フライパン「カーン」
蛇口「バキップシャー!」
土井中「!?」
洗い物中にぶつかったらヒビ入りました。外れるならまだしも折れかけるって…。
あれこれ書き込んだら7000字超えました、ちょっと読み難いかもしれません。
テロリストは鎮圧された。
…うん、確かに殿下は自力でタイプSの搭乗資格を得たし、いくらでも払うからと城代省の連中総出で土下座されたから採算完全度外視で作ったタイプSを渡したよ。
ついでに他との差別化の一環で、一本打つのにタイプS一機分のコストがかかる試作実体剣”シシオウブレード”もつけて。
ゾル・オリハルコニウムで作ったこの刀は74式など足元にも及ばぬ頑丈さと切れ味を持ち、多少の損傷なら自力で修復するという斯衛が喉から手が出るほど欲しがっていた装備だ。
…作り方がまんま日本刀のそれなので戦術機で刀を打てる刀匠と同サイズの設備が必要で、コストと手間がすごすぎて泣く泣く諦めていたが。
でもまさか自ら最前線に飛び込んで、片っ端から切り捨てまくるとは思わなかった。
見事な動きで翻弄し、一瞬で消えたと思ったら味方が真っ二つになってるとか、テロリストからしたら悪夢だろう。
5分もかからず連中は刀の錆となった。
遅れて到着した16大隊に護衛されて、俺たちは帝都城に避難した。
…将軍様は紅蓮のおっさんだけ引き連れて(というか追随できるのがおっさんしかいなかった)、そのまま次のテロリストぶった切る為に飛んでったけど。
そのまま各地で暴れまわり、テロリストの半分は将軍様の手柄首となったらしい。
盛大に何かが間違ってると思うが、むしろ帝国では「流石将軍様だ」と好意的に受け止められ。
帝国軍は「殿下のお手を煩わせるとは情けない」と一層の訓練に励み。
斯衛は「殿下が前線に出るのを許すなど末代までの恥」とこちらも鍛錬が厳しくなったとか。
…胃を痛めて通院者が続出した文官組が哀れでならない。
榊総理なんて半日入院する羽目になり、いまだ胃薬が手放せないみたいだし。
最近疎遠になりつつあった娘が見舞いに来てくれたので個人的にはプラマイゼロらしいが。
戦術機やスコープドッグなど機甲兵器を使用してのテロはその日のうちに鎮圧されたものの、暗殺や自爆テロなどの鎮圧には実に一週間もかかることになった。
主目標とされたのは帝都に存在する軍事基地、省庁、ライフライン中枢。文字通り命を顧みない攻撃によってどこもかなりのダメージを負ってしまった。
その上商店街やデパートなど人の集まるところでも爆弾が多数爆発。民間の被害も大きい。
俺の研究所にも襲撃があったが、中に入るためのゲートはかぐやがすべて封鎖。
機甲戦力は叔父さんとテストパイロットたちが乗った試作機が対応、鎮圧。
唯一の出入り口となった俺の家に殺到した生身のテロリストはじいちゃんの刀の錆となったそうだ。
…家に帰ったら門の前が真っ赤になってたけど。これ掃除できるのか?
ようやくテロリストが鎮圧されれば、今度は原因究明に再発防止と責任者の処罰だ。
実行犯はほとんどがあの世に行ってしまったが、全員というわけではない。
一部は情報省に引き渡され、あらゆる方法をもって情報を吐かせられたらしい。
かく言う俺も撃墜したタイプSの調査を頼まれた。
あれは一種の工芸品と言ってもいい代物で、一機ごとに微妙な差異がある。
部品番号が削られていようとそれが一種のシリアルナンバーとなるので、俺ならそれが誰に送った機体かすぐにわかる。
結果を上に報告すれば、あとはこちらの仕事だと休みを言い渡された。
クリーンな状況なのか確認が取れるまで地下研究所に入ることも禁止され、自分の部屋の布団に寝転んでぼう、と天井を眺める。
ふと、自分の手を見る。
「…思ったよりも引きずってないな」
この手で、人を殺した。
以前のような間接的にではない。間違いなくこの手で殺したのだ。
やった直後こそ吐きそうになったが、今は特に何ともない。
普通にご飯も食べれている。
感覚がいまだマヒしているのか、そこまで人でなしだったのか。
そんなことをつらつらと考えていたら、部屋に美沙が入ってきた。
「怪我は?動いて大丈夫なのか」
「問題ありません。精密検査でも問題なしと出ました」
頭にがれきが当たって血が出たため包帯を巻いてはいるが、見た目ほどひどいけがではないらしい。
「申し訳ありません九郎様。あなたを守ると言っていながら、この体たらく。役目を果たせないなど、私に価値は」
「いなくなるなよ、今更」
暗い顔をする美沙の言葉を遮り、続けさせない。
「お前じゃなきゃ、俺を止めることはできない。いなくなれば俺は命のすべてを使って目的にまい進する。死に向かって暴走し続ける。それが嫌なら」
起き上がり、美沙の顔をつかんで目を合わせる。
「しっかり俺をコントロールしろ。これはお前以外、誰にもできないんだからな」
キョトンとした顔をしていた美沙は、すぐに破顔した。
「承知しました。それではすぐにその任を実行させていただきます」
「ん?」
言うなり美沙は俺の手をつかみ、くるりと回されて!?
「美沙?」
「眠れないのでしょう?」
仰向けになった俺に、美沙が覆いかぶさる。
「自覚しきれていなくても、やはりあなたは殺した相手の命を背負ってしまっています。九郎様はそれを抱えることを望むのでしょうが、せめて今だけは休むために忘れていただきます」
布団に俺を押し倒したまま、美沙は顔を近づけてきて――
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「で、これはいったい何なんだ?」
地下研究所に入ることを許可されてすぐ。
白銀を呼んだ俺は、大量のセンサーやら測定器をくっつけてあるものを測定していた。
「やっぱり、か。しかもかなり高い。これも主人公ゆえか?」
「納得してないで説明してほしいんだけど!?」
研究所に着くなりパンイチにされてよくわからない機械を体中にくっつけられた白銀が叫ぶ。
「ああ、もういいぞ。服着たら説明してやる」
「好き勝手すぎる…夕呼先生みたいだ」
あれと一緒にされるのは心外…科学者ってのは大体そんなものか。
服を着た白銀に何をやっていたのか説明する。
「この間の戦闘で、緑色の障壁が出たの覚えてるか?」
「ああ。あれのおかげで助かったけど、何だったんだあれ?」
やっぱり自覚なしか。
「念動フィールド、と呼ばれるものだ。パイロットの念動力を増幅し物理的な力として出力したものだ」
「ねん、どうりき?超能力か何かか?」
胡散臭そうな顔をする白銀。超能力の実例を知ってはいてもやっぱり胡散臭く感じるか。自分のこととなると余計に。
「テレキネシスαパルス、という脳波が存在する。これは誰でも持っているものだが、たまにこれが特別強い人間がいる。一定以上の出力を出せる人間を念動力者と暫定だが呼んでいる」
「俺が、その、念動力者だっていうのか?」
「この念動力を機械的に増幅、物理的な力として出力するシステム。T-linkシステムがあの機体には搭載されていた。あの障壁は白銀、お前の念動力をT-linkシステムが拾って増幅。お前の守るという意思に従って展開されたものだ」
言葉の意味は分かったのだろうが、実感がわかないのだろう。
自分の手を見ながら神妙な顔をしていた。
「システムを作ってあれに乗せたはいいが、起動できるほどの人間がいなくてな。ほとんど死蔵されてたんだが。まさかお前が起動させるとは」
「…俺の意思に沿って障壁が発生したんなら、もしかして攻撃にも?」
「可能だ。超能力で言う念力、サイコキネシス程の応用性はないし、使う側に明確なイメージが必要だがな」
それに、使用者にもかなりの負担と消耗を強いるシステムでもある。
今までは念動力者がいなくて実験できなかったが、白銀のデータでかなり研究を進められるはずだ。
…白銀が被験体になればもっと進められるだろうが、まだ幼いこいつにそれは負担が大きすぎる。倫理的にまずいことも起きかねない。本人が望んでも参加させる気は全くない。ないのだが。
「…研究への参加は、許してくれないよな」
「当たり前だ。場合によっては責任が取れないことも起こりうる。そもそもこんなものに頼らなくともお前は十分強いだろう」
「それでも、まだ強くなれる余地があるなら、俺は強くなりたい。目の前で仲間が死んでいくのを見るのは、もうたくさんなんだ」
その目に宿る意思は、固い。
「…危険じゃない範囲で手を貸してもらう。親御さんの許可があれば、という前提でな。黙って許可とったふりするんじゃねえぞ」
「ああ。ありがとうな!」
…これは甘さか、それとも人でなしなのか。
なんにせよ決めてしまったのなら、事故が起きないよう細心の注意を払わなければ。
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テロ終了から一か月はてんやわんやの大騒ぎだ。
実行犯、ほう助した連中、黒幕、スポンサー。世界中で豚箱行きの連中が次々と捕まり、全容が解明されていく。
主犯はBETA恭順派。ここに複数の思惑を持った連中が加担して今回のテロが発生した。
BETA恭順派の目的は明瞭だ。俺を何としても殺すこと。
俺が生み出した数々の兵器群によってBETAの侵攻は抑えられ、彼らの目的であるBETAによる人類総自決は阻まれて久しい。
これ以上の妨害を阻止するため、俺を殺そうとしたのだ。
なお、現場指揮を執っていたのはアーチボルド・グリムズだったらしい。
将軍様が出陣した、という情報を掴んだ時点で逃げ出したらしいが。
この世界でも生き意地汚さは健在らしい。
…ミンスクハイヴの攻略と帝国侵攻を理由にカトライアさんとライディースには欧州に帰ってもらったが、結果的に正解だった。
ブランシュタイン家にとってアーチボルドは鬼門だ。出くわせばきっと不幸しか生まれない。
で、そこに便乗したのが各国の戦術機メーカーの過激派。
第二次ゴーストショックで倒産の危機となり、俺を排除することで地位の回復を狙ったのだ。
ゲシュペンストのライセンス生産などで技術習得もしていたというのに、なかなか超える物ができないことで過激な方に突っ走ってしまったらしい。
しかし結果は見ての通り。テロに加担したとしてかなり重要なポストにいた人間も問答無用で捕まり、かえって新型開発が遠のいた企業も少なくない。
いくつかの企業は近日中に倒産するだろう、とすら見立てがたっているほどだ。
タイプSの提供元は中国だった。
搭乗資格者に送った機体を中抜きし、今回の主犯である恭順派に横流ししたのだ。
見返りとして俺の身柄を要求していたらしいが、連中がそれを守るはずもなく。
最前線で軍人たちが奮戦することでプラマイゼロにようやく戻りかけていた外からの評価をぶっちぎりのマイナスに叩き込んだだけに終わった。
そもそもタイプSの供給は厳密にいえば前線国家ではない帝国からの各戦線への支援だ。つまりこいつらは正しく扱ってくれるだろう、という俺と帝国のその国に対する信用でもある。
今回の機体も資格者自体はずいぶん前にテストに合格し情報省の素行調査でも問題なしと出ていたのだが、中国とは散々揉めたので俺はともかく政府側が渋り。しかし台湾側からも頭を下げられて何とか許可が出て送られた機体だったのだ。
それがテロに使われたことで帝国が激怒。
今までに輸出した機体及び供給したパーツの全所在が把握されるまで部品の供給を取りやめる、と各国に通達したのだ。
その高性能と引き換えに高度なメンテナンスが必要な機体だ。パーツの供給が途切れれば運用は難しい。
スーパーエースが駆るタイプSは前線における切り札であるとともに、精神的支柱でもある。
それが動けないとなれば、その影響は単なる戦力低下にとどまらない。
大慌てで各国は所在確認を行い、横流しした中国はもはや世界中から敵視されている有様だ。
横流しした張本人たちは責任を取って自決したらしい。中国側の言う通りなら。しかしそれで手打ちになるはずもなく。
中国上層部は責任の擦りつけ合いで泥沼。台湾側はそれを冷めた目で眺めているらしい。
…せっかく統一したのに、再分裂するのも遠い先じゃないかもな、これ。
この世界では中国側に泣きつかれて統一戦線組んだのに、恩を仇でしか返されてないし。
BETA戦線を抱えてなかったら即座に多国籍軍が編成されて攻め込んでいただろうが、そうすると中華戦線を誰かが肩代わりしなくてはならない。
誰も許す気はないが、首の皮一枚で連中は生き永らえたわけだ。
…もはや義理以上の支援がされることはないが。
ちなみに、タイプSで俺を襲ってきたのは搭乗資格者ではなかったらしい。
今回の件を聞いて乗る予定だった本人がブチ切れて上層部に食って掛かったと鎧衣課長から聞いた。
優秀で誰に聞いても高評価が返ってくるまともな人物らしいし、修理が終わったら改めてタイプSを送ってもいいかもしれない。
…さすがに首輪を組み込まざるを得ないが。
前線で命張ってる連中にとって武器に信頼がおけないというのは致命的なことだ。場合によっては士気や国家間の関係にもかかわる。だからこういうことはできればしたくなかったのに。
で、タイプSに乗っていたやつだが。ステークでコックピットをぶち抜いたせいで顔で判別できず、DNAで調べたところ退役軍人でヒットしたらしい。
クリストファーという名前を聞いて納得したが。
トータルイクリプスで難民解放戦線に助力していた衛士で、恭順派から派遣されたらしい元軍人。
極めて好戦的な性格で人間同士の殺し合いを楽しんでいた危険人物でもある。
正直作中ではぽっと出の人間であるため過去とか個人的な目的とか不明な点が多い人物だが、この世界では欧州で軍務についていたらしい。数か月ほど前に突然脱走同然で自主退役したのが確認されている最後の足跡だ。
おそらくタイプSへの搭乗を条件に恭順派に引き抜かれたのだろう。
軍人時代に何度も資格テストに挑んでいるが、ことごとく失敗している。
…トータルイクリプスに登場した彼と、パイロット保護機能を切って襲ってきたこの世界の彼とでは人物像に差異がある気がするが、それが彼個人に関わることか、はたまた後催眠や洗脳の結果であったのかは不明なままだ。生け捕りにされた連中は知らなかったらしいし。
これ以上の調査は鎧衣課長と部下の皆さんに任せるしかない。
で、他の国での影響はというと。
ソ連も中国を笑ってはいられない。
今回のテロに何人も偉い連中が加担していたし、便乗して機密を盗もうとした連中も捕まっている。
書類やデータを盗むだけでなく、ESP発現体を使って重要人物から情報を抜き取ろうとすらしてたらしいからな。全員取っ捕まったけど。
帝国からの追及と国連による調査を受け入れざるを得ず、その過程でオルタネイティヴ3でやっていることが民間に漏れ、世界中から非難を受けている状況だ。
必要だと信じてやっていようが、倫理観が欠如していたのは事実。当分こっちも収まらないだろう。
アメリカも無事ではない。
マクダネル・ドグラムなど戦術機メーカーの人間が加担していたことが分かり、国家総出での摘発で大忙しだ。
その過程で不正を働いていた連中も山のように捕まり、組織がかなりガタガタになってしまったとか。
特にCIAがまずい。どうもトップ連中が恭順派と懇ろだったらしく、上から下まで総入れ替えに近い大騒ぎに発展している。
恭順派のふりして外国での非合法活動したり、金を掴ませて
今回の件にも金だけじゃなく人員まで派遣していたらしいが、そのせいで生け捕りにされたエージェントから情報が流出。
帝国からの問い合わせ(抗議)で事態を把握し、ブチ切れた大統領が陸軍率いて本部があるラングレーを襲撃。制圧して証拠を押さえたらしい。
ジェームズ・マーシャル大統領は責任を取って辞任しようとしたが、国民・議員から「あなたでなければこの国を立ち直らせることができない」と山のように嘆願され、続投することになったとか。
欧州も騒がしい。
主犯であるBETA恭順派はキリスト教の分派を名乗っていたのだから、その影響が強いヨーロッパも他人事ではいられない。
バチカンその他宗教の偉い連中は彼らと自分たちは何の関係もないと釈明で東奔西走。
これ以上迷惑かけられてたまるかともはや魔女狩り寸前の状況である。
ましてやタイプSで俺の命を狙ったのは元欧州の人間だ。
東ドイツを、ひいては欧州を救ったゲシュペンストの生みの親として、俺の欧州での人気は低くない。ドイツ人とのハーフだし。
ヨーロッパ各国の上層部が冷静に対処しているからまだましだが、そうでなければ血みどろのデモに発展してもおかしくない。
帝国の被害は言うまでもない。
ようやくそろいつつあった機甲戦力を今回のテロでかなりの数失い、また兵士もテロの対応・内部浸透したテロリストの暗殺で少なくない数が死傷している。
アーチボルドのクソ野郎が人の集まる場所に爆弾をしこたま仕掛けていたせいで民間人にもかなりの被害が出た。
断水・停電はもちろんのこと、一部路線や道路まで破壊されて物流網にも途切れができている。
政府関係者にも被害が出た関係で復旧作業も進んでいない。
テロに加担した連中が軒並み豚箱か行方不明()になってポストに結構な空きが出てしまったのも影響してるが。
何より一番痛かったのが、政府及び国民の外国に対する不信感だ。
主犯がキチガイどもだったとはいえ、それに多くの国の関係者が手を貸していたのは事実。いわば帝国は後ろから刺されたのに等しい。
結果、外国など滅ぼしてしまえ、などという過激な発言が公然と出るほどに他国との関係が悪化してしまったのだ。
特に中国への敵視は酷く、テロによる戦力低下を名目に中華戦線派遣部隊を呼び戻すことも検討されたほどだ。
帝国が抜けるとすぐに戦線が崩壊しかねず、そうなれば帝国が矢面に立たねばならなくなるため却下されたが。
きぼうのおかげでようやく立てられそうだった決戦への道筋が、大幅に遠のいてしまった。
狙ってやったのだとしたらとんでもない策略だ。これで得したのはBETAだけなのだから。
…それでも、あきらめるわけにはいかない。
確かに改めて見せられた人類の業に失望してはいる。
だが、それに抗う者たちがいたことから目を背けてはならない。
人類のために、という気にはなれないが。
必死で戦っている連中の、未来を信じて戦う者たちのためになら。
○どっちがマシだったのか
九郎「なんで将軍の出撃止めなかったんだよ」
紅蓮「もっと出てはいけないお方が”朕が殺る”とおっしゃって聞かなくてな。何とかお諫めしてたら”それは武の棟梁たる将軍の役目です”と言っていつの間にか用意していた機体で飛び出していたのだ」
九郎「頭武家しかいねぇのかこの国」
〇いいもの作るためならば
東〇「〇れん坊将軍の撮影で使うので将軍様の乗ってた機体の資料ください!着ぐるみ作るんです!」
城代省「怖いもんなしか貴様ら」
〇れん坊将軍現代編、絶賛放送中!!
〇ゲシュペンストタイプS・VG
ゲシュペンストタイプSの政威大将軍専用機。VGはVersion Generalの略。
タイプSにMk-Ⅲで培った技術を組み込んだいわばMk-Ⅲ規格のタイプSである。
基本はタイプSのままで、全身にプラズマカッターを装備。また独自仕様として頭部に大型のセンサーマスト兼プラズマカッターを増設。目元のバイザーが外され、ツインアイを晒して差別化が図られている。
プラズマジェネレーターも2基に増やされ、専用武装としてシシオウブレードを装備。スラスターも増設されている。
バックパックには戦意高揚のためビームフラッグを装備。起動すると機体後方に政威大将軍であることを示す紋章が現れる。
ゲシュペンストという規格における最高峰の性能を持つが、コストと整備性の悪さも最高峰。
特に相当に吟味された高精度パーツを使っているため、九郎をして”二度と作らない。作ってと言われたら言った相手をぶち殺すぐらいにはめんどくさかった”と言わしめたほどの難物である。
開発コンセプトは”ゲシュペンスト版武御雷”。
九郎曰く”世界一高価なお人形”。
○れん坊将軍現代編では”○れん坊大将軍”。
噂だがこれの製造と維持に城代省は年間予算の3割を充てる羽目になったとか。
将軍本人は普通のタイプSでいいと言ったのですが、城代省から「せめて将軍の乗る機体ぐらいは最高のものを」と説得され、九郎もまた職員総出の土下座をされて仕方なく了承しました(あとで後悔しましたが)。
この後欲を出した一部の人間から「五摂家用にも何機か」と打診されましたが、奇声を上げた九郎が襲いかかるという事件を起こしたため即座に撤回されました。
ビームフラッグ機能だけはパッケージ化され、五摂家の機体や遠く欧州の貴族が乗る機体に装備されるようになりましたが。
次話は明日更新予定です。