、たった一角とは言えマコラの強さを理解したのだという。
『貴様の強さの一端……それは方陣による“適応”による物と推察する、初撃のレーザーと先程のレーザー、どちらも相応の出力で繰り出した、二度目に関してはその段階での最大出力であった、然し効果の程は初弾の方が優れている所を見るに、レーザーと言う“事象”に対し“適応”し、耐性を得たのだろう、恐らく三度目からは殆ど通用しない筈だ』
「……概ね、当たっている、現に次の回転でレーザーに適応は済むからな、お前の推察はそれで終わりか?なら──」
『それだけでは無い、その方陣の適応は攻撃を受けた時のみに発動するものではないはず、私に攻撃を浴びせたその後にも回転していた……そこから見るに方陣の適応は受けと攻めの二種類だろう、より細かく言うのであれば……貴様自身が体験したあらゆる事象への適応、と言ったところか、一度目より二度目、二度目より三度目と言った様に一度適応して尚その事象への分析を取り止める事はない、一度目の攻撃で私の装甲の硬さを知り……二度目の攻撃でどの程度が有効打になるのかを知ったのだろう、そこから導き出される答えは……
「ククッ……フハハハハハ‼︎よもやそこまで当てるとはな‼︎あぁ大正解だとも、褒美として方陣のソレを語ってやろうか、
ビナーの齎した推察を肯定しマコラはビナーへ純然たる賛美を述べる、然し言ってしまえばそれだけ、何かビナーの状況が好転した訳ではないが……
「開示序でに教えておこうか、
『攻撃を除いて五回だろう、すでに二度回っている故に残り三度の回転だ』
──残り三度の回転、つまり3カウントがビナーの残り寿命と言っても過言ではない。
「ククッ、貴様のその無表情が崩れるところが見れんのが残念だが……」
『案ずるな、決して3カウント以内に
「大層な自信だな、では早速切り刻んで──」
言うより早いか、マコラは先程と同等のスピードを持ってビナーを切断しにかかる、然し効果は先程切断できたのに対し今回はやや切り付けた痕が残る程度、その痕跡もすでに修復されている。
『言ったはずだ、解析し改良したのだと、解析による適応が貴様だけの特権と思ってるのなら大間違いだ、貴様が私の事を解析していた様に私も貴様を解析していたのだ、故に──』
『──
マコラから激しく血飛沫が飛び散る、ビナーはマコラとすれ違う瞬間に手刀を繰り出しマコラの肉体を文字通り切ったのだ、皮肉な事に切断を試みたマコラ自身が切られると言う始末、過去に幾度か相手を切る事はあった、切られることもあった、だが自分から切り掛かって逆に自信が切られると言う経験は数々の修羅場を潜り抜けたマコラをして初の経験だった。
「“円鹿”……成程な、
『怖気ついたか?』
「いいや?俄然面白くなってきた」
先程とは逆、見下す様に挑発するビナーに対し獰猛な笑みを浮かべ見上げるマコラ、互いに二人は構えを取る、撃ち合いではなく徒手空拳による殴り合いを選択したのだ。
◆
即座に傷を完治させたマコラはビナーの懐に縮地を用いて急接近、跳躍しバナーの胴体に本気で拳を叩き込む、一撃で戦車の装甲を大きく凹ますであろうその攻撃をビナーの装甲は幾度も耐え凌ぐ、そしてマコラの身体を両手で掴み上げ、そのまま背中から思い切り叩き付けた、爆撃をされたかの様な音が響き渡り砂漠の砂が大きく舞い上がる、幾らか砂が緩和剤になり衝撃を吸収した様だがそれでもマコラを襲った衝撃は凄まじい物だろう。
「ウグ……効いた……んン⁉︎」
微量ながらもダメージがあるのか軽口を叩くマコラに対しビナーが次に繰り出すのはその体躯を活かした踏み付けによる追い打ちだ、最初より遥かに縮んだとは言えその破壊力は計り知れない。
「ッとぉ‼︎ハハッ‼︎プロレスじゃねえんだ‼︎態々受けてやる必要もあるまい‼︎」
その攻撃の脅威を知るや否や即座に飛び起きて回避するマコラ、そう,コレは喧嘩やプロレスではない、
「ッ‼︎うお!っぶねぇ、クク、
その正体は細く出力されたビナーの主兵装であるレーザーだった、辺り一面を焼き払う為に広く拡散して照射していたレーザーを収束させたのだ、そうする事により出が早くまたその弾速も速い、他の生徒では回避は困難だっただろう、そして方陣が回転する残り二回だ。
『ただレーザーを放つだけではない、照射が効かんと判れば……それ相応の使い方と言う物がある、そして照射の方もすでに改良済みだ』
《
機械音声がそう言い放つとビナーの周りに3つの光球が浮かび上がる、それの意味する所を理解できないマコラではない。
即座に飛び退き範囲外に出ようとするが──
『回避は不能、既に照準は固定されている、照射‼︎』
3本のレーザーが軌道を変え追尾する、マコラは持ち前の身体能力で回避し続けるも──
『放った後に私が動けないとは言った覚えはないがね』
「ッチィ‼︎」
マコラの目の前にビナーが立ち塞がる、前門のビナー、後門どころか左右後ろからレーザーが迫り来る事態にマコラは大きく舌打ちした、そしてその間にもビナーはその巨拳を中段に構えマコラに対し振り抜く。
マコラはそれを腕を十字にする事で受けるが大きく後方に吹き飛ばされてしまう、そして三方向からきたレーザーをモロに喰らってしまった。
──なんと言う生物だ……拳を当てる直前に後ろに飛び退き衝撃を殺しただけでなく私の拳が当たる瞬間にカウンター気味の蹴りを見舞うとは……並の強度ではその一撃で破損していた、そして今のレーザーは確実に直撃させた……しかし
ビナーは機械故に人間以上の視覚情報を得る事が出来る、それ故に真っ先に
──なん、だ?奴のシルエットが変化している……?私と同じ様に変容したのか?いやそもそもやつは変容できるのか?否、不可能だ、生物はそう言うふうに出来ていない、だが……今の
『貴様……‼︎一体何をしている⁉︎姿を見せろ‼︎』
ビナーの声に反応する様に砂煙の中からマコラの声が響く。
神将マコラには二つの姿がある、一つ目は本来の姿、生徒として日常を暮らす人間としての姿だ。
「ンン、
もう一つは──、敵を殲滅する際に使用する異形の姿である。
「ククッ、大規模な暴力団組織等を潰す時以外は滅多に使わんのだがな、単騎相手に使う事になるとは、存外に周りは
砂煙を払い中から姿を変えたマコラが現れる、その姿は頭部に二対の羽、後頭部からは蛇の尾のような物が生えている、更に背丈も伸びており175cmのマコラが今は275cm、つまり1m程背丈が伸び、剣は右手に固定されている、加えてマコラはこれだけの変容を経ながら、一切の身体機能を損なっていない。
「さて、やるか」
なんかラスボスみたいなムーブしてるな?コイツ主人公です。
Q.ビナー君適応したとはいえマコラにカウンター決めれたの何で?
A.さっきと同じ速度+飛んでくる位置を確認済み+軌道を予測を高速で演算し手刀を置いておいた、簡単に言えば投射呪法の高速攻撃に対してカウンターを決めた様な物。
Q.人型ビナー結局強いんか?
A.間違いなく強い、超火力、超耐久、超硬い、しかも改良によってまだ強くなる、強い要素しかぶち込んで無いのに既にお通夜モードで笑っちまうんだ。
Q.艤装展開とは
A.虎葬の乗り物を形成する能力を独自化させて鎧を形成する力に変容させた物、イメージとしては虫鎧を形成してた万のそれ、見た目は原作よりほんの少し縮んだ魔虚羅、因みにこの状態でも他の戦法は使える、一切の身体機能を損なってないからね。
【最終決定】IF世界線のマコラ
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アビドスIF
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ゲヘナIF
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トリニティIF
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ミレニアムIF
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アリウスIF
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ゲマトリアIF