推しの子-芸能のルルーシュ-   作:我来也

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恋愛リアリティーショー辺りでオリジナルストーリーを考えてたのです。

細かな話を未だ思い浮かばず目の前の話が全然進まなかったです。
とりあえず先にこの話数だけでもupしました。


16話

 俺はアイや有馬程の演技の才能はない。だから使えるモノは全部使う。頭の中でセリフをもう一度叩き込む。

 あーでもダメだ。大まかな流れは把握してるが、鳴嶋メルトの天狗な態度やあのクソ共のせいでイライラが収まらない。まぁどの道滅茶苦茶にしてやると思ってたたところだし、ま、いっか。

 

 

 

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 雨が降り続けている。少し肌寒さを感じつつも妙に湿っ気もある。

 それは先程のちょっとした口論のせいだろうか?

 アクアとルルーシュさん……。流石に経緯も経緯だから感動の再会にはなる訳ないよね。本当は私もあの時色々と聞きたかった。話したかった。

 

 ────どこ行ってたの?会いたかった。私のことちゃんと見ていた?寂しかった。甘えたいから甘えさせて────。

 

 でもアクアのこともあったから多少の理性が働き、落ち着いてアクアを宥める(なだめる)ことは出来た。

 

 これから撮影が始まる。正直、今の自分を見せるのは少し嫌だ。成長した自分を見て欲しかった。こんな大根役者に合わせた演技じゃなく、本気の演技をしたかった。

 でも私はプロの役者。大事なのはコミュ力。私個人よりも作品の為の事を考えないと…。

 

 

 カチンコの音が響き、カメラが回り始める。

 

 

 私が小さい頃は天才子役として皆からちやほやされてたけど、小学校辺りでどうやら終わってしまった。理由は分かってる。彼に依存して甘えてたからだ。

 私は彼が言ってたコミュ力の大切さ、大事さを本当に理解していなかった。彼の前では良い子ぶって彼がいない時は相変わらずな態度だった。

 ううん…。彼がいる、いないでの態度の違いが余計に関係者との関係を悪化させた。小学校4年生辺りから彼は仕事やプライベートが忙しくなった。ということでそれから会う事はなかった。

 それから一気に仕事が来なくなった。

 

 だけど地道にこの業界にしがみついてようやく掴んだ主役級の役。何がなんでも良い作品にしたい。

 

 分かってる…!これが結構なクソ作品だってことくらい。でもまだ手遅れじゃない。

 原作屈指の名シーンがあって、これからそれを撮影する。ストーカーとヒーローとの対決。愛を知らない少女が初めて誰かに守られ愛を知り涙を流す。

 

 

 

 

────オマエノカンガエソウナコトダ。

 

 

 

 呼吸を合わせて上手く相方をフォローして最高の演技が出来れば…!

 

 

 

────ヒトリニサセネーヨ!

 

 

 無理だよー!!フォローしきれない!

 

 なんで監督たちはこんな演技でOKだと思うの!?ここはもっと緊迫感があって怖くておどろおどろしいシーンじゃないの!?

 ルルーシュさんだったら絶対こんな演技認めないよ!?なんで!?

 演技ってそんなにどうでも良いの?

 

 

 

 

 

 

 

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 俺はアクアの様子を見ていた。うん、このままだと俺に協力する可能性は低くなりそうだ。俺の計画に誰かを巻き込む気はないが、アクアはおそらくアイを殺そうとした黒幕の存在に気付いている。そしてそいつを殺そうと…あの時の俺のように復讐に走ってる。

 別に復讐を止めるつもりはない。ならどうするか。ある程度情報を触れさせて協力させた方がいいか?

 どの道遅かれ早かれ俺1人では限界が来る。それにアクアをこれ以上単独で行動させるよりかは俺の管理下に置いた方がコントロールはしやすい。なら…!

 

 

 

 

 

「アクア、少しいいか?」

「あぁ?これから撮影なんだから集中しときたいんだが?誰かさんのせいで集ty」

「黒幕の存在はある程度掴んだ。」

「あ?黒幕…?」

 

 お前なら何も言わなくても察する事はできるだろ?と言わんばかりの無言でアクアを見つめる。アクアも理解したようでハッとした表情になり俺に詰め寄る。

 今すぐにでも大声で俺に問いかけようとした口を塞ぐように俺は話す。

 

「そいつに関する情報をあの鏑木が掴んでる可能性がある。だから俺はさっきアイツと取引をした。それを成功させるにはアクア、お前の力が必要だ。だから俺の話を聞け。」

 

 

 

 俺の言葉で少しばかり落ち着き聞く耳を持つようになった為俺が鏑木と交わした取引条件。そしてこれからの撮影でのちょっとしたアドバイスを教えた。

 その中の1つに鳴嶋メルトの大根演技を少しでもこの本番中に改善させる。方法は単純。演技ではなく本気にさせれば良いだけ。

 俺は先程アクアと有馬の前でちょっとした口論を皆の前でした。無論そこに鳴嶋もいた。苛立ったアクアを見ていたこと、そしてその雰囲気のまま鳴嶋に対して言ってるような挑発的なセリフを言えば少しはマシになるはず。

 そしてアクアは今その演技をしている。おそらくアクアも元々その演技を心掛けようとしてイメージしていたのだろう。しっかりとモノにしている。

 そして鳴嶋も少しはマシな感じになって演技をしている。演技とは感情をコントロールすることが大事だ。それが出来ないなら感情を揺さぶり表に出しやすくすればいい。

 

 

 

 ……ふっ。にしても久々見たな、有馬の本気。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 撮影が終わった後現場から立ち去ろうとしたが、アクアと有馬から待ってと呼び止められてしまった。

 

「おい、何勝手に帰ろうとしてんだよ。」

「いや、ここだと人目が多いだろ?人目のないところに移動しようと思ってね。」

「あ、なら…ウチに来る…?」

「「……は?」」

 

 有馬は何を言ってるんだ?時々彼女の思考が分からない。

 しかし店の中に入るとしても有馬は有名な芸能人。リスクを考えるとあまり得策ではない。それにどの道話したり会わないといけない人は他にもいる。ならば…。

 

「行く場所はアクアなら知ってる場所だ。あ、それと有馬」

「??」

「有馬は夕飯一緒に食べるか?」

「…っ!!食べるぅ!

 

 

 

 

 

 

 

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 俺たちが向かった場所は苺プロ事務所兼俺やアクア達の家だ。

 僅か1年家に帰らず世界を旅し放浪してきたが、懐かしさを感じる。ドアをガチャと開ける。すると奥からスタスタとこちらに向かって歩いてくる音が聞こえる。

 

「お兄ちゃん〜?おかえr……嘘…。」

「ん?どうしたのルビー?アクアが帰って来たんじゃないn…。────おかえりなさい。ルルーシュ。」

 

「────あぁ、ただいま。ルビー、ミヤコさん。今日は有馬も夕ご飯を一緒にする。無論俺が料理を振る舞う。」

 

 そう皆に伝え俺は1人キッチンに向かう。

 正直身体を休めたい気持ちもあるがそれでもキッチンへ向かい料理をしたかったのは、皆にどう伝えようか考えたかったからだ。ミヤコさんは事情を知っている。けどあの子らは知らない。アクアが言うにはルビーはそれなりに落ち込んでいたのもあり、どう伝えようか…。

 いやルビーだけじゃない。アクアや有馬にも改めて何と伝えようか。料理をしながら考え事をしてると1人キッチンに誰か入って来た。

 

「何を作ってるんですか…?」

「有馬…。それは出来てからのお楽しみってヤツだな。」

「私も何か手伝いましょうか…?お邪魔させて貰ってるし…」

「いや有馬はゲストなんだからゆっくりしててくれ。ホストは俺たちなんだから。」

 

 そう言っても有馬はテーブルに戻ろうとはせずにこっちにずっといる。俺は「どうした?何かあったのか?」と聞くと

 

「いや今あそこお通夜みたいに空気が重くてキツイの!!」

 

 だからこっちに避難してるの!とワタワタして言っている。確かにテーブルにいる皆を見るとそんな感じだ。

 

「もう料理が出来上がるから先に…いや、良かったらこの料理をテーブルに置いてくれないか?」

「────っ!!しょうがないから手伝ってあげる〜!るーる〜ルルーシュ〜♪」

 

 何だろうか、この有馬のテンションは。あれだな…有馬にお酒を飲ませて酔わせるとあまり良くないタイプだな。しかし大丈夫だろうか。今日の料理にワインを少々加えてしまったが…。

 

 

「────待たせたな。今回は久しぶりに豚肉のフィレミニョンにアルロネーズ風だ。13年振りかな?あの時はお前らがまだ子どもだったからな、もう高校生だしこれくらいなら出しても問題ないと思ってね。」

「────ねぇルルーシュさん、どうしてあの時なにも言わずに出ていったの?」

 

 沈黙し続けたルビーが我慢出来ずに質問する。

 俺はナイフとフォークを手にしようとした手を戻し質問に応える。

 

「先にアクアと有馬にも伝えたが、知人が命の危機に瀕していてな、俺はその事について色々と調べていた。で、旅立つ直前に命が助かる可能性を見つけた。それでその命が助けることが出来る国や地域に行っていたんだ。人の命に関することだからな、急いでいたんだ。───皆には迷惑を掛けた。」

「…そっか、命に関わることだったらしょうがないよね。それで、その人は助かったの?」

「いや、それはこれからだ。明日にはその人を連れて出て行く。早くて1週間後には帰ってくる。」

「助かるといいね、その人。」

 

 ルビーは自分なりに納得したのか、目の前の料理にありつけ、美味しく頂いてる。

 その姿を皆見てようやく各々食事を食べ始める。有馬も一口食べた後凄い表情をして美味しそうに食べていく。

 

「あ、そういえばね私アイドルになったんだよ!」

 

 俺は初めて聞いて驚いたフリをする。ミヤコさんから連絡を事前に聞いていたから驚ろくも何もないがこういう反応は大事だ。

 

「それで、アイドル名とかそういったアイドルの準備はどうだ?」

「うぅ〜ん。それがね、まだメンバーを募集中でねまだまだなんだー!あ、ロリ先輩!一緒にアイドルしないー?」

 

 何で私がアイドルなんてしないといけないのよ!と有馬とルビーがニャーニャーと言い合っている。騒がしいが、嫌な空間ではない。それどころか懐かしささえ感じる。

 

 

 

 

 

 

 

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「有馬、この後はどうする?寮に帰るか?それとも今日はそのまま泊まっていくか?」

 

 夕ご飯を食べ終え時刻は夜の9時を迎えていた。今から急いで帰れば夜の10時までに帰宅しないといけない寮の決まり事を守る事はできる。

 だが芸能関係が多いこの学校ではあまり意味のない事である。

 夜に撮影することだってあるだろうし、撮影後のパーティ等に参加しないといけないことがあったりするからだ。

 あくまで基本的に。学校としての務めを果たしてるにすぎない。

 だから寮に連絡さえすれば時間外に帰って来たり、寮に帰れなくても問題はない。

 

「えぇ!?良いの!?あっ…いや今回は遠慮します。折角ルルーシュさん家に帰って来たんだしミヤコさんとかアクア達と色々話したいこととかあるだろうし…。」

「そうか。なら帰りは俺とアクアの2人で送るよ。────アクア一緒に有馬を送るぞ。」

「あぁ、そうだな…。」

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