神々、君に背き奉る   作:アグナ

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神武以来(じんむこのかた)の秘跡 破

 職人系の呪術者たちが集う『民』の組織──職人組合(ギルド)

 歴史ある家門を中心に集う彼らだが、あくまで互助組織に過ぎないため基本的に彼らは集団で何かの行動や方針を取ることは無い。

 それぞれの仕事は基本的にそれぞれの職人が請け負うし、その相手が『官』でも『民』でも特段目くじらを立てることもない。文字通り、古くからの付き合いがそのまま組織としての在り方に変わった職人たちの集い、それが職人組合(ギルド)の本質だ。

 

 故にその特性から何かのために全員が集う、という機会など殆どないのだが例外が一つだけある。

 怜志の言うところの『茶の湯』である。

 新年を迎え入れる儀式である正月といえば、こと日本では様々な迎春のイベントが開催される。都市圏の百貨店では職人たちが用意した茶器や木工細工が並べられ、神社や寺では新年を祝う茶会や盆栽の展示、生け花の展覧などが行われる。

 また年末の大掃除などの風習から古物がフリーマーケットなどの場を通して活発に市場に出回るということもあり、古物商や古本を取り扱うその筋の商人たちも姿を現す。

 

 となれば当然、普段地元から坐して離れない職人たちも自らの商売のため都市圏に姿を見せるようになる。職人系の呪術者集団である職人組合(ギルド)も例外ではない。

 そして誰からともなく折角のそういう機会に友好を深めようとして言い出して開催されるようになったのが『茶の湯』である。早い話、現代で言うところの新年会だ。

 

 場所は特に決まっていないが、基本的にはその年で最も人が集まる商圏──概ね大都市圏に決定されている。東なら東京、西ならば京都である。

 ちなみに西側が大阪ではない理由は単に主な取引相手と顧客の都合だ。

 

 ともあれ、『茶の湯』とは慰労の面がやや強いものの職人組合(ギルド)が組織として活動する年に数少ないイベントの一つなのだ。

 

 京都──嵐山。

 十四世紀に創建され、今や世界遺産にも登録された人気観光名所、天龍寺に続く南門から少し離れた日本庭園風の旅館。

 そこが今年の『茶の湯』の会場であった。

 

「新年おめでとうございます。今年もええ事がぎょうさんありますように」

「こちらこそよろしゅうお願いしますわ」

 

 と、会場では和やかに新年の挨拶を交わす人たちもいれば。

 

「最近は何やあいてぃー(・・・・・)がどうのと付いていけませんわ」

「分かるわぁ、うちの所もクレジットカードの決済が増えてきてな」

「うちも近所のスーパーに行った時にナナ子? 言うんで若い人が──」

 

 と、その年に体験した苦労話などで盛り上がるグループもおり、その会話の内容も様子も様々である。

 ただ一方、穏やかな年明けを過ごす少数を傍目に喧しいほど騒ぐ集団が目を引く。

 

「さあ! 張った張った!」

「丁や!!」

「半やな、間違いあらへん」

「ハッ、そういうて去年盛大に外したやないか」

「そりゃあ去年の話よ今年こそは半一択……!」

「はい、丁や!」

「人の心ないんか?」

 

「はー、新年早々博打や何て男衆はこれだから」

「あ、ビンゴや」

「嘘もう!? ほんまや!」

「悪いけど、掃除機はうちがもろたで」

「33と4、33と4来い……!」

「なんやその数字聞いてるとえらい腹立つわ。なんでなんやろ?」

 

 酒瓶を片手に丁半博打(サイコロ)で喚き散らす男衆と、それを冷然と眺めながら熾烈な景品争奪戦(ビンゴ大会)に勤しむマダムたち。傍から見れば類友の馬鹿騒ぎをする様相は、人脈や交友を温める職人たちの新年会というより、正しく飲み会のそれである。

 

「うわあ、にぎやかだね!」

 

「……これは酷い。毎回思うが『茶の湯』ではないだろ。一周回って文化に失礼だ」

 

「そうかな? 大祓の親睦会よりは恵那はこういう方が好きかも!」

 

「まあ……恵那はそうだろうな……」

 

 職人組合(ギルド)の貸し切り会場となった旅館の食事処の大広間。

 入室するなり恵那は馬鹿騒ぎする集団を眺めて、楽しげに笑い、怜志の方は『茶の湯』という伝統文化を鼻で笑う盛況ぶりに呆れかえる。

 全体的に年齢層は高めのはずだが、何処を見ても落ち着きとはおおよそ対極にあるような面子ばかり。活気を通り越して五月蠅いほどである。

 

「ねえねえ怜志、アレって恵那も参加できるの?」

 

「条件はないからご自由に、だ。賭けなら飛び込みでも普通に通るし、ビンゴ大会ならどっかにいる狩野さん捕まえれば用紙をくれるだろうよ…………ではなく、今日は流石に勘弁してくれ。夕方までやってるどんちゃん騒ぎに付き合ったら此処で一泊することになる」

 

 やはりというべきか、そんな馬鹿騒ぎに目を輝かせて興味津々の恵那が怜志の袖を引く。

 それを怜志は困った顔で諫めつつ、辺りを見渡す。

 

 ……騒がしいのは毎年のことだが、それにしても今年はやけに。

 

「いつもより人が多いな。京都で何かイベントがあったか? 今年も例年と変わりない筈だが……」

 

「──京都で、というより日本で、かな。無自覚かもしれないけれど日本初の神殺し誕生はビッグニュースだよ、若君」

 

 肌感覚でいつもより多くの人間が集まっている様子に怜志が困惑していると、その疑問に回答を返す男性の声。不意打ちの方向に怜志が顔を向けるとそこには顔見知りが立っていた。

 

 歳は三十半ば。だがまだまだ老いとは無縁らしく容貌には若さが残っている。特徴のない朴訥な顔立ち。丸眼鏡に質素な無地の茶色い着物に身を包む姿は、失礼だがまるで売れない文豪のようだ。

 

 一見して侮られそうな頼りない姿だが、口元に浮かぶ柔らかな笑みと、高すぎず低すぎない落ち着きを払った穏やかな口調は不思議と聞く者に安心感を与え、同時に不思議な貫禄を覚えさせる。

 

「えっと……?」

 

 素性を知らぬだろう恵那が怜志の方に顔を向ける。

 それに怜志は軽く頷くと一歩踏み出して挨拶を交わした。

 

「お久しぶりです、川上さん……と、この場では明けましておめでとうございます、の方が正解ですか」

 

「うん。明けましておめでとう若君。今年の……いや、去年の活躍は華くんから聞いているよ。隣の彼女のことも含めてね」

 

 そういうと怜志に向けていた視線を次いで恵那の方へ向け、男は改めて新顔へと挨拶をする。

 

 

「──初めまして。職人組合(ギルド)の六親が一人、川上泗水(かわかみしすい)と言います。若君──怜志くんから君のことは聞いています。どうぞよろしく、清秋院殿」

 

 

………

………………

…………………………。

 

 

「──粗茶ですが」

 

 コトリ、と喧騒を遠くにした静寂に響く茶器の音。簡単な自己紹介の後、場所を移して離れの個室に移動した怜志と恵那、それから泗水は日本間に向き合う形で面会する。

 差し出された茶と相まって、正に『茶の湯』の形を取っていた。

 

「……江戸千家が粗茶とは謙遜が過ぎる気がしますが」

 

「はは、裏千家に比べたらマイナーだからねうちは。それに関西圏だとどうにも肩身が狭くてね」

 

「成程」

 

「あ、美味しい」

 

 知己同士、雑談する怜志たちを傍目に一人茶を啜って素直な感想を口にする恵那。

 純粋な誉め言葉を聞いた泗水は礼を示す様に頷く。

 

「それは良かった、清秋院ほどの家名ですからね。私程度でお口に合う様なモノがお出しできるか不安でしたが、私の腕も捨てたものではなかったようで安心しました」

 

「まあ本当のことを言うと恵那はそんなに味の違いが分かるわけじゃないからねェ。普段は山に篭ってばっかりでこういう機会はそんなに無いし。川上さん?泗水さん? も、そんなに畏まらなくていいよ。恵那も怜志と同じ感じで」

 

「そうかい? では恵那くん、と」

 

 初対面にも関わらずいつものマイペース振りを発揮する恵那にも戸惑うことなく穏やかに接する泗水。柳の如く軽やかに穏やかに、されど泰然とある在り方は変わり者が多い知己の中で数少ない『大人』を感じさせるものであった。

 

 ──川上泗水。当人が言ったように彼は職人組合(ギルド)の中心集団、六親の一角である川上家の家人である。

 川上家といえば江戸幕府が統治する享保の時代に流派を開いた川上不白の末裔にして、現代においても一定の権勢を誇る茶道の一門。関東大震災の折には家元としては一時断絶したものの、当時の当主の尽力もあり、今は再興し茶道の権威としてその道を説いている。

 未だ茶人としては年若い泗水は当主ならざる身ではあるものの、その実力を買われて次代の正統後継者として度々界隈に姿を見せていた。

 

 職人組合(ギルド)においては各方の様々な事務仕事や外交を担当しており、組織を回す潤滑油として六親内でも一目置かれた人物でもある。怜志とは立場が似通っていることからよく仕事の関係などで話す機会は多く、ともすれば幸徳井華よりも親しい間柄にあると言える。

 

「そういえば華さんは出席していないんですか? いつもだったら賭けで無双しているはずですが」

 

「はは、それを言うなら最強は君だろう。毎年華くんと最後まで競って勝ち切ってるじゃないか……華くんなら今年は忙しいみたいで参加していないよ。少し前に連絡を取った時に『ちょっと桃太郎を探しに鬼ヶ島へ行ってくるぜ』といって不参加表明はしていたね」

 

「賭けに関しては巻き込まれているだけです……にしても鬼ヶ島って何処のことを指しているのやら」

 

「多分、朝鮮じゃないかな? 切る直前に軍歌(コンギョ)を歌っていたよ」

 

「……桃太郎と鬼ヶ島と一体何の関係が?」

 

「さあ? ……あ、赤鬼と赤色を掛けたのかな?」

 

「色々と問題がありすぎる……」

 

 相変わらずの問題児ぶりに宙を仰ぐ怜志に対して、ずずっと穏やかなまま茶を飲む泗水。アレ(・・)を相手にして尚、泰然としていられる泗水の肝の太さは怜志も尊敬する部分である。

 

「まあ華くんのことはともかく、今は若君の方だ。わざわざ清秋院──恵那くんを連れ立って現れた辺り、今日は何か話があるんだろう? それとも深読みが過ぎたかな? 挨拶だけだったら会場のままの方が良かったかもしれないね。みんな気になっているようだし」

 

「ん、それって恵那が怜志の婚約者だから?」

 

 不意に水を向けられ、暇そうに茶を飲んでいた恵那が顔を上げて反応した。

 

「それもあると思うよ。けど一番は今年神殺しになったばかりの若君が気になって、というのが大きいかな。なんて言ったって今年一番の巷で話題の話だからね」

 

「そっか、そういえば怜志ってまだ神殺しになったばっかりなんだっけ、忘れてたよ」

 

「自分で言うのもアレだが、忘れるような話じゃないだろ。それは……」

 

「それはそうかもだけど……ほら、怜志って神殺しになってからいきなり西洋の王様たちと戦って、夏ごろには水神と戦って、秋にはハワイで戦って、もう歴戦の神殺し! って感じだから……つい」

 

「む」

 

 改めて字に起こして並べられると確かに恵那が忘れるほどに激動過ぎる一年である。デビュー早々、既に怜志を除く神殺しの半数と戦い、まつろわぬ神も一柱討伐している。

 正しく新参とはとても思えないほどの暴れぶりだ。

 思わず怜志も返す言葉を失うほどに。

 

「はは、そういうことだね。お陰で話題の神殺しを一目見ようと普段よりも多くのお歴々が参加しているというわけだ。ついでにいうと例の賭け勝負で話題の神殺しに一杯食わせられれば武勇伝になると思ってるんじゃないかな」

 

「仮にも神殺しを捕まえてやることが賭け(それ)ですか……」

 

「そこはほら。職人組合(わたしたち)って政治には興味ないし、権力からも権勢からも距離を置いてるからね。重要なのは名誉だけさ」

 

「ものは言い様ですね」

 

 ギャンブラーとしての名誉などそれこそ身内にしか価値がないだろうに、本気でそこに価値を見出しているのが多数いるのが度し難い。怜志は呆れかえってため息を吐いた。

 

「……まあ賭け事はともかく挨拶ぐらいはしていきますよ。ただこの後本家に戻る予定なので長居は出来ませんが」

 

「おや珍しい。君のご両親が帰ってきているのかい?」

 

「いえ、金沢ですよ。家族そろって里帰り、というわけではありません」

 

「となると……ふむ、それが今日の本題かな?」

 

「はい」

 

 久しぶりの再会に話題が取っ散らかってしまったが、ようやく本題を切り出せる。

 自然と姿勢を正す怜志に、ゆったりとその言葉を待つ泗水。

 

 ──幸徳井華と同じく、泗水もまた天国の事情を知る六親の一人。

 天国の事情とはいえ、アレを持ち出す以上は話は筋は通さねばなるまい。

 

「今後──神殺しとして俺が戦っていくのにあたって、恵那を戦場に伴う場面が発生するでしょう。既に知っているとは思いますが恵那は太刀の媛巫女。ご老公らの力添えを得られる相手です。その力は神々の闘争においても活躍することでしょう」

 

「そうだね。話には聞いているよ。武蔵野の媛巫女の巫力、神がかりという非常に稀有な力についてはね。とはいえ、危険じゃないかな? 神殺しならばいざ知らず、人として神々や神殺しに相対するというのは」

 

「はい、ですが……」

 

「どんなに危険であっても恵那は付いていくよ。蚊帳の外はヤだし、待っているのは性に合わない。怜志は我が背の君だからね。生ける時も死せる時もって奴だよ」

 

「簡単に死なれては俺が困るんだが──まあ、だからこその里帰りです」

 

 迷いのない合いの手に苦笑しつつ、怜志は改めて泗水に向き合い、本題を口にする。

 

「こういう事情ですので俺は彼女に、恵那に刀を授けようと思っています──本邦最強の劍、天叢雲劍の真打(・・)を」

 

「え?」

 

「ふむ……成程──」

 

 怜志の言葉に恵那は何を言っているのかと心の底からの疑問に首を傾げる。だが一方の泗水はといえば困ったような笑みで納得をした。

 その、困った表情のまま泗水は問い返す。

 

「……かの劍の所有者は君たちだ。あくまで協力者に過ぎない我々がその取扱いに口を出す権利はない。だけど良いのかい? 彼女にアレを渡すということは君たちの宿願に反するものだろう。何より──私も華くんもまだ代替わり(・・・・)について可能性を洗い切れていない。今のままでは」

 

「それに関しては俺が神殺しになってしまった以上、いずれ起きることです。もはや俺に救世(・・)の資格はなく、誤魔化しも効かない。そうなればもう──後は覚悟を決めるしかないでしょう」

 

「相変わらず思い切りが良いね──うん、了解した。劍の封を解くと良い。しかし彼女に振るえるのかな? あの刀が」

 

「そこは太刀の姫巫女の名に懸けますよ。それに、案外須佐之男命の巫女だけあって俺より上手く使えるかもしれない」

 

 肩を竦めながら言い切る怜志。

 リップサービスにも聞こえるかもしれないが実のところ本心である。

 刀使いとしての腕はともかく、霊刀の担い手としての資質は存外怜志を上回るやもしれないという公算があった。剣術には絶対の自信がある怜志だが、それ以外の純粋な呪術者としての技量は恐らく恵那にやや劣るというのが怜志の見立てだ。そしてあの刀は振るう上でどちらかと言えばそれ以外(・・・・)の方が重要な要素となる。

 

「肝心なところで妙に楽観的なのが神殺しらしい暴君ぶりだね。まあいいさ、先に言ったように私たちに止める権利はないからね。天下の魔王の後援としては黙して立ち回る(フォローする)だけだよ」

 

「恐縮です、ご迷惑をおかけします」

 

「構わないよ、天国(・・)の決定だ」

 

 突然の身勝手な決定にも関わらず、怒りも焦燥も困惑も浮かべることなく、ただ淡々と決定を受け入れるその度量の深さと広さに感謝するよう、怜志は泗水に深々と頭を下げる。

 それを相変わらず困ったような表情で受け入れる泗水。

 

 ……何やら話は付いたようだが、事情を知らぬ恵那は困惑するばかりだ。意味深なやり取りも気になるには気になるが、やはり今、一番に注目すべきは一つだけ。

 

「ねえ怜志、天叢雲劍の真打って?」

 

 その、聞き捨てならない単語であった。

 恵那の問いに怜志はふむと軽く考え込む。

 

 ……実物(・・)を渡す以上はそれが辿った経緯について、そして天国がかつて成した偉業とこの国の政を司るものたちの仕掛けについて開示するべきだろう。

 霊刀を明け渡す以上、恵那もまたいずれ必然的に天国の宿願に巻き込まれる。

 ならば、此処で明かすのも吝かではない。

 

 が──チラリと怜志は泗水の方を見る。彼は我関せずと瞑目して茶を啜っていた。

 

“委細任せる──か。なら──”

 

「……それについては実物を見てもらった方が早いな、川上さん」

 

「もう少しゆっくりしていっても構わないと思うが……分かった。車を回そう。公共交通機関を使うよりもそちらの方が速いだろう」

 

「ご配慮、助かります。ということだ、行こうか恵那」

 

 そう言って怜志は恵那を促しながら立ち上がる。

 恵那の方と言えば質問を曖昧に濁されたことに何処か納得がいっていない様子だが、ことが極めて重要であることは察しているのでとりあえずコクリと頷いて怜志の言う通りに付いていく。

 ただ如何にも仲間外れが不満ですと言いたげな少しだけ不機嫌そうな素直な態度に怜志は苦笑しながら言葉を付け加える。

 

「そう不満そうにしなくても一から十まで説明するさ。ただ口頭で解説するよりも巫女である君には見てもらった方が速いというだけだ」

 

「天叢雲劍の真打ってヤツを?」

 

「ああ──……いや、この場合はそうだな」

 

 口を尖らせる恵那に怜志は応じつつ、一つだけ訂正を加える。

 真打、と言ったがそれでは少し語弊がある。

 天国における例の刀の銘は天叢雲劍ではない。

 ならば、正しい銘を明かしておくべきだろう。

 

 

「天国が神髄──都牟刈之大刀(つむがりのたち)、かつて……とある救世の英雄を東征の末に殺し、その骸を打ち直して磨き直した天国が誇る秘法、この国における『剣』の原典だよ」

 

 

 ──口にしたその瞬間。何処かで《運命》が動き出す音を聞こえた。

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