推しの子-芸能のルルーシュ-   作:我来也

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とりあえず前話を含めて実質1話分up

そろそろ紹介文に記載してる「芸能界を壊し創造する。」要素を早く加えたい。
恋愛リアリティショーの途中から入ります。


18話

 ルビーに有馬をアイドルとしてスカウトを近々頼もうとしてたが、入学式のあった日の晩ルビーがミヤコさんに泣き言を言ってきた。

 だがミヤコさんはアイドルグループを作るにはそれなりの下準備が必要だから直ぐには無理とのこと。

 まぁ時間もかかるし書類審査だけでも時間だけでなく人手もかかる。人手の足りないこの事務所では厳しい。スカウトをするにしたって、良いなって思った人は大体どこかの事務所に所属してる場合がほとんどだ。

 

「ねぇ!ルルーシュさんどうにかしてよー!」

 

 とうとう俺に泣きついてきた。その姿はいつかのアイに似てるようで親子だなと思ってしまう。

 

「んー、そうだな…。じゃあ今から事務所のHPにオーディションの募集でも掲載しとくか。」

「ルルーシュ…!」

 

 ミヤコさんが俺の提案に意見する。

 

「大丈夫ですよ、ミヤコさん。書類審査にしても面接や試験にしても俺が全てするので。」

「いや…しかし…!」

それにオーディションしよう。って言わないと永遠に駄々捏ねるだろ?どの道いつか始めないといけないし、そういう手間が掛かるのは俺に任せろ。

「はぁ…分かりました。」

 

 ミヤコさんの諦めの了承を得たことでルビーはやったー、という感じで喜んでる。

 

「俺からも1ついいか?」

 

 今まで沈黙していたアクアが質問してくる。普段あまり自分から話しかけたりしない上に、厄介そうなことなら尚更自分から突っ込まないから珍しい。

 

「どうした?」

「フリーならいいんだろ?いるだろ?1人。───フリーランスで顔も良く名前も知れ渡ってる人。」

 

 やはりアクアも似たような考えをしていたか。有馬が加入すれば知名度や話題性でブーストが出て新人アイドルでありながら好スタートはきれるはず。しかし…やっぱり有馬がアイドルをするとは言わないだろうし思わないだろう…。

 

「確かにロリ先輩ならコッテリしたオタクに人気でそうだけど…ほら、私とロリ先輩ってただならぬ因縁があるじゃない?」

「は?」

「あったか?」

 

 話を聞いたが幼少期の頃にちょっとした痴話喧嘩をしたことがきっかけらしいが、ルビーもルビーで有馬にどこからそういうあだ名になったか理解できない“重曹”って言って少し揶揄ってるようだ。まぁ話を聞く限りそこまで仲が悪いわけじゃなさそうだ。

 

「アクアの意見も一理ある…。同時進行でいく。ルビー、アクア。明日良かったら有馬を勧誘してくれ。難しそうなら俺が最後事務所で話すからよろしく頼む。────有馬がダメだったことを想定してオーディションもする。」

 

 

 

 

────────

 

 

 

 

 翌日俺はいつもより長く病院にいてアイの経過確認をしていた。基本的に1人だったり短時間での誰かといる時は発作も起きてないが、長時間誰かといる空間の場合はどうなるか確認をしていた。

 誰かとずっといるってのは地味にストレスを感じる。誰かとどこかに行く場合はそうでもないけど、自分だけのテリトリーに誰かがずっといる時とかだ。

 だから今日はアクアやルビーたちが帰って来るだろう夕方までずっとアイと一緒にいて、絵を描いてみたりした。花の絵を描いたが、アイのを見たが、まるで小さな子どもが落書きをするようなぐしゃぐしゃだった。

 

「……。良いのが描けたね。よし。今度はこっちの花でも一緒に描いてみよう。」

「……ウー

 

 まだ心は虚無だが、何かに対し反応は示してる。少しずつ良い傾向だ。この感じならあと1ヶ月以内に行けるか?

 

 

 

 夕方帰ってきたらアクアとルビーが既に帰ってきていた。だがそこに有馬がいた。

 結果はどうなのかわからないが有馬をここに連れて来る事は出来たみたいだな。

 

「ただいま」

「おぅ」「おかえりなさーい!」「お邪魔してます」

それでアクア、状況は?

ルビーが口説いてるけど、有馬は拒否ってる感じっすね。

 

 まぁそうだよな。一度有馬の話を聞いてみるか。

 

「有馬、ルビーたちから話を聞いてると思うが、うちの事務所でアイドル活動を始める。有馬、うちでアイドルをしないか?」

「……。ねぇ、ルルーシュさん。何でアイドルなんですか?」

「えっ…?」

「何でアイドルなんですか?どうして女優としてじゃないんですか!?」

「!?」

「何でルルーシュさんも誰も私を見てくれないんですか!?」

 

 有馬はそう言って事務所から走って出て行った。すれ違い際に有馬の顔が見えたが、その姿は目を赤く腫れ涙を流していた。

 俺のせいで有馬を傷付けてしまった。今すぐ行って謝罪しなければ…。しかし何が原因なのか分からない。それが分かってないとシャーリーの時のように余計怒らせてしまう。

 だけど、それでも行かないといけない。追いかけようとするとアクアから一言声をかけられた。

 

「有馬と久々会ったのもあるからそこまで有馬の事は知らないけど、あいつ、お前がまた有馬のところに来てくれるのをずっと待ってたみたい。」

 

 アクアの一言を元に有馬と会った出来事を全て考え出す。その中で1つの出来事を思い出す。

 それは有馬と最初に映画で共演した時だ。その時有馬から大きくなったら事務所に入れさせて。と言っていた。俺はその時口約束だが、確かに契約した。

 俺はなぜその事を忘れていたんだ…。

 

 

 俺は事務所を出て有馬が行きそうな所を考えた。河川敷や通学路色々探したところ、小さな公園のブランコに有馬がいた。

 こう言う時どうすれば己の気持ちを伝えることが出来るだろう。有馬は役者だ。なら役者らしい感じで伝えよう。

 

「あっ……。」

「お前の考えそうな事だ。」

「何よ。私の事なんて分かってないくせに…。ほっといてよ。」

「馬鹿か?独りにさせねーよ。」

「…?」

 

 

 

 

────────

 

 

 

 

 

 夕方の公園に独りブランコで黄昏ていた。何だか今日はご機嫌斜めな感じだった。いつもならルビーやルルーシュさんからアイドルとして誘われても適当に流したり女優として誘ってよってちょっと文句を言うだけで済ませれてたのに、八つ当たりをしてしまった。

 どうしよう。あの人に謝らないといけないのに…あんな感じで出て行ったらもう会わす顔がない。

 もうあの時の約束を叶えることは出来ないのかな…。

 

 そんな事を考えてるともう会えないと思ってる人がやってきた。

 凄い汗をかいて、息も上がってる。この辺りを手当たり次第探し続けたのだろうか。何だか少し嬉しい。

 

「お前の考えそうな事だ。」

 

 あんなに汗をかいた上に私が公園に来て一体何分かかってんのよ。私はついムキになって反射的に応える。

 

「何よ。私の事なんて分かってないくせに…。ほっといてよ。」

「馬鹿か?独りにさせねーよ。」

 

 ん?私は妙な違和感を覚える。あの人が「させねーよ。」って言い方をするかな?と

 そこで私は考える。普段言わない言葉を使う…それはつまり演技…いや何かのセリフをそのまま使ってる可能性がある。

 私は彼が言ったセリフを思い出す。「お前の考えそうな事だ。」「馬鹿か?独りにさせねーよ。」どこかで聞き覚えがある。私と彼が最初に出会った映画?いや、そんなセリフはなかった。思い出せ…!

 

 

 

 もしかして…今日あま…?何で”今日あま“?いやそれよりも何でいきなりドラマのセリフを私に言ってくるの?何が目的?まぁいいわ。この”天才“な私に対して良い度胸だわ。

 それから私は”今日あま“のセリフを彼と一緒に真剣に読み合わせをした。

 ルルーシュさんは元々役者でもないただのプロデューサーだから演技が上手いわけではないけどそれでも下手な役者より数倍上手い。まるで普段から演技をしているかのように。

 でも役者だからこそ分かる。この芝居の中で感じるルルーシュさんの想い。何でいきなり芝居を始めたのか。

 心に響く口説き文句が欲しい訳じゃない。そういうのだったらきっと私は誘いに乗らなかっただろう。音楽家なら楽譜にしたり歌にしたりアンサンブル(一緒に演奏)をしたり、画家なら絵で表現していただろう。

 これは私たちが言葉以上に伝えるただ一つの方法。

 

 

「この子は…有馬は俺の大事な役者だ。────何がなんでも守る。例え殺されてもだ。」

 

 あぁ言わないといけない。私の最後のセリフを。最高の演技で魅せないと…だけどそれを言ってしまうとこの時間が終わってしまう。

 貴方の想いは伝わった。だから最後のセリフを言うの止めるのを許して欲しい。最後まで言う時は今以上に最高の役者になってからなんだから。

 だから私は最後のセリフの代わりに少し笑って返す。

 

「ルルーシュさん、ちゃんと伝わりました。貴方のこと。」

「そうか…。だが改めて言わせてもらう。有馬、役者だけじゃなくアイドルとしても俺はお前と契約したい。結んでくれるか?その契約。」

 

 

 

「……はいっ!

 

 

 

 

 

 

てか何かっこいいセリフ言ってんのよ。うっかり惚れそうになっちゃうじゃない。」

 

 

 

 

 

 

 有馬かな 苺プロに役者兼アイドルとして所属決定

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