君たちが幸せでさえいれば   作:fgoすき

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お久しぶりです
詳しいお話は後書きで
あんまり校閲してないので、誤字脱字あったらすみません。

全話読み返してる途中に虹夏の家ってSTARRYじゃなかったっけ?ってなって修正しました


6話

「そういえば新先輩は何か用事があったんですか?」

 

先程までのリョウへの盲信が嘘のように、真面目な表情で問いかける喜多ちゃん。この表情の切り替えに驚きつつ、結束バンドに入る女の子はみんな可愛いのに何でこんなに変わり者が多いんだろうと感じた。

 

「うん、先生に呼ばれてね。話してる間にバイトが終わる時間になっちゃった」

「そんなに悪いことやらかすなんて、新は悪い子」

「リョウが授業中に寝たり、雑草を食べてるのをどうにかできないかって相談だったんだ」

「食費を出してくれるってこと?」

「いや、学校の雑草を全部抜くって」

「それだけはやめてください」

 

目に涙を浮かべながらこちらにしがみつき懇願するリョウ。あんなにベースとかを持ってるのに、毎回質素な食事を取っているリョウを助けようとも思ったけど、虹夏にいつも止められていた。

 

「はあ、ちゃんと授業起きて受けるって言うなら、多少ご飯代は出してやるよ」

「それは無理、体で払うから許して欲しい」

 

チラッと鎖骨辺りの服をめくり肌を露出させるリョウ。真っ白なキャンバスのようにシミひとつない肌はとても美しく官能的だ。

 

「リョウ!新君のこと誘惑しないの!!」

 

トレードマークのドリトスが天を貫かんとばかりに逆立つ。

何が虹夏の逆鱗に触れたのかは分からないが、どうやらお怒りらしい。

 

「私は体と色気があるからできる。虹夏のお子様ボディじゃ悩殺は無理。」

「ぐぬぬ」

 

自分の体をペタペタと触りながら、不安そうな表情を浮かべる虹夏。

 

「2人ともすごく魅力的だよ、だからリョウは自分を大切にしろ」

 

リョウのめくった服を戻しながら2人に視線を送る。

 

「むっ、さすがの私もこんなの誰にでもはやらない」

「だとしてもだ、こういうのは彼氏とかにやるもんだ」

「今なら私の彼氏になってもいいよ?」

「なんで上からなんだ」

 

自分の立場を上に見すぎだろ。

 

「虹夏も気にするなよ?人の魅力的な点は違って当然なんだ。月並みな言い方になるけど、リョウにはリョウの、虹夏には虹夏のいい所がある。」

「本当?」

 

なおも瞳を震わせ、縋るような表情でこちらを眺める。なんでこんなに自己評価が低いのかがわからない。告白をされたことだって1度や2度ではないのに。

 

「ああ、まず虹夏はいつも包容力がある。元気で天真爛漫だけど、自分を包み込んでくれるような優しさを持って相手に接するし、たまに出る甘えたがりのところがギャップとして更に虹夏の可愛さを増幅させてるな。」

「リョウはクールで自堕落に見えるけど、その実面倒見がいいところがあるし、頼りになるかっこよさがある。やる時はやるってやつだな。いつも飄々として自分に自信を持ってるように見えて、打たれ弱いところもポイントだな。」

 

「打たれ弱いとかはないけど、新は私の良さをよく分かってる」

「あ、ありがとう新君」

 

話していることは全て本心だ。自慢できるくらい俺の幼なじみ二人は魅力的だと心の底から思う。

俺の話を聞いて頬を紅潮させ目を逸らしている幼なじみ二人を見ると、この二人とは特別な仲なんだと、勘違いをしてしまいそうになる。

自分の顔が暑くなっていることを自覚したため、体ごと後ろを向く。後ろからは喜多ちゃんと後藤さんが話している声が聞こえる。

 

「キャー!後藤さん、あれが青春よ!!憧れるわね!!」

「あっあっあっ」

 

会話が何一つ噛み合っていないような気がするし、溶けた何かが足元を流れていくが気にしないでいこう。

 

「ちなみに、今言ったことは喜多ちゃんと後藤さんにも言えることだよ。

結束バンドのメンバーはみんな魅力的だと俺が保証する」

 

そういい体を戻すと、髪の毛の色を真似するかのように頬を染めた喜多ちゃんと、だらしない顔をしてニヤニヤしまくる後藤さんがいた。何だこの対比は。

 

「あ、ありがとうございます…」

「えへへっ、サ、サインあげましょうか?」

 

思ったことで人を褒めることには躊躇しないようにしているが、それでも照れるものは照れる。

 

「ふーん、新君はそういうこと誰にでも言っちゃうんだー」

「さっきの言葉は全部取り消す、なんにも分かってない」

 

そんなことを考えていると、さっきまでの表情が嘘のように不機嫌な顔になった二人に声をかけられる。

紅潮していた頬は上から色を塗りたくられたように変化し、その瞳には疑惑の文字が浮かび上がっている。

 

「俺が言うのは俺が大切だと思った人だけだ。それがたまたまここには多いだけだよ」

 

1番大切なのは虹夏とリョウだけど、ここまで関わった以上あの二人に情を持たないなんて方が無理だ。ただ、

 

「1番大切なのは勿論虹夏とリョウの二人だよ」

 

この気持ちだけは永遠に変わらない。二人に彼氏ができて離れようが、嫌われて会うことができなくなっても、1番大切なのはこの二人だ。

 

「そ、それならいいんだよ。ほら、喜多ちゃんもぼっちちゃんもそろそろ時間だから帰らないと」

「私もそろそろ帰る。じゃあね」

 

俺のこの考えが当たり前だという事を分かっているせいか、先程よりも二人に動揺は見られない。それどころかさっさと帰り支度を進めている。

リョウに関してはこちらを一瞥もせず帰って行った。

 

「ほらほら、新君もそろそろ帰らないと」

 

STARRYの片付けをしながら背を向けてこちらにそう言う虹夏。リョウも虹夏も俺の話は流すほど当たり前だと思ってたのか。それはそれで嬉しいな。

いや、そうじゃない

 

「いや、今日は聞きたいことがあったんだ。

このあと時間くれないか?」

「ん、聞きたいこと?」

「ああ、あの日の夜のことが聞きたい」




本当にお久しぶりです
正直就職とかあってこの作品のモチベーションが下がっていたんですが、1つの感想がモチベーションを作ってくれました。
しかし、元々遅筆なのもあり時間はだいぶかかると思います。待ってくださっている方には本当に申し訳ないです。
細々と書いていこうとは思うので、気長にお待ちいただけると幸いです。

今回のことからわかる通り、感想や高評価がモチベーションに直結するので
面白いと感じてくださった方は是非お願いします。

なろうで短編はちょくちょく書いていたので、気になる方はマイページから読みに行ってみてください。
この作品を読んでくださり、ありがとうございます。また次話で。
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