『疾風』は妹の責任を取りたい。   作:ねをんゆう

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01.何も届かない

 冒険者として、神の眷属として生きていく中で。自分の才能の良し悪しを考えることは、きっと誰にでもある。スキルも魔法も生じず、単純に生まれ持った人としての性能だけでなく、神の眷属としての才能も無いとまで言われてしまえば、酷く落ち込んでしまう者も多いだろう。そんな人間は当然ながら、この世界には多く居る。

 

 ……その点、その少女にそれは当て嵌まらなかった。彼女には眷属として明確な才能があったからだ。残念ながらそれは冒険者としては役に立つことのない才能ではあったけれど、それでもこのオラリオにおいては相応に需要のある貴重なもの。故に理解した。

 

 

【ああ、きっと自分はそのために生まれて来たのだろう】と。

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、いつもありがとうねぇサラちゃん。あたし達みたいな年寄りの貧乏人はこんな怪我の1つも長引いちゃってさ」

 

「いえ、そんなこと。こんなフリーの治療師と懇意にして頂けるだけで私は嬉しいと言いますか」

 

「相変わらず謙虚だねぇ。はい、今日の代金と……ああそうだ!昨日いい肉が手に入ってね。ちょっと分けてあげるから持っていきな!」

 

「いいんですか?ありがとうございます」

 

 

 分けて貰ったお肉を手に、治療を行った奥さんに手を振り頭を下げて店を出る。大通りから一本離れた場所にある、それほど客が寄り付かないようなお肉屋さん。貰った代金は一般的な治療の代金としては酷く安い。けれどそれに気にすることもなく、彼女は通りを歩き始める。

 

 

「……今日もいい天気」

 

 

 相変わらず活気のある街。

 特に天気の良い日のオラリオはいつも以上に活発で、活気に満ち溢れていると言っても良い。けれどそれは基本的に大通りだけの話で、一本横にズレてしまえば、途端に少し暗い雰囲気が広がっている。

 仕事のない人、冒険者として大成できなかった人、手足を失った人、酷いファミリアから抜け出せなくなってしまった人、借金を負ってしまった人、絶望した人、それは諸々だ。そんな人達が顔を俯かせながら歩いているのが、この通りなのだ。大通りを顔を上げて歩けない人達のための道が、ここにある。

 

 

「さて、今日の依頼は……」

 

 

 借りている小さな部屋のポストに、幾つか入っている手紙を取りだしてから中に入る。貰った肉を保存して、昼食の準備をしながら、手慣れた様子で開けた手紙に目を滑らせた。

 時刻は既に昼頃、適当に買って来たパンを食べながら午後の仕事の準備もしなければならない。忙しいほどでは無いけれど、暇と言うほどでもない。それほど稼げてもいないし、貴重な治療師という職業をしていながらも、裕福な暮らしは出来ていないだろう。

 ……それでも今の状況は自分で選んだもの。後悔はないし、納得もしている。この立場でなければ救えない人達が居るから、自分はここに居る。それだけでいいし、それ以上を求めることは間違っている。

 

 

「孤児院で風邪が流行ってる……冒険者に蹴られて仲間の腕が折れた……昨日から咳が止まらない……なるほど、今日は少ない方ですね」

 

 

 しっかりとした手紙もあれば、適当な紙に内容を書いただけのものもある。そもそも文字が書けないので、概ねの場所を図で書いたり、この家の前で待っている人だって時々居る。

 しかしそれも、最近は少しずつ落ち着いて来たというか。件数自体が減って来たというか。この街自体が平和になって来た証拠と言えるかもしれない。もし自分の活動で少しずつでも環境が良くなって来ているとすれば嬉しい話ではあるが、そこまで自惚れることはしない。今日も変わらず、淡々と仕事をこなしていく。それだけでいい。

 

「さあ、午後も頑張りましょうか」

 

 昼食を終えれば、直ぐに部屋から出た。

 ここには昼食と届いた依頼を確認するためだけに帰って来たのだから。むしろここに長く居たとしても、やることなど何もない。幸福なことに、自分を求めてくれる人達は多く居る。ならばどうして止まっていられよう。この才能は使わなければならない。自分のためではなく、他人のために。

 

 

 

************************

 

 

「……少し、長引いてしまいましたね」

 

 依頼のあった場所を回って、帰って来たら依頼を確認して、手紙があったらまた出回って。そんなことを繰り返していたら、いつの間にか日は深く沈んでいる。

 一度自宅に帰ってからポストに今日はもう何も入っていないことを確認はしたものの、今日はとにかく大変だった。訪れた孤児院で単なる風邪が流行っているだけかと思えば、それは実のところ相当に厄介な病で、薬を作るために市場を走り回って、全員に飲ませてから孤児院の先生にも一通りの事情を説明して、もしもの場合に備えて一応ディアンケヒト・ファミリアにも事情の説明をしに行った後、紹介状も書いてきて……気付いたらもうこんな時間。

 

 薬の代金だけで言えば、普通に赤字。

 故に本来なら出費を抑えなければならないのだが、こうして街中を走った後では食事の準備をするのも少し面倒臭い。これが他人のためならまだしも、自分の食べるものとなると一気に駄々くさになってしまうのだから不思議なもの。

 

「……ジャガ丸くんとかでいいですね」

 

 他人には栄養を考えて食べるように言うが、いざ自分のこととなればこれである。適当に違う味を2個くらい買って、帰って適当に食べて寝ようと。その程度のことしか考えない。

 何度も言うようであるが、最近は依頼も落ち着いて来た。これくらい忙しい方が珍しく、むしろこうして食事の時間や手間を惜しむくらいの方が落ち着くまである。明日も一応は孤児院に様子を見にいくつもりであるし、朝ごはん用に追加で数個買って行ってもいいかもしれない。手軽に食べられる物というのは、本当に素晴らしい。買うだけでいいのだから、楽が過ぎる。

 

 

「あっ、サラさ〜ん」

 

 

「?……シルさん?」

 

 

 そうして4つほどのジャガ丸くんを受け取ると、背後から声を掛けられる。

 声の主はシルさん、"豊穣の女主人"という酒場で働いている女性の1人だ。加えて孤児院でよくお手伝いをしているお姉さんでもあって、こういう職業をしているからこそ関わりも多い。……ただ。

 

「どうされたんですか?いつもならこの時間、酒場に居ますよね?」

 

「今日は少しお暇を頂いているんです。ほら、孤児院の方で風邪が……」

 

「ああ、なるほど」

 

「なので何か買って行ってあげようかな、と思ったんですけど……もしかしてその様子だと」

 

「ええ、丁度その帰り道です。一応薬は処方しましたが、少し厄介な病気でしたので。数日もすれば治ると思いますが、感染るものなので会いに行くのは控えた方がいいかと」

 

「そ、そうなんですか!?……でも良かった、お昼に聞いてからずっと心配だったので。本当に、いつもありがとうございます」

 

「いえ、ちゃんと代金を頂いていることなので。そこまでお礼を頂けるようなことでは」

 

「……そんな厄介な病気の薬を作って、本当に代金は足りてるんですか?」

 

「……いえ、それは」

 

「やっぱり。それにそのジャガ丸くんも、もしかして今日の夕飯だとか言いませんよね?」

 

「…………」

 

「もう、本当に自分には無頓着な人なんですから」

 

 相変わらず色々と妙に鋭い彼女に、ズバズバっと言い当てられてしまう。彼女にはこういうところがあって、隠し事が出来ないというか、他人には言わないことも見抜かれてしまうことが多々あった。付き合いはそれほど長い訳ではないけれど、妙に気に掛けてくれるというか。

 

「仕方ないですねぇ……ほら、行きましょう?」

 

「行くって、何処にでしょう?」

 

「夕食、ご一緒しませんか?もちろん私の奢りで」

 

「え……あの、そんなの悪いですよ。私も払います」

 

「それだと意味がありませんから、ここは私に奢らせてください。……というか、本当に赤字営業だけはしないでくださいね。貴女が倒れてしまったら、あの子達はむしろ困ってしまうんですよ?」

 

「……」

 

「実際の治療費に比べたら1食分の食事代なんて安過ぎるくらいです。遠慮なんて許しませんからね」

 

「……はい」

 

 そうして彼女に連れられて、近くの食事処に入る。酒場と言うよりは少し大人しめで、提供しているお酒もそれほど多くはないため荒々しい冒険者は避けるような場所。

 慣れたようにそこに入っていく彼女に、外食なんて滅多にしない自分はただ着いていくだけ。前に働いていたところで貯めた貯金もまだ少しあるが、なるべく使わないために自分の生活費はかなり削っている。こういう店に入るのも、果たしていつ以来だろうか。手渡されたメニューも、なんだか少し新鮮で。

 

「ふふ、いつもはどんな食事をしているんですか?」

 

「私ですか?……そうですね。治療の時によくお裾分けを貰うので、それで適当に調理をしています。お昼とかは依頼のために訪れたお店で買ったりとか、偶にご馳走になることもあるにはありますが」

 

「ということは、やっぱりこういうところには滅多に来ないんですね」

 

「ええ。恥ずかしながら、私には副収入と呼べるものがありませんので。本来ならこういう活動をする際、別の収入源を用意しておくべきなのでしょうけれど。それほど貯金も多くはありませんので」

 

「いえあの、流石にそこまで求めるのは酷と言うか……みんなサラさんには感謝しているんですよ?だからこそ、本当は本来の金額を払いたいのにって」

 

「敢えて払えない方を相手に活動している訳ですから、そこはあまり気にしないで欲しいです。その分で生活を圧迫してしまっては意味がないので」

 

「それは、まあ……」

 

「それに、薬以外は基本的に原価0ですから。……確かに他の治療師やディアンケヒト様から良いようには見られていませんが、それだって覚悟の上。所詮は私の自己満足」

 

「……それで救われている人が居ることもまた事実ですから。それなら私がこうしてサラさんに食事をご馳走するのも、私の自己満足です。それでいいですよね?」

 

「……敵いませんね、シルさんには」

 

「ふふ、じゃあ注文も私が勝手に頼んじゃいますね。なんだか困っているみたいなので」

 

「ええ、お願いします」

 

 何を頼んだらいいのか、ではなく。特に食べたいものもなく、なんでもいいから困っている。そんな様子を見兼ねて、シルは適当な料理を注文する。それに対しても特に大した反応を示さないその様子は、単に食事が好きではないからなのか、執着がないからなのか。

 

「ちなみに、いつまで続けるつもりなんですか?このお仕事」

 

「……続けられる限りは、でしょうか」

 

「でも……長くは続きませんよ、節約のために貴女を利用している人も増えて来たと聞きました。そういう人だってきっと、今後は」

 

「そうですね、その通りです。……加えて。本来得るべき対価を得ていない、これは他の治療師の待遇を下げる行為ですから。いずれ行き詰まるのは予想できていた話ではありましたし、忠告だって受けていました」

 

 頼んだのは適当な肉料理と野菜スープ。手の込んだ温かいもの、そして活気が付くもの。そういうものを食べて欲しいと思ったからだ。

 シルとて分かっている。彼女が外食を滅多にしない理由は、治療時以外はなるべく自宅に居なければならないという意識があるからだと。緊急の依頼が飛び込んでくることもあり、急に怪我人が運び込まれたりすることもあるから。外食していたせいで助けられませんでした、なんてことはしたくないのだと。そう思っていることも理解している。

 

「いくらファミリアを抜けてフリーになったとは言え、それでも治療院とは切っても切れない仲です。アミッドさんの口添えがなければ、今頃は排斥されていてもおかしくありません」

 

「………」

 

「それでも、やっぱり嫌なんです。お金が無いからといって、治療を受けられず苦しむ人々を放っておくことが。出来ないんです。……それが不公平に繋がると分かっていても、偽善でしかないと知っていても。才能に恵まれた以上、何もしない訳にはいかない」

 

「……オラリオの治安は良くなりました。きっとこれからサラさんのお仕事は減ります。その時になって復帰しようとしても、居場所が無くなってしまうかもしれませんよ?」

 

「そうなってしまったら、その時です。それは私の責任で、受けるべき当然の罰ですから。貯金を崩しながらでも細々と生きていきますよ」

 

「献身的ですね」

 

「いえ……私はただ、持って生まれた才能に責任を感じているだけです。この才能のおかげで私は人に恵まれて、知識も立場もお金も貰いましたから。そうして恵まれた分は、より多くの貢献を持って返さないと」

 

「……ふふ、その割にはひもじい生活をしていますね」

 

「それは、その……ファミリアを抜ける時にディアンケヒト様が、抜けたいのなら金を出せとかなり大きめの金額を提示して来たので……」

 

「……あの、それって抜けて欲しくなかったから吹っ掛けたんじゃないんですか?」

 

「?……なる、ほど。あれはそういうことだったんですね」

 

「あ、あはは……まさか本当に払うなんて誰も思っていなかったんじゃ……」

 

 悲しいかな、それを本当に払って出て行ってしまう大馬鹿者であったから。誰もが呆気に取られてしまったというだけで。それは他の治療師達も怒っているだろうとも。シルはそれだって、それとなく知っている。

 ……いくらなんでも。あんな才能のある人間が、あんな風に自分を捧げて。碌に報酬も得ず、自分を安売りして。まだ16という年齢なのに、それほどまでに他者に尽くして。

 

 治療院の誰もが思っている筈だ。

 怒っている筈だ。

 いいからさっさと戻って来いと。

 

 居場所が無いなんてとんでもない。通常の治療費すら出せないような環境の人間と、そのスレスレに居て治療費をケチろうとする人間。そんな客層があろうとなかろうと、大手のファミリアにとって、別にそれほど大きく変わらない。

 むしろ助けたくても助けられない人を見捨てなくて済むというだけで、精神的には助けられていると言う者だって居るだろう。そうでなくとも、そんなことで怒ったりなんかしないし。怒っているのは、彼女ほど才能のある人間が、こんな環境に自らを落とし込んでいること。自らを顧みないところ。それについてだ。

 

 (まあ、言わないんだけど……行くところが無くなったら、私が貰っちゃうし)

 

 ……仮に治療院に受け入れられなくても、優秀な医療師など何処のファミリアだって欲しがる。何人居てもいい。特に彼女には彼女にしか出来ないこともある。それは【戦場の聖女】にも【女神の黄金】にも出来ないことだ。彼女には彼女にしか救えない人達が居るからこそ、今でも偶に治療院から依頼が回ってくる。

 

 まあ、つまり。

 

 結果的に、彼女が完全に仕事に困ることは殆どないとも言えるけれど。それでも○○だって○○○○だって、彼女のことは欲しい。その過程でこういうちょっとした意地悪を言ったとしても、手に入れたいと思っている。

 手に入らないにしても、せめて、もう少しくらい……

 

 

「もし困った時は、いつでも相談してくださいね。これでも人脈はありますから、きっとサラさんのお役に立てると思います」

 

「ありがとうございます、シルさん」

 

「……本当に、もっと頼ってくださいね?悩み事の一つくらい相談して欲しいです」

 

「悩み事なんてありませんよ、私は十分に幸せです」

 

「リューのことも?」

 

「っ……」

 

「……もう、本当に仕方のない人」

 

 明らかな動揺、これまでそう見せることのなかった彼女の本当の感情が表に出る。悩み事なんていくらでもある癖に、ここまで踏み込まないと話してはくれない。

 ……結局、彼女にとってはあらゆる人間が自分の癒すべき対象であるから。友人の居ない、友人を作らない彼女は、今こうしている自分すらも友人とは思っていないのだろう。聞けば友人だと言うだろうし、それも彼女にとって決して嘘ではないのだろうが、シルが認識しているような本当の意味での友人ではない。そこまで彼女は自分に対して、心を許していない。開けていない。

 

「まだ仲直り、出来そうにないですか?」

 

「……仲直りというのも違います。そもそも、私がリューさんに避けられてますから」

 

「……」

 

「きっと私と関わらない方がリューさんは幸せでしょうし、私から無理に関わりに行くつもりもありません。むしろこのまま忘れて貰った方が良いとすら思っています」

 

「……そんなこと、リューに出来る筈がないって知ってるでしょう?」

 

「それなら、やっぱり大人しくしています。なるべく関わることなく、少しずつ、彼女にとっての他人になれるように」

 

「………」

 

「……ご馳走様でした」

 

 一瞬見せた彼女の本心は、直ぐさまに隠れてしまって、淡々とそんな聞いていて胸が痛くなるようなことを何事もないように言葉にした。何の感情もこもっていないような声で、それがさも当然とでも言っているかのような様子で。自分の存在が彼女にとっての毒になるから、自分はこのまま消えていると。そんな悲しいことを。

 

 

 

 それから彼女は、最後にもう一度シルに頭を下げてから自分の家へと戻って行った。そこからは特に何かを話すこともなく、話すことが出来る雰囲気でもなく。シルも小さく手を振って、彼女の背中を見送る。

 

 ……結局のところ、あれが彼女の本音なのだ。

 

 誰にも近寄らせない、誰にも踏み込ませない。誰にでも優しく、誰をも癒そうとしているのに、その中に自分を入れることがない。彼女は常に徹しているのだ。自身をただの治療師として。サラ・アクアメリアという個人では無く、ただの接し易い治療師という役割として。個人を表に出すことを嫌い、仮想の人物で自分の表面を覆い隠して、誰からも一定の距離を取ろうとする。

 

「皮肉な話……人を癒す才能に恵まれたのに、自分を癒すことだけが出来ないなんて」

 

 自らファミリアを離れて、1人になって、日陰で暮らし始めて。まだ16歳の少女なのに、深い付き合いの友人1人も作ることなく、全部を1人で抱え込みながら、その朗らかな表面からは想像出来ないほどに冷めた心で機械のように役割に徹している。

 

 自分にはあれを救えない。

 

 シルが何を言っても、彼女はそれを受け取らない。無理矢理に愛を押し付けても、彼女はそれを即座に捨てるだろう。魅了を押し付けても、彼女はそれに目を向ける前に切り捨てる。まるで自分自身を捨てた時と同じように。そんな物は自分に向けられるべきものでないと、相応しくないと、どんな言葉を、どんな神が語ったところで、拒絶する。

 

 

「ねえ、リュー?早くしないと間に合わなくなっちゃうよ?」

 

 避けている場合ではない、避けていられる余裕などない、いつまでも避けていられる問題でもないと。そのきっかけとなった同僚を思う。その全ての原因を作ってしまった友人の背を、シルも良い加減に押さなければならない。漸く落ち着いて来た彼女に、もう一度苦しい思いをさせなければならない。

 だって犯してしまった間違いには、人はいつかは向き合わなければならないから。いつまでも目を背けていたところで、どんどん手遅れになっていくだけだから。生涯を重い罪を背負って生きていきたくないのであれば、たとえどれほど苦しい思いをしてしまうとしても、それに向き合い、何かしらの答えは得なければならない。

 

 そうでなければ、人生など苦しいだけだ。

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