評価も欲しす。
俺は作戦の成功を目指す為関係者に放送予定日を確認していた。放送は1ヶ月後の土曜日らしい。想定していた撮影日数より短く撮影が済んだこともあり編集に時間をかけれる。と撮影、編集関係者は言っていた。それなら良かった。
帰りの時に気付いたが、いつの間にかアクアと監督が仲良く?なっていた。あの監督の感じはいつかアクアを子役として売れたら売りたいという感じだな。
監督や他の女性出演者がアクア達を見てたおかげなのか、子ども達は愚図ることはなかった。本当に感謝だ。
「アイ、ミヤコさん。今日はありがとうございました。良い勉強になりました。」
「良い勉強になったのなら良かったわ。でもルルーシュさん、途中何処にいたんですか?アイの撮影シーンにいなかったけど?」
「芸能関係の事でまだまだ分からない事が多いので色々な関係者のところで勉強してたんですよ。ついでにコネでも
「本当に勉強熱心なのね、ありがとうね。良かったらついでにアイの家庭教師でもお願いしようかしら。」
「え?私ー?私はもう芸能人として生きていくから勉強はしなくても問題ないでしょー。」
「違うな、間違っているぞ。アイ。芸能界で生きていくからこそ勉学は大事だ。」
「どういう事?」
俺の発言でアイだけでなく、ミヤコさんや子どもたちも耳を傾ける。
「勉強は知識を増やすだけのものじゃない。 勉強を通して、思考力や発想力、表現力やコミュニケーション力も育まれていくんだ。」
「んー?」
「例えば、将来使わなさそうな社会や理科、美術や音楽でも知識だけじゃなく、そこから考える事、イメージする事、努力し工夫する等生きていく力が結果的に身につく。特に芸能界なんて沢山の人が関わってる業界だ。それに伴う政治的な側面もある。つまりこの世界を生業としてる人が多いのだ。一般社会との関わりが絶ってしまったら仕事が無くなるからだ。今の芸能人でバランスの狂った人なんていない。表向きでは変わった個性を出してる人がいるがあれはキャラ付けだしな。どんどんステージが上がって行く度に一般の感覚や世の中の流れを掴む感性が必要になっていく。」
もし俺らが中世の時代なら勉学や学校など行かなくても良かったのかも知れない。音楽や美術、バレエなどの舞踊で一般社会の感覚と決別しその道を突き進んで究めることで、全ての時間をそれに費やすことで芽生えるある種の狂気じみたアートやエメンターテインメントがあるが、アイドルは、芸能界は違う。
「だから勉強は大事なんだ。生きていく為に。だからアイ、最低限で構わないから勉強頑張ろうか。」
「えーー。」
しかし撮影の時の可愛く魅せる方法やアングルなどを常に出来るということは、細かな分析や何度も検証した結果。それに最初に会った時、俺と話を合わせる状況判断、相手の意図を読む力…。アイは決して勉強が嫌いという訳ではない。
まぁこの話は後にしよう。昨日は色々あったが今日から事務所で生活するんだ。この後適当に料理を作って食べた後は目的の場所に行って作戦の最終段階に入るだけ。
だったのに…。
「何でまたアイ、お前の家で過ごす事になってるんだ?」
「え?良いじゃーん!今日の朝食のルルーシュの料理が美味しかったんだもん。また作ってよ!ルビーもまた作って欲しいよね?」
「うん!お兄さんの料理また食べたい!!」
どうする?今日はこの後用事がある、といってやり過ごすか?しかしそれだと次の日に一緒に泊まる羽目になる。次の日にイレギュラーの対応をしないといけない場面になったら行動が出来ない。ダメだ。
ならどうする?ギアスを使うか?いやこんな場面で使うべきではない。
いやさっきの彼女らの言葉を思い出せ…。あいつらはあくまでも俺の手料理を食べたいのが目的。ならその目的をさっさと済ませてから動けばいいか?どの道時間がない。ならこの方針で行動するしかないか。
「はいはい、わかったよ。アイ。ルビーは何食べたい?」
「高級料理っぽいの!」
「はははっ、分かった。やってみるよ。だからゆっくり待っててね。」
「うん!!!」
「アイ、お前のは豚肉のフィレミニョン アルロネーズ風だ。この前買った豚肉を使った料理だ。」
「おぉぉぉー!!!これは凄そう!」
「アクアとルビーはまだ子どもだからお子様ランチとスープはポタージュ ポティロンで許してくれ。」
「わぁー!お子様ランチだ!久々に食べる気がする!スープもおしゃれだ!高級そう!」
「お子様ランチを時々食べるのか?」
「っ!いや!あまり外食しないから久々だなって!こんな豪華の!」
「そうか。まぁどうぞ召し上がれ。」
「「「頂きます!」」」
そう言って三者三様食べ始める。
「ん!?ルルルル!このスープ不思議な味するよ!なんか嫌じゃない甘さ…。これ何ー?」
「電話の着信音の真似か何かか?それはマデラ酒だよ。肉にはワインビネガーとビールを使ってる。アイの年齢でも問題はないはずだ。」
「え?ごめん、ちっとも分かんなかったよ。英語?」
「日本語じゃないが、日本人でも伝わるはずなんだがな…。まぁゆっくり食べな。俺は少し外出しないといけないんで一旦失礼するよ。」
「あぁ、それなら鍵渡しておくから帰ってきなよー?」
「……あぁ。分かった。ありがとう。」
────────
どうして彼女の家に普通に世話になっているんだ。いや違うか?あれは世話になったり世話をする関係じゃないか。このままだとお互いの為にはならない。翌朝社長に言っておくか。
そう言ってルルーシュはある目的地へ向かっていた。それは…
某書き込みsnsで有名なTwitterの日本支社だ。日本という国においてこのTwitterというsnsは絶大な影響力がある。単純に利用者数の多さもだが他の国と比べても利用時間の長さがある。呟きだけでなく、誰かの呟きを観てる、観たい人もいる。利用目的は様々だがこれを使わない手はない。
まだ時刻的にみても、まだ遅い時間帯ではない。この支社がどういう勤務形態かは分からないが、シフト制の可能性が高い。でなければ時間関係なく常に利用されてるsnsに問題が発生した場合対応ができないからだ。
俺は帽子を気持ち深く被り一歩また一歩と歩を進める。
Twitterの日本支社はとあるビルの19Fとなってる。1Fから6Fまでが商業、サービスエリアになってることから普通にビル内に入っても問題はない。だが、上層部のオフィスには1階のエントランスから直行エスカレーターで3階のオフィス共用ロビーに向い、そこからエレベーターで各階に移動しなければならない。
が、調べてみると特殊なキーでエレベーターが利用出来る、という訳ではない。なんだこれは…。セキュリティなんて全くないではないか。
まぁ良い。これなら支社で働いてる人だけにギアスを掛けれる。
「あら、お客様ですか?ご用件をお伺いしてもよろしいですか?」
「はい、ここに居る全スタッフに用があって呼び出して貰ってもよろしいですか?」
「はい、かしこまりました。ではあちらの部屋でお待ち下さい。」
よし、順調だ。役職が上の奴等を含め何処にいるか分からんからな。全員オフィスルームにいれば良いがどこかで休憩してる奴らもいるかもしれん、今回は下っ端だけでなく上の奴らの協力が必要だ。
5分も掛からなかった。ゾロゾロと足音が聞こえてきた。なんだ一斉に来たのか。
そうしてガチャとドアが開き皆入ってくる。
「誰だね、こんな時間に。今日会う予定の人なんていなかったけど?」
「あぁ、これは失礼。今日はお前達に暫くの間ある仕事をしてもらう為だ。」
「はい、何でしょうか?」
これでOKだ。後はドラマの放送次第。制作会社とそれなりにうまく関係を結べたし余程な事がなければアイの出演シーンは脇役ながらそれなりの時間はあるはずだ。と言っても良くて数分だ。
後は俺が放送日に少し作業を済ませれば完了か。流石に初めての芸能関係の作戦だからな、詰めが甘いし色々と知らないといけないことが多い。本当ならsnsで有名なやつや、動画切り取りの人と直接コンタクトが取れたら良いんだが…そこは追々していくとしよう。
後は放送日を待つだけ。
ん?そういえばなんでアイの家にアクアやルビーが居たんだ?ミヤコさんの子どもじゃなかったか?
まぁ皆で育ててるようなものだから普通にアイの家で過ごす事もあるのか?まぁあんなに美味しそうに食べてくれたんだ。気にしなくていいか。