デート・ア・ライブ ダブル・ボイルダー   作:天音/IA

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十香デッドエンド編
Fとの出会い/ただ一人の皇女(改稿)


Area 地球の本棚

 

フィリップは、地球の本棚で気になったことを調べていた ちなみに、チュッパチャップスのことは、先程調べ終わっているのだが今度は至って真面目なことを調べているのである

 

「おかしい………メモリ・ブレイクしたメモリの色が色あせている……」

 

それは、昨晩、士道が気になってついでに拾っていたティーレックスメモリだ。袋に丁寧につめてある、そのメモリはTというイニシャルと外見に塗装がしているはずなのだがその塗装は色あせてしまっていたのである

 

「例え、メモリブレイクされたとしてもここまで色が「白く」なることはない………記憶が確かならあのメモリの色は白ではなかった。むむ………実に興味深い」

 

フィリップは、夢中になり本棚を操作し、キーワードを絞り本棚を選んでいる最中のことだった

 

カタッ

 

フィリップは、何かの物音が聞こえることに疑問を持つ。本来は、ここには自分以外入れないはずだ

 

「……?物音……?おかしい…僕はそんな音を出した覚えは………!?」

 

 

フィリップは目を開いた。地球の本棚にまさか人がいるとは思ってなかったのだ

そこには、アッシュブロンドの髪に青い瞳をしている、白い服を着た少女が本に手を伸ばし、背伸びをしていたが………どうやら本棚の高い位置にあるらしいが取れないらしい

 

「…………!」

 

少女は、フィリップがこちらを見ているのを気にせずに一生懸命、本を取ろうとしていた

フィリップはその指先を追った先の本を見つめると、少女の側に近寄り、その本をとりだし、本をパラパラと見つめた

 

 

「Love……「愛」か……」

 

「…………」

 

本を閉じると無言でプレッシャーを与えてくる少女に、フィリップはその本を渡す

 

「…………ありがとうございます」

 

その少女は、嬉しそうにこちらを見つめると小さな手で愛の本を受けとるとそれを両手で持ち、フィリップにお辞儀をする

その姿に、フィリップは見覚えがなぜかあった……しかし、思い出せない

考えている最中にその少女は地球の本棚の向こう側へと走っていってしまう

 

「まちたまえ!?」

 

走り去っていく彼女を引き留めるためにフィリップは声をかけるが、その少女らしき姿は地球の本棚の奥のほうに行ってしまい引き留めることはできなかった

逃げられてしまったフィリップは、少女が気になりすぎて、調べ物をするやる気をなくしてしまう。地球の本棚は膨大なデータ量なため広さも少なくとも国一つ分の領域はあるのだからフィリップにも分からないものはたくさんあるのである

 

「地球の本棚にアクセスできる少女か。彼女は一体………そして、なぜだろう………なぜ僕はあの子を見てここまで、「心」が安らいで……」

 

考えるべき材料が足りないと判断したフィリップは諦めてしまう

 

「……僕も疲れてるのかな。そろそろ寝ないと」

 

フィリップは、そう呟き地球の本棚からのアクセスを遮断させ、現実に戻るとそのまま士道の近くのソファーで倒れる様に眠ってしまった

 

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Area 探偵事務所 Side 士道

 

「ぐふっ!?」

 

「グフだって!陸戦型だ!」

 

寝起きは最悪である 妹が事務所の椅子……いいや、俺の上で情熱的にサンバリズムを刻んでいたのだ

 

4月10日……朝

 

昨日の夜、天宮スケール社長殺人未遂事件、及び重要取締役殺人事件のレポートを書き終えたのが大体午前3時……おまけにWとしての戦闘の疲れが溜まっていたのか、7時になっても目が覚めず、朝飯が作れない琴里が我慢できずに事務所まで来てしまったのだ

 

「早く、朝ごはん食べたいのだ!今日、お兄ちゃんも始業式でしょ!?」

 

「……ったく…中学のおなごなんだから朝飯のトーストぐらい焼けるようになれよ…」

 

士道は、基本的に仕事の後はそのまま事務所で一夜を過ごすことが多いため、制服、着替えの半分はここにおいており、琴里が留学しているときは、二週間ぐらい面倒ゆえに帰ってこなかったときもある

 

「ふぁあ……朝から君は騒々しいな…君達兄弟は」

 

フィリップが、少し遅れて眠たい眼を擦りながらガレージシェルターの中からでてくる

 

「……せっかくだから、事務所で飯にするか…確か、フィリップが漬け込みまくったベーコンが冷蔵庫にあるから、それと目玉焼きとトーストでいいか」

 

「おー!フィリップ君の手作りベーコン!楽しみ!」

 

「士道、あのベーコンはもう少し漬けたほうが………」

 

「馬鹿いえ…1ヶ月も漬け込んだら十分だ……それをしてこの前のハムが無駄になったことを忘れたのかよ?」

 

士道は、熟成させたベーコンの周りについている葉っぱや塩やスパイスを水で洗い落とし、三枚ほどスライスし、フライパンに投入する

慣れた手つきで料理を作り終えてフィリップ、琴里、そして自分の皿に配膳し、琴里には牛乳、自分とフィリップにはコーヒーを淹れる

 

「昨夜未明、天宮市近郊に起きた空間震……」

 

「はぁ………あんときは参ったよ…避難できる場所があるっていいよな………」

 

そうして俺は、昨日のことをざらっと思い出すと、ふと自分のポケットからガサガサと探る

 

「琴里、宵待 月乃っていうアイドル知っているか?」

 

「うん、確か天宮のトップアイドルでかのABK48とまともに競争できている人でしょ?」

 

 

「実は、昨日の事件のときたまたま会ってな、調査の邪魔をしたお詫びにサイン貰ったんだ」

 

そういった俺は、昨日貰った彼女のブロマイドカードをフィリップと琴里に見せる

 

「……おぉ…なんか、輝かしく見える気がする……!」

 

「実に興味深いね……そもそも草食系で鳥みたいな士道は、その機会は滅多にないから大切にしたまえ」

 

「さらっと、罵倒したな!?」

 

俺は、図星を隠すため、手作りベーコンから出てくる脂身とカリカリ具合を楽しみ、トーストを頬張った

 

「そういえば…琴里も始業式だよな?なら、昼には帰るってことか………昼はどうする?」

 

琴里は、少し頭のリボンをピコピコ揺らし考えて、背筋をシャキっと伸ばす

 

「デラックスキッズプレート!」

 

近所のファミレスが出しているメニューだったー……そもそも琴里は中学生だから小学生以下しか頼めないものが平気で食べられるのだろうか

世間一般から見ても、琴里はまだまだ子供だなと心の中でつぶやく

 

「当店ではご用意できかねます」

 

「えぇー」

 

「仕方ないな…せっかく報酬たんまり貰ったからな、数百円の出費は大したことない……フィリップもいくか?」

 

「ふむ………僕も行くよ、お昼時に連絡してくれるかい?」

 

「了解」

 

「琴里は、ファミレスで待ち合わせな」

 

「おー!絶対にだぞ!地震が起きても火事が起きても空間震が起きても、テロリストに占拠されても絶対だぞ!」

 

 

たかだか数百円のお子様ランチが贅沢かどうかは知らないが、興奮して手を振っている琴里の笑顔が眩しく見える

 

「じゃあ、行ってくる、フィリップ」

 

「ああ、いってらっしゃい」

 

「いってきまーす!」

 

琴里と俺は、フィリップに挨拶をした後、事務所から直接学校に向かった。フィリップはそれを見届けた後に一人、指を顎にのせて、ふむとつぶやいた

 

「昨日のことといい……あの本棚にいた少女といい、少し胸騒ぎがする…気のせいだといいんだが」

 

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Area 学校

 

「二年四組か……」

 

俺は、クラス表を適当に確認すると教室に向かう

30年前の空間震が起きた後、東京南部から神奈川県…つまりは更地になった場所は

最新技術のテスト都市として再開発されていた。まぁ、再開発といっても5年前にまた再開発を起こしているのだが、それはのちに話すとしよう

 

俺が通う都立来禅高校はその例の一つで、地下シェルターていい、最新設備といい、

文句なしの高校だ

ただ、その高校は俺が入るには勿体ない場所らしく、特待生の奨学金も貰えた

俺は、中1の時点で高校過程を終わらせた、ただ大学のことは、趣味で興味深いものを本屋から買っている程度だ

 

俺が探偵という職業を始めたのは中1の冬時だ

俺は、たまたま出くわした殺人事件をなんと、テープの向こう側から見た証拠だけで解いてしまったのが始まりだ

 

当時は警察や親を大変驚かされ、中2のころにはよく事件に関わり、次々と難しい事件を解いていた

そして、中3……たまたま事件で一緒になったのは探偵であり、俺の師匠になった男、鳴海荘吉だ

 

俺は、その事件を通して師匠…おやっさんを見て、俺自身に何かが足りないと感じた

事件解決後、俺はおやっさんに弟子にしてくれるように頼んでみたところ……

 

「……俺はお前みたいな「探偵気取り」でも容赦しない……俺がお前を「探偵」にしてやる……うちに来い、うちには週末に顔を出してくる義娘以外に誰もいないからな」

 

……俺は2年にかけておやっさんに探偵の極意を学んだ 俺もおやっさんみたいに帽子を被りたかったが、おやっさんは最後まで被ることを認めてくれなかった…

だけど、「あの夜」……別れ際におやっさんは都市伝説の「仮面ライダー」に変身し俺に帽子を被せてくれた…ということは、俺のことを認めてくれたのだろうか……未だに分からない

 

 

まあ、俺の過去話はまたの機会にしよう

 

二年四組の教室に入るとまず、二人の女子が反応してこちらにスタスタとやってくる

 

「えっ!?マジ!?シンちゃんこのクラスなの!?やったね!!」

 

「ちょっと、エリザベス、興奮しすぎでしょ!?」

 

「クイーンにエリザベスじゃないか!お前らもこのクラスか」

 

子供っぽくキラキラがたくさんついている現代でいえる「ギャル」がエリザベス

そして、ギャルではあるが、比較的エリザベスよりも大人びているのがクイーンだ

 

彼女達は、中学生からの腐れ縁であり当時から校内はおろか、別の高校生のいわゆる「学生事情」に詳しいある意味天才の二人組だ

 

俺が探偵であらゆる知識を持つ反面、ある意味大人より拗れている学生関係を知っている俺が頼りにしている情報屋の一つだ

彼女らの発行する来禅新聞の人気コーナーを担当しており、二人の人気は半年ほどで、凄まじいまでにあがっている。

ちなみに、情報屋としてはしょっちゅう会っているが、クラスメイトとして会うのは2年ぶりだ

 

「ごっめ〜ん、シンちゃん、他の女子に呼ばれちゃった、またね!」

 

「今年一年、よろしくね!」

 

「ああ」

 

俺は、自分の席を発見すると席に深く座る……いけない、寝不足で物凄く眠い…時間まで寝ていようかな…と思ったが、俺の目の前に綺麗な人形のような白髪の少女が立っていた

 

「士道……」

 

「ああ……折紙か」

 

鳶一折紙……五年前の天宮大火災、(さっき言っていた二回目の再開発の理由となった事件なんだが)の時、両親がとある事情で殺されてしまい、その後におやっさんに拾われた義娘だ。おやっさんが生きていたころは週末によく事務所に遊びに来ていた

今は、とある組織の指定のアパートに入って一人暮らしをしている

 

彼女は、「あの夜」に一緒にいた俺の正体を知る数少ない人間の一人だ

 

「久しぶりだな、元気だったか?」

 

「私は、士道さえいれば例え火の中、水の中、空間震の中でも元気」

 

「お前なら……空間震の中でも生きてそうだよな」

 

ただ、俺にはいつも異性として好きなのか疑うほどのネジ曲がった愛を会うたびに押し付けようとし、たびたび俺とフィリップを困らせる面倒だが、憎めない人物だ

 

「あー…俺は今眠いんだ……話なら後で聞いてやるから、今は退いてくれ」

 

「分かった、今日の放課後、私の家で」

 

「おい!?人の予定を無視すんな!?って……聞いてねーし……」

 

折紙は、そのまま話を聞かずに自分の椅子に向かってしまった

 

「って……俺の隣かよ」

 

座ると折紙は、分厚い技術書を読み始める あれは、昔読んだことはあるが、

学校に持っていくほどまで読む気はなかった

よくもあんなに重いものを運んで読むものだ

俺は今度こそ眠れると考えそのまま机の上に突っ伏して寝ようとしたが………できなかった

 

寝ようとしていた俺の背中に平手打ちが飛んできたのだ

 

バシーン!

 

「てめえ、何しやがる殿町!!」

 

こいつは、俺の友人……かどうかは最近微妙な殿町宏人だ

ワックスでたたせられた髪に筋肉質の腕を組ませて笑うやつだ……

俺はかなり眠く疲れている顔をしているのにも関わらず空気を読まずに叩いた

 

「元気そうだな!セクシャルビースト五河!」

 

「この顔の何処が元気なんだよ!?ああ!?」

 

俺は寝不足のせいか、ムカついたため殿町の胸ぐらを掴んでやる

 

「お、おちつけ!?悪かった、俺が悪かった!!」

 

殿町の謝罪の言葉に免じて俺は胸ぐらをおろしてやる

 

「それにしても、驚いたな……恋人にしたい女子ランキング・ベスト13トップ3が皆、五河に話しかけるなんて……!」

 

ベスト13……エリザベスいわく、13位のやつが主催者でなにがなんでもランキングに入りたかったらしい。ただ、13位に入れるなんて相当な女子だと考えられる

ちなみにベスト3は1位2位同順でクイーン、エリザベスで3位は折紙だ

 

「黙れ、最下位」

 

一方、男子のほうは358位まで発表されているらしく主催者は俺の目の前にいるやつだ

 

「……はぁ…どうして5位はお前なんだよ!?神は平等ではなかったのか!!……いいさ…俺にはこいつがいる」

 

殿町はスマートフォンを取りだし、その画像を見せる……まさかの二次元嫁だ

 

「あー…もういい、あっちいけ…しっしっ」

 

眠気がMAXになった俺はやたらと二次元嫁を自慢する殿町を無視し、ホームルームまで机につっぷしていた

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「皆さん、おはよぉございます〜 これから一年、皆さんの担任を務めさせていただきます、岡峰珠恵です〜」

 

「タマちゃんだ………」

 

「ああ、タマちゃんだ」

 

「やったー!」

 

目の前にたっているのはアラサーの童顔、そして小柄な体、そして何よりもそののんびりとした性格である社会科の岡峰珠恵、通称タマちゃんだ

俺は、めんどくさそうにタマちゃんの話を聞いていると隣から折紙のジト目をされるがどうせ、嫉妬しているのだろうと思って無視をした

 

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三時間後……俺は話がながたらしい校長をききおえ、放課後になる

どの連中も飯を食いにいく相談が見受けられる。殿町もその一人で俺に対して昼食の誘いをかける。こいつ、俺以外にも友達いるだろーが

 

「五河ー飯いこうぜ!」

 

「断る……昼は仕事仲間と妹で飯を食いにいくからな」

 

「ん?五河、探偵は一人で警察と組んでやっているんじゃねぇのか?」

 

殿町は俺をボッチだと勘違いしているのだろうか

 

「るっせーな…当たり前だろ?多分、ランキングにすればお前より300位差をつけて

圧勝するやつだ」

 

「えぇ!?俺、お前を親友だと思ってたのに!?」

 

俺は、そんな顎をあける殿町に軽く頭にチョップする 今朝の仕返しという意味でも

あったため、少し力をいれた

 

「あたっ」

 

「ったく………俺にばっか構わないで他の男子を構ったり、女子を口説いたらどうなんだ?………これだからホモ扱いされんだよ」

 

机の上のものを片付けながら、俺は殿町に言う。一方、正論を言われてしまった殿町は、ショックをうけたのか、ガックしとうなだれてしょんぼりしてしまう

 

「いいさ………俺には彼女がいるから…」

 

開き直った彼はまた、スマホを弄り二次元嫁を愛し始めるようとした ……その時だった

 

ウゥゥーーーーゥゥゥ………

 

「……ちっ…空間震か」

 

昨日も聞いたあの音に苛立ちを感じるが、災害にムカついても仕方ないので落ち着く

周りの連中も空間震警報に対して会話をやめて目を丸くしている

 

『これは、訓練ではありません これは、訓練ではありません 前震が観測されました 近隣住民の皆さんは最寄りシェルターに避難してください……』

 

地下シェルターは高校にもあり、大規模なもので生徒全員避難できるシェルターだ。地下ビジネスというのもある、地上にいる人々全員を地下に収納できるスペースを有している

 

 

「……ん?」

 

「どうした、五河?」

 

 

俺は、折紙が昇降口へと走っていくのを見て目を細めるが、気にしないようにする

もしもの時は、彼女には「武器」があるだろうし。俺は殿町のほうに向いて地下通路のほうに目を向ける

 

「いや…なんでもない…向かうか」

 

------------------------------

 

「大丈夫ですから、ゆっくりぃー!おかしですよ、おーかーし!おさない、かけない、しゃれこうべーっ!」

 

「先生まじ、ウケるー!しゃれこうべーっだってwww」

 

「こらっ!!エリザベス!笑ってる場合じゃないわ!!」

 

俺は、そんな三人のコントを見て苦笑しつつ、俺は、スマホで妹の電話に連絡をかける

 

「つながんねーな……位置も見ておくか………はあ!?」

 

俺は、目を見開いた 琴里は今現在、ファミレスの前にいる……俺のスマートフォンの

GPSが壊れてなければの話だが

そういえば、確か……空間震が起きても約束だと言っていたはずだ

 

普通に考えれば、避難するのは当たり前だが、バカ正直な彼女はそのままいるかもしれないと予感したのだ

 

「ちっ………殿町、悪い急用だ、先にいけ」

 

「ちょっ……おい!」

 

俺は、殿町を置いていき、ダッシュで琴里の元に向かうために学校を出る

俺は、仕事のスイッチ役でもある黒いソフト帽子を被り、仕事用のスタッグフォンで

「相棒」を呼び出す

 

[士道、どうしたんだい?……]

 

彼は、地下シェルターの役割を果たすガレージで電話をかけているのだろう

 

「琴里のやつ、警報があるっつうのにファミレスに居やがる!」

 

[何!?それは本当かい!?]

 

フィリップも驚いたためなのか、ガレージ内の椅子がガタッと音を立てる音が聞こえる。

俺は片方の手でダブルドライバーを腰に巻き付ける

 

「空間震に巻き込まれるのは危険だ Wに変身するぞ」

 

[ああ、分かった]

 

そしてもう片方の手でダッシュしながら帽子を被った俺は、ジョーカーメモリをならす

 

Joker

 

ドライバーの隣にはサイクロンメモリが送信され、そのまま中に組み込んだ後、

ジョーカーメモリを装填させて倒す

 

「「変身」」

 

Cyclone Joker

 

俺は、Wに変身しスタッグフォンでハードボイルダーを呼び出し、そのまま乗り移り、アクセスとギアを全開にして目的地に向かった

 

Side out

 

------------------------------

Area 空間震跡地 No Side

 

「ったく……琴里のやつ何処に行った?」

 

そこの場所は、空間震が起きた跡らしく大きなクレーターが空いている

クレーターはまるで隕石が落ちたかのようにぼっかりと地面をえぐられている

空間震は球状に被害が広がるためだからだ

 

[んー……見つからないね]

 

ファミレス付近には来たものの、琴里の姿が見当たらない

ちゃんと逃げられたのだろうか

周りは土やコンクリートごと抉られているため何もなかった……かと思えた

 

「ん?……フィリップ、あれはなんだ?」

 

Wが指を指したところにクレーターの中央には王の玉座がそびえたっていた

そしてその隣には、奇妙なドレスを来た黒髪の少女が立っていた

 

「……あいつは……ビギンズナイトにいた奴に似ているが………」

 

Wは、あのオッドアイのツインテールの少女を思い浮かべる

雰囲気はそれに似た様な感じではあったが、フィリップが否定する

あれは、あの少女とは違い、狂気があったからだ

 

[いや………少なくともビギンズナイトの彼女ではないようだ]

 

フィリップは、確認した少女をアイレンズ越しに見つめる

少女はこちらに気づいたのだろうか気だるそうにWのほうを目に向ける

彼女は玉座の椅子から巨大な剣を抜き出すと

その剣は星のように幻想的な輝きを放っていた

 

[この剣……綺麗だ実に興味深い…]

 

「おい、フィリップ……今はこんなことしてる………!?」

 

ガキーーン

 

少女は、Wのほうに直進して駈け出していくと

巨大な剣でいきなりWに攻撃してきたのだ Wはそれを腕で受け止める

 

「お前もか………」

 

少女は、Wに疲れた声で話かけてくる そして、うつむいて見えなかった

その少女の顔は露になる

 

「っ!?」

 

目が綺麗な紫ですんでいて、スラッとした顔だちに綺麗な黒のロングヘア

ボディサイドの士道が息を飲むほどの美少女だったということだ………

 

「てめ………何しやがる!?」

 

キィン

 

腕を払い、巨大な剣を遠ざけるとジョーカーメモリを抜き、メタルメモリを入れる

 

Cyclone Metal

 

サイクロンメタルに変身したWは、メタルシャフトで剣を受け止める

フィリップは真意を探ろうとして戦闘している士道の代わりに質問する

 

[……初対面の人にいきなり殴りかかるなんて………失礼もほどがあるんじゃないのかい?]

 

次々と、剣を振るう少女に対して、風を纏ったメタルシャフトを持った

Wは攻撃せずに少女の攻撃を受け止める

 

「……失礼も何も……お前も、私を殺しに来たんだろう?」

 

少女の突拍子もない発言をすることにより士道サイドが驚いてしまう

 

「おま、初対面なのに殺しにかかると考えるやつは初めて聞いたぞ!?

違うに決まってんだろ!」

 

今でもメタルシャフトで攻撃しないように少女の剣を上手く避けるといきなり、少女の猛攻が止まる。それを隙とみたWはバックステップで一旦間をあける

 

「何……?」

 

手を止めた少女は、驚きと困惑が混ざる顔をした目を向けてくる

 

「どんだけ、生活環境悪いんだよ、お前は……」

 

すると、フィリップがある黒い物体が空にあるのが見つける

 

[士道!?こっちに、ミサイルが来る!]

 

「何!?」

 

士道は、ミサイルを迎撃するためにサイクロンメモリをルナメモリにかえる

 

Luna Metal

 

ルナとなった時、メタルシャフトはぐにゃぐにゃになり、如意棒のように伸び、

少女をうまい具合に避けた後、ミサイルを全て破壊する

 

「うらあ!!」

 

ドカーン!

 

「!?……私を……庇っただと?」

 

少女は、たかだか助けられるだけで困惑の顔を見せる………

しかし、彼女は、感情をあまり露わにしないように見えた

 

[……恐らく、ビギンズナイトの彼女と同類か………でもなぜなんだろう………この違和感]

 

「ああ…確かにな……ただ、一つだけ言えることがあるな。あの顔………あいつはこれを望んじゃいないということさ」

 

少女は、警戒する目をしてこちらを睨む あまり信じてはいないように思えるが

そこに、Wと少女の周りをたくさん女性に囲まれる

その一人には、後ろに折紙がいる。その隊長らしき人がWに警告をする

恐らくは陸自の連中なのだろうか

 

「そこの人、退きなさい、その精霊は危険です!」

 

[……なるほど……士道、やっぱり彼女は…]

 

「よし、余計な口出しすんなよフィリップ……」

 

ある結論に至ったフィリップだが、その言葉を士道が遮り、フィリップを黙らせる

 

「………こいつが粋がってるだけで、怯えてんのがわかんねーのかよ!……理不尽にバカスカ、人殺しをしたわけでもねーのに少女を集中砲火しやがって………」

 

それを聞いた少女は、Wの言葉を聞いて自分の心の中を読まれたように思えたが、むしろ「わかってくれて」嬉しい気持ちになる。それに対して、隊長らしき人物は反論してくる

 

「……馬鹿言わないで!精霊は、殺されて当然……空間震を起こす悪魔なのよ!?」

 

「うるせーよ、ババア!日本警察だって、殺人しても直ぐ様死刑なんかしねーよ!!

人権侵害だ!」

 

少女は、分からなかった……自分は人間でもない化け物なのに庇うこの男のことが……

それだけで頭が混乱してしまう

 

「……バ……ババ」

 

対する隊長は、ババアと罵倒されてショックを受けてしまったため、

それを折紙が引き継ぐ。折紙は正体を知っているからこその判断だが

敢えて知らないふりをして引くようにお願いする

 

「……いくら、なんでもそれは認められない……退かなければ、敵対として見なす

そもそも、精霊に人権は……存在しない」

 

「ちっ……しゃあないな」

 

話を聞いても無駄だと分かった士道は、少女を逃がすさいに自分の顔付き名刺を

陸自の人達に気づかれないように渡す

 

「なんだ……これは………?……」

 

「俺の変身前の名前と、すんでいる場所が書いてある。あてがねぇ時はウチに来な……俺は、奴らを引き付けてやるから逃げろ」

 

「…………」

 

無言でいた少女は、名刺を握り、その場を飛んで去るそして、去る際に名刺の名前を呟く

 

「五河……シドー……」

 

そして、少女はもうスピードで加速し見えなくなってしまった

-------------------------------------------------------

 

「……貴方、この人数相手に何が出来るの?」

 

今、現在Wは奇妙な女性武装集団に囲まれている

 

[はぁ………君は、ハーフボイルドだね……どうして「彼女」の仲間かもしれない人を攻撃しなかったんだい?]

 

「やつは人を殺さない。あの眼は絶対に殺す意思はねぇ。自己防衛のためだけだ……

そんなやつを攻撃できるか」

 

Wの中のフィリップは納得しない顔だったが、士道らしいと考え、

士道に責めることをやめる

 

[仕方ないなぁ………]

 

士道は、ルナメモリを引き抜き、ヒートメモリを入れる

 

Heat Metal

 

「「さあ……お前らの罪を……数えろ!」」

 

 

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