デート・ア・ライブ ダブル・ボイルダー   作:天音/IA

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お待たせしました……次回の投稿は、別の小説の影響により遅れる可能性があります。外伝も書かないと……むぅ……本編と外伝……どっちにすべきか


NとYの出会い/ほんの少しの勇気

Area ???

 

『っ……ここは……』

 

四糸乃が切り離されていても未だに変身が戻らない、ザドキエル……よしのんは、気がつくと巨大な試験管の中にいた

 

元々は、天使であるため別に呼吸をせずとも活動は可能である

 

「……お目覚めかしら?ハーミットの片割れ……ザドキエル」

 

よしのんが睨み付ける先には、たくさんのコンピューターを弄る研究員とよしのんに話しかけるリーダーのような女性がいた

 

『……』

 

よしのんは、黙りつつ睨み付けるとリーダーのような女性が話を続ける

 

「私は時崎冴子。あなたをここに連れてきたのは、他でもない、あなたに眠っている霊結晶の一部……願わくば全てをいただくこと」

 

『……っ!よしのんを殺すということかい!』

 

よしのんは身構えたが、いろいろな機械で拘束されているうえに、ザドキエルの入っている管の中には麻痺作用の薬があるのか、身動きができない

 

「ふふっ……ガイアメモリと霊結晶……あの二つは共鳴しあって、とても強力な作用が生まれるわ……例えほんの少しの欠片でもね……」

 

すると、冴子はとある試験管をよしのんにちらつかせる……それは僅かな欠片ではあるが、どこまでも黒い結晶のようなものが入っていた

 

『それは、反転結晶!?なんで君が持っているんだ!』

 

「これは、反転精霊が、大技を仮面ライダーによって阻止された時に残骸となった霊力が濃くなって再結晶化したものよ。

……それをドーパントに投与したら、凄まじい効果でね、残りカスがこれならばさぞかし「本物」は強いでしょうね……」

 

『っ……君、霊結晶がどれほど危険なのか知っているのかい!?』

 

「ええ、知ってるわ……でも、私達はDEMを越えなければいけないもの……そのためなら

……毒まで飲んでみせるわ……ま、どちらにせよ、ハーミットの顔が割れたわ。あなたの隣に女の子が来るのも時間の問題ね」

 

冴子が外に出ていくと、そこには、霧彦がいた。手に持っているのは今まで拉致した少女達のスキャナーデータである

 

「……姉さん、子供達のガイアメモリ適合指数の調査のレポートを持ってきたよ」

 

「ご苦労様。ごめんなさいね、貴方はセールスマンの役割があるのに」

 

「いや……いいんだ、それより聞きたいことがあるんだ……」

 

「何?」

 

霧彦は少し黙って考えてから言葉を選びながら話す

 

「……君は、「何」をやろうとしているんだい?」

 

「……霊結晶のサンプルをとりだそうとしているんだけど」

 

「……父さんが言っていたのはサンプルの摂取だ……君が試験管に持っているその反転結晶の残骸程度で十分なはずだ。

半分以上とらなくてもいいだろう!

画像越しで見たがまだ幼い少女じゃないか!それに、ここで精霊を殺したら、DEMに感づかれる!

あいつらを今、敵にまわしたら「あの計画」に大きな支障が出る!」

 

冴子は面倒だと考え、ため息を吐くと霧彦の前まで来て……

 

バシーン!

 

ビンタをした

 

「あんたは昔からそう!子供に物凄く甘すぎるのよ!

子供でもガイアメモリの立派な実験台だし、一般に精霊も幼い顔をした破壊兵器なのよ!?

…………いつか刺されるわよ、家族に」

 

レポートをガシッと強引に取り上げた冴子はそのままスタスタと研究所の奥へと向かっていった

 

すると、霧彦は冴子が叩いたときに落としたものを拾い上げる

 

「何処へ向かっているんだ…………姉さんは」

 

霧彦は、冴子が落としたものを周りにバレないように懐にしまうと、次の商売相手のことを考えながら研究所を去っていった

 

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Area フラクシナス隔離病棟

 

そこには、モニタリング用のコンピューター、何重張りをもした強化ガラスの中に病室があった

 

令音は手をかざし、目の網膜もカメラでスキャンするとピーっと音が鳴り、病室への扉を開ける

 

「シン、ここからは君一人だ……君なら大丈夫だろうが、危険だと感じたら外に出てくれ……

この中はあらゆる通信手段が効かない。まあ、君ならインカムやレンズなしでも問題ないと私は思っているのだがね」

 

「分かりました……ところで令音さん、備え付けのキッチンに食材はあります?」

 

「む、一応揃えているが……」

 

「なら問題ないです」

 

時計を見ると4時だ……正午近くに空間震が起きて、今までずっと眠っていたのなら、彼女は何も食べていないことに士道は気づく

病室の隣にはトイレや簡易キッチンなどといった簡易なものは見た感じ、入っているのだ

 

士道は令音に一礼すると、普通の態度で部屋の中へと入っていった

 

「よっ、大丈夫か?」

 

「ひっ……」

 

案の定、パートナーがいないからか、暗い顔をしている。それどころか、士道に怯えていたのだ

 

「すまねぇ……脅かすつもりはなかったんだが」

 

「……」

 

少しの沈黙が続いた後、士道はさらに話を続けた

 

「……さっきのこと、覚えてるか?」

 

コクりとうなずいた少女は、ポツリポツリと少しずつ話した

 

「……あの子と逃げてて…………怪物に襲われて…………よしのんが私のことを……かばって……ひっぐ……捕まっちゃった……うぇぇ……」

 

(恐らく、弓使いのドーパントだろう……だが、よしのんのパペット自体に霊力はない気がするんだが……だが、あれの正体が天使なのか……?あとで映像を見せてもらうか)

 

考えをやめた士道は、少女が泣いているのにハンカチで涙をふかせる

 

「……安心しな……お前の相棒は俺が必ず取り戻してやるからな」

 

少女が泣くのをやめる……多少、ひっくひっく言っているが泣き止んだだろう

 

「……本当……?」

 

恐る恐る、聞いた少女に対して士道は強く首を縦にふった……

 

「お前の名前を聞いてなかったな……俺の名前は分かるんだよな?」

 

少女は、ゆっくりと首を首肯すると口を開けた

 

「……四糸乃」

 

すると、四糸乃の腹の虫が鳴り出すと少し四糸乃の顔が赤くなる

 

「腹へったんだな?よし、簡単なもんでも作ってやるよ。なにがいい?」

 

「……何でも……いい……です」

 

「分かった……ちょっと待っててな」

 

士道は適当に冷蔵庫の中を漁る……適当なご飯ものにしようかと考えたが、ご飯を炊いていると時間が無駄であるため、丼物の考えはやめにした

かといって、ご飯がないと割りと選択肢も限られてしまう……食パンがあるからサンドイッチにすべきか考えたが、キッチンの棚にあるものを発見した

 

 

 

「薄力粉と強力粉……む……バニラエッセンスとベーキングパウダーがあれば……」

 

適当にキッチンの中を探すと、案の定、それらが発見する

 

「ある王女は言っていた……パンがなければケーキを食べればいいと」

 

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士道が作ったのは、ホットケーキである。大体15分程度で完成した……ついでだから細工をしてみることにした

 

ホットケーキは細長いものと丸いもので、三枚ほど焼き、兎のような形にする

 

そして、ハンドミキサーでホイップしたクリームを表面に塗っていき、細長い耳にあたる部分に苺のスライスをのせていく

 

そして、溶かしたチョコレートで片目の眼帯を作り、残りをチョコレートペンのような絞りだし機にすると、鼻と口を描いていく

最後に片目の部分を半分に切ったチェリーをのせると……よしのんパンケーキが完成する

 

フォークとナイフを持ち出し、よしのんパンケーキを四糸乃に持っていく

 

「……!」

 

よしのんパンケーキを見た四糸乃はかなりの完成度であることに驚いた

 

「ミックスから作り上げたパンケーキ……まあ、飾りはある程度させてもらったけどな」

 

ある程度、体の自由を取り戻してきた四糸乃は、ベッドのテーブルを使ってパンケーキを食べる

 

「……!」

 

すると、四糸乃はカッと目を開いた後、机をピシピシ叩き、士道に対して恥ずかしそうに親指をたてた

 

「……お、おう……普通のやつをもう一枚分焼けるが、どうする?」

 

「……(コクリ)」

 

よほど腹を空かしていたのだろうか……耳パーツ二つを一枚としてカウントしても三枚ほど平らげてしまった

 

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「いくつか聞きたいことがあるんだが……質問してもいいか?」

 

四糸乃は不思議そうに首を傾げてくる

 

「……よしのんっていうのは、俺はお前の相棒のようなもんだと思っていたが……お前にとってどのような存在だ?」

 

士道の質問に四糸乃は恐る恐る口を開いた

 

「よしのんは……確かに友達……です。そして、ヒーロー……です」

 

「ヒーロー……か、だからよしのんはお前のことを庇ったんだな」

 

四糸乃は、少し顔を下に向きながら頷いた

 

「よしのんは……私の、理想……憧れの自分……です。私みたいに……弱くなくて、うじうじしない……強くて……かっこいい……」

 

「理想の自分か……」

 

士道は、キッチンからココアを持ってきて四糸乃の机に置く

 

「……俺も昔はお前みたいにウジウジしてて、カッコ悪い餓鬼だった」

 

よしのんは、少し目を開いて驚いたような顔をする

 

「そんな……こと、ない……です。士道さんも……弱くなかった……ううん……強かった」

 

ココアを少しずつすすっていると、士道は遠い目をしていた

 

「……俺も、俺にとってよしのんみたいなヒーローで、格好いい憧れの人がいた……」

 

「……」

 

四糸乃は少し黙って士道の話を聞きながらココアを飲み、士道は続けた

 

「……でも、俺はおやっ……憧れの人がいなくなって初めて分かった。

 

憧れの人には一生なれやしないんだと」

 

「?……どうして………ですか?」

 

……四糸乃が興味深く聞き返してくるのを士道は待っていたかのように続ける

 

「……憧れは持たないほうがいい……自分の個性を伸ばして自分だけのモノを築き上げるもんなんだってさ」

 

「……」

 

「……俺は、お前の性格、悪くないと思うぜ?むしろ、好みだ」

 

そのような士道の台詞に恥ずかしさにボンと顔を赤くして恐る恐る

 

「……どうして……ですか?」

 

「映像見て素直に思ったことさ。単純にさ、お前は優しいからな……誰も傷をつけたくないからよしのんに任せてるんだろ?

お前の性格からしてASTと殴り会うのは考えられないしな……そういう性格は、必要だからな」

 

四糸乃は顔を赤くして下を向けると士道は不安になって四糸乃に話しかける

 

「どうした?」

 

四糸乃は、さらに赤くなり、フードをたぐり、顔を隠してしまう

 

「……そ、そんなこと言われた……初めて……から……」

 

士道は少し、苦笑して四糸乃の頭を少し優しく撫でる

 

「……お前の性格をケチ言うやつなんか殆んどいねぇよ……

ほんの少し、手を伸ばす勇気が足りないだけだ。

お前を大切に思って手を伸ばそうとしてるやつは俺やよしのんだけじゃない。

少なくともそこにいる……」

 

士道がチラリと見ると、なのはとフィリップの姿があった

 

「すまない、士道。この子が行きたいって言うこと聞かなくて……」

 

「かまいやしないさ。なのは、話せよ」

 

「……士道さん、ありがとうございますなの」

 

すると、なのはは四糸乃の前へと歩いてきた

四糸乃は普段はビクリとするだろうが、先ほどの士道の言葉……「ほんの少しの勇気」を出してみることにしたのだ

 

「……私、天宮第一小学校四年一組、高町なのはなの。貴女の……本当の名前が知りたいの」

 

四糸乃は、恐る恐るたどたどしく口を少し開いた

 

「四糸乃……です……」

 

なのはは、それを聞いたときに顔が明るくなった気がした

 

「私、フィリップさんからいろんなことを聞きました。

貴女が空間震を勝手に起こしちゃう理由で、兵隊さんに狙われていること。

士道さん達がそれを止めようとしていること。

……私に出来ることは少ないかもしれないけど……

私は……四糸乃ちゃんの力になってあげたい!」

 

「っ!!」

 

四糸乃は、人々の殆んどは自分に危害を加えないことを知っていた

ただ、本当に「仲間」だと思う人間はよしのん以外

……いや、誰もいなかったのだから、無意識に、よしのんが作られたのかもしれない

 

「まずは……四糸乃ちゃんと友達になりたいの……駄目かな?」

 

なのはのその言葉に涙を流して四糸乃はコクコクと頷き、答えた……

 

「よ……しく……お……がい……ます」

 

よろしくお願いしますといっているのが、涙と鼻水であまり聞き取れなかったが、士道は四糸乃にティッシュで鼻をかませ、ハンカチで涙をふくと、再び頭を撫でた

「よくできたな………四糸乃。

大丈夫だ。よしのんも連れ戻してやるし、仲間のいない孤独からも解放してやる……よしのん……いや、ヒーローの代役になってやる」

 

「……あ……がとう……ざいま……す」

 

泣きつかれてしまったのか、そのまますうすうと眠りについてしまった

それを見届けた一同は一旦部屋から出ることにした

通路で、士道は少し気がかりなことをフィリップに尋ねた

 

「そういえば、フィリップ、ザドキエルのことは調べたのか?」

 

「ああ。映像によると、よしのん……この場合は天使としたほうがいいのか……

ザドキエルと四糸乃が別れたことを地球の本棚で調べた結果、興味深いことが判明したのさ」

 

「天使と本体の分離!?んなことできるのかよ」

 

フィリップは、メモをした分厚い本をさらに読み進めていく

 

「よしのんは、薄々君も気付いているだろうけど、あれの正体は四糸乃の第二人格なんだ……

恐らく、天使のほうに意識を飛ばして操っている最中に、捕まった影響なのか、人格が未だに天使の中に入っているという状況なんだ。

……つまり、力の殆んどがよしのんに渡り、四糸乃は封印状態の十香や美九のような状態なんだ……」

 

「……なるほどな……だから、俺にも感じる精霊特有の威圧がないのか……ん?じゃあ、ロストはしないことになるのか?」

 

「ああ。フラクシナスにいれば、四糸乃は安全だが……或守曰く、他の精霊のデータによると、

二人に別れてしまった場合、どちらかが時間経過をすると消えてしまうという説があるらしい……

四糸乃の残り霊力はあまり多くない……少なくとも1週間以内によしのんを戻さないと大変なことになる」

 

士道は苦虫を噛んでしまったような顔をして、頭を手で支える

 

「タイムリミット付きか……フィリップ、すぐにでも動こう。

……時間が惜しい。フィリップは、フラクシナスでよしのんの居場所を調べてくれ。

俺は情報網を使って雪男がどこに潜伏してんのか調べる」

 

「大丈夫かい?イフリートの治癒能力があると言えど……君はまだ……」

 

すると、通路で十香、美九と会う……先ほどの話が聞こえていたのだろうか……士道が外に出ることに反対する

 

「駄目ですよ、だーりん!まだ安静にしなきゃ!」

 

「シドー……」

 

二人の反対を押しきって士道は転送装置のほうへと向かう

 

「こうも言ってる間によしのんだけじゃねぇ、他の餓鬼どももいつ処分されるか分からねぇ今、俺が……いや、俺達が動かなきゃいけねぇんだよ……!」

 

「だーりん……」

 

「ならば、私が手伝うぞ!シドー!これならば問題あるまい!」

 

士道は、帽子を被り、十香の肩を叩く……ついてこいという意味なのか……

 

今回はたくさんの子供達の命が関わっているのか、さすがに士道も余裕がないのを二人は悟る……

ここまで、焦っている士道を見たことは殆んどないからだ

 

 

「……士道、何かあったら連絡するよ」

 

「……そうしてくれ、いくぞ、十香」

 

「うむ!」

 

士道と十香は転送装置のほうへと走っていった

対して、フィリップも美九と共に情報収集するためにフラクシナスのブリッジへと向かっていったのだ




NGシーン

士道「……飯も炊くのも時間がかかるしなぁ……」

???「何を言っているんだ!君は原作で俺を作るんじゃなかったのか!?」

チキン、エッグ、オヤコドーン

士道 「おまっ!?いつから出てきやがったんだ!……だが、ちょうどいい!お前の頭を頂いていく!」

ジョーカー

数分後

四糸乃 「な、何か…………あった……ですか?」

士道 「お待たせ、親子丼だ」

四糸乃 (それにしてみれば少し騒がしかった気が……まぁ、いっか)

この後、四糸乃とスタッフが美味しく頂きました
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