VRMMOって聞いてたんすけどなんなんすかねこれ   作:なみん

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前回のあらすじ

まあ、好き勝手出来そうな顔の良い女が居たらそう考えるやつもいるよねって話


一点物につき返品交換は受け付けません

 

 兵士を始末した後、皆の縄も解く

 ふと周りを見ると、俺達の他にも捕らえられている人がいたようだ

 

「セクマ、すまんが皆を解放してくれないか?」

 

「任せて」

 

 

 フィーエに頼まれたので解放してあげると、皆口々にお礼を言ってきた

 しかし助けたからには大勢で移動しなければいけない。こうなるともうスニーキングミッションってより正面切って戦いながら逃げるしかないんじゃないかな

 

 

「で、皆で逃げるの? 守ろうにも俺一人じゃ無理だよ」

 

「そうだな……。せめて僕達にも力があれば良いんだが」

 

「ステータス!! ……出てこないっすね」

「ステータスオープン!! 出てきませんね!!」

 

 

 右手を前に出しながら叫ぶ二人。言うのもあれだけど、何か変な人だよね

 力が無いとなると俺だけが戦力って事になるんだけど、だとしたら武器が欲しいところ

 

 

「なんか武器になりそうな物は無いかな」

 

「死んだヤツから剣を貰えばいいだろ。後、鉄格子を折って、それを皆に持たせるのはどうだ」

 

「いいね」

 

 

 フィーエのアイデアを採用する事にした。死体のそばに落ちていた剣を拾い、目に付いた鉄格子を全部折ってから全員に渡す

 

 

「防具とかはどうする?」

 

「着たきゃ着ればいいだろ。僕はこんな男が着てたのなんてゴメンだが」

 

「そう言われると俺だって嫌かもしれない。じゃあお金とか金目の物だけ貰お」

 

「なんだか急にスカ〇リムっぽくなってきたっすね」

 

 

 分かる。俺あのゲーム未だに好きだよ。新作はいつ出るんだ。古参のファンは40年待ってるって聞いたぞ

 死体から金目の物を盗ったはいいが、持ちっぱなしってのも面倒だな。どこかにポケットは無いものか

 

 

「お、あった。……ん?何か入ってる」

 

 

 ポケットから手を取り見てみると、折り曲げられた紙が入っていた。開いてみるとA4サイズの紙に文字がびっしりと書かれていた。近くにいたフィーエに見せることにした

 

「ん、どうした?」

 

「何かポケットに入ってたんだけど、フィーエのポケットにも入ってない?」

 

「ポケット? どこにあるんだそれ……ああ、こんな所にあったのか」

 

 

 二人にも情報を共有して、皆でA4サイズの紙を見る

 

 

「なになに……これ、ゲームの取扱説明書(トリセツ)だ」

 

 

 なんでポケットに取扱説明書(西〇カナ)があるんだよ!!

 

 

「なんでポケットの中にトリセツがあるんだよ!?」

 

「あ、被った」

 

「何が!?」

 

 

 ツッコみが被っちゃんたんだよ。気が合うね俺達。

 説明書を読んでみると、中々に衝撃的な事実が書かれていた。独り言なのか、フィーエが呟いた

 

 

「これ、本気で言ってるのか……?」

 

「えっと、つまり……」

「あちゃ、本当に転移しちゃった感じっすねこれ」

 

 

 長いので要約すると、プレイしてくれてありがとっ。褒美にリアル肉体でプレイする権利をやろう、との事。

 

「ガチのやつかなこれ」

 

「じゃないっすか? ログアウト出来ないし、お腹も空くんすから」

 

「おいおい……すんなり受け入れられる内容じゃないぞこれ……」

 

「いや、俺一人コロコロしちゃったんだけど……」

 

「その割には正常そうっすね」

 

 

 長ったらしい文章の下には、あまりにも簡潔な文章が書かれていた。

 

 能力の内容ですが、お客様ごとに能力が違います。本紙を額に当ててください。

 

 良い結末を迎えられるようお祈りいたします。

 

「ははーん、つまりあれか。説明パートか」

 

「僕も思ったが、言ってやるなよ……。しかしこれ、気付かなかったら相当不利じゃないか?」

 

 

不親切なゲームもあったもんだ。強制的に異世界連れて来られて、世界救わせるのにトリセツが変な場所にあると来た

 

 

「訳が分からん……いきなりこんな事知らされても理解が追いつかない」

 

「とりあえず、額に当ててみるよ」

 

 困惑しているフィーエも気になるが、今は紙を額に当てる事にした。

 頭痛がしたかと思うと、牢屋とは違う場所にいた。見渡すと、キャラクリの時にいた草原に良く似ていた

 

 

「良くぞ、見つけてくれました」

 

 

 振り向くと、いつぞやの女神がいた。ひさしぶり

 

 

「貴女には、剣の才能と類稀なる身体能力を……」

 

「えっ、それだけ? 詳しく説明して欲しいんだけど」

 

 

 なるほど、女神が直接語りかけてくるスタイルとは思わなんだ。てかそれだけじゃ何が出来て何が出来ないのか分からんのだけど!?

 

 

「では、また……」

 

 

 そんな俺の不満を知るはずもなく、女神は微笑んだ後、青空の向こうへと消えていく。いや、説明終わり?

 

 

「おーーーい!! せめてもう少し説明してーー!!

 

 

 俺の虚しい叫びが草原に響き渡る。そして気付けば元の牢屋に戻っていた

 

 

「……みんなどうだった? 俺は剣の才能と類稀なる身体能力」

 

「……アタシは補助と立ち塞がる者への妨害、バフとデバフっすかね?」

 

「……僕はタンクと肉体の保護……? 何だよバリアと肉体の保護って。せめてもう少し説明してくれよ」

 

「私は回復と反射? らしいです!!」

 

 

 俺と同じく、皆アバウトな説明しか貰えなかったらしい

 

 

「でも、何故か出来る事と出来ない事が分かりますよね!!」

 

「みたいだな。本当に何なんだ……? このゲーム始めてから分からない事だらけじゃないか」

 

「そうっすね。今となってはゲームじゃなくて現実っすけど」

 

 えっごめん分からないの俺だけ? 皆何が出来るか分かるの? チートじゃん

 そこも気になるけど、なんかやけにパーティのバランス良くない? そこはかとなく意図みたいなのを感じるな

 

 

「あれ、バリアってなんか1人だけ世界観違くない?」

 

「急に横文字来たっすもんね」

 

「言うなよ、僕だって分かってないんだから」

 

「私は戦うのは怖いので、ヒーラーなのは助かります!!」

 

 おいそれちょっと危ないやつだからやめとけ

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