欲望とメダルとヒーローのアカデミア 作:ヒーロー好きの一般人
今回から体育祭編、アニメ二期ですね。
体育祭編から登場するあのキャラも今回登場しますので、本編どうぞ!
欲望とメダルとヒーローのアカデミア、前回の3つの出来事!
一つ、USJ襲撃、プロヒーロー教師の到着で終結。
二つ、イレイザーヘッド、並びに13号、戦闘で重症を負うものの、一命を取り留める。
そして三つ!望司が目を覚まし、完全に事件は解決した!
◆◆◆◆
USJ襲撃事件の翌日、当たり前ではあるが学校は臨時休校となった。俺も俺で、昨日の疲労が取りきれているわけもないので休みてーなー、とか思ってたのでこれは好都合だった。
その日はしっかりと寝て飯食って寝てを繰り返してしっかり体を安め、俺は翌朝───つまり今朝、俺は学校へと向かった。
「おっはよーございまーす…」
「「「「「「「「「「「火欲ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」
「どああああああああ!?」
俺が教室のドアを開けた途端、俺の元へとクラスメイトがなだれ込んできた。
「お前もう大丈夫なのか!?怪我は!?」
「あのバケモンと戦って倒れて…大丈夫だよな!?もう治ったんだよな!?」
「落ち着け!お前ら落ち着け!話せるもんも話せねえよ!」
「おぉ…悪い悪い…」
俺の声でなんとかみんなが離れ、俺はようやく物理的拘束から開放された。
「まあいいけど…てか耳郎なんも言ってなかったの?」
「あー…すまん!」
「…はぁ…まあともかく、怪我は対してしてなかったよ。ぶっ倒れたのはコンボを使ったせいだ。」
「コンボって…たしか、戦闘訓練のときに言っていた…」
「そ、同系統の動物三種で変身する形態。あれが重量級メダル三枚で変身するサゴーゾコンボ。」
「サゴーゾ…確か、サイ、ゴリラ、ゾウだっけ。」
「うん、その通り。」
耳郎の声に同意し、全員で一度各々の席に座る。
「でもやっぱり、火欲くんの個性って不思議だよね。動物系だけかと思ったら重力も操作するし…」
「その代わり、そういう動物以外の力を使えるコンボだとくっそ疲れるけどな。」
「だとしても、強えことに変わりはねえぜ!あの化け物ヴィランをぶっ飛ばしちまうんだからよ!」
「それにしても、昨日のニュース見ただろ?俺たちのこと、結構デカく取り上げてたよな!」
「みんなも写ったよね!…私、全然目立ってなかったけど…」
「そりゃあ、あの格好じゃ仕方ないよ…」
「ま、ヒーロー科が襲撃されたんだ。マスコミからしたら格好の飯のタネなんだろうよ。」
「原因を作ったのは、ある意味マスコミのせいでもあるけどね。」
「そうなんだよなぁ…これYouTubeとかにアップロードしよっかな…」
「火欲、それは流石にまずいと思う。」
…だめか。流石に。
「みんな!朝のホームルームが始まる!私語を謹んで席につけ!」
時間も時間で、委員長としての自覚に満ち溢れた飯田が教卓で高らかに宣言する…ものの。
「ついてるだろー?」「ついてねぇのおめえだけだ。」
「ぐぅっ…しまった!」
「ドンマイ!」
うーん、委員長ゆえのジレンマ。てか俺も副委員長なんだけどね…
「そういえば、今日は誰がホームルーム来るんだろうね。」
「相澤先生、まだ入院中のはずだろ?誰か変わりの先生なんだろうけど誰なんだろうな…」
俺たちがそわそわと予測に胸を膨らませて…いるかはわからないものの、そんな中ドアが開き、そこから入ってきたのは…
「おはよう。」
「「「「「「「「「「「「「「「「相澤先生復帰早えーーーーーーっ!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」
まさかまさかの相澤先生だった。顔中に包帯がぐるぐる巻状態ではあるが。
「先生!無事だったのですね!」
「無事言うんやろかあれ…」
「多分違うと思う…」
どう考えても無事な人間は包帯顔につけないのよ。早く病院にカムバックして先生。
「俺の安否はどうでもいい。それより、まだ戦いは終わってねぇ。」
安否はどうでも良くなくないんだけど…戦い?まさか…まだここにヴィランが───
「─────雄英体育祭が迫ってる。」
「「「「「「「「「「「「「「「クソ学校っぽいのきたーーーーーーーッ!」」」」」」」」」」」」」
…先生の声に対する反応は、見ての通りだ。
◆◆◆◆
「「「「「「「「体育祭!?」」」」」」」」」
「クソ学校っぽいのきt「待て待て!」」
再び叫ぼうとした切島を上鳴が無理やり押しのけ、一旦冷静になったみんなが先生へと声を上げる。
「ヴィランに侵入されたばっかなのに、体育祭なんてやって大丈夫なんですか!?」
「また襲撃されたりしたら…」
「逆だ。開催することで、雄英の危機管理能力が盤石であることを示すって考えらしい。警備も例年の五倍に強化するそうだ。」
…だとしてもさあ…よくやるよなあ上層部…
「何より、うちの体育祭は最大のチャンス。ヴィランごときで中止していい催しじゃねぇ。」
…まあ、それもそうでもあるか。
……雄英体育祭は、かつてのオリンピックに代わるスポーツの祭典。個性が発言した今ではただのスポーツは盛り上がりに欠け、その代わりとして個性使用全面OKの雄英体育祭が脚光を浴びた。全国から観客が集まり、その総数は実に万を超える。もちろんプロヒーローも観戦に訪れるが、それはただエンタメとして楽しむわけではなく。
彼らは、雄英生徒をスカウトするためにこの場に足を運ぶのだ。
「当然、名のあるヒーロー事務所に入ったほうが、知名度も経験も大きくなる。時間は有限、プロに見込まれればその場で将来が開けるわけだ。年に一回、三回しかない貴重なイベントだ。ヒーロー目指すなら、絶対に外すんじゃねえぞ。その気があるなら準備は怠るな。」
「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」」」」」
「ホームルームは以上だ。」
そうして先生が立ち去った教室では、たった今宣告された体育祭の話題で持ちきりだった。
「体育祭かぁ…できることなら目立ちてえなあ…」
「いやあんたは嫌でも目立つでしょ。歌で。」
「すんごい言うじゃん。事実だけど。」
耳郎さあ…確かにあのコンボソングは初見で聞いたときビビったけど…
「ま、とにかく今は訓練だな。俺の場合、自分の底力を上げてかないと…」
「あー、確か火欲って変身後のスペックって固定なんだっけ。」
「そうなんだよねえ…だから、シンプルな自分の技量を上げてかないと何だよなあ…そうすれば、また新しいメダルも開放されるかもだし。」
流石にペースが早すぎる気もしなくもないけどね。もうそろそろ中間と最強開放されそうな勢いだし。
「じゃ、今度一緒に訓練でもする?ウチも音波の威力上げたいし。」
「ああいいよ。先生にどっかの訓練場借りるか…」
「おい火欲!女子と二人で訓練なんてずりーぞ!どーせ訓練って名目でそういうえt「おーし、お前も訓練参加な。今度こそロケットパンチ喰らわせてやるよ。」…ヒェッ…」
この脳内ピンク、ウナギで電気与えたらいい感じに性癖と性格矯正できねえかな…
◆◆◆◆
んで、いろいろとすっ飛ばして放課後。授業も終わって帰りの支度も終え、さーて家に…といったところで。
「な…な…何事だーっ!?」
叫んだ麗日はじめ、俺達A組の前、端的に言えばA組教室前には、数多くの生徒たちが集っていた。
「んだよでれねーじゃん!何しに来たんだよ!」
「敵情視察だろ雑魚。」
いや言い過ぎぃ!爆豪ほんと口の悪さだけは矯正しとけって!
「ヴィランに襲われて生き残った奴らを少しでも見ときたいんだろ…そんな時間無駄だ…どけ、モブ共。」
「知らない人のこととりあえずモブっていうのやめなよ!」
委員長いいぞ!今ばっかりは最高のロールプレイしてる!
「噂のA組、どんなもんかと見に来たが、随分と偉そうだな。ヒーロー科に在籍するやつはみんなこんななのかい?」
「ごめんこいつの頭が爆発してるだけだから!」
「ああ!?動物仮面野郎殺すぞ!」
人波かき分けてやってきた気だるげな生徒の言葉に、思わず全員が首をふる。てか俺のあだ名どうなっとんねん。
「こういうの見ちゃうと、幻滅するなあ…普通科とか他の科って、ヒーロー科落ちたから入ったってやつが多いんだ。そんな俺達にも、学校側はチャンスを残してくれてる。体育祭のリザルト次第ではヒーロー科への編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りらしいよ。」
…つまり、俺たちが体育祭で醜態を晒せば、普通科に編入…有り体に言えば転落ということもあり得るということだ。まじで実力主義だなあ…
「敵情視察だ何だって言ってたけど、俺はもはや宣戦布告する気でいる。ヴィランから生き残って、調子に乗ってるA組に。」
…はあぁ?お前何つった?
「…あの事件に対するお前の認識がそれなら、多分お前はヒーローになれない。」
「は?」
気がつけば、俺は心のなかで留めるはずの言葉を口に出していた。もうどうしようもないので、諦めて会話を始める。
「俺たちはUSJで遊園地みたいに遊んだわけじゃない。現実で、本当に命のやり取りをしてきたんだ。もしどこかで一個間違えてたら、ここにA組は一人もいなかったかもしれない。ヴィランに打ち勝ったって言ってたけど、俺たちはむしろ現実を知って少し心が折れかけてるところだ。」
「…見覚えあると思ったら、お前敵の主戦力と戦ったって奴か。そんなこと言っといて、さぞかし気持ち良かったんだろ?自分の力でみんなを助けて、気持ちよくヒーロー気取りか?」
「あんた、いい加減に───」
おそらくキレかけた耳郎を、俺は腕を上げて後ろに下げた。
「…ヒーロー気取りなんて、できるもんならしたかったさ。でも、あの場でヒーローの優越感に浸るなんてできなかった。ただ、あのとき俺は守りたかっただけだ。手が届く相手を、自分の手で守った、ただそれだけのことだ。」
「…はっ…あんたの精神、訳わかんねえよ…」
「わかんなくて結構、人の心が分かったら、そもそも未然に悪意を防げるんだ。たとえ理解されなくても、俺は俺の信念でヒーローを目指すだけだ。」
「…とりあえず、あんたの言うことが本気ってのはわかったよ。さっきの言動は謝罪する。すまなかった。」
あら、ちゃんと謝れるタイプなのか。うちの爆発よりはいい性格だな。
「いいさ。できることなら、あんたとは体育祭の場で正々堂々と戦いたい。」
「…まさか、ヒーロー科の奴に言われるなんてな…俺の名前は心操人使、覚えてたら体育祭のときに声かけてくれ。」
…彼…心操はそう言い残すと、この場から立ち去っていった。
しばらくして他の生徒も立ち去った頃、俺たちはようやく一息つけていた。
「…さて…俺たちも帰るか。」
「…そうだね。」
俺たちは、改めて教室を後にし、帰路についた。
「…あ、火欲少年、ちょっといいかな。」
…俺、なんかやっちゃいました?
◆◆◆◆
オールマイトに呼ばれて給湯室に来た俺は、相変わらずの迫力のオールマイトに少々気圧されながらも会話を紡いだ。
「…火欲少年、まずは謝らせてくれ。本来我々が対処すべきあのヴィランの対処を、君に任せることになってしまった。済まない…」
「そ、そんな…頭上げてくださいオールマイト!」
オールマイトが子供に頭下げてるってどうなっとんねん!?
「…それで、私にそのヴィランについて教えてほしい。警察からの依頼でね。」
「なるほど…考えたら事情聴取とかまだでしたね…」
みんなはどうか知らないけど、俺事件終わったあと爆睡だったもんな…
「…わかりました、わかってることを話します。…あの黒いヴィランは、脳無と言う名で敵のボスらしき男に呼ばれていました。あいつは個性を2つ持っていて、しかもあのボスはカイジンと脳無を称していて…」
「カイジン…怪しい人か、改造された人か、もしくは両方か…他には、なにかあったかい?」
「うーん…強いて言うなら、あいつ、あのボスっぽいやつの声を聞いてから動いてたんですよね。なんというか、指示がないと動かなかったっていうか…」
「ふむ…あの黒いヴィランは警察が回収して、現在事情聴取をしようとしているのだが…何も答えないんだ。生命反応は確認されていて、死んではいない。その点も踏まえると、その男の指示で動くような存在なのかもしれないね……ありがとう。君のお陰で、捜査が進展しそうだ。」
「いえ、俺も戦闘許可なしで戦った奴なので……オールマイト、俺からも一ついいですか?」
「うん?構わないさ。なんだい?」
…俺は、あの男が残していった言葉を、オールマイトに投げかけた。
「…あのボス男、去り際に行ってたんです。…オールマイトに伝えろ、次はその弱った体を拝みに行く、って…」
「…!?」
オールマイトの表情が、目に見えて焦りのものへと変わった。
「…俺の知るオールマイトは、俺が子供の頃から何も変わってません。ですので、弱った体という言葉に違和感があったんですけど…俺、昨日考えてたんです。オールマイトが授業が終わったあとにすぐ消えるのも、俺達の前に滅多に姿を表さないのも、あいつがいう弱った姿を見せないためなんじゃないかって。」
「…!?(なんという洞察力…これは明かすべきなのか…!?)…どうやら、君の考える力はとんでもないようだね…」
オールマイトはそう言うと、急に体中から煙を発した。
…数秒後そこにいたのは、ガリガリの成人男性だった。
「…今の私は、本来この姿なんだ。」
「…ああ…なるほ……え?…えぇーーーーーーーーっ!?」
俺の想定を超えた弱った姿に、俺は思わず叫んだ。
…その後、俺はオールマイトがこの姿になったいきさつを知った。
かつての強敵ヴィランとの戦闘、それによる内蔵の摘出。そして、それによって起きたオールマイトの弱体化。
…俺の想像を絶する事実に、俺は思わず謝罪したものの、オールマイト…この姿では八木俊典はこう言った。
「気にすることはない!ここの先生はみんな知っていること、君のような成熟した少年になら伝えても問題はないさ!」
…発言の間で、吐血が多かったのは少々心配ではあった。
俺は今日はそのまま帰り、家に帰ってからはしばらく部屋でこのことを考えていた。
────だが出た結論は、俺には何もできない、ただそれだけだった。
望司くん、オールマイトの秘密を知っちゃうの巻。
正直、転生者の掲示板でバレるってのも想定したんですけど、流石にそれはなんかあれだな…と思ってこういう形にさせていただきました。ちなみに、彼が知ったのはオールマイトが衰えているということだけで、ワン・フォー・オールのことについてはかけらも知りません。
Count the medals!
今望司が使えるメダルは!
タカ
ライオン
トラ
チーター
クワガタ
カマキリ
バッタ
サイ
ゴリラ
ゾウ
シャチ
ウナギ
タコ