布瑠部の方陣は透き通る世界で循環する   作:Another2

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白亜の怪猫

 その時私はいつもと同じ様にゲームセンターに行って対戦ゲームをしていたんだよ、最後は私のスーパーモモイトルネードで決着を見たんだ、あのシーンは皆にも見て欲しかったね……!

 そんな勝利の余韻も束の間と言うか、変な騒ぎになっちゃって……それで勘違いした人が変な事言ってきたんだよね

 

『おお、これはこれは……はじめまして、【リトルタイラント】様』

 

『だ、誰⁉︎』

 

 当然私はその人とは会った事無いしその“リトルタイラント”って言う渾名も知らないよ、名乗った覚え無いからね、まぁ反論する間も無く向こうが話を進め出してさ。

 

『これは失礼、私は銅田明太郎と申します、どうぞ、お気軽に明太郎とお呼びください』

 

『は、はぁ……』

 

『早速ですが、【リトルタイラント】様、【あなた方】にお願いしたい依頼がございまして……特別難しいものではありません、ただの【お掃除】ですから……ね、簡単でしょう?』

 

『お掃除……?』

 

『ええ、【お掃除】です、もしや、ご都合が悪かったでしょうか?』

 

『まあ、掃除くらいなら……でも、それなら誰でも良いんじゃないの?』

 

『いえ、是非とも【リトルタイラント】様にお願いしたいのです、日時と場所は、こちらの封筒をご確認ください』

 

『ちょ、ちょっと待って!』

 

『シッ、くれぐれもご内密に、それでは頼みましたよ、【リトルタイラント】様……いえ、C&Cの【美甘ネル】様』

 

「……って事があったんだよね」

 

“何やってんの君、いやほんとに何やってんの?”

 

「何でうちが、C&Cの依頼を受けなきゃいけないの⁉︎ちゃんと【人違いです】って言った⁉︎私たちほんのちょっと前にC&Cの先輩達と戦ったよね⁉︎その人達がやるべき依頼を何で受けたの⁉︎」

 

「ウアアアアア‼︎ごめんなさーい⁉︎でも私だって言おうとしたんだよ⁉︎でも一方的に話しかけられて、すぐどっか行っちゃったんだもん!」

 

「アリス、分かりました!モモイが新しいクエストを受けたのですね!パンパカパーン!」

 

「そ、それじゃあ……外に出ないと……あ、でもC&C宛の依頼なら私たちが先輩達に言えば……」

 

“残念ながら今C&Cは別件の依頼で別の場所に行ってるしマコラも一緒みたいだから望み薄だね”

 

 セミナーからの依頼で監査役としてマコラが抜擢されたらしいけどあいつそんな器用な事できたかな……*1

 

「そんな⁉︎ううっ……どうしよう⁉︎ごめんね、みんな……!あの時、私がはっきり断ってたら……うわーん‼︎」

 

「はあ……とりあえず、お姉ちゃん、依頼の内容が【掃除】っていうのは本当なの?」

 

「うん、依頼してきた人が、何回も【掃除】って言ってたし」

 

 こう言う時冷静なミドリは助かるよね、よく大局を見てると言うか、たまに考えすぎて行き詰まり起こすのが偶に瑕だけど、それを行動力の化身のモモイが引っ張る事で互いを補ってる、すごく良い関係性だと思う。

 

「でも本当に【掃除】だったら……お姉ちゃんの言う通り、誰でも出来るはずだよね?なのに、わざわざC&Cに依頼するってことは、すごく広いお家とかなのかな……」

 

「て、手伝ってくれるの、ミドリ⁉︎」

 

「……お姉ちゃん一人だと心配だからね、もう受けちゃったんだし、断って揉めるくらいなら、早く終わらせた方がいいし、だってネル先輩……C&Cのふりをして掃除するだけなんでしょ?」

 

「うわ〜〜ん!お姉ちゃんは出来た妹を持って嬉しいよ!」

 

「わ、分かったから離れて!」

 

 存外に二人はやる気沢山だね、問題は……

 

「掃除……外に……たくさんの人……知らない相手と、会話……うぅ、ううう……」

 

 やっぱりユズかな、単語の羅列が呪文の詠唱みたいになってる、まぁ普通にハードル高い仕事だよね。

 

「だ、大丈夫だよ、ユズ!私たちが一緒だから!」

 

「怒り、破滅、腐食、絶望、虚脱……世界は今、破滅に向かって……」

 

“大技でも撃つつもり?”

 

「みんなでお掃除クエストですね!」

 

「そう言う事だから、先生!手伝って!」

 

“えー? 良いよ”

 

「OKなら今の“えー”は何だったの⁉︎兎に角!先生も一緒にいてくれたら私たちじゃ届かないところも安心だからね!依頼人には……臨時顧問って事で!」

 

“まぁ実際今の私は君たちの臨時顧問みたいなものではあるんだけどね”

 

「それに、そう言う言い訳は、大人の先生なら上手かなって」

 

“否定はせんけどもうちょっと言葉を濁しなよ、君”

 

「わあ!先生も一緒なんですね!それならアリスは何も怖くありません!士気が上昇した勇者は最強です‼︎」

 

“お、言うねぇ、それなら是非とも頼りにしちゃおうかな”

 

「えっと……すみません……先生が一緒にいてくださると……私も少しは、勇気が出せそうです……」

 

“気にしないで、生徒を見守るのは、先生の役割だからね”

 

「やったー!ありがとう、先生!それじゃあ、臨時顧問の先生に早速お願いがあるんだけど‼︎」

 

“って言うわけでメイド服の制作を頼みたいんだよね”

 

 所変わって私がやってきたのはエンジニア部、以前の訪問でここのメンバー達の技術力はこの目で確かめている、だからこそここに足を運んだんだけど。

 

「成程ね、大まかな事態は把握したよ先生、うん、正しく賢明な判断をしたと言っても良い、そう言う類の開発は私たちの専門分野だからね、任せてほしい」

 

“普通のメイド服でお願いね?”

 

「甘いね先生、昨今の世の中では普通のメイド服じゃ仕事を熟すのは難しいんだよ、キヴォトスは物騒だからね、防弾機能は当然のことながら防刃、防炎防水、防爆機能を兼ね備えた最新のメイド服……いや戦闘服を支給してあげる」

 

“普通のメイド服で良いって”

 

「早速制作に取り掛からないと……新しく出来た術式の“あべこべ”装置の試す絶好の機会だ」

 

「それは名案だね、私も自身で制作した“人形を操る”術式を組み込んだメイド服を作るべきか…」

 

“術式は要らないかな……壊れたら事だし”

 

「おや、そうかい?なら先程ヒビキが言っていた機能を備えた物を作っておこう、術式は組み込まない様にしておくよ」

 

“そうしてくれると助かるかな”

 

 そんな高級な特注品貰っても普通に困るしね。

 

「後それと……今回の依頼は()()()()()()()に行く筈だった依頼なんだろう?この学校のメイド部が行う“掃除”とはそんじょそこらの掃除とは訳が違う、念の為に()()()()を渡しておくよ、何も起きなければそれで良いし、何かあった時には問答無用で使い潰してくれて構わないからね」

 

 とか言われたのが数日前で今私は依頼の準備を整えている開発部のみんなを待っている。

 

「やっほー、先生!」

 

 飛んでくる様に走ってきたのはやはりモモイだ、こう言うトップバッターにモモイが来る辺りさすがと言うか何と言うか

 

“おぉ、だいぶ印象が変わったね、モモイ、ちゃんと着替えれた様で何より”

 

「うん!このメイド服見た目より軽くて頑丈なんだ!それに見た目も良い!」

 

「はあ、はあ……!もう、お姉ちゃん、急に走らないで!それに、さっきまで動きにくいって散々文句を言ってたのに……どうしたの?」

 

“あ、動きにくくはあるんだね”

 

「普段こんな長いスカート着ないですし……」

 

「ほら、ユズもおいで!」

 

「あっ、う、うん……どう……でしょう、先生?うぅ……このスカート、ひらひらしすぎじゃ……?」

 

「パンパカパーン!メイドアリスの登場です!今のアリスはメイド勇者なのです!」

 

 こう言った衣装は着慣れて無いのかいつも以上にオドオドしてるユズと物凄く乗り気なアリスのセットか、陰と陽がすぎるだろ。

 

“うん、みんなすごく似合ってるよ、どこからどう見ても完璧なメイドだ”

 

「メイドアリス……メイドインアリs「お姉ちゃんそれ以上はいけない」はい」

 

 黎明卿ポジションはアイツ(黒服)だろうなぁ…

 

「さて!これで準備は万端だね!ふふっ、みんなのメイド服姿も先生にちゃんと見てもらったし!」

 

「はい!冒険の始まりです!」

 

「先生がついてきてくださるとはいえ、大丈夫かな……」

 

「うぅ……ロッカーに帰りたい……」

 

“大丈夫、最大限サポートするからね”

 

 こうして新生勇者パーティの冒険が幕を開けた──‼︎

 

“あ、アリス念押しして言っとくけど光の剣最大出力、許可なしで撃っちゃ駄目だからね”

 

「そんな⁉︎」

*1
駄目でした。




さらっととんでもない物を作り上げてるエンジニア部、エンジョイしてんな君ら
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