布瑠部の方陣は透き通る世界で循環する   作:Another2

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勢いと思いつきで描き始めたこの作品も3話目となった、しかしネタが思い浮かばぬ、弾切れが早い、漠然と思い浮かんではいるが文字に出力出来ない。


ガコンッ(3回転目)

 生徒達からよく言われる質問…と言うかほぼ全員から言われてる質問がある、それは

 

──先生とマコラさんってどんな出会いだったんですか?

 

 と言う物、どうやらキヴォトスの住民はマコラが他人と会話しているのを余り見ないらしく、良くて一言二言の会話のみで長続きしないらしい、後は一方的なマシンガントークしかしないから会話のキャッチボールが出来ないのだ。

 そんなマコラが私と穏やかに話しているのを知った生徒達は決まってさっきの質問を投げてくる、予め言っておくと初対面の時の話は面白い物じゃないと思う、と言うかあの時の私は何か変だったのだ、え?いつもそう?そんな事ないと思うけど…

 まぁ兎に角私はマコラとの初対面は絶対に忘れないと思う、初対面の子にあんな事聞かれたの初めてだったしね…

 

 あれは私が先生としてシャーレに所属して翌日だったかな、サンクトゥムタワーを制御権を取り戻して皆と別れたその次の日だった、アロナが言うには既に私の存在はモモッター等SNSでキヴォトス中に知れ渡っているらしく情報の伝達の速さに驚愕した、その影響か知らないけど、興味本位で覗きに来る子が多かったりして大変だっだんだけど、まぁキヴォトスの外の人間でしかも大人と言う二重で珍しい存在なのも相まって暫く注目の的だった。

 

 私はその日の仕事に一区切りをつけて休憩を入れた時にマコラが現れたんだ、びっくりしたよね、声を掛けられるまで気配を感じれなかったんだ、影に潜んでたと言われても納得するくらいにはね。

 

『アンタが昨日、連邦生徒会から配属されたと言うシャーレの先生か?』

 

“…まぁそうだけど、取り敢えず入る時はノックをしなさい、初対面の人の部屋に無許可で入るのは失礼だからね”

 

『ノック…確か部屋に入る際に軽く叩く動作だったな…非礼を詫びよう、今後はノックを行ってから部屋に入室する』

 

 まぁその際のノックが1回目の当番の時の壁をぶち抜いて入ってくると言う物だったんだけどね、あの時はテロリストに襲撃されたのかと思ったよ、まぁそんな事当時の私が知る由も無いのだけどね。

 

“分かってくれてありがとう、それで何の用かな?”

 

『このキヴォトスで先生に就こうと言う物好きの顔を一目拝みに来た、まともな精神では此処では生きていけないからな』

 

“…御忠告どうも、此処の危険性は身に染みて理解してるつもりだよ”

 

『GOOD、最低限の覚悟はある様だな、だが覚悟だけでは此処の生徒は着いて来ない、寧ろ此処の生徒は皆大人に悪感情を抱く者が殆どだ、かく言う私も大人と言う物にいい感情を持っていない、あいつらは退屈だからな』

 

“…そもそも私と君は初対面で君の名前も知らないのだけど、どうすれば認めてもらえるのかな?”

 

『おっと失礼、私の名は神将マコラ、私は既にアンタの事を知ってるからこれで互いに名を知り合い友達と言う事だ…先生よ、ズバリお前に問う‼︎』

 

“ゴクリ…”

 

アンタの好みの動物(タイプ)は何だ?

 

“…え?”

 

『だから好みの動物(タイプ)を言えと言ったのだ好みの動物(タイプ)は即ちそのまま本人の性質が現れる、動物(タイプ)の趣味がつまらん奴は本人もつまらんと言う事だ、私はつまらん奴が大嫌いだ』

 

 びっくりしたよね、初対面の、しかも女の子に好みのタイプの暴露を迫られたんだから、皆より長く生きてるけどこんな経験初めてだったよ、最初は異性のタイプを聞かれたんだと思っちゃってね、かなり取り乱してしまったんだけどその後マコラとの認識の相違を改めて答えを出せたんだ。

 

“えぇ⁉︎えと、その…いきなりそんな事言われても困るよ⁉︎”

 

『何故だ?アンタの好みの動物(タイプ)を言うだけだ、何をそんなに焦る事がある』

 

“いや焦るでしょ‼︎いきなり好きな異性なタイプを問われたら‼︎”

 

『は?何故そんな物を私が知らねばならん、そんな物に興味はないぞ』

 

“其方が聞いてきたんでしょ⁉︎”

 

『……どうやら認識に差異がある様だな、私が聞いているのは好きな異性のタイプではなく動物のタイプという事だ』

 

“紛らわしいね⁉︎全然伝わってなかったよ⁉︎”

 

『私は素直に伝えたつもりだが、成程…この言い回しでは誤解を招くのか…道理でどいつもこいつも…まぁ良い、それで?アンタの答えは何だ?非実在性の動物でも良いぞ‼︎』

 

“えぇ…まぁ共に暮らすなら犬…かなぁ…賢く聡明だし、動物園とかで見に行くなら象…かな、あの力強いフォルムが子供の時から好きでね”

 

『──ッ‼︎』

 

 《瞬間マコラの脳内に溢れ出した()()()()()記憶。》

『明日私は鵺を捕獲する』

 

“やめときなって‼︎私君を慰めるの嫌だよ⁉︎”

 

『何で失敗する前提なんだよ』

 

“逆に何で見つかるとおもってるんだい?”

 

『かのアン・サリバンはヘレン・ケラーにこう説いた「やる前に負ける事を考える馬鹿がいるか」と』

 

“それ言ったの別の人だよ”

 

カァー‼︎ カァー‼︎

 

『……』ズーン

 

(こ…‼︎この上なく落ち込んでいる‼︎)

 

『既に乱獲されて絶滅したってパターンは…』

 

“ある訳無いでしょ、ホラ行くよ、ラーメンでも奢ってあげるから”

 

『済まない…また巻き込んでしまったな』

 

“気にしないでいいよ、本当に実在してないなんて周りが勝手に言ってるだけ、周りが言ったって君は止まらないでしょ?そんな未知の物を本気で見つけ出そうとする熱意は、私は好きだよ”

 

(そうだ、何故忘れていたんだ私は、彼はいつでも私の我儘に応えてくれた、いつだって私の隣には彼が居てくれたのに…‼︎)

 

“えっと…マコラ、どうかした?”

 

 私の答えを聞いた後のマコラは暫く呆然としててね、上を向いた後に涙を流し始めたんだ、すごく焦ったよね、すぐに杞憂だと知らされたけど。

 

『フッ、地元じゃ負け知らず…か』

 

“はい?”

 

『どうやら私達は親友のようだな

 

“今名前聞いたのに⁉︎”

 

『済まなかった先生、私とした事が共に学園生活で青春を過ごした親友の事を忘れるなんて…私は親友失格だ‼︎』

 

“えぇ…私と君一回りぐらい歳が離れてるよね?”

 

『互いに記憶の食い違いを感じるな…だがこれも神が我等の友情を取り戻す為に差し与えた試練だ‼︎共に乗り越えよう‼︎どんな荒波も試練も‼︎私達なら乗り越えれる‼︎私達の戦いはこれからだ‼︎』

 

“打ち切られそうなこと言うのやめて⁉︎”

 

『早速出回りに行くぞ‼︎時間は有限だ‼︎』

 

“ちょちょちょ‼︎待って‼︎まだ仕事が終わってな──”

 

『治安維持も私達の仕事だ‼︎』

 

 と言うのがお互いの初めましてかな、まさかその後色々あって不良グループを潰しに行くとは思わなかったけどね。

 え?その後も知りたい?えーっと…確かあの時は──

 

『いいか先生、私達は久しぶりに共に戦うわけだが当然ブランクという物がある、アンタは戦闘能力がない代わりに絶大な指揮能力があるが長らく駆使してないからか鈍っているはずだ、今からその感覚を取り戻す‼︎』

 

“私は君を指揮するのは初めてなんだけどね…”

 

『フッ、それも仕方あるまい、私はキヴォトスに来てからは単独での戦闘を好む、それは一人で戦った方が強いと言うのもあるが、大前提として私の動きに合わせれる奴が殆どいないからだ、だが先生‼︎本来の力を取り戻したアンタなら私は120%の実力を発揮出来る‼︎』

 

“私の指揮はそんな大層な物じゃ…”

 

『フッ…謙遜は変わらずだな…然しアンタは此処で戦う以上指揮能力の向上は必須だ‼︎前のアンタが100点だとするなら今のアンタは甘く見積もっても精々30に届くかどうかと言うところ、つまりは赤点だ‼︎』

 

“そんなに酷いのか…”

 

『無論その様な拙い指揮でもある程度は通用するだろう、だがそれは烏合の衆のみ‼︎本当の統率の取れた分隊や軍隊には遠く及ばない‼︎はっきり言うがこの世界の悪どい大人は良くも悪くも統率の取れた軍隊を率いている‼︎この意味が分かるか?』

 

“えっと…下手な指揮で他の生徒達が無駄に傷つくことになる?”

 

『Excellent、思考までは鈍ってない様だな、その通りだ‼︎戦場では指揮能力の質で大きく変わる‼︎私なら耐えられるが他の生徒はそうも行かない‼︎だからこそ善良な大人であるアンタの指揮能力を高める‼︎』

 

“…成程、確かに私の指揮能力はまだまだ素人に毛が生えた程度しかない、指導の方を頼めるかいマコラ?”

 

『愚問だ先生、その為にシュミレーションルームに来たのだからな、まずは手始めに高難度のシュミレーターで今のアンタの能力を見る‼︎このシュミレーターはこのキヴォトスでもかなりの科学技術を誇るミレニアムが開発した物でな、あそこの生徒はこれで連携能力を高めていると聞く、私には物足りないがアンタのブランクを解消するなら悪くないだろう』

 

“お手柔らかに…とは言わないよ文字通り生徒達の安全に直結するからね”

 

『フッ、さすが我が親友、チャレンジ精神に衰え無し…か、その意気を買って私は基本戦法の2丁拳銃しか使わん‼︎これのみで最低でも80点は取ってみろ‼︎』

 

“臨むところだ‼︎いつでも良いよ‼︎”

 

〔模擬戦闘を開始します〕

 

 成程、ランダムに地形を生成し、且つランダムに選ばれたエネミーが現れるって言う仕組みね、ゲームとかでよくあるタイプだ。

 

“マコラ‼︎右前方、32度上部から狙ってる‼︎右の遮蔽物で射線を切って‼︎”

 

(素晴らしい視野の広さ‼︎敵の射線を即座に切らせた‼︎積極的に地形も利用している‼︎)

 

“そこから前方に敵2人‼︎共にSG持ちだ‼︎”

 

(次の視認も早い、極め付けは──)

 

“投げ物を使え‼︎”

 

(この凄まじい即断力‼︎、広い視野と合わせることによりヘイローを持った私達より決断が早い、だからこそ鈍っていても指揮が成立する‼︎だからこそ戦術が成立する‼︎…だが敵を目視してからの判断…これは…これだけは…)

 

『ちっっっがーう‼︎』キーン

 

〔室内の異常を検知、模擬戦を停止します〕

 

“えっと…何か不備があったかな…?”

 

先生(マイフレンド)‼︎敵を目視してから指示に出す迄の若干のタイムラグ、そしてやや控えめな攻撃指示、それは思考の長さ故の悪癖だな?』

 

“…そうだね、私は出来る限り生徒達には傷付いてほしくないから…”

 

『ふむ、己より他者を優先する点は相変わらずだな、それがアンタの美点でもあるのだが、欠点でもある‼︎はっきり言おう‼︎戦場に於いてその僅かな隙は致命傷になり得る‼︎今のままでは三大校の一部隊にも勝てん‼︎そのレベルで満足していると私とアンタは親友でなくなってしまう…いいのか』

 

〔どうしよう、それは別にいい)

 

『生徒を守れないままでいいのか?』

 

“──ッ‼︎良い訳無いだろ‼︎”

 

『そうだろう‼︎親友(マイベストフレンド)‼︎』

 

〔模擬戦を再開します〕

 

“マコラ‼︎左方向の建物から敵が来る‼︎出口で崩せ‼︎”

 

(敵の足音を聞いた途端に出口で纏まった所を一気に崩す動き‼︎さっきまでの先生には無かった戦法だ、成長している、私を最大限利用して‼︎

 

“右後ろ距離200‼︎HG持ちだ‼︎回避しつつ狙い撃て‼︎”

 

(なんて美しく敵を崩せるんだ‼︎しかし──)

 

『まだ足りない‼︎アンタの指揮能力は通常の生徒より広く持った視野と即座に組み込まれる対応によって戦況を動かしている、ブランク込みで考えても見事な物だ、効果も十分‼︎並の相手なら何が起きたか分からずに制圧されるだろう、しかしネックなのはやはり思考から指示を発するまでのタイムラグ、そのままではトップの連中には通用しないぞ、どうする、親友』

 

“私の思考と指示をドンピシャで合わせる”

 

『GOOD、では何故指示が遅れるのか、それは相手の動きを見て判断しているからだ、だから思考が長引く』

 

“…それが普通じゃ無いのかい?”

 

『思考し指示を出す、それは殆どの指揮官が意識的にやっていることだ、視覚により状況を理解し脳で思考し口に出すのがセオリーだ、自分の目で目撃し、脳で戦術を組み喉を通し“指示”を発する、この情報の流れが戦場での指示に遅れを生む、“思考し指示を出す”それ自体は間違いではない、しかしそれは“初歩”、その意識に囚われてはいけない、一流の指揮官程戦術が読みにくいのはその為だ』

 

“──成程…”

 

『私達は一々食事をするのにどう食べるかを頭で考えるか?呼吸をするのに一々思考を割くか?良いか先生、私達は、全身全霊でこの世に存在しているんだ。当たり前すぎて皆忘れてしまった事だ』

 

“全身全霊で…この世に…ありがとうマコラ、何となく…理解できた”

 

『…もう言葉は要らないな』

 

〔最終モードに移行します〕

 

(もう遠慮はしない‼︎全力で導く‼︎遅れを取るなよ先生‼︎登ってこい‼︎高みへ‼︎

 

──ってのが私とマコラの特訓内容、あぁうん、そんな顔にもなるよね、私も今思い返すと意味わかんないもん、でもその後すぐに実戦で試すことになってね…その際何故かマコラから敬意を込めてブラザーと呼ばれる様になったんだけど必死に止めさせたよ、正直あの出来事は書類仕事より疲れたよね。

 

「その…お疲れ様です、先生…」

 




ネタ方面に全振りさせた結果先生との初対面は東堂問答をさせることになりました、割と書いてて楽しかったよ。
尚本人の顔は由諸正しい禅院フェイスであるとする。

【最終決定】IF世界線のマコラ

  • アビドスIF
  • ゲヘナIF
  • トリニティIF
  • ミレニアムIF
  • アリウスIF
  • ゲマトリアIF
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