MUV-LUV大戦   作:土井中32

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雪が降って布団から出たくない今日この頃。
でも働かなくちゃあったかいご飯も食えない…。

まあ今の職場は今までの仕事で一番あったかい職場ですが。暖房ついてるから常に室温10度以上だし。
でも乾燥してるからか指先が割れて痛い…。




EX5 逆向

 

 

マッスルスーツ。

カーボンナノチューブ研究のスピンオフで開発された身体能力強化服である。

筋力などを最大10倍程度まで強化することが可能で、それでいて厚みは全身タイツとほぼ変わらないなど、旧来のパワードスーツに比べて強化率では劣るものの圧倒的にコンパクトで利便性に優れていた。

地球連邦軍においては標準装備であり、歩兵から衛士、後方支援の輸送部隊に至るまで、それぞれに合わせたカスタマイズがされたスーツを着用し任務の効率と生存性の向上に寄与していた。

また、強化倍率を下げたものが民間用として売られてもおり。

事業者専用、かつシリアルナンバーの登録制など悪用防止のため厳しい制限がつけられながらも各所で活躍している。

 

しかし、マッスルスーツが与えた影響は、なにもいいものばかりでもなかった。

 

 

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荒涼とした大地に、法螺貝とラッパの音が響き渡る。

その音を聞いて飛び出したのは、甲冑を纏ったツワモノたち。

 

あるものは槍を構え。

あるものはハルバードを叩きつけ。

あるものは弓を放ち。

あるものはタワーシールドでそれを防ぎ。

時々スリケンが乱れ飛び。

あるものは抜刀し。

あるものは剣で刀を受け止める。

 

それぞれが己の技と誇りと首をかけて戦い合う。

そんなもののふたちの合戦が、俺たちの前で繰り広げられていた。

 

「…九郎、今って戦国時代だったっけ?」

「残念ながら今は21世紀だ。それによく見ろ、タイムスリップしてもこんな光景に出くわすはずがない。

 

 

 

 

 

 

 

騎士甲冑着た騎士団と大鎧や当世具足着た武士団が時折人間の限界超えたアクションしながら戦うなんて状況が、戦国時代にあったはずがない

 

騎士と武士が十メートルぐらい飛び上がって空中で斬り合ったりとか。

刀を振った剣圧で十数人がぶっ飛ばされたりとか。

黒に赤縁で金の装飾がされた鎧を纏った騎士とどっかの喧嘩屋が持ってたような冗談みたいにデカい剣を持った武士が、馬を駆って突っ走りながら打ち合ったりだとか。

しれっとニンジャが混じっていることに気づいた連中が奇声を上げてぶっ倒れたりだとか。

 

…タイムスリップというか、伝記物じゃなくてエセファンタジー物だろこれ。

 

 

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地球連邦軍極東方面軍が管理する富士演習場。

本来なら最新兵器による演習が行われる場所で、なんでエセファンタジーな合戦が繰り広げられているのか。

 

なんてことはない、これが演習の一環だからだ。

 

「今戦ってるのって近衛局の人たちだっけ」

「ああ、連邦軍近衛局。対人護衛のエキスパート、のはずだ」

 

目の前で行われている古き良き(?)合戦を見物しながら、隣にいる武の疑問に答えてやる。

 

地球連邦軍近衛局。

元は各国で要人護衛をしていたシークレットサービス・親衛隊・斯衛などを纏めた部隊で、その主任務も当然要人護衛。

地球連邦にとって重要な人物を陰に表に守るのが彼らの仕事だ。

その任務上連邦軍で最も対人戦に長けた部隊であり、この演習もヨーロッパ支局と極東支局の交流戦、という意味合いを持つ。

 

「で、なんでそんな連中が甲冑着て(いにしえ)の合戦やってんだよ、時代劇の撮影かなんかか?」

「残念ながら、大クソ真面目に対人演習の一環なんだなこれが」

 

俺の答えに、武の顔が更に引いた顔になっていく。

 

「今時甲冑着て刀での切り合い想定するって、どんな特殊な状況だよ」

「それがそこまで特殊な状況でもなくなってきてる。マッスルスーツのせいでな」

 

ますます疑問顔になる武に、俺は一つの質問をした。

 

「鎧や盾が廃れた理由はわかるか?」

「銃火器の発達で意味をなさなくなったからだろ。ライフルなんかの貫通力や衝撃に対抗できるような鎧や盾となると重さと取り回しが悪すぎて、とても実用に耐え…あっ」

 

気づいたか。流石に軍事関係だと察しがいいな。

 

「マッスルスーツの登場により、重量などから実用性に欠けていた鎧や盾が十分使える範囲に収まってしまった。かつて起きた攻撃力が防御力を上回るという逆転現象が、今になって再び起こってしまったのさ」

 

着弾時の衝撃で殺傷できるのではとも思われたが、衝撃吸収材も発達しているためあまり意味がないことも判明した。

ゾル・オリハルコニウムの薄板と衝撃吸収材を何枚も重ね合わせて作った実験用の盾なんか、36ミリ喰らっても原型留めてやがったからな。

手持ちで構えていたら持ってたやつは確実に死ぬが、”砲”を盾で防げるだけで十分価値がある。

流石にゾル・オリハルコニウムは希少過ぎてまずありえないとしても、ゲシュペンストの装甲に使ってる素材でも対物ライフル程度は余裕で防げるはずだ。

ましてや現在主流の5,56ミリや7,62ミリ弾では何百発ぶち込んでも効果はあるまい。

 

旧来の対人火器では、今後想定される歩兵の防御力を抜けなくなる。

 

この事態に最も敏感に反応したのが近衛局だった。

彼らの任務は要人護衛。状況によっては己が身を盾にしてでも要人を守る以上、防御力の強化は彼らにとって福音ではある。

だが同時に、襲撃者への反撃によって護衛対象を守ることも想定する彼らにとって、敵の防御力向上は歓迎できない事態だ。

よって、彼らは打開策を模索し始めた。

 

「で、それがどうして合戦に行き着くんだ」

「銃火器の強化は早々に行き詰ったらしくてな」

 

銃火器で防御力を上回る方法は二つ。大口径化か貫通力の強化だ。

 

大口径化は着弾時に与える衝撃力も大きくなりストッピングパワーが増すという副次的効果があるが、撃った際の反動も大きく連射がしづらい。それに警備の都合上銃の大きさはハンドガン程度に納めねばならず、そんなサイズで鎧や盾を抜こうとすると余裕で口径が20ミリを超えてしまう。もちろんその反動はマッスルスーツを着て両手で構えても、命中が期待できる範囲に収まらない。何より連射できるほどの弾が装填できない、弾がデカすぎて。

コッファーのような擬装カバン型ならある程度は解決できるが、それでも対物ライフルクラスの口径になる。やっぱり装弾数の問題が出るし、どっちにしろ街中でぶっ放していい威力には絶対に収まらない。

 

では貫通力の強化はどうかと言うと、こっちもこっちで問題ありだ。

貫通力を強化するということは目標を貫通してその後ろまで被害が及ぶことを覚悟しなくてはならない。

つまり大口径化と同じく余計な被害が出る可能性が高い。

それ以前にハンドガンサイズに収めようとすると、火薬と弾頭の改良ではどう頑張ってもほぼゼロ距離まで近づかなくては効果がなく。

 

「そんなに近づけるんならむしろ関節極めて抑え込んだ方が早いだろ」

 

と現場からは一蹴されてしまったのだ。

 

「あれ、九郎確か対人用のレールガン作ってなかったっけ?」

「あれはあれで問題あってなぁ」

 

恭順派おびき寄せ作戦時に作った対人用レールガン。

ライフルサイズと言えどその威力はサイブリッド、いわゆるサイボーグに対しても有効なほど威力と貫通力があったんだが、同時に問題もあった。

 

「無理やり小型化したせいで整備性に難があってな。一戦ごとに完全に分解して顕微鏡でパーツの破損がないか確認しなきゃならん。怠ると射撃中に前触れなく爆発する即席破片手榴弾になる。

ついでに1丁製造するのに装甲車ぐらいのコストがかかる」

「ああ、そりゃ実用性ないわ」

 

特に整備性の問題がどうしようもなかった。

時間が無かったこともあって妥協できるところは徹底的に妥協したのだ。この一戦だけ使えりゃいいやって。

向こうの銃器設計チームに頼まれて設計図見せたが、一目見ただけで匙投げられるほどには複雑怪奇な設計になっちゃったからな、あれ。

…ちなみに、歩兵科においても同じ問題に直面してるが、あっちは近衛局ほどの制限がない。普通に両手持ちのライフルで問題ないし。

ただそれでも既存の歩兵用小火器ではどうにもならないため、間に合わせで対物ライフルにフルオート組み込んだゲテモノが支給されてるらしい。

やっぱり持ち運べる弾薬が少なくて不評らしいが。

基本的に数の暴力と他の兵科の力を借りられる歩兵科にとって、近衛局ほどに切羽詰まった問題じゃないからな。俺が作った例のレールガンの改良を試みていて、量産は技術の発展を待ってからでも遅くはないと長期戦の構えだ。

 

「まあそんなわけで、銃火器でどうにかするのを諦めて他の方法を模索したら」

「時代が一周回って、鎧を着ての近接白兵戦が有効という結論になった、と。

…理由は分かったけどさ、あのデザインにする必要あったのか?」

「そこは近衛局の任務的にな」

 

何せ要人護衛である。

要人と一緒にテレビに映ることもあるし、演説中に横に立ってることもあるわけだ。

そういった状況で兵隊然とした姿でいられるのはイメージ的にちょっと…という人間もいて。

せめて兵隊に見えないデザインを模索することになり。

 

「その結果があれ?」

「歩兵然としてるよりはましだろ?」

 

ちなみに極東支局が大鎧や当世具足風なのは歴史的になじみがあるデザインだからであり、ヨーロッパ支局が騎士甲冑なのも同じ理由だ。

他の支局も地域の歴史に根差したデザインが選ばれている。

…まあ、そのせいでこんな混沌とした合戦風景が現出しちゃったわけだが。

 

「ちなみに今日は3日目で、合戦やってんのは半ばレクリエーションだからでもある」

「ほんとに遊んでるだけかよ!?」

 

一応1日目と2日目は再現された街中での護衛を想定した、日替わりでそれぞれの支局が護衛側と襲撃側を担当する真面目な訓練してたんだが。

3日目ともなるとダレてくるので、半分ガス抜きみたいな理由でほぼありえないようなシチュエーションである”正面からのぶつかり合い”の演習やってるわけだ。

 

そして明日になると機甲兵器を使った襲撃を想定した訓練になり、スコープドッグや戦術機も入り乱れて一気に危険なものになる。

大トリで再建された零式まで出てくるのだ、ここらで一度緊張の糸を切って、4日目からの訓練で集中が切れないようにする必要もある。

…現状がすでに危険だって?まあ、そうね…。

一応、刃引きしたり矢じりを外したりはしてるものの、鉄塊と本物の矢で殴り合ってるのは変わらないしなぁ。

危険すぎるって意見もあったんだが、近衛局長が――

 

「痛くなければ覚えませぬ。危険でなければ経験になりませぬ」

 

――と言って反対意見を跳ね除けたのだ。

実際、単純骨折以上の重傷者が出ていないので黙認されている状態だ。

 

「そういや、ヨーロッパ支局の人たちのことなんだけど」

「何か気になることでもあるのか?」

「いや、鎧のデザインとかカラーリングとかきれいに統一されてるのに、なぜか鎧に大きく十字が書かれている人がちらほらいてさ。部隊長とかそういう役割でもなさそうだし、あれって何なんだろうなって。

…ついでに、何でニンジャが混じってるのかも聞きたいんだけど」

 

ああ、あれか。

 

「ありゃ聖十字軍に参加する連中だろ。少しでも実戦に近い経験を積ませるって名目で、こんな対人演習にも参加させてるらしいし。対人白兵戦の経験が対BETA戦でどこまで生きるかは分からんが。

…ニンジャについては俺も知らん。悪ふざけでないならどっかから紛れ込んだんじゃないか?」

 

いや、ホントにどっから来たんだあのニンジャ。確か事前に提出された名簿の中にあんなのはいなかったはずだが…?

 

「…え?あの話通ったの?マジで?」

「恭順派の壊滅や信者離れの影響で下火になっていたとはいえ、宗教的対立が火種になりやすいってのは変わってないからな。纏めて地球から出て行ってくれるってんなら連邦としても渡りに船だろ。残るような連中はそれこそ神や民草のために戦う気概もないエセ教徒って扱い受けて、一生冷や飯食いだろうし」

「いや、でもまさか、”太陽系だけで手一杯な連邦軍の代わりに、宗教関係者を集めて組織した軍をAFMM同盟に合流させる”なんて案がほんとに通るなんてなぁ。よく宗教関係者を頷かせられたもんだ」

「そりゃ頷かざるを得ないだろうよ」

 

何せ発起人たるローマ教皇自ら率いて(●●●●●●●●●●)の出陣である。

これについて行かないとなれば同じ神を崇める者たちはただでさえ失くしかけてる信者たちからの信望を失うし、ほかの宗教も”あの宗教の者たちはあんなに立派なことしてるのにこいつらは…”なんて比較されて同様の末路をたどりかねない。

過激派と呼ばれるような連中には”お前たちが人類の怨敵を討伐する姿を見れば、お前たちの神の偉大さを知り頭を垂れる者たちも増えるだろう”とでも吹き込めば率先して参加するだろうし。

やむを得ない事情で残る連中もいるだろうが、そういったフォローは自分たちで何とかするだろう。

 

「まあ正式発表はもうちょい先だから、それまではオフレコでな」

「なんでそんな話知ってんだよ。一応今は一般人だろ?」

 

「教皇様から直接聞いたから」

 

「会ったの!?お前が!?公的な場で”神様なんてろくでもない”つったお前が!?」

「”俺個人としてはそう思っている”って前置きしただろ。そもそも丁寧かつしっかり手順踏んで会いに来た人間を門前払いするほど狭量じゃねぇよ」

 

これがいつもの豚共だったらそれもあり得たんだけど。

流石は30億とも40億とも言われる信徒を抱える地球最大宗教の頂点に立つ方だけあって、ケチのつけようがないほど立派な人間だった。

 

「主を信じないことは悪ではない。主の存在を信じさせることができない私たちの不徳であり罪なのだから。

そして謝らせていただきたい。勝手に名乗っていたとはいえ、同じ主を信じる者たちが、恭順派があなたにかけた迷惑を。本来彼らを正道に導かねばならなかった者として、ローマ教皇として彼らから不利益を被った者たち全員に謝罪する理由と義務が私にはある。すまなかった。

そしてもう一つ。人類を救ってくれて、ありがとう」

 

会って早々にそう言われて頭を下げられては、こっちも斜に構え続けることはできなかったしな。

 

「私個人としては、BETAとは主の与えたもうた試練だと考えていました。

いつまでも相争うことをやめられない我らを憂いた主が遣わした、人類が一つにまとまるための共通の敵だと。

しかしBETAという存在に対して私たちは肯定も否定もすることができず。挙句の果てに恭順派などと言う獅子身中の虫の跳梁跋扈すら許してしまった。これでは信徒たちから見放されても仕方がない。

なればこそ、我々は行動を以て示さなくてはならないのだ。信徒たちにも、主にも。

我々は祈りを捧げるだけの高価な置物ではない。我らも信徒たちと共に、いや信徒たちよりも前に出て血と汗を流し、試練に立ち向かう意志と覚悟があるのだ、と」

 

そう言って聖十字軍構想を俺に話し、構想が形になった時に頼みたいことを伝えてきた。

俺はそれに構想が形になり、対価が払われるならという条件でそれを了承。

教皇様は見事に約束を守ったので、俺も依頼されたものを用意しているところだ。

この演習場にいるのも、依頼品を作るために零式の実働データを採取する必要があるからである。

 

「…ところでさ、もう一つ聞いてもいいか?」

「俺に聞くまでもなく察してるだろ」

「いや、だけどさ…

 

本陣にそれぞれ構えてる両軍の総大将、紫の大鎧着て頬当てつけた武将と、英国王室の紋章が刻まれたマントと女性用の騎士甲冑着て兜で顔を隠した騎士団長ってまさか…」

「武将の方については有給申請出されてお前が受理したんだろ?つまりそういうことだ。女騎士については…何やってんだろうなあの方。もう相当なお歳のはずだが」

 

それ以前にどっちもむしろ近衛局に守られるべき身分のはずなんだが。いや、総大将なんだからむしろこれでいいのか?

そんなこと考えてたら両軍の総大将が立ち上がる。

”控えていた側付きから得物を受け取って”。

 

「あ、駄目だ。二人ともヤル気だ」

「待て、待って。もしかして総大将自ら一騎打ちする気か!?」

 

二人して青い顔してる間に、本陣から総大将が飛び出した。

短距離走のオリンピック選手を余裕でぶっちぎる速度で、互いに向かって走り寄る。

 

武士は斬馬刀を振りかぶり。

騎士はランスを構え。

 

両軍のちょうど中央で、二人は激突した。

その衝撃波で、両軍の兵士を木っ端の如く吹き飛ばして。

 

「フフフフフフフフフ…」

「ははははははははは…」

「「ハーッハッハッハッハッハッハッハッハッハァ!!」」

 

うわぁ…二人とも大笑いしながらほとんど視認できない速度で得物をぶつけあってる…。

武士の方はともかく、女騎士の方は既にあんな馬鹿でかいランスぶん回せるような歳じゃないはずなんだが…?

これがかつて大帝国を築き上げた国を率いる女王の底力…?

 

「…まあ、どっちも死にそうにないからいいか」

「諦めるなよ!?どう考えても止めないとまずいだろ!!下手すりゃ外交問題だぞ!?」

「じゃあお前、あれに割り込めるか?」

 

そういいながら、俺が指さした先で行われる人外魔境大決戦を武は改めてよく見て。

 

「す、凄乃皇持ち出せばワンチャン」

「持ってきてねェだろ。そもそも殺さないように加減できるか?」

 

その一言に、武は頭を垂れた。

 

…どいつもこいつも。

老いて盛んなのはいいが、振り回される周りの苦労をもうちょっと慮ってほしいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…あ、ニンジャが巻き添え喰らって爆発した。

 

 

 





武「ちなみに、なんで俺ここにいるんだ?」
九郎「この話にマブラヴ要素が微塵もないから」

なおこの後チームワークの訓練と称して仲良く足軽ダンスを踊った模様。
無駄にキレッキレのダンスを見て誰もが笑いそうになったが、笑うと不敬になっちゃう方々も混ざっていたので笑うに笑えず、何人かは我慢のし過ぎで腹痛を起こした模様。


○ 近衛局A型軍装

近衛局におけるマッスルスーツ着用形態の一つ。
マッスルスーツの上に昔の武将のような鎧をまとった状態で、主に要人警護で目立っても問題ない時などに使用される。
見た目こそコスプレか何かだが中身は最新の素材工学の粋を集められており見た目よりも軽量且つ頑強で。
装着状態でも立ち幅跳びで3,4メートルは飛べる程度の身体能力が保証され。50口径、12,7ミリ弾の直撃にすら耐える防御力を持つ。
襲撃された際にはこの防御力でごり押しして警護対象を守る・襲撃者を制圧することが想定されている。
地域になじめるよう支局によってデザインは異なり、A型軍装という名称も国連軍時代のそれの名残である。


○ グルンガスト零式弐型

大破した零式を再建した機体。
最初の特機として生まれたグルンガスト零式だが、最初期の機体ゆえに徐々に性能面で後続の機体に劣り始め、超重光線級との一戦にて大破してしまった。
修復には再建造に近い手間と予算が掛かるという報告に、すでに役割を終えたとしてそのまま解体するべきではという意見もあったが、帝国侵攻時に初出撃してから一度は超重光線級を切り倒し、人類の反撃の象徴であった零式をこのまま解体してしまうのは惜しいという声もあり。
連邦議会にて審議の結果、大改修の予算がついて再び戦場に立つこととなった。

基本的な構造・装備は以前から変わりないが、設計段階からの見直しにより後付け改修し続けたことによる構造上の無駄が一新され、エネルギーの伝達効率が向上。
またDGGシリーズや後発の特機などからのフィードバックにより関節強度も上がり、乗り手次第ではDGGシリーズとも正面から殴り合えるほどに性能を向上させた。
武装は以前と同じだがエネルギー効率の改善により光学系火器は威力が向上している。
専用装備としてダイゼンガーと同じ参式斬艦刀を装備。ただし動力機関の差で斬艦刀形態の展開時間はダイゼンガーより短く、運用には注意が必要である。
コックピットも装着型モーショントレーサーへと変更。乗り手に求めるハードルは上がったが、十全に動かせるパイロットであれば一騎当千の活躍が見込める機体となった。
現在は地球連邦軍近衛局極東支局に配備され、同支局の切り札として極東の不穏分子ににらみを利かせている。


○ 聖十字軍(ディバイン・クルセイダーズ)

ローマ教皇を発起人とし宗教関係者を中心として結成された軍事組織。
AFMM同盟に加入した組織・国家には兵力の提供ないし何らかの軍事的協力が義務付けられていたが、地球連邦においてはゾイドシリーズや各種兵器の提供という形がとられていた。
しかし一切兵力を提供しないのはどうなのかという意見が連邦議会で上がっており、されど連邦軍は現状地球圏と火星圏の防衛で手一杯でそんな余裕はどこにもなかった。
そこにローマ教皇から提案があり、”主が与えたもうたBETAという試練を乗り越えるため宗教関係者を集め軍事教練を施し、AFMM同盟と共に戦わせる”という案が連邦議会で可決され、現代に聖十字軍が復活した。
地球連邦にとってはAFMM同盟へのさらなる協力と宗教系過激派という潜在的不穏分子の厄介払いというメリットがあり、宗教関係者にとってはこれに参加し活躍すれば、BETA大戦にてどん底まで落ち込んだ信徒たちからの信頼を回復できるというメリットがあった。
連邦軍から派遣された教導官のもと軍事教練を実施、その後は連邦軍が用意した装備(埃を被っていた旧式のガーリオンや最初期型のゲシュペンストMk-Ⅱを整備・改修したもの。費用は宗教関係者持ち)を受領しAFMM同盟に合流する予定である。

総司令官は発起人であるローマ教皇その人。
軍事教練においても教導官を驚かせるほどの才と勤勉さを見せ、聖十字軍旗機として用意されたスレードゲルミルの操縦権を自力で勝ち取った。


○ スレードゲルミル

聖十字軍旗機として用意された特機。
OG登場のオリジナルと外観の差異はないが、マシンセルによる再生機能はなく、中身はグルンガスト零式弐型とほぼ同じである。
背中の反転式ドリルスラスターは手に装備することで打突武器としても使えるほか、オリジナルにはない胸部熱線砲”ディバインバスター”、両足に内蔵されたクラスターミサイル”ミストルティン”など、グルンガスト系に連なる武装が追加されている。
また広域攻撃装備として周囲に高出力の電撃を叩きつける”スパークエンド”を搭載。
専用装備は通常形態がロングソードに変更された参式斬艦刀。
旗機でありながら常に最前線に立ち続け、AFMM同盟からは頼もしき戦友として、聖十字軍では精神的な支柱であり続けた。


閑話1のオルタに近い話の続きを、という要望がありますが、この世界線だと九郎は人類見限ってますのできぼうに引き籠って出てきません(身の回りの世話はかぐやにやってもらっている)。
必然的にオリ主がほぼ出てこない話になってしまい、オリ主系二次小説でそれはどうなのかと土井中は思いますので、この世界線で土井中が書くことは恐らくありません。

でも思いついたオチとしてはタケルちゃんが九郎の説得に成功して、桜花作戦にゲシュペンスト2千機(量産型Wシリーズ搭乗)が参加するというものです。
カシュガルに小惑星(兼格納庫)を盾に降下し、数と質の暴力で制圧。武ちゃんたちが重頭脳級に止めを刺すのを見届けた後、ゲシュペンストたちは近隣のハイヴを攻撃。
機密保持のため全滅するまで暴れまわり、いくつかの頭脳級を道連れにします。
それを見届けたのち、九郎はきぼうと共に外宇宙へと旅立つ、というものです。
結局デウス・エクス・マキナがいなくては尻拭いもできない人類に失望しながら、ですが。


次話は明日投稿予定です。

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