欲望とメダルとヒーローのアカデミア 作:ヒーロー好きの一般人
今回はちょっと薄めになってしまった気が否めない…
とりあえず、本編どぞ。
欲望とメダルとヒーローのアカデミア、前回の3つの出来事!
一つ!緑谷VS轟、開始!
二つ!緑谷、轟の迷いを振り切るため、捨て身の策で全身全霊をかける!
そして三つ!轟が左を使い、緑谷との激闘を制した!
◆◆◆◆
ボロボロになった緑谷がリカバリーガールの元へ運ばれ、ほぼ崩壊したフィールド修復に時間が割かれた事によってできた、次の試合…障子VS俺までのインターバル。
俺はその間に控室に向かうと、障子相手への作戦を練っていた。
「(…あいつの個性は確か複製腕、それもただの複製じゃなくてある程度伸ばすことのできる触手みたいなのをはやしてくる…遠距離戦になったら俺の現状の戦力じゃ弱いんだよな…それにあいつの筋力も相当のもんだし…ここは避けで行くべきか?…いや、それより…)」
うーん…どうすっかなぁこれ…サゴーゾで力押しも考えたけど、あいつの個性が汎用性高いから対策されそうなんだよなぁ…コンボはあいつとの戦いに取っときたかったけど、そうも言ってられないよな…
「…時間か…」
外を見ればすでにフィールドの修復は九割終わっており、試合再開を予感した俺は控室から会場へと向かった。
◆◆◆◆
会場に向かうと、すでに障子がスタンバイしていた。
「わり、遅刻だったか?」
「いや、今からちょうどらしい。」
「ならよかった。」
試合前とは思えぬ気軽い会話をしていると、プレゼントマイクのナレーションが入った。
『さあフィールドも修復されたところで第二回戦!今回も第一回戦レベルの強豪揃いだ!強靭な腕が六本!使えるのは手だけじゃないんだぜ?ヒーロー科、障子目蔵! VS! 未だ未知数のメダル野郎!ヒーロー科、火欲望司!』
メダル野郎…オーズジーニアスかよ…っと、始まるか…!
『今…START!』
「変身される前に終わらせる!」
障子が腕を伸ばし、変身していない俺に攻撃を仕掛ける。
俺はそれが届く寸前にドライバーを装着し、メダルを三枚一気に装填してその流れでバックルを傾け、オースキャナーでスキャンする。
「変身!」
タカ!
「ハッ!」
俺はギリギリでオーズに変身すると、伸びてきた障子の手をジャンプして回避する。
『火欲、早速変身して回避ィィーッ!』
「変身されたか…だが!」
障子は今度は俺がいる空中に向けて腕を伸ばし、俺を捉えようとする。
「だったら早速!」
俺はメダルを一枚取り出して入れ替え、再度スキャンした。
タカ!
「ハァッ!」
亜種形態タカウバへと変身した俺は、迫りくる二本の腕を手に持ったウナギウィップで迎撃する。
「ぐっ…やはりすぐには片付けれないか…」
「そう簡単には行かせねえってよ!」
複製した腕に作った口で毒づく障子に俺は言葉を返すと、再びウィップを振るう。
「くっ…電気が…っ!」
ウィップから放たれた電撃が障子の体を襲うものの、彼は驚いたことにそれをも耐えてみせた。
ちょっとこれは意外だな…
「っ!」
「やっべ…どああっ!?」
俺がちょっと思考を逸らした隙に、障子は対空中だった俺へと拳を振るって地面へと叩き落した。その力、体力テストいわく500kg超え。ライダー界からしたらそこまでではあるものの、不安定な空中では十分脅威となりえるものだった。
「だったらも一回…」
「させん!」
「だろうな!」
俺は再度飛んで鞭を振るおうとしたものの、障子はそれを阻もうと再度腕を伸ばし、俺の体を捉えようとする。先程の耳郎戦のように投げ飛ばそうという判断だろう。
俺はそれをキックで防いでから、この状況をひっくり返す手段を探った。
「(…このまま行ったら、はっきり言って試合が無駄に長引くだけ…体力差はライダーに変身しても覆せないから、こそうなったらあいつのほうが少し有利か?…)…まさか近づかせてもらえないとはな…」
「先程の試合や今までの授業で学んだ…お前は遠距離戦に弱い。機動力でカバーできているが…それを潰せば話。」
…痛いところを突かれた。
その通り、今の俺が使えるメダルに明確な遠距離攻撃の手段はない。強いてあげるならこのウナギとクワガタの電撃ぐらいだろう。だがそれもあくまで補助的なそれに近く、遠距離用と言えるものはない。それに間合いもそこまでだ。
……だったら。
「…なら、当たんなきゃいい話だろ?…こっからは全力で行かせてもらう。」
使うしかないよね…!
俺は青いメダルを二枚取り出すと、それらをタカ、バッタとそれぞれ入れ替えた。
その瞬間、装填されているメダルが青い燐光を放つ。
「!…まさか…!」
『火欲がメダルを取り出した!なんか全部青っぽいが気のせいかぁ~!?』
気のせいじゃないぜ、マイク先生。
障子が俺のしようとしていることに気づき再度腕を伸ばすものの、俺はその瞬間にメダルをスキャンした。
シャチ!
障子が伸ばした腕を、俺はその場から動かずに回避した。
『ひ…火欲が水になったぁーーーーーっ!?どうなってやがんだあいつ!?』
『…あれがあの青いコンボの力…液状化といったとこか…』
ご明察ですよ、相澤先生。
俺が変身したのは、シャチ・ウナギ・タコの海洋生物の力を持つコンボ、シャウタコンボ。
本来ならもう少し適したバトルフィールドがあるのだが、ここでも戦えないことはない。真価をお見せするのはもう少し先になりそうだ。
「液状化…」
「さーて…行かせてもらうぜ!」
俺は唖然とした障子へと、全速力で駆け出した。
「っ!ハァッ!」
障子が再び腕をこちらへ振るってくるものの、俺はそれを液状化して回避、すぐさま人形に戻ってウナギウィップを振るい、今度は物理的なダメージを与える。
「がはっ…」
「おらよっ!」
少しのけぞった障子相手に、俺は足…タコレッグの外骨格を分離させて触手とし、五本ぐらいをまとめてキックをかます。
「あいつも触手かよ!?てかタコアイツじゃねえか?!」
観客席から峰田らしき声が聞こえてくるが華麗にスルーして、俺は一度バックステップ。
「まだだ…!」
障子は今度はこちらにその足で駆けてくるものの、俺は頭から猛烈な水流を放ち、彼の体を反対側に押し戻す。
『火欲、液状化を駆使しての猛攻!己の攻撃のみを命中させ、障子は反撃の打つ手なし!』
俺は再び障子へ接近すると、タコレッグを展開しての八連続キックを喰らわせる。
「がっ…ハアァッ!」
障子はこの試合一番の気迫を放つと、腕を伸ばし、分裂させ、更に伸ばし…を繰り返し、彼の腕は今や二十本近くになる。
「…そんなことできんのお前…?」
「…俺とて…訓練を怠っていたわけではない…!」
「やっぱり…そうこなくっちゃなぁ!」
俺は障子が大技を放つ予感を感じると、俺はオースキャナーを取り出して再度スキャンした。
体を液状化し、足元からジェット水流を噴射して飛び上がると、俺は限界を超えて伸ばしたウナギウィップで障子の胴体に巻き付け移動を封じる。
対する障子は、動きを封じられても尚、伸ばした腕をすべて同時に振りかぶる。
「ハァーッ…ッ!」
「ハァーッ!」
俺はウナギウィップで俺の体を彼の体に手繰り寄せるように急降下し、同時に足の外骨格を展開しドリル状へ。
そして障子は腕を突き出し、リーチ、威力ともに高い連続パンチを急降下中の俺へと喰らわせてゆく。
「ハァーーッ!」
俺はそれを喰らうたびに勢いを少しずつ衰えさせながらも、彼の体へと必殺キック、オクトバニッシュを打ち込んだ。
「セイヤーーーーーーーーーーーーーーッ!」
「がっ…」
俺が命中後即座にウィップを離したことで、彼の体は場外へと吹き飛んだ。
『障子くん場外、及び戦闘不能!火欲くん準決勝進出!』
「…負けたか…」
障子はその言葉を最後に、意識を失った。
…控室で変身を解いた後、俺も同じ様になったのは…ご愛嬌ということにしておこう。
◆◆◆◆
「…やっぱ、コンボやめといたほうが良かったかなぁ…」
いつぞやのように、どこかのベッドで目覚めた俺の第一声はそれだった。
「目が覚めたかね。」
「…ええ、バッチリ。」
横にはあのときの再現かのようにリカバリーガールが立っており、どうやらここは雄英体育祭の出張保健室のようだ。
「まったく…怪我がないのは嬉しいが、倒れるってのは感心しないね。」
「俺もなんとかしたいんですけどね…慣れるしかないっぽいんですけど…」
考えたら、結局オーズ本編でコンボの負荷解消されてたっけな…?
…まっ…まあ個性だし?慣れで伸びるでしょ…多分。
「それで…今どこの試合です?」
「今は爆豪と切島の試合だよ。ちなみに他の試合結果はこうさね。」
そう言ってリカバリーガールが差し出してきた端末には今までの試合結果が記されており、どうやら俺の試合の後の飯田VS常闇は飯田が勝利したらしい。
「飯田が勝ったのか…」
「あたしもちろっと見てたけど、一瞬で終わったよ。確かレシブロバーストだったかね、それで超加速して終わらせてたさ。」
超加速…アクセルフォーム的なそれか…そういや騎馬戦でしてたなそんな技…
「なるほど…とりあえず、俺は一旦戻ります。爆豪と切島の戦いみたいですし、これが終わったら俺の試合ですし。」
「そうかね。無理はしなさんなよ。」
「はい。…それじゃ。」
俺はそう言い残し、この部屋を去った。
……あれ、てかどこからどう行けば観客席なの、これ。
◆◆◆◆
なんとか観客席に戻った俺が見たのは、フィールドが絶え間なく爆発している光景だった。
「お、火欲!」
「よっ。あのあと無事にぶっ倒れたわ。」
「えっ」
まあそうなるよね。勝ったあとに倒れたっって言ってるわけだし。
「それ今動いて大丈…あーそっか、それってただのダメージとかのせいじゃなくて…」
「そ、コンボの負荷。やっぱまだなれねえなあ…」
耳郎が納得したように声を上げるのでそれに同意しておいてから、俺も先程まで座っていた席に座る。
「しっかし、あのコンボやべえな!なんだよ液状化って!」
「俺の攻撃が当たりすらしなかった…」
「なんだよそれチートじゃねえか!」
…うん、そうなるよね。俺もオーズ本編で見たとき同じこと思ったもん。あとネットだとバイオライダーやんけって声めっちゃ多かったな…というかバイオがチート過ぎんのよ。
「俺もチートっていう自覚はあるけど…あれが最強ってわけじゃないさ。そもそも、あのコンボの本領発揮はできてないし。」
「あれで!?どういうことだってばよ…」
「どこぞの忍者になってるぞ上鳴」
懐かし。この世界来てから読んだことないなそういえば。
「本領発揮をしていない?でも火欲くんの戦闘シーンからして手を抜いていたってわけじゃない…シャチウナギタコ、全部海洋生物ってことはあのコンボは本来水中戦とかで本領発揮するもの…液状化も水中で活動しやすくするためと考えたらちょうどいい能力だ…サゴーゾの重力操作と言い、火欲くんのコンボボーナスはそれだけで凄まじいな…でもそれだけじゃなくてそれぞれの動物の能力も強い、頭からの高圧水流に鞭を使っての高リーチ攻撃と電撃、タコの足で手数と威力を増加して…ブツブツブツブツブツブツブツブツブツ」
「緑谷、怖い。」
「…これでちゃんと当たってるってのが怖いんだよな…緑谷の分析能力すごすぎんだよほんと…」
何なのこの人ほんとに。てかコンボボーナスって呼んでるのね。まだこんなもんじゃないから覚悟しとけよ。
「っと、今は俺よりあっち見ようぜ。なんか動きそうだし。」
「おおそうだった。…でも、あの試合長引きそうじゃねえか?」
俺たちがフィールドを見ると、爆豪はひたすらに切島相手に爆破を繰り返すものの、切島は体中を硬化させてそれを実質無効化していた。
おまけに隙を見てはパンチを繰り出すので、珍しく爆豪が防衛に回っている。
「爆豪の個性だと、切島に相性最悪だな…」
「いや…そうでもないっぽい。」
「?どういうことだよ火欲?」
俺の声に砂藤が疑問をいだいたので、俺は簡潔に答える。
「緑谷と轟の試合の時爆豪も言ってたけど、個性ってのは基本的に身体能力の一部、いくら鍛えてるって言っても、その発動にはいずれ限界が来る…」
「だから、切島君もいずれ防御に綻びが生まれる…ってことだよね。」
「そうそう。だから、それがどんぐらい早く来るか…言っちゃえば、爆豪がどれほど早く切島を疲弊させられるかで変わってくると思う。」
こちらがそうこう言っているうちに、フィールドで動きがあった。爆豪の爆破が、一発だけではあるが切島を捉えたのだ。
「!」
「やっぱり来たか…思ったより早かったな…!」
俺たちが予想より早い攻守交代に驚く中、ソレを契機として爆豪が攻め立てる。
「お前が全身気張ってるんなら、いずれ綻びは生まれる!それを狙えばいい話だ!」
「くっ…」
切島はなけなしの気力で再度体中を硬化させるものの、その硬度は先程よりも目に見えて低かった。
「そこだァァァァッ!」
「やばっ…」
爆豪が一瞬の隙、僅かな隙間を縫って放った爆撃が、切島に直撃した。
その衝撃は先程よりも大きく、衰えを知らず。
…切島の体を、フィールドから弾き出した。
『切島くん場外!爆豪くん準決勝進出!』
…準決勝は、轟、俺、飯田、爆豪の四人が選ばれた。
……俺の相手は…轟、か。
俺は轟相手にどう立ち回るかを考えながら、控室へと向かった。
Count the medals!
今望司が使えるメダルは!
タカ
ライオン
トラ
チーター
クワガタ
カマキリ
バッタ
サイ
ゴリラ
ゾウ
シャチ
ウナギ
タコ