Area ???
「馬鹿野郎」
荘吉は折紙と士道の頬をポカっと殴る。士道は強めにやられたのか床のほうに吹き飛び、
折紙のほうは少し頬を無表情で擦った程度だった。しかし、折紙も殴った理由は
士道には理解できなかったのか、目を荘吉のほうに若干訴えかける
「なんでお前らは言うことを守らなかった?」
「......」
「それは、精霊がここにいるという通報を受けて......」
「お前は、「親」の仇が取りたいからって、
無視するのか?言ったよな、事務所で留守番していろと。
だからお前をここに連れてきたくなかったんだ」
「っ......ごめんなさい」
蛇に睨まれたカエルのように殴らない分怖い顔をして折紙に睨み付けると
素直に縮こまって謝罪の言葉を発した
「あの子を抑えていたら今頃......おそらく少年は組織の中心部の
ほうに転送された。当初の予定として今日中に組織は中枢部に
運び出す予定だと依頼人から聞いた」
「でも、叔父さん......ナイトメアが徘徊している上、施設のどの場所も
戦闘状態......陸自の援軍の要請を待つべき」
「いや、あのガイアタワーは、放置しておくとあの少年が危険だ
あのガイアタワーは、依頼人が言うにはあの子の能力だけを無理やり
引き出し、意のままに操ることができる人物、いわば人形のようなもの
を作り出す装置そんなことをすれば、少年の命はどうなるか分からない......」
「でも、叔父さん!まともな装備もないのにどうやって突破するの!?」
「折紙......お前は分かっているだろうが......探偵は依頼人の
ために例え命がけになろうとも戦う。お前たちはもうここから
脱出しろ」
折紙は少し浮かない顔をしていたが、折紙に装着されているであろう
インカムがヘッドフォンに鳴り響いた。恐らくその上司であろう
人からの通信だろう
『折紙!無事ね!?今どこにいるの!大規模な爆発が折紙の座標の
近くにあったのを確認したけど』
折紙は通信機器を手に取り、少し深呼吸をしてから上司のほうに連絡をする
「私は現在、ナイトメアの集団を追跡中」
『ナイトメア!?どうして、最悪の精霊が......まぁ、いいわ。その
緊急着装デバイスだと今の貴女には無理だわ。援軍を待って.....』
「できない、要救助者がナイトメアが徘徊するエリアに残されている
急速に救出に向かうべき」
『はぁ!?貴女、その装備だと無謀すぎるわよ!?ミイラ取りがミイラ
になりかねないわ!.....折紙!.....折紙!!』
ブツン
通信を無理やり切った折紙は、そのままレーザーブレイドらしきものの
刃を展開させると、目つきが鋭くなる。そしてもう片方の手には
ハンドガンのマガジンを装填しグリップを持つ
「いいのか?上司の命令に歯向かって」
「問題ない、ここで援軍を待つよりは......貴方の子供であり続けたいから」
「生意気なことをぬかす」
「!おやっさん!折紙!来たぞ......!」
すると、目の前に影の中から同じオレンジのドレスを着た精霊がマスカット銃
を持って、キヒヒヒヒという不気味な声をあげながら4人ほどこちらに
向かってきたのであった
荘吉は精霊の一人を首を絞めた後に後ろにいる二人に投げつける
そして、発砲しようとしたもう一人の精霊は折紙がハンドガンで
的確に脳天に弾を当てる
「っ.....!」
同じ精霊の血や、そこらへん中に倒れている警備の流している血の匂いが
士道の鼻を悪い方向に刺激して気分が少し悪くなったのか、顔をゆがませる
「士道!なるべく傷口を見るのと臭いを嗅ぐ行動を同時にするな!
死体の数は殺人事件で何回か見てきただろう!」
「!あぁ、そうだったな......」
死体を見たときに人は脳から死に対する拒絶反応を起こすと言われている
死体は、血が流れている他にも死体独特の臭いがある。死体を
認識するのは五感のうちに主に二つ。視覚と嗅覚だ
士道は死体を見ないでかつ袖に鼻を覆うとこの特殊な
状況下になれていったのであった
そして、目の前には警備のマスカレードドーパントがいると
士道は、無意識に拳をマスカレードの顔にたたきつけた
「っ!!」
「走るぞ!!」
マスカレードが吹き飛んだ瞬間に荘吉の合図と共に二人は首肯して
無我夢中で走り出す。しかし、このとき士道はなぜマスカレードに
生身で殴ることができたのか、そのようなことは気にする余裕が
なかったのである
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Area ガイアタワー前
「はぁ......はぁ.....っ!」
息切れ寸前までに走り、体を動かした士道は自分の拳についた傷に
唾をつけて痛さを紛らせようとした後にハンカチを傷口に
巻く
ガイアタワーに手をかざした荘吉は少年をガイアタワー内部から
救い出そうとする。その一瞬だけ、まぶしい白い光が輝くと
少年はガイアタワーが作られた用途を分かっていたのか
知らなかったが、少年は先ほどのような脱出する気になれない
ような駄々をこねている表情には見えなかった
「先ほどはすまなかった」
少年はそのような言葉を口にして素直に頭を下げたのである
やはり、荘吉がガイアタワーを触った時の一瞬で何かが
あったのだろう。理由は聞きたかったが、脱出が先である
折紙は緊急装備だったためなのか、残弾はここまでくる
間に殆ど全部の量を消費している。レーザーソードも
若干点滅しているあたり、装備のエネルギー限界も近いのだろう
「よし、早いところこの場から脱出するぞ」
その時だった。四人の周りに先ほどとは比べ物にならないほどの
プレッシャーを感じたのである。仮に戦闘経験のない士道ですらも
何者かの気配を感じ取っていたのだ
「クヒヒヒヒ......やっと見つけましたわ、運命の子と鳴海荘吉さん!」
「こいつ......!さっき化け物と戦っていたときの精霊か」
「あらあら、そこの彼も覚えててくれてらしたの。嬉しい限りですわ」
「ナイトメア......!」
折紙はまるで親の仇のような目で精霊のほうにギラリと睨み付ける
しかし、精霊はそれをもろともせずに見下したような目をこちらに
向けていた
対する、精霊はまだ虫の息であっただろう組織の研究員の
額に銃口を向け、引き金を引くとその場に血だまりの池ができる
その外道的行動をみて士道は精霊に叫んだ
「どうして、こんなに躊躇なく人を大量にぶっ殺すんだよ!この殺人鬼が!」
「キヒヒヒヒ!そんなもの、決まっているじゃありませんの。
わたくしの野望のためですわね!」
ダン!
その銃口から発射された弾は士道の額に一直線に繋がる死の軌跡のはずだった
士道は強い、体当たりのような衝撃が走り、その場に転がると、そこには
荘吉の肩に銃弾が撃たれた跡があったのを見て士道は絶句した
「!!おやっさん!?」
「おしいですわね、ではもう一発!」
ザシュ!
「っ!!」
精霊は最後の一発を荘吉の胸の部分に当てようとすると折紙がレーザーブレイドの
最期のエネルギーを振り絞り、精霊の持つ腕を大きく切り落とす
荘吉はぐらっと倒れかけると、ジャケットのポケットからきらりと透明なUSBメモリが
落とされる
しかし、荘吉はそれを拾う余裕がなかったのか、右腕を使って血が流れている
左肩の出血を抑えようとする
「あらあら、こうなったら仕方ないですわねぇ、冥土の土産に見せてあげますわ
......おいでなさい!
すると、精霊の背後から身の丈の倍はあろうかという巨大な黄色い時計が影の中から
現れる。その時計は黒いギリシャ文字でそれぞれが数字が書いてあり、中央は
巨大な歯車で時を刻んでいた
「
精霊の目に刻まれた時計の針が進んでいく
そういった精霊は、自身の顎に銃口を向けて撃つと自身の切られた腕がそのまま
何事もなかったかのように接合されて戻っていった
「
そして顎に一発撃たれるごとに一人、また一人と分身体のように増やしていく
と最終的には10人ほど同じ容姿の精霊に囲まれてしまう
その後、後ろから爆発音が聞こえると本体であろう精霊はバッと手をかかげる
とそのうちの7人ほどは爆発した下の階層へと影の中へと消えていき
本体含める三人が残り、こちらに対峙していた
「キヒヒヒ、もう逃げられませんわよ?鳴海荘吉さん。わたくしに「新型」
ガイアメモリを渡さなければ、そこにいる人間全て食べてしまいますわよ?」
「っ......!おじさん!ここは、私が!」
折紙は武器を向けようとする
しかし、自分の装備はすでに残弾が切れ、先ほどの一撃でレーザーブレイド
の出力がなくなっているが、率先して立ち向かおうとする
しかし、それを動ける右手で荘吉は折紙の首根っこを引っ張った
「悪いが、俺は茶番に付き合う義理もない......士道、折紙、あの子、
フィリップを連れて、この依頼をお前が引き継いでくれ」
「でも......おやっさん!」
「私もまだ......!」
士道も折紙も自分はまだ立ち向かえることを主張するが、その意志とは
反して、体力は今や底を尽きようとしている
『折紙!今すぐ戻ってきなさい!その状態でナイトメアと戦うのは無謀よ!』
折紙の部隊の通信機から未だに撤退命令が出ているのに関わらず、
彼女はそれを無視しているのを荘吉は我慢ならなかった
「っ!お前たち、自身の力量を考えろ!!それほど奴は甘くない!」
「「!!」」
どなった荘吉は現実を受け入れない二人に最後の怒鳴りをあげる
荘吉は、士道の頭に自分が被っている帽子を被せ、ナイトメアのほうに向き、
ロスとドライバーにガイアメモリを差す
Skull
スカルになった荘吉は、自分の白いソフト帽を取り出し、右腕で士道の
頭にそっと帽子を被せた
「よしてくれよ......!俺に帽子はまだはえーよ!!」
「......似合う男になれ......折紙、つれていけ」
「おやっさん!!!」
「駄目、おじさんの覚悟を無駄にするつもりなの!?」
「おやっさん......おやっさあああああああん!!」
荘吉の目の前にはさらに増やした大量のドレスの精霊の分身が
銃を持って囲んでいる、助けられるのも折紙だけでは対処できないし、部
隊の救援もこないのだ。折紙は騒ぎ立てる士道の首を手刀で気絶させ、
少年を連れて逃げ出したのであった
「さぁ、死ぬ覚悟はできましたこと?」
「せめて、ガキの未来ぐらいは守ってやるさ」
「さぁ、始めましょうか......わたくし達の戦争を」
精霊とスカルはお互いに同タイミングで足を動かす。精霊の分身は、
マスカット銃の銃弾を乱射する中、スカルはその分身の腕全てにスカルマグナムを
使って銃弾を撃ち込み、マスカット銃を持てないように無力化させる
「マスカット銃を撃つだけの能無しと思いまして?」
精霊の分身は、マスカット銃を捨てると腕に出血が出ているのにも
関わらず荘吉に殴りかかる。荘吉はそれをさばききれる余裕が
あるはずもなく、分身の一人に殴り飛ばされてしまう
「どうして、傷を再生しない?」
「そのような減らず口は立ちますのね。単純に節約ですわ......
では、貴方との時間も惜しいですがいただくことにいたしましょう」
スカルは、震えながらも目の前にあったメモリを拾い上げる。
そのメモリにはガイアメモリ特有のはずであるイニシャルの文字は書かれて
いなく、「000」としか書かれていないクリアカラーのメモリだった
「.......」
荘吉は一瞬だけ、そのメモリを渡した本人のことを思い浮かべたのだった
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Area ??? (4年前)
荘吉は4年前、ある建物の目の前にある駐車場に車を駐車させた
そこはそこらへんにある建物よりは倍以上ある高層マンションだった
荘吉は白いソフト帽の唾を整えた後、入り口のセキュリティドア
の目の前で1801と押し、インターホンを鳴らす
[今、開けるねー]
5年前とは未だに変わらないような少女の声が聞こえ、荘吉は
扉の中に入りエレベーターに乗る。エレベーターのフロアの
8のボタンを押すと、エレベーターはゆっくりと加速しながら
上昇していった
エレベーターの扉がゆっくりと開くと荘吉は外に出る。
そして、左に曲がって最奥のほうに向かうとそこには「本条」
という名字がつづられた表札がたてられていた
荘吉はその表札のとなりにあるインターホンを鳴らすと
少女はTシャツとジーンズの恰好で扉を開けてきた
「いらっしゃい!とりま、入ってよ」
そのように少女に促されると、荘吉はそのまま玄関に上がった
のであった
一人暮らしとは思えないほど広い4LDKで部屋の扉の隙間に
チラリと視界が入ると大量のフィギュアやゲームが棚に
並べられているのを見て荘吉は見なかったことにする
リビングに案内されるとその場はかなり殺風景であり、
テーブルと小物の飾りや時計以外は引っ越した当時のままの
ようであった。しかも、時計や小物には少し埃が
被っている。そこからして客室代わりに使っているのだろう
荘吉は備えてあった椅子に座ると少女も向かい側に座る
少女の顔は今までとは少し違うような深刻な顔になっていたのである
「どうした?お前が俺を呼ぶことなんて滅多にないじゃないか」
「ソウキチ、かなーりまずいことになった」
「......話してみろ」
「DEMに私が風都市内にいることがばれた。いやーかなり、人工衛星の
ジャミングとか、工作員の口止め(物理)とかいろいろやってみたけど、
ダメだったわ」
DEM、デウス・エクス・マキナ・インダストリー。人を傷つけ、殺すことや人権を
奪いかねないような非人道的な軍事会社であるということは荘吉でも知っている
そして、世界の国家の裏側には全てDEMが関わっていることが多く、
実質武力を持って国々を黙らせている一種の独裁国家である。
荘吉は、ある人物から精霊の情報を入手し、その膨大な力を利用して
何かしらの悪事を働こうとしているとのことである。そして、
その人物は誰からその情報を知ったのかは定かではないが、
ガイアメモリを生み出せる可能性がある精霊がいることを危惧し
荘吉に日本国内の保護を依頼したのだった
荘吉は外国にいた、その可能性のある精霊をこちら側に保護し、
偽名や国籍などと言ったそのような籍も手配したのだった
「また俺に誤魔化してほしいのか?」
そのようなことを話すと、少女は首を横に振って否定する
「いんや、もしまたそんなことやったらソウキチが何の罪も
数えてないのに、国際指名手配犯になっちゃうじゃん」
「よく冗談を言う余裕があるな」
「まぁ、本気さ。しゃーないから、また逃亡生活するっきゃないかな。
もちろん、この4年間、あたしに自由をくれたことに感謝するよ」
「......そうか」
少女は自分のポケットから一本のメモリを取り出すとそのメモリを
荘吉の元に投げつけた。荘吉はそのメモリを眺めながら少女の
ほうに目を向ける
「もし、あたしが捕まったとしたら一番ヤバいのは、精霊の記憶を
取られてしまうこと。そして、それは精霊の記憶のガイアメモリ......
いや、力のベクトルが違うから敢えて差別をかけるなら......
スピリットメモリ?セフィラメモリ?いや、隠蔽もかねて
妖精、「フェアリーメモリ」となずけとこうか」
「フェアリーメモリ......」
「ガイアメモリを生み出している組織とDEMはグルらしいから絶対
このメモリを見つけ次第狙ってくる。何が何でも二つの組織にこのメモリは
絶対に渡しちゃダメ。でないと世界の大半はあいつらのものになる」
「俺がその依頼を受けても大丈夫なのか?」
荘吉は依頼人の依頼を確実に遂行することをモットーとする。
しかし、今回の話は実質一国が敵に回っているようなものである。
荘吉は私立探偵である。国規模が相手となるとどうしても人手が足りないのだ
「正直に言うとあたしはソウキチぐらいしか託せるに値する人は
いないからねぇ、なんせ、あたしは二次元しか基本人は信じないし。
あ、ソウキチは別だよ?」
「そうか、分かった。俺は俺で全力を尽くそう......二亜
この依頼、必ず遂行しよう」
「あぁ、期待しているぜ、ソウキチ!」
二亜という少女と荘吉はテーブル越しに拳を突き合わせるのだった
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「使うしか、ないのか.....!」
スカルは震えた手でそのメモリを掴むとそのクリアカラーのガイアメモリ、
否、フェアリーメモリプロトタイプを腰にあるマキシマムスロットを
いれ、思いっきりボタンを右手でたたく
A....n So....h A....r! MAX....IMUM D....R....I....VE
かなりかすれてバグが多いウィスパーが鳴り響くとスカルの拳が
虹色に光り始める。止めをさそうとしていた精霊はそれに
気づき、一旦攻撃を中止する
「なんなんですの、そのガイアメモリ!?とてつもないパワーが.....!
なんで貴方がそのようなメモリを持っているんですの!?」
「知らん......!依頼人の依頼は何が何でも遂行する。例え、命に代えても
遂行するのが俺のポリシーでな」
(不味いですわね、この力、尋常じゃないほどの霊力......!何故このような
男が持っているのはさておくとして、このままでは荘吉さんが死んでもわたくしも
木っ端みじんに吹き飛んでしまいますわ!大量の霊力......!周りは死体の研究員
のみ、冴子お姉様は下の階層で戦っている......仕方ないですわね!)
「
その時、精霊の銃弾がスカルの拳に当たるとその輝きは抑えられ、スカルは
その場から影に飲まれて消えてしまったのであった
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次に士道が目を開けたのは、周りに大量の精霊の分身体だった
そして、目の前には血だらけで気絶してしまっている折紙に対し、
彼女の分身が、後ろにいる少年を狙っていた
そして、その背後には女性の怪人が球のエネルギー体を投げつけてくる
エネルギー弾はナイトメアに数人直撃し、跡形もなく消えるが、その場から
影がしのぶようにたくさんの分身が影の中から現れる
士道はその絶望的な状況の中、士道は、血が出ているのにも関わらず
自分の拳を涙を流しながら床にたたきつけた
「っ!?クソがあああ!師匠も、たった二人の人も「守れない」なんて何が
天才探偵だよ!」
その光景に嘲笑うかのように、ナイトメアは笑う。背後の怪人は無表情で
こちらを見下し、ほぼ皆殺しにせんとこちらに標準を合わせる
「キヒヒヒヒ......さあ、残ったガイアメモリを渡してくれません?」
もはや、どうしようもなかった。士道の背後に残されたのは、壁と
上に通じる階段だ。もちろん階段上にも精霊の姿が何人か確認
ができる。こちら側には武器を所持していない以上相手は
銃。丸腰状態の今、少年を守れる力量はなかった
瀕死の折紙もいる以上、どうすることもできない
しかし、後ろにいるフィリップと呼ばれた少年は至って冷静だ。
周りにいる人が次々と死んでいっている中、これほどまでに動揺しない
人物をこの目で見たのは生まれて初めてである
まるで、この絶望的な状況を何とかできるように見えたのだった
その少年はすかさず、ケースの中のものを開け、その品々を
士道のほうに見せて、こういった
「悪魔と相乗りする勇気、あるかな?」
「相乗りすれば、俺達は「守れる」んだな!?」
「あぁ!さっそくだが説明している暇はない。君は、この右の3本の
メモリのうち好きなメモリを選んでくれ!」
士道は、どれにすべきか迷ったが真っ先に黒いメモリ、ジョーカーが
何故か魅力的に感じたためそれを手に取るとガイアウィスパ―がなる
Joker
その後、フィリップは緑色のメモリ、サイクロンを手にすると、
腰に何故かスーツケースと同じものが魔法のように現れる
後にガイアウィスパ―を鳴らした
Cyclone
「鳴海宗吉がやったのをみていただろ?その装置を腰に巻き付け、
二本のメモリを僕と君、同時にその装置に差し込むんで倒すんだ!」
しかし、精霊はそのような操作を見過ごすわけにはいかず
分身の一人が銃弾を飛ばそうとしたが、そこにクワガタ型の携帯兵器
スタッグフォンが飛来し数人の手首に体当たりすることで
銃を弾き飛ばす
士道は、ぎこちない動作で腰に装置を当てるとシュルシュルという
音と共に、腰に装置が装着される
そして、フィリップと士道は同時に二本のメモリを差し込み
メモリの装填個所を斜めに倒した
「うああああああ!!!」
士道の体はその大きな叫び声にならないような声をあげて、ある姿へと変化させていった
その時の士道の顔は、まるで「捨て子」にされたとき以上の悲しみの顔が浮かんでいた
とフィリップは印象深く残っていたほどの表情だった
精霊の分身は二つの爆風のような衝撃波によって大きく吹き飛ばされたのだった
そのある姿を見て、タブーは驚愕の顔を浮かべたが、精霊は逆に
笑いを無理やりこらえているような表情になる
「あれが、新型のドーパントだっていうの.....!?」
「キヒヒヒ......!あれを喰らえですって!こんな上玉滅多にお目にかかりませんわね!」
士道が変貌させたその姿は、赤いアイレンズ、長いマフラー、そして何より目だった姿は、
ボディカラーが右半身が緑に、左半身が黒に大きく別れていることだった
そう、これが後に「仮面ライダーW」という名前で呼ばれる姿なのであった
さて、ここまでスピーディになりましたが、ここからまたスピードが多少遅くなってくると思います。少なくとも夏になるまでには一区切りつけたいところですねぇ
タイトルはWにはなかった英語でタイトルを決めてみました。どうですかねぇ?
ビギンズナイト自体は2話かもしくは1話で終わると思います。(なるべく2話がいいんですけどね)