Area テレビ局
取り残された折紙と美紀恵……スターライトはボイスドーパントとネイと戦っていたのであった
「っ!」
「はっ……!」
ミサイルがうち終わったテレビ局内部はいろいろボロボロであり、相手はNeverとドーパント……対してこちらは、仮面ライダーと負傷したAST隊員一人……かなり厳しい
「……折紙さん、Wの正体を知っていたんですね」
「そう……幻滅した?」
「いえ……折紙さんの心を彼処まで動かす彼が羨ましいです」
「早く士道の声を取り戻して追いかけないと……いやな予感がする……」
すると、ボイスドーパントのレーザーと、ネイのミサイルが二人を追尾する
スターライトは疑似メモリを差し込ませる
Milky Way
シューティングスターで天の川を思い浮かべるような星屑の軌跡を描き始めるとその星屑が空中にとどまり、ミサイルが当たったときに星屑が一つ一つ破壊される
「はぁっ!」
スターライトマグナムが星屑の弾道を描きその軌跡そのものが武器となりドーパントに直撃させる
「ハウリングボイス!」
「あわわわ……」
スターライトマグナムはドーパントのハウリングにより星屑の軌跡は消えていってしまう
「なら!」
すると、かなり速いスピードを出してドーパントの懐へと潜り込む
「たあ!」
「っこしゃくな……!デストロイ・レクイエム!」
ボイスドーパントは、言霊と呼ばれる幽霊を召喚させる そこにはたくさんの幽霊がいてその一人一人は違う顔をしていた
そこには、十香や士道の分の幽霊みたいなものも紛れていた
「皆の声を……許しません!」
シューティングスターを再び構え、言霊の中へと突入すると、言霊はそれぞれがスターライトへと襲いかかる
「ぐっ……!」
言霊は亡霊のようにスターライトの体をまとわりつき、スターライトの動きを止めようとする
「邪魔ああああ!」
スターライトが払い除けようとすると、言霊は大爆発を次々と起こす
「っ!これは……キャッ!」
ドカン!ドカン!
爆発に巻き込まれてしまう彼女は爆風の中に閉じ込められる
「言霊は、生きた爆弾なのさ……吹っ飛びなさい!」
ドカーーーーン!
爆風に巻き込まれていつの間にか火の海の中になったテレビ局
「……っ!ミケ!」
「……ちょっと!やるなら外でやりなさいよ!」
爆風はもちろん、戦闘中の二人にも巻き込んでしまうが、ドーパントは何も気にしない顔をしていた
折紙は、助けに行こうとしていたが、CRユニットの過剰使用により体がいうことをきかなくなってきてしまっている
「……どうしたの?ポンコツユニットで暴れるんじゃなかったの?」
「っ……」
折紙は、圧倒的な装備と死まで乗り越えた不死身の戦士相手ではどうにもならず、膝をつくと、炎の奥からスターライトが戻ってくるまだ、動ける様子であるようだ
「まだ……です!私の取り柄は……根性だけですから!」
「何!?」
ボイスドーパントの最大火力の技をなんとか耐えしのいでしまったのである
「……今度はこっちの番です!」
スターライトは、腰のマキシマムスロットに、ソニックスターメモリを差し込ませ、ボタンを押す
Sonic Star MAXIMUM DRIVE
「ソニックスター・ライトニングクラッシュ……!」
足に、星屑のような輝きをより鮮やかに輝かせたその瞬間に彼女自身が光のスピードになる
「っ!?くそっ!」
ドーパントは、言霊を沢山発射させるが言霊は、光よりもさすがに速くなれず、捕まえることができなかった
「たあああああああ!」
光のスピードとなった彼女はそのスピードでドーパントを蹴りぬくと彼女が通った道は星屑の軌跡が描かれていた
「……星屑のように華やかに消えなさい!」
「ぐ!?うあああああああ!」
ドカーーーーン!
パキン
「ぐはっ……ああっ……」
そこには、メモリブレイクをされ、傷ついて倒れてしまったマネージャーがいた
「ぐ……わ、私は……今まで何を……?」
なんと、マネージャーすら操られていたようであり、その証拠に頭に付けられていた機械のようなものが壊れてなくなった
……これで、2対1となった……残りはネイだけである
すると、ネイの体に異変が起き始める……体の皮膚がかすかだが変な感じに動いたのだ
「っ……しまった……酵素切れか……早いわね……脳細胞を活性化しているからかしら」
ネイの前にはほぼ戦闘不能状態の折紙が目の前に倒れていた……お互いが頃合いだったようだ
ネイは……恐らくリアライザの転送装置を使って緑色の液体が入った銃を首筋にブスリと差し込むと体内に注入した
「……そろそろストックがないかしら……一旦本部戻らないと……悪いわね、ゲームは預けさせてもらうわ」
そう言ったネイはバットドーパントが割った窓を通って外へと逃げていってしまった……スターライトは、倒れていた折紙とマネージャーを背負ってその場を去ろうとした
「…………士道さん、フィリップさん、あとは任せましたっ……先輩」
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Area フラクシナス
「あ……う……え……こ、声が戻ったぞ!」
ボイスドーパントの撃破により、全員の声が元に戻っていったようだ
琴里は少し、申し訳ないような顔をして十香に謝る
「ごめんなさい………私としたことが、洗脳にかかってしまったわ………それに加えて貴女や士道達を危険にさらしてしまって……」
純粋に謝る司令バージョンの琴里という珍しい光景をクルーは目にしていた
「いや……いいのだ琴里、そんなに謝るな…私だって感謝しているぞ?」
「……えっ?」
「だって、シドーと沢山の未知の経験が出来たのだ、これ以上幸せなものは私にはない……それに、謝る相手は少し違うのではないか?」
十香は、気絶しているフィリップを近くの椅子に寝かせるとモニターのほうへと目を向いた
そこには、バットドーパントが美九を人質にして廃工場の中に入ったところを追いかけるWだった
「そうね………彼女や士道とフィリップにも謝らないと……」
琴里は、腕組みをしつつモニターのWを目で追いかける
ただ、十香はなぜかあの映像を見てそわそわしていた
「なあ……琴里、私はあの三人以外に別の気配がしなくてならないのだ……」
「別の気配?どういうこと?」
琴里は、チュッパチャップスを舐めつつ、十香の発言に耳を傾ける
「こうなんか……母親?というわけでもないのだが……近くて……それで遠いような何かなのだ」
「近くて遠い?さっぱり分からないわね……でも、この空気、私も何処かで感じたことがあるわ………確かに懐かしい感じ……」
……ザザッ
「!?」
一瞬、琴里の目の前のモニターに「何か」が通りすぎて行ったような気がした
その姿はモザイクのような体ではあったが、モザイク処理をしたとしても
「赤いモザイク……気のせいかしら」
赤いモザイクになることが出来るものが近くになかったのである
これは、何かとんでもないことが起きようとしている前兆なのだろうか
それを感じた琴里は少し身震いをしてしまった
「ん?どうしたのだ?寒いのか?」
十香はやはり同じ元精霊と言えど、自分が感じるような寒気と懐かしさの板挟みの状況ではないということがわかると、再び目をモニターに向けた
「いえ……なんでもないわ」
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Area 廃工場
「えっ……あ……うっし、声が戻った!」
[どうやら、美紀恵さんがメモリブレイクをしてくれたようだね]
……自分の声を取り戻した士道は、ハードボイルダーでドーパントを追った先は廃工場だった
「…………!」
それでも、美九の声はドーパントのものではないので声を未だに失っているが、それどころじゃないようだ
「美九!大丈夫か!」
「…………」
(不味い……彼女に言葉が通じてない……このままだと精神崩壊してしまう!)
「どうすれば元に戻る!」
[今、考え中だ!っ士道!前!]
バットドーパントは、蝙蝠を発射させ、蝙蝠が周りのコンピューターに侵入し、幽霊のように機械を勝手に操り始める
「にゅふふふふ……こーなったら、とことん精神を崩壊させてマネージャー並の洗脳をするしかないね………何年も……いや、一生奴隷にしてやる!!にゅふふふふ……どうやって壊しちゃおうかな〜」
バットドーパントは、そのまま廃工場の更なる奥のエリア……地下へと進んでいった
周りには足止めのつもりなのだろうか、Wの周りには無人のCRユニットがテリトリーを展開させ、Wの動きを固める
「っ!」
Cyclone Metal
ジョーカーからメタルメモリに変えたWはその自立した機械の作ったテリトリーを破壊しはじめる
「これは……よくみてなかったが………CRユニットの生産工場かよ!」
亡霊のように襲いかかる透明人間が起動しているようなCRユニットがミサイルやレーザーを放ってくる
[……どうやら、國男はこの場所で僕達を始末しよう考えだ]
「くそっ………精神崩壊だと……冗談じゃねぇ!依頼人は守んなきゃ……おやっさんに顔出しできないだろう!!」
ボディサイドの士道は、フェアリーメモリ、カマエルを取り出す
サイクロンメモリを引き抜き、フェアリーメモリを入れようとするとフィリップのソウルサイドに止められる
[よしたまえ、士道!今は、一般人の前だ、いくらドーパントでも精霊の存在を知られてしまう!しかも……そのメモリは、ASTが嗅ぎ付けてくる可能性があるんだ!]
「うるさい!このまま……近づけないで依頼人を廃人にするつもりか!」
あの目はもう手遅れ一歩手前の状態だ……あれで國男が何かしら手を出したら、本当に彼女は生きる希望を無くしてしまう
「国の機密は関係ない……っ!
俺は自分からおやっさんの教えを破んなら……今ここで死んでやる!」
襲いかかるCRユニットをメタルシャフトをグルグル回して、風の力で小さな竜巻を作りあげると誰にも近寄れなくなる
士道の信念は、硬くフィリップでもお手上げになってしまった
[……僕は、知らないぞ……どうなっても]
「上等!」
サイクロンメモリを引き抜き、フェアリーメモリを入れると、霊圧が周りのユニットを吹き飛ばす
Kamael Metal
カマエルメタルは、メタルシャフトの両端に鎌のような物を取り付けてデスサイズ状にする
「ぶっ壊れろ機械風情が!」
Wはデスサイズを振り回し、炎の壁を作り上げると近づいてきたCRユニットを金属ごと溶かしていく
[バットは、この奥だ……急ごう]
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Area 廃工場地下実験施設
「……ここは……」
[CRユニットの実験施設のようだね……まだ新しい……]
おそらく閉鎖されたのはつい最近……少なくとも半年は経っていない実験施設であり、作りかけのCRユニットが転がっている
「でゅふふふふ………ようこそ私の実験施設へ……」
「……」
上を見上げると、バットドーパントとそのとなりに美九が壁に縛り付けられていた
目は明かりを灯しておらず、全てに絶望しかける目だった
「てめえ!美九をかえしやがれ!」
「ヤダね……僕はこれから、最後の手段として、キャワイイ女の子をこの巨大CRユニット……「ヴァンパイア」で隔離させて僕ちんの奴隷にするもんね」
グィィィン……
後ろには巨大な吸血鬼のような姿をしたロボットがそびえたっており、その中央にCRユニットとして操縦できる場所が空いていた
「でゅふふふふ……DEMに依頼して
この工場に建てられたのはいいんだけど……半年前にテロリストに襲われちゃったらしくてね……
社長さんに抗議の電話したら、当時の責任者のネイちゃんが秘密裏に開発を再開させていたのさ」
巨大な機械の吸血鬼をスリスリと頬を撫でて気持ち悪い動きをするバットドーパント
[……馬鹿な……!バットメモリはそこまで巨大な機械を操れるはずがない!]
フィリップが、バットメモリの機械操作の許容範囲をすでに越えていることを指摘すると、バットドーパントは今まで一番のニヤケ顔でこちらを向けてある機械を取り出す[!!あれは……ガイアメモリ強化アダプター!?]
バットドーパントが見せたのは、恐らくメモリにつけるとされる外部パーツだった
「でゅふふふふ……ミュージアムとDEMが組んでいてよかったよ……格安でこれも手に入った……予定がちょっと狂ったけど、これで天宮のキャワイイ女の子が皆、僕ちんのものさ!」
バットドーパントは、強化アダプターを一度吐き出したガイアメモリに差し込む
Bat Up grade
すると、バットドーパントの背中から、ヴァンパイアの翼が開き、牙がとても長くなる
「にゅふふふふ!!最高だよ!これ、これ!今まで最高のシナリオだ!……手始めに君を殺して……「美九たん」を僕のものにする!さあ、起動せよ!ヴァンパイア!」
キュイーン…………ゴゴゴゴゴ
ヴァンパイアの目が光り、中央にバットドーパントが搭乗し巨大CRユニットはゆっくりとWのほうへと向かう
「にゅふふふふ……アイレンズレーザー発射!」
ピィン……ギュゴォォォ!
「何だあの極太レーザーは!?」
[避けるんだ!士道!あれに当たったらイフリートも持たない!]
Wは直ぐ様レーザーを避けたが、そのレーザーは研究所の研究器具やCRユニットを直ぐ様灰にし、頑丈な床が地面が現れるくらい深く抉られた
つまり、一瞬で火の海とかすのだ
「くそっ……炎が邪魔で美九が見えない……!」
[急がないと、ここは地下施設……換気も殆ど機能しないだろう……つまり酸素濃度が下がり、一酸化炭素が増え始めている]
「馬鹿っ!解説してる場合か!美九!美九ぅぅ!」
ウゥーーー……!
そこに空間震警報が唐突に鳴り響く
そして、スタッグフォンが鳴り響くと相手は琴里だった……恐らく、また精霊が出ただのうるさいことを発するのだろうか
ぶっきらぼうに琴里に怒鳴り付ける
「うるさいな!精霊どころじゃねーんだよ!」
その返答をしたときは、何故か、ヴァンパイアの動きが止まっていた
[違うの士道!落ち着いて聞いて……]
「えぇ!?な……なんだ?美九たんが輝いてる……?」
Wが見た先に、炎に映る綺麗な青い光が出ていたのだった
[霊力反応が……誘宵美九に反応しているの…………]
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「…………」
(あはは……そろそろ、終わりですかね……私……)
美九は炎の中で鎖に縛られていてかなり危険な状態だ……服もボロボロになり、自分の体もやけ始めるのも時間の問題だ
……遠くに誰かが自分の声を呼んだ気がしている……本物の士道なのか、それとも死に際の走馬灯なのか、どうでもよかった
そこに、また頭が響くような声が聞こえる
炎に紛れて赤いノイズみたいな姿をした何かがじっと自分を見ている
【君の名前、呼んでる人がいるよ?どうしていかないの?】
(……私はこの呪縛から解放されない……私は罪人なのだから)
【どうして、そう思うのかな?】
(……私はアイドルになるためにあらゆる我儘を両親にしてしまいました……親は私の意見に反対したけど、私はそれを否定して家を出ていきました)
【……】
美九は、死神だと勘違いしているためなのか、赤いノイズみたいなものに自分の罪を数えはじめる
(自分から入った棘の道なのに……私はその試練を拒絶して全てを失いました……)
【……】
赤いノイズは、黙りながらその懺悔の言葉を心を読み取るように聞く
(今度はあの探偵さんまで消えちゃう……自分の悪評判を無視してまで依頼に忠実になってくれたのに……
私はその手を伸ばさなかった)
赤いノイズは、未だにヴァンパイアのCRユニットを相手にボロボロになったWが逃げながら、あまり効いてない攻撃を仕掛けている
【そう……それが……君の罪か……】
(……懺悔はもう終わりました……地獄に連れていってください)
赤いノイズは、腹を少し抱えて笑ったように見える顔をする
【くくくっ……あのねぇ……私は地獄の案内人じゃないんだけど……そうだね……選択肢を上げよう】
(……)
【この死の運命に抗い、罪を償うために歌い続けるか……そのまま死を受け入れるか】
美九には選択の時間が殆どなかった……すぐそこに炎が迫り、じわりじわりと美九の服を焼いているのである
美九の頭に思い浮かぶのはファン……違う、歌……違う……マネージャー……断じて違う……
彼女に浮かんだのは、フィリップ、十香、そして士道の顔だった
(私は生きたい……!絶望していても、唯一の「声」を無くしてもずっと、私に手を差し伸ばしてくれた、あの探偵さん達に……償うまで、まだ、死ねない……!)
赤いノイズが握られたのは青くてとても綺麗な宝石のような結晶だった……その結晶に美九は吸い込まれそうな輝きをなしていた
【……さあ、開演だ!君の声を大切な人達のために歌って!】
(……!)
バチ……バチバチバチ
その結晶は電気を帯びつつも自然に美九の体の中へと溶け込むと服装がボロボロになった服からステージ衣装に似たきらびやかなものへと変わった
ウゥーーー……!
外では空間震警報がなりはじめる……それは、この炎の牢獄から脱出するため……そして……
「私の懺悔の歌を士道さんに聴いてもらうため……!」
美九はすでに綺麗な声をいつのまにか取り戻していたことに気づいていなかった
……そしてあの赤いノイズのような姿をした「何か」も消えていたのだった
どうでしたでしょうか……美九の覚醒、バットのアップグレード……次回はASTも紛れて戦いはさらに混沌へと向かいます……1話で……終わるのかなぁ……