アニメ「オーバーテイク!」あまり話題には上がる事は少なかったですが凄く良いアニメでした。
今回はそこまで進んでません。
俺は俺のすべき事が決まった。それはアクアも同様で各々のやり方や目的で今回の未遂事件に対し復讐をしていくだろう。
もちろん今すぐにでも行動を起こしたいが、俺は今ガチのメンバーに声をかける。
「お前たち今日は助かった、ありがとう。もう時間も時間だ。すぐ帰るならミヤコさんが送っていくと思うが、もしお前らが良ければ俺たちの事務所で一晩過ごすか?身体も少し冷えただろうから温かい食べ物もご馳走するが…。」
時刻はやがて、てっぺんの深夜0時を迎えそうな時間である。大人としての対応はしっかりと各ご両親に事情を説明して謝罪でもしなければならないが、この遅い時間帯だ。いっそのこと一泊泊めさせて翌日謝罪と感謝の連絡をしても良いだろう。
あと、出来れば黒川も一緒に泊めさせて皆との親睦を深めつつ軽めの料理でも振る舞って精神を落ち着かせたいところだが…この時間帯だしな…食うわけないか、なら朝ごはんでも作っておこう。
と思ったが、
「おぉ!良いんすか!?俺なんか小腹が空いてて何か食べたかったんですよ!」
「あ、私も!気をつけないといけないけど…今日くらい良いよね!?あぁ〜なんか同年代の人たちと泊まり+夜食って1度やってみたかったんだ〜!」
と熊野と鷲見を中心になんだか皆満更でもない様子。
「黒川、お前も良かったら泊まりな。お前の母親にも負けないような温かい料理を出すぞ。」
まぁこんなんで黒川が来るとは思えないし、ましては母親がこのような状況で送り出すとは考えにくいが…。
「わ…私……私も良いんですか?」
「アイツがああ言ってるんだし、良いだろ。ウチに泊まりな」
「そうだよあかね!ここはルルたんに甘えて一緒に泊まろ!」
「あ、なら寝る前にちょっとしたギターセレクションやるよ。」
黒川の遠慮した態度にアクアやMEMが温かく迎え入れ、森本も皆で楽しめる内容を言ってくれた。
皆今までよりも今からという「前向き」な事を考えて皆なりに黒川を励ましてくれてるようだ。
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「にしてもアクア、お前のプロデューサーさん一体何者だ?こんな上手い料理を作るなんて、昔料理人だったのか?」
「いや、知らね。まぁ料理以外にも裁縫とか掃除とか家計簿とかやってるし家政夫の経験があるんじゃね?」
「いや〜これなら、たまにアクアくん家にお邪魔したくなっちゃうね。ね、あかね!」
「う、うん。すっごく美味しかった。ここ数日全然食事に喉が通らなかったけど、今日は美味しく食べる事が出来た。」
今回は黒川以外には冷えた身体を温めつつ少し空いたお腹を満たす為に「オニオングラタンスープ」とそれでも若干満たされてない熊野とMEMには「クスクス」と呼ばれるフランスの家庭料理の1つを振る舞った。
黒川には身も心も温まるように「ミルク風味の味噌おじや」にした。
熊野や鷲見は俺が作った料理を大変気に入り、アクアに俺は何者なのかと熊野が聞いてきたがアクアは知らんと一蹴した。
この後俺は皆に風呂場と皆が寝泊まり出来る場所を教え、俺はミヤコさんに今日の礼を伝えつつある事を確認した。
「今までのリアリティ番組でこれまで何人死んだか分かるか?」
「世界各地でやってるけど、今までで50人近くは亡くなってる。その内日本では5人くらいのはず…。」
5人か…、今リアリティ番組はインターネット放送を中心にしてるがその前までは深夜放送だった。
5人となるとネットで検索すれば特定は出来るか。
俺はネットで調べる。すると誰かがまとめているのだろう、今までのリアリティ番組の自殺者に関する情報があった。最近亡くなった方は今から3年前か。
次にその番組の情報を調べる。番組名「恋、しよ」監督は「
後は出演者や他の番組関係者の名前を調べていったが良い事が分かった。
ディレクターの「
俺は探偵ではない。だからまずはコイツから情報を聞かなくてはならない。
明日コイツらから三瓶の連絡先を聞こう。
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翌朝、俺は簡単な朝食を作り皆に振る舞った。皆と朝食を食べてる時に聞いてみた。「ディレクターの連絡先を知ってる人はいないか?」と。
だが知ってる人いる?と言わんばかりの視線をキョロキョロしてたが最終的に皆首を横に振って知らない意思を伝えた。
こうなったら次の撮影の時は一緒に同行し情報を聞くか。いやそれより先に黒川に話を聞いた方が早い。向こうは話す気はあるかどうかは知らないが、今後の先のことを考えてそこは我慢してもらいたい。
食後皆は各々の事をし始めた。まぁ皆学生であるが芸能人であるため大体仕事先へ向かった。黒川はまだ休養中の為家に残っていた為黒川に話しかける事にした。
「気分はどうだ?」
「あ、はい。まだ撮影は控えてるんですけど、だいぶ良くなりました。────あ、あの、ルルーシュさん昨日はありがとうございました。」
「いや、気にするな。礼は俺じゃなくMEMやアクア達に言え。」
「いえいえ、アクア君が言ってたんです。あなたがいくつか私が行きそうなルートを予測して絞り込んでくれたからって。」
「そうか。────そうだ、黒川。君に聞きたいことがあるんだが…」
「…?」
俺は黒川から撮影から自殺をするにあたっての一連の経緯を聞いた。
元々引っ込み思案で自己主張が苦手な性格故、バラエティや今回のような台本のない作品は苦手らしい。だから今ガチではあまり目立った活躍は出来なかった。だから彼女なりにアクアなどの出演者やディレクターに色々話やアドバイスを聞いて彼女なりに努力をしていたそうだ。
だがたまたま事務所の社長やマネージャーのやり取りを聞いて焦りが出てしまい今回のアクシデントが起きた。
真面目な性格なのだろう。彼女はSNSを通じて真正面から真摯に受け止めようとしたがSNSの膨大な量の悪意に耐えれなくなり自殺を考えてしまった。
悪意を受け入れるなんて、たかだか17歳の女の子が無事でいられる訳が無い。いや17歳とか女の子とか関係ない。誰だって辛く耐えられない。ましては真面目な彼女なんか特に。
ルルーシュも色々な悪意や敵意向けられた。出生後は後継者争いで皇族同士の争いという名の悪意。ブリタニア人という事で敵国の日本人から向けられた悪意。初めての、そして唯一の友から向けられた悪意や敵意。ブリタニアに立ち向かうために作った組織、その仲間だったものから向けられた悪意や敵意。唯一の家族にして己の行動の中心であった最愛の妹からの敵意。そして皇帝になり世界の全てから向けられた悪意や敵意。
だが後半は作戦のためだったが、ルルーシュにだって何度も挫けそうになった事があった。ギアスの暴走により初恋であり強敵であり同盟になろうとしたユーフェミアを殺したことや、妹が成そうとしてた政策に
だがそんな時いつもC.C.やロロ、カレンといった仲間が俺を支えてくれたから立ち上がることが出来た。命を捨てたり失う事はなかった。
だが黒川はたった1人だったのだ。
「君は立派だよ。だが立派で優秀過ぎるが故に見えていない。両手で
なんか説教臭くなってしまったな。まぁ良いか、それだけ大事なんだと思ってくれれば。
黒川の表情もまた一段と明るくなった気がした。良かった、と思ったところで黒川のスマホから着信音が鳴る。黒川が確認すると登録していない番号からだった。
黒川は少し怖気付きつつも電話を受け取り「もしもし」と電話の相手を確認した。
『もしもし、こちらは〇〇警察署の小島です。黒川あかね様のお電話でよろしかったでしょうか?』
『あ、はい。黒川です。昨日はご迷惑をお掛けし本当に申し訳ございませんでした。』
電話の相手は先日パトロールをしていた小島というイカつさを感じつつも優しさを感じる青年からだった。
スピーカーでは無い為細かな内容は分からないが黒川の対応をみるに、心配の連絡なのだろう。
と、俺はふとある事を考えついた。それは警察の過去の捜査資料を閲覧出来ないか、ということだ。
そんなの無論無理に決まってるが、そこをどうにかしてクリアしてリアリティ番組関係で亡くなった方の資料を知る必要がある。
今丁度警察と連絡を取り合っており絶好のチャンスだ。俺は黒川に『相談したいことがあるのでまた会っても良いですか?』とスマホのメモ帳に記入したのを見せた。
黒川は、え?どういうこと?という表情をしていたが、黒川はしっかりと警察の小島にそれを伝えることが出来たようだ。
「さっきのは一体どういうことですか?」
「なに、ちょっと警察の方に用があってね。多少関わりのあった小島さんになら話を聞いてもらいやすいと思ってね。」
最悪ギアスを使うか?いや黒川が一緒にいる中でそれはダメだ。それにどうせ使うならもう少し役職が上のやつに掛けるべきだ。
探偵と偽わって情報を得られるのでは?幸いにも直接俺と会ってない為俺の情報は知らないはず。プロデューサーとバレないはずだ。
多少不安を覚える中、俺と黒川は小島のいる警察署へ向かった。
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俺と黒川は警察署のとある一室にて小島と向かい合うように座ってる。
「初めまして、小島と申します。あなたのお名前をお伺いしてもよろしいですか?」
「初めまして、アッシュフォード探偵事務所のルルーシュ・ランペルージです。」
「えっ…!?」
黒川が一瞬俺をチラッと見て驚いた声を出したが、それだけでそれ以上突っ込む事はなかった。内心、何この人サラッと嘘を吐いてるの?と思ってそうだが。
「それで、探偵と仰ってましたが…」
「はい、実は…」
俺は小島と名乗る警察官に今回来た目的、黒川と似たようなリアリティ番組等で自殺した芸能人に関する情報が欲しい事、なんなら捜査資料を閲覧出来ないか?と。
だが当たり前のことだがそういうのは無理だと言われた。それもそうだ、捜査資料という重要機密情報を関係のない人たちに見せて良いものではない。
それでもそこを何とかして見せてもらえないと先が進まない。
俺は柄にもなく粘り強く交渉する。黒川のような人が出て欲しく無いのと俺個人としてこの芸能界の歪みをどうにかしたいと思ってるから。
小島は「うぅ〜ん…そう言われましても…。」と困り顔で言ってる。
だが、うぅーん。と言ってるということは考えてるということ。何がどうやっても無理ならば「うぅーん」という考える素振りはしない。つまり、小島自身は俺の行動目的について多少なりとも共感や同情はしているということ。
同情はしてるが特別なことが出来ない理由は小島自身が役職が上じゃ無いからか?
「私じゃどうにか出来ませんが、もしかしたら私の上司でしたら場合によっては特別にその捜査資料を上司の立ち会い、監視の元で閲覧出来るかもしれません。」
「えっ…?本当ですか?」
「えぇ。私の上司“伊井野ミコ”さんでしたら。」
このシリーズ、もしかしたら投稿しながらちょっとテコ入れするかもしれません。主に名前についてですが
このシリーズだけちょっとオリジナル要素を加えてます。すみません、(主にとある警察の人物の名前が…について)
許してくれメンス
何でも無い時にふと、良いネタを思い浮かぶけど、メモをとらないとすぐ忘れてしまいます。
本当なんだっけかな?あの時思い浮かんだことって