ピンガ「俺が生き残る為にオリキャラ生やした」   作:ていとくン

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黒鉄の魚影観て、ピンガめっちゃええキャラやんけ一作で死ぬの勿体無さすぎる……でもあの盤面まで行ったらピンガ死ぬしかなくない?

ならあの盤面からでもピンガ助けられるオリキャラ作って黒の組織にぶち込むわ!ほな!

そんなノリで出来たお話。キャラコンセプトはあとがきに。まぁ今回ピンガ出てこないんですけどね!初見さん!


Prelude
prologue


 

 

 

パシャ、パシャ、パシャ

 

 

 

パシャ、パシャ、パシャ

 

 

 

パシャ、パシャ、パシャ

 

 

 

男が歩いている。年は20代半ばほどか。身の丈はおよそ180cm程度。スニーカーにジーンズを履き、パーカーのフードを目深に被る姿はまるでストリートに屯する若者の装いだが、身につけた革製と思しき手袋を含めて()()()であることが一抹の怪しさを滲ませている。そんな黒衣で包まれた男の肉体は太すぎず細すぎず、実用のみを考え極限まで鍛え磨き上げられている。

さながら大型の肉食獣もかくやと思わせるその男は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そこは某国某所にある廃ビル、に見せかけた拠点。某国に根を張るとあるマフィア組織が設置した数ある拠点の1つであり、そこには常に数十人単位の武装した構成員が詰めており、ほんの数分前まで熾烈な銃撃戦が繰り広げられていた。

……尤も、今はもう戦闘の音は聞こえず、辺りは静寂に包まれている。怒号や絶叫と共に多量の弾丸をばら撒いていた構成員達は一人残らず血飛沫や肉片と成り果て、至る所に転がっている。

余りにも凄惨なその現場からは戦いの激しさが伝わってくるが、男の体には傷はおろか一滴の返り血すら存在しない。血溜まりを歩く靴に僅かな飛沫がつくのみである。

地獄の如き墓場と化したビルに、男の足音が響き渡る。今やこの地に存命なものは血溜まりを歩く男と、もう1人しかいない。

 

 

 

ガチャ

 

 

 

ビルの最上階、最深部にある両開きの扉。鋼鉄で出来た頑丈なその扉の前には、平時であれば複数の見張りが常に立っている筈だが、彼らもまた男の手によって骸と成り果てている。

男が扉を開けると、廃ビルには似つかわしくない豪奢なつくりの部屋が広がっていた。毛並みのいい絨毯に、一目見て高価と分かる数々の調度品。壁にはいくつもの絵画が飾られ、天井にはシャンデリアが吊り下げられている。

分かりやすく贅を凝らしたその部屋の奥、マホガニー製の高級な机の前には狼狽えた姿の中年男性。彼がこのビルにおけるもう1人の生存者にして、この拠点を任されていたマフィアの幹部である。

 

 

 

「な、なんなんだ……なんなんだお前は!!」

 

 

 

小太りな男性の脂ぎった顔に浮かぶ表情は怒り、とそれ以上の焦りに、恐怖。

 

 

 

「この基地には50名以上の構成員がいた筈だ!銃で武装した構成員がな!侵入者はお前1人!おまけに部下からの報告じゃ拳銃とナイフのみなどという、ろくな武装もしていないような、すぐにでも殺されている筈のお前が、何故ここにいる!?門番どもはどうした!?」

 

 

 

目を血走らせて喚き立てる男性に対して、黒ずくめの男は冷静に言葉を返す。

 

 

 

「答えの分かっている質問をするな。俺が今ここにいる、()()()()()()()()()。大した鍛錬も積んでいない兵隊なんざ、盾にもならん。次はもっと練度の高い精兵を置いておくんだな」

 

 

 

まぁ、お前に次はないんだが。そう嘯く男に男性は逆上する。

 

 

 

「たった一人の侵入者すら止められないだと!?俺を守るのが役目だと言うのにあっさりと死におって!役立たずのゴミ共め!!出来損ないの虫けらめ!!護衛の仕事一つこなせないとはとんだ、……!!?」

 

 

 

尚も怒鳴り散らそうとした男性は、しかし男から目を向けられて思わず息を呑む。

 

フードの隙間から覗くは、闇。アジア系の民族によく見られるような、ただの黒い瞳ではない。底が全く見通せない程の純黒。全てを吸い込んでしまうような、底無しの闇色。一切の感情を削ぎ落とした剃刀の如き冷たい瞳を向けられた男性は悲鳴を上げて腰を抜かす。

男性もまたマフィアとして幹部にまで登りつめた者。切った張ったの経験は数え切れず、殺意や敵意も掃いて捨てるほど浴びてきた。

その男性を以てして、視線一つで明確に死を想起させるこの男こそ、真性の怪物に他ならない。

 

 

 

「真っ先に逃げようとしていた腰抜けが、戯言吐いてんじゃねェよ。指揮官が逃げ出そうとしてるのを見て、兵士の士気が上がるとでも思ってんのか、間抜け。役立たずのゴミはお前の方だよ」

 

 

 

悲鳴を上げて地面にへたり込む男性を一瞥した男は懐から携帯を取り出し、コールをかける。

 

 

 

「こちら()()()()()()()。拠点の制圧は完了した。一応一番偉そうな奴だけ生かしているが、何か聞いておきたいことはあるか?」

『拠点前に到着した、と貴方に連絡を受けてから1時間足らず。私の調べではそれなりの数の兵隊がそこにはいた筈ですが……相変わらず仕事が早い。Time is money!!素晴らしい手際です』

 

 

 

電話の向こう側から聞こえてきたのは、変声器によって加工された音声。慇懃かつ中性的な話し方も相まって一切の素性が掴めない声の主は、どうやらアルマニャックと名乗る男の上司らしい。

その声の主が言う通り、アルマニャックは拠点の制圧を1時間足らずで成し遂げていた。50名以上の戦闘員が詰める拠点を、しかも単騎で。

恐るべき戦闘能力を持つ彼は、最早重量すら感じる程の殺気を標的に向けているのとは裏腹に、軽い調子で会話を続けている。

 

 

 

銃器(オモチャ)を手にして粋がってるだけのチンピラがほとんどだったからなァ。とんだ雑魚どもばかりだった、楽しむ間もありゃしない……んで、こいつどうする?」

 

 

 

武装したマフィアの構成員を"雑魚"呼ばわり出来るものなぞそうはいない。先程まで苛烈な戦闘を繰り広げていた筈のアルマニャックは、しかし息切れ一つ起こさず涼し気な表情をしている。極めて難易度の高い任務の筈であったが、彼の退屈を紛らわす程ではなかったらしい。

その様子を察した電話先の上司はフ、と笑った。

 

 

 

『それは重畳。貴方に任せた甲斐がありました。して、聞きたいことですか……。特にはありませんね』

「どこから情報が漏れたのか、どうやって盗み出したのか、とかとか。色々聞かなくていいのか?」

 

 

 

つい先程まで一方的な虐殺を繰り広げていたとは思えない気遣いに、電話先の上司は苦笑いをする。

 

 

 

『問題ありません。彼らに情報を横流しした者は既に捕捉しています。そちらには()()()()()()を向かわせ、()()()()()()()()()。ですのでその男は始末してしまって構いません。……すみませんね、わざわざ生かしてもらったというのに』

「気にするこたァない。最初に隠し通路を吹き飛ばしてやったら、後はずっと部屋にこもってただけだったからな。んじゃ、始末したら書類燃やして帰るわ」

『……HDDの回収も忘れないように。その男の始末より、むしろそちらの方が大事です。組織から盗み出された研究データが入っているのですからね』

「HDD、ってどれだ?」

 

 

 

数拍の後、電話先からは大きなため息。張り詰めていた筈の空気がやや弛緩したものに変わり、呆れを多分に含んだ声で指示が飛ばされる。

 

 

 

『……………………パソコンを周辺機器ごと全部回収して下さい』

「ん、了解」

『コードを抜く際は先に電源を落としてからにしてくださいね?』

「分かった」

 

 

 

少々気の抜けるようなやり取りの後、アルマニャックは電話を切った。

先のやり取りでやや緩んでいた空気は、彼が腰を抜かしたままの男性に銃口を突きつけることで再び絶対零度のそれに変わる。

ひっ、と声を漏らす男性に、アルマニャックは語りかける。

 

 

 

「この程度の戦力と覚悟で組織に喧嘩売っちまったのが間違いだったな。組織は裏切り者と敵対者を絶対に許さない。つまり、お前はここでリタイアだ」

「や、やめろ……!!俺は、俺はこんなところで死んで良い人間ではない!そうだ、金なら払うぞ!いくらで依頼を受けたんだ?その3倍、いや5倍出そう!だから……」

「よせよみっともない。部下達は最期まで戦って死んだんだ。お前も上司なら最期位は腹ァくくれ。仮にも裏社会に生きる者なら、死に際で無様晒すんじゃあない」

 

 

 

男性を見下ろすアルマニャック。光の射さない純黒の瞳に映る感情は、侮蔑と落胆。

それなりに大きな犯罪組織の幹部ともなれば、最期に一花咲かせてくれるかと期待していたが、蓋を開ければ無様な命乞いという有り様に、彼の機嫌は急勾配を描いている。

最早速やかに仕事を終わらせて帰ることしか脳内にない彼は、一切の容赦なく引き金を引く。

 

 

 

「やめろ、やめろ!!やめ……」

「冥土の土産に、覚えておくといい。敵と己の戦力差を把握出来ない奴なんて戦場じゃ真っ先に死ぬだけだ、ってな」

 

 

 

先に逝った部下達にもしっかり教えてやれ。その言葉と共に一発の銃声が響く。

組織から機密情報を盗み出したマフィアの拠点は、彼が侵入してからたったの1時間で全滅の憂き目にあった。

 

 

 

 

 

 

 

全てのマフィアを始末したアルマニャックは、書類を燃やしつつパソコンの回収を行う。電源を落とし、コードをぷちぷち抜いてから数枚のノートパソコンと1つのデスクトップを周辺機器諸共両脇に抱えてビルを後にした彼は、ちょうど到着した後詰めの構成員に声をかける。

 

 

 

「よう、お疲れさん」

「お疲れ様です。……ところで、その荷物は一体……?」

 

 

 

全身で大量の機械を抱えているアルマニャックの姿を見てぎょっとした顔をしている構成員を見て、彼もまた首をかしげている。

 

 

 

「見ての通り、パソコンだが……?周辺機器諸共回収してくれって言われたからな、こんな大荷物になっちまった」

「さ、左様で……。でしたら、その荷物はこちらでお預かり致します」

 

 

 

頼むわ、と荷物を預けてアルマニャックはその場を後にする。

ふぅ、と一息つき、彼はフードを脱いだ。目の上まで伸ばした焦げ茶色の髪と、若々しい顔つきが露わになる。20代どころか、10代後半でも通りそうな外見だが、しかし眼だけは歴戦の風格を湛えている。殺気こそ含まれていないものの、吹雪の如き冷たさと剃刀のような鋭さが残ったままなのは、先程までの仕事の余韻か。

 

 

 

「さて。仕事は終わったし、()()()()()への報告も終わった。飯でも食いに行くかな〜」

 

 

 

しかし先程までとは打って変わって、軽薄な雰囲気を漂わせるこの男は、国際的な大規模犯罪組織の幹部が一人。"あの方"と呼ばれるボスから"アルマニャック"のコードネームを与えられた彼こそが、かつて裏社会においてその武勇と悪名を轟かせた豪傑。

 

曰く、素手で人間の肉体を引きちぎる。

曰く、目視で銃弾を避けてくる。

曰く、視界全てが殺戮領域(キルゾーン)

曰く、反政府組織を一人で壊滅させた。

曰く、某国諜報機関に真正面から喧嘩を売って生き延びている。

曰く、一国の首脳すら暗殺しうる。

 

曰く、曰く、曰く……フリーの殺し屋として、たった数年の活動で数多の伝説を引っ提げた男は、今の組織に勧誘され、紆余曲折の末に所属することとなる。

 

 

 

 

 

かつて"ジャバウォック"と呼ばれ、今は"アルマニャック"と名乗るこの男こそ、世界最凶の称号を恣にした殺し屋である。

 




では、アルマニャック君のコンセプトというか、特徴を

①一人だけ出る作品を間違えている位には強い
ストーリーを極力変えずにあの盤面からピンガを救出するには、潜水艦から一人で別行動してピンガを回収しつつ、海自やら警察やらが構築するであろう包囲網をピンガを抱えたままぶち抜いてジン達に合流しないといけない為。そんなこと出来る奴が弱い訳ないよね?って
あの世界には、近距離から銃弾を避け、蹴りで電柱をへし折る女子高生や、数十人の戦闘員を撃滅し、素手で鉄パイプを握りつぶす空手家がいたりするので、まぁこれくらい盛っても大丈夫やろ!ってノリです。ちなみにアルマニャック君の近接戦闘能力は彼らより数段上です。

②仲間思い
仲間思いな奴でもない限り、あの盤面からピンガを回収しようとは思わない為。
ジンがピンガを切り捨てた判断について、既読無視こそ性格の悪さが滲み出ているな〜と思いますが、あの盤面でピンガを回収出来る余裕はないし、潜水艦の破棄を伝えたところでピンガは成すすべもない以上、警察側に捕えられるより始末したほうが後腐れがないというのは、まぁ一理なくはないと思うんですよね。
え?予備の潜水艇で迎えに行けばいいだろう、って?

ジン「そんなことは俺の知ったことじゃねぇな……」

だそうです。ジンならそういうことする。
なのでアルマニャック君はピンガを回収すべく一人で海に飛び込みます。仲間思いですね。

③カタギと子供には手を出さない
①②は目的から逆算して必要な個性として付与しましたが、それだけだと味気ないと思ったのでもう一味加えました。
こんな奴が組織でやっていける訳ないだろいい加減にしろ!というツッコミもあるとは思いますが、そこら辺は追々お話の中で出せていけたらいいなと思っています。



というわけで、今後は黒の組織に入ったアルマニャック君が組織の幹部達を振り回しつつ、ついでに世間も振り回していくお話になっていきます。
エタりたくはないけどもどこまで書けるか分からないので、しばらくは短編として1話完結のお話をいくつか書いていこうと考えています。





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