小学1年生の夏、今年の夏は連続殺人鬼がいたせいか呪霊が多くなっていた気がする。
あと、消費税5%が導入されていたのもあるかも。
俺は安いと思ってるけど、みんな金を払わなきゃいけないという不満があったんだろう。
口裂け女との戦闘で、結構な数の呪霊が消されてしまったので、また収集するハメになった。
いい加減、このクソみたいな味を改善したい。
だが、逆に得るものもあった。
なんと、俺は呪力を練ることが出来るようになったのだ。
理由は分からんが、口裂け女を取り込んで数日後には出来るようになった。
ボッと熱くもない炎みたいな青い靄が手から出てびっくりしたものである。
推測になるのだが、簡易領域を喰らったことがきっかけなのかも知れない。
領域については分からないことが多いのだが、術式の必中必殺があったりする場合もあるってことは呪力で満ちているんじゃないだろうか。
こっちとあっちを分ける、境界を作る、AとBでは状態が違う。
そういうイメージで考えると、結界の内側は展開した奴の呪力が広がっているんじゃないだろうか。
で、そのエネルギーを使って領域に付与された術式が発動するのだ。
ちゃんとした領域展開ではなく、簡易領域だったがそれでも領域であることは間違いない。
つまり、口裂け女の呪力を全身で浴びたことで体の中と外側で違う呪力的なのを感じて出来るようになったんじゃないだろうか。
これが、呪力……みたいな違和感から気付くアレである。
呪力を纏えるようになったら、ドラゴンボールのように気のコントロールである。
ハンターハンター的に言ったら、絶とか陰。
なんなら体に纏うのは、誰もが一度はイメージトレーニングしたことがあるはず。
っていうか、ハンターハンターと相性いいな。
呪力って念みたいなもんだろ、これ。
「か~め~は~め~波ぁぁぁぁぁ!……出ないなぁ」
手から呪力が溢れはするが、ビームにはならない。
くそ、純愛砲みたいに呪力でないのかよ。
極の番うずまきが出来たら出来るのかな?
なお、いまやろうとしても蠅頭がくるくる回るだけで一向に呪力にならない。
「凝を怠るなよ」
などといいながら目に呪力を集中すると、ときたま町中に呪力の塊を見ることがある。
足跡の形のとかもあるし、残穢ってやつだろ。
呪力が練れるようになってから、残穢を纏ったスーツの大人を見かけることが多くなった。
今までもいたのだけど、見ることが出来てなかったんだろう。
恐らく、窓の人達である。
窓ってのは……マネージャーみたいなもんだ。
どういうものか忘れた。
夏休みも終盤、家の外に出ては近所の山に登って特訓である。
この世界、呪力がたくさんあるか、強い術式を持ってるか、ゴリラであるかが全てである。
正直、身体を鍛えようと思ったけど数日しか続かなかったし、特訓とは呪力の操作性である。
やっぱり無駄遣いしないと長期戦も出来るはずだ。
まだハンターハンターが連載してないから修行の方法とか浮かばないけど、うろ覚えで石で石を殴ってたりスコップで山を掘ってた気がする。
なので山でやることといえばだ。
石に呪力を込めて石を殴りまくる。
スコップに呪力を込めて地面を掘りまくる。
呪力で数字を作ったりする。
呪力を完全に遮断してみる。
呪力を全力で出しまくる。
呪力を長時間纏い続ける。
とかやってみた。
なお、デフォルトで絶みたいな状態で別に呪力を垂れ流しとかじゃなかった。
そりゃそうだ、生きてるだけで痕跡残してたら残穢がどうのって気にしないもん。
術式を使ったら残るって性質上、使ってないときは呪力は出てないんだろ。
「はぁはぁ……」
この呪力というのは、何故か出してるだけで疲れたりする。
まぁ、肉体ではなく精神的な物なのだろう。
しんどいとかじゃなく、なんか上手く出せないみたいな感じだ。
集中力がなくなる、気疲れみたいなもんだ、
あと自分の呪力総量が日を増すごとに増えてる気もするが、気のせいだろう。
たしか五条悟は術式を使う際の呪力のロスが六眼のおかげで0であるっていう設定があった気がする。
俺のこれは、ロスが少なくなったと思うほうが自然だ。
そもそも、呪力ってのは負の感情って奴だったし、それを増幅させて使っているって話だったはず。
総量は個人差ありそうな感じで、アイツは多い少ないみたいな話とかあった。
で、術式によってはロスがすごいから一日に一回とか反転術式は二倍の呪力使ってるから消費がすごいとか、領域展開は奥義だからすごい呪力を使うとかあったはず。
呪力を増やすっていう話はなかったはずだ、逆に呪力のコントロールをよくしようみたいな修行はあったとおもうけどな。
まぁ、負の感情が強い奴ほど量が多いっていうなら、宿儺とか五条悟とか乙骨とか、みんな根暗ってことになる。
頭おかしいやつらだけど、乙骨以外は根暗じゃないだろ。
「あとは出力か」
なんかリーゼントがビーム出してた気がする。
で、呪力が多いんじゃなくて出力みたいな、一度に出せる量的な話があったはず。
その辺も良く分かってないけど、要は一度に出せる呪力の量ってことだろう。
俺なら拳に込められる瞬間的な呪力ってところじゃないだろうか。
あとパチンコの術式を持ってたやつが無限の呪力で体が壊れるのを無意識に反転術式で直してるってのもあったはず。
強化しまくればいいってもんでもないんだ。
ということで、呪力について分かってること。
1 呪力総量は原則的には増えない。
2 呪力消費はロスしてる、ロスを減らすことが出来る
3 一度に使える量、出力があるが訓練次第では増やせるかもしれない
4 呪力を込めすぎると物は耐えきれないで壊れる
まず1だが、呪霊とかは呪物を取り込んだら増えるはず、だから人間は特殊な方法を使わないと増えない。
宿儺の指を食べたら特級呪霊とかになるのはそういう理由。
2は五条悟がロスが限りなく0っていう話から、普通の人はロスしながら使っているんだと思う。
黒閃を打つと呪力の核心でうんたらかんたら、そんな話もあったがあれは操作能力が向上するってことだろう。なんでそうなるかは分からんけど、たぶんロスを0にしたときに発生する現象とかで、その経験したから呪力の操作が上手くなるとかじゃないだろうか。
3の出力に関して、これは増やせると思う。
理由は縛りによって術式の底上げとやらが出来るからだ。
底上げってのは、精密さとか威力とかそういうことだと思う。
例えばリーゼントからしかビーム出さない代わりに威力が上がるとか、術式を開示して不利になったら効果が強くなるとか。
縛りによって威力や効果が上がるのは、それはロスを減らしたというよりは出力を上げたと考えるべきだろう。無駄をなくしたところで威力や効果は上がらないはずだ、いや無駄遣いしなくなった分が上がるとも考えられるか。
ただ無駄を減らして、そのエネルギーである呪力を回して、結果的に威力や効果が増えてるっていうのであれば、今まで50の呪力で50の出力が100の呪力で50の出力じゃなくなったってことだ。
出力が上がらないなら、どんだけエネルギーである呪力を増やしても上限が変わらないだろうからな。
最後に4に関してだが、これは個人差があるんだと思われる。
全員が全員、一定のラインでエネルギーである呪力が込められすぎて自壊するなら術師のレベルごとに身体能力が高いのは変だからだ。
上限があるなら頭打ちで、みんな同じくらいの身体能力になるはずだからだ。
でもそうじゃないなら考えられることは、強いやつは呪力で壊れないように強化しつつ身体能力を強化してるのだ。
感情を増幅されたエネルギーである呪力が内側から溢れ出して破裂させないように、肉体を丈夫に呪力で保護ないし、強化して自壊しないように強い人はしてるんだろう。
丈夫になるから殴っても骨が折れたり肉が断裂しないし、行動した時の運動エネルギーに呪力というエネルギーが加算されるから、すげージャンプ出来たり、パンチでコンクリートをぶち抜いたり出来るんだ。
「つまり、無駄をなくし、一度に出せる量を増やし、呪力の強化効率をよくするためには!」
呪術の核心を得てロスを減らし、瞬間的な出力が上がるように操作性を増し、保護と強化のバランスを取れるような精密性を鍛える。
「黒閃を打つために、感謝の正拳突きだ!」