急に虹夏ちゃん視点を書きたくなったので短いけど書きました
今日はぼっちちゃんとライブハウスで話し合いの日だ
前回はライブの後にすぐ帰っちゃったから仲良くなれるといいな
これからの活動についてもしっかり話したい
バイトにも入ってくれるといいな
新くんのことも改めて紹介したいし~、楽しみだな!
バンド結成が成功し、活動ができるようになったことで
今まで霧に包まれていたような視界がまっさらになり
高揚感に体全体が包まれている
そうだ、新くんにも伝えないと
彼のことだ、ノリノリで来るに違いない
ドッキリにも近い感情を持ちながら彼に今日の予定を報告する
しかし、待っていたのは思いもよらない返事だった
「え、新くん来ないの!?」
「今日は予定があるんだ、それに結束バンドの応援はするけどメンバーではないからな。
部外者がいるのはおかしい」
その言葉を聞いた瞬間今までの高揚感を突然手でちぎられたかのように
体が冷たくなっていくのがわかった
新くんがいることがおかしいわけがない
今まで何をするにも私とリョウと新くんの三人で行ってきた
それはこれからも一緒だ
私が動揺しているとリョウがやってきた
新くんが来ないことを伝えるとやはり驚いている
どのような用事で来れないのだろうか
「ちょっと言えない予定だから内緒な」
そういった新くんの笑顔からは普段の輝きは感じられなく
少し影を孕んだかのような笑顔だった
ずっと近くで見てきた私だからわかる嘘
今まで私たちの間で内緒ということはなかった
その私たちに言えない予定とは何だろうか
女性の友人に言いづらい予定と考えると一番に出てくるのは…女の子関係とか?
今まで新くんに想い人がいるという話を聞いたことはない
私たちといることがほとんどで特段仲の良い女性もいなかったはずだ
しかし、一度仲良くなってしまうと持ち前の面倒見の良さで好感を持つ人も多いだろう
「次は行くよ」
私とリョウの絶望の気持ちが伝わったのか、次は来てくれると言う新くん
そんな言葉に嬉しくなってつい機嫌が良くなる
次は来てくれるという喜び、そして予定がある中でもSTARRYへ送ってくれる優しさに
先程の思いはすっかり隠れていた
その後STARRYに到着し、新くんと別れる
別れた瞬間、先程の思いが蘇ったように胸中に溢れ出す
悶々とした気持ちを抱えながらリョウとSTARRYでぼっちちゃんが来るのを待つ
いつもある会話はなく、周りの音がどこか遠くに感じる
もちろん不仲ではない。基本リョウは無口なタイプだがここまで会話が生まれないことは初めてだ
それ程私たちにとって新くんが来ないということはとても大きな出来事だった
その静寂を抱えながら待っていると外で何やら物音がする
音の方に向かうと入り口でぼっちちゃんがあたふたしているのが見えた
思わずクスッと笑みがこぼれる
気持ちを切り替えないと、ぼっちちゃんに関係ない問題で不快にするわけにはいかない
「ぼっちちゃん!早く入ってよ!」
中に入り、早速話を始める
「第一回、結束バンドミーティングを始めます!
んー、何を話そうか~」
「き、今日は沖田新さんはいないんですね」
固めていた笑顔に亀裂が入る音が聞こえた
その疑問はもっともではあるが、あまりにもタイミングが悪かった
「今日は予定があるらしくいないんだ~
全く、女の子三人の誘いを断るなんて罪だよね~」
「これは罰が必要」
「そうなんですか
その、虹夏ちゃんと新さんってつつつ、付き合っているんですか?」
「付き合ってないよ!大切な幼馴染なんだ!」
「そうなんですね、うらやましいです…」
自分で振った話題でダメージを受けたのか
トラウマを発見したような顔で俯くぼっちちゃん
恋人か…。新くんのことをどういう関係としてみているか、自分でもいまいちわからない
本人は決して認めないが、リョウは多分世話を焼いてくれる兄のような存在としてみているし
私も隣にいるのが当たり前の幼馴染としてみている筈だ
だから付き合うとかいちゃいちゃとかうまくイメージができない
でも、『付き合って』と言われたら、ためらいなく受け入れてしまうと思う
そんな彼が自分達から離れていく想像がつかない
もし私の予想が的中して女の子と会っていて、その女の子が彼女になったとしたら
もう、今までのようにはいられないんだろうか
そんな仮定を考えると自分の足元が崩れていくような感覚に陥る
いけない…。今はバンドの話をしないと
意識せず考えていた新くんが離れないようにする方法を頭の隅に置き
三人で会話を楽しんだ
しかし、時折胸に感じる痛みが消えることはなかった
ちなみに虹夏ちゃんやリョウがぼっちちゃんに悪い印象を持つとかはしてないです
当然の疑問だとわかっているし、ぼっちちゃんは何も悪くないので
でも話し合い中モヤモヤはしてると思います
新が悪い
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