仮面ライダーディナイト〜ヤンデレストーカーの見聞録〜 作:鐘楼卿(ベル卿)ベルフェスティフ
「ハッ!」
ハルバードの一閃をすんでのところで轟は避けきり叫ぶ。
「八百万!三番!」
「分かりましたわ!」
そして八百万は私の上に飛び上がり、何かを創造しだす。
「…なんだ?またくだらない小細工でもする気か」
「小細工じゃ…ありませんわよッ!」
創造が完了して無色の液体が降りかかってくる。
「これは…ガソリンか!」
匂いで瞬時にガソリンと判断したがその時にはすでに遅く、轟が火の手を向けてくる。
「そこで燃えてろ!」
炎を単純に打ち出すだけだがまぁ最初と比べればよくはなった。
だが火を躊躇しなくなったのはいいが、直ぐに相手から目線を外すのは減点対象だな。
「もちろん断る」
ATTACK RIDE THE・ROCK
チェーンがハルバードから伸び、二人の足をつかむ。
「行かすと思うか?」
「チィッ!八百万、一番!」
その瞬間二人は同時に反対方向へと別れて回り、私を挟む形になったところで八百万が創造を始め、
「させると思うか?」
「ええ…思ってませんよ…ですが、元から想定済みです!」
八百万は創造を止めて私に両腕を押さえて抱き着く形で押しとどめる。
「…なんだこれは?この程度で…」
密着している八百万を蹴り上げようと足を振るった瞬間、
「それを待ってたんだ!」
私の足首にカフスがかけられる。
「…カフス、か。そういえばそんなものもあった…ハァ。まあいい。此処は私の負けとしておこう」
「ッシ!」「やりましたわ!」
『轟・八百万チーム条件達成!!そして…タイムアップ!!期末試験、これにて終了だよ!!』
リカバリーガールのアナウンスが流れ、このチームの試験は終了した。
<><><><><><>
次の日、1-Aにて。
「「「「……………」」」」
期末テストをパスできなかった五人の内芦戸、上鳴、切島、砂藤の四人はこの世の終わりのような顔をしており負のオーラを漂わせていた。
実技試験をクリア出来なかった四人は絶対赤点だろうと思っており、赤点だと林間合宿に行けないので絶望していたのだ。
芦戸に至っては、合宿に行けないのが悲しいのかボロボロ泣いていた。
「皆…土産話っひぐ、楽しみに…うう、してるっ…がら!」
いつもならここで話すであろう物も黙り、皆一様…いや。爆轟とかは無関心なだけか。まあほとんどは確かに悲しんでいた。
「まったく…林間学校如きで一喜一憂するな。そもそも行けないのは自らの責任。敗北者は黙って敗北をかみしめるべきだ」
私を除いて。
「そんな軽いものじゃないんだよ林間合宿ってのはよぉ!!」
上鳴が叫んで反論してくるが、そんなものはどうでもいい。
「ほらほらお前ら。もうすぐ予鈴もなる。席に戻れよ」
その言葉ですごすごとみんなは戻っていき、そこで扉から相澤先生が入ってくる。
「おはよう。今回の期末テストだが…残念ながら赤点が出た。したがって…」
相澤が報告すると、4人は絶望した様子で(上鳴に至っては絶望が一周回って悟りを開いた表情で。)身構えていた。
だが…
「林間学校は全員行きます」
「「「「どんでん返しだあ!!」」」」
相澤の発表に、切島、芦戸、砂藤の3人は大喜びし、上鳴は歓喜のあまり何とも言えない表情になっていた。
そして何より、
「…少しうれしくなっている自分が忌々しい…」
私のその言葉は誰にも聞かれることはなかった。
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