遅れた理由としては、テスト、自動車教習、学校の文化祭などと様々なことが重なっていたり、オリジナル展開路線になるので構成に時間がかかりました......
多分、今回は多めである以上、誤字も多めになると思われるので訂正を指摘していただけるとありがたいです
Area 天宮タワー屋上
「やっぱり、ここは風が強いなぁ」
屋上、そこには排気口や発電設備が置かれてあり、普段ならば立ち入り禁止の地帯である。十香の時はそれを利用して面倒な人払いの時間をさけていた
高台公園という考えもあったが、元々はおやっさんが連れて行ってくれた思い出の場所でもある
「ねぇ、士道、ここって確か立ち入り禁止区域でしょ?勝手に入っちゃって大丈夫なの?」
「ここの管理人だった爺さんが、俺と仲が良くてな。屋上の鍵はその爺さんから貰って、引退する時も跡継ぎの人に俺のことを話してくれたらしく、俺だけの場所になってるのさ」
凜祢は大きな屋上にあるフェンスを手にかけながら、街の景色を眺めて目を細めた
「本当にいい眺めだね、街が身近に感じるっていうか……」
「だろ?俺のお気に入りの場所だ。天宮を一望できるからな」
「うん……風もこの暑い夏だと心地よい涼しさだね」
うっすらと浮かべた汗を手で拭いながらもその姿は魅力的に感じるが、それとは別の感情が士道は浮かんでいた。その顔を士道はぼんやりと見ていたのであった
「?どうしたの?私の顔に何かついてるの?」
「いや、お前はあんまりがっつかないからさ……珍しいなってな」
「あ……ごめん、私、我儘だったかな?」
眼を反らして頬を掻く凜祢に士道は軽く笑って今度は凜祢のほうをしっかりと見る
「いや、むしろ嬉しいんだよ。自分からやりたいこと口に言いださねぇでいる奴に限って肝心なことを誰にも言わねぇからな」
凜祢は何処かしら思い当たる箇所があったのか、ばつが悪そうな顔をしてその場で黙ってしまっていた。そして、士道はフェンスを左手でつかみながら景色を眺めて呟いた
「……」
「それに、俺がしたいことだけやっても意味ないからな」
意味がないという言葉に反応した凜祢は珍しく、トーンを下げて士道に問いだした
「意味がない……?どうして、そう思うの?」
「確かに我儘で生きられる、そういうことやりたい奴、沢山いるだろうよ。
だが、俺は一人で独り占めする幸せするよりはお前と共有する幸せのほうが俺は好きだ」
凜祢はさっきの「意味がない」という言葉をまるで払拭させるかの如く、反論した。
口調を鋭く、そして大きな声で必死に訴えた
「私は、士道が楽しいと思うことは私の楽しいことなんだよ?私は、士道のやりたいことに付き合うだけで満足なんだよ?分かっているでしょ?私達は幼馴染なんだから!」
「……じゃあ、お前は俺が「死ね」と言ったら死んでくれるのか?「強盗をしろ」と言ったら盗みを働くっていうのか?幼馴染っていうのは俺の人形やペットだっていいたいのか?」
しかし、士道は自分の言葉を曲げるつもりはないのか、怒りというよりは憐みを抱いた眼で凜祢のほうを向く。凜祢は言葉を返せなくなってきているのか段々と声が小さくなっていく
「そういうことじゃ……!」
「人の……ましてや、幼馴染の人生を踏み台に俺が幸せになれっていうのか?お前はそれで満足だっていうのかよ!」
「……っ……!私はただ……!」
士道がハッとし、気づいたときには、凜祢はうっすらと涙を浮かべていたことが分かった
「!……悪い、言いすぎた」
「ううん、私もちょっと熱くなってた……」
流石に、最近の凜祢が可笑しいと察したのか士道は決意をした。ここまで来たのならば、話してしまったほうがお互いのためだと思ったのだ
「なぁ、凛祢」
「何?どうかした?」
「お前、俺に何か隠していることないか?最近、お前の疲れ顔しか見えてねぇぞ?」
凜祢はしまった!と思っていたのか、凛祢のポーカーフェイスが微かに崩れだした。普通の高校生ならばここまでの洞察力は見えず、大人ですらだませると思った彼女の読みは外れてしまったのだ。苦し紛れに凜祢は作り笑いをして士道を見る
「大丈夫だよ……私はこの通り……」
「いや、もう君は限界なんだよ」
「!?」
第三者の声と共に先ほどまで澄み渡るほど青かった空が瞬時にして血みどろとした色に変貌した。第三者の声のほうに振り向くとそこには白い刺々しい姿をした人型の怪物がそこに立っていた
「ドーパント……?いや、エデンショッカーか!」
「僕は、この時をずっと待っていたんだ……!」
怪物は超能力のようなものを使い、衝撃波のようなものを飛ばすと、近くにいた二人はフェンスにもたれつく形で吹き飛ばされてしまう
「キャッ!」
「っぐ……!凛祢!?くそ、超能力だっていうのかよ!?」
そして、怪物がひょいっと指を上げると、凛祢の目は赤く輝きだして、凛祢本人は頭を必死に抑える。今度はこの世界全体が揺れているようなとても大きな地震が発生する
「っが、ああああああああああ!!!」
「凛祢、おい!しっかりしろ!てめえ、凛祢に何を……!」
士道は揺れ動く床を何とかフェンスを伝って凜祢の元にたどり着き、頭を必死に抑えている凛祢の体を揺さぶりつつも、怪物のほうに睨み付ける
「何って、崩壊気味だった、霊力のバランスに水を差しただけだよ……と、邪魔がすぎたね。
ここで、天使の顕現をされても面倒だ。君を無力化させてもらうよ」
床が熱くなったと感じた士道はとっさに凜祢を突き飛ばし、横に避けるとその場から大きな火柱が上がる。フェンスは熱でドロドロに溶けてしまっている。怪物はそのような動作は大したことがないのか更なる火柱を士道の元で吹き上げる
「っ!フィリップ!おい、返事をしろ、フィリップ!」
帽子の鍔が少し焼けたが、なんとか避けている士道はダブルドライバーに向かって必死に叫ぶ。しかし、普段ならば聞こえているはずのフィリップの声が聞こえなかった
「無駄だよ、この周辺の空間はネオシャドームーンによって隔離させてもらった。君の持っているダブルドライバーは無力さ」
「ちっ!」
ダブルドライバーをしまった士道は、次はスタッグフォンを取り出し、気を反らすためにギジメモリを差し込んで飛ばした
Stag
しかし、コンという胸板に当たるような音がすると共にその怪物はまるで飛んでいる虫を潰すかのように片手でスタッグフォンを握りつぶしてしまう
「今、何か飛ばしたかい?」
「くそ、ガジェットだと話にならねぇ!」
生身では戦えないと悟ったのか、士道は凜祢を背負いあげるとその場から走り出す。
怪物は、凛祢のことを傷つけたくないのか先ほどのように火柱を上げずにそのまま走ってきた。相手は化け物で対してこっちは人を背負っている。速さは明らかだった
「し…どう……私は、いいから……に、げ……て」
「馬鹿野郎!お前はそもそも戦えねぇだろうが!」
「……馬鹿なのは士道のほうだよ……もう分かってるんでしょ?私が……」
凜祢がそう言いかけると、屋上で、ましてや結界内で誰もいないはずの一人の人物が屋上のドアを思いっきり蹴り破ると二丁の銃で怪物のほうに撃ちだした
「うおりゃあああ!」
ダダダダダダダ!!
「ぐっ……!」
銃が改造されていたものなのか、それとも怪物が単に油断していただけなのか銃で的確に目を撃つ。それを銃弾よりも早いスピードで手の甲で払おうとするが、それゆえに怪物の反応が少しだけ遅くなった。その隙に持っていたスタングレネードを怪物のほうに投げた一人の女性がいた
「ネプテューヌ!?」
「話は後!ダッシュ!ダッシュ!」
ネプテューヌは階段から迫りつつある下級戦闘員の腹を蹴って下の階に落とした後、手を大きく振ってゴーサインを出した
「逃がすと思ってるのかい?」
数秒で視界が回復した怪物はタワーの階段から降りようとするが、タワーの中に入った三人入れ違いで一人のシアン色の鎧をまとった……ディエンドがディエンドライバーを握って銃口を怪物のほうに向けていた
「やれやれ、お宝かと思いきやとんでもないのが出てきたもんだね」
「ねぇ、君も僕のこと笑顔にしてくれるの?」
「あいにく、そんな趣味はないね」
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Area 展望フロア
ここは展望台フロア。屋上よりは少し低い位置にあるが、入場料さえ払えば誰でも入れる一般用のフロアなのだが案の定、人の気配ではなく尋常ではない化け物の気配ばかりだったのである
「はぁ……はぁ……」
「凛祢、頭痛は大丈夫か?」
「うん……なんとか」
一旦、椅子に凜祢を座らせて、ネプテューヌが銃を使って自販機をむりやりこじ開けた後、そこに入っていた水をすぐ凜祢に飲ませた。しかし、その休息もほんの一瞬で上から下から黒タイツ姿の戦闘員がぞろぞろとこっちに向かってくる
「イーッ!」
「!!」
「やっば、囲まれてる!」
展望フロアは周りが殆どガラス張りであり、下に降りるには非常用の階段もしくはエレベーターを使用しなくてはならないのだが、エレベーターは機能停止している上、非常階段にはたくさんの戦闘員で埋め尽くされていた
「ちっ、案の定、フラクシナスもダメか!……うらぁ!」
ダメ元でインカムにもつないでは見たが、琴里が出てくれるわけでもない。すると、先日ディケイドとスターライトの3人でやっと退けることができたアポロガイストが戦闘員の海の中から現れたのであった
しかも、アポロガイストだけに留まらず、背後には鎧武者やナンバリングがしてある怪物などと言った混沌極まりない集団が出そろっていたのだった
「ふふ、やっと追いつめたぞ、楽園の女神!我々の元に来てもらおう!」
「ねぷ!?負けイベントでもこの量は多すぎやしませんかー!?」
「ちっ……万事休すか……!」
凜祢は覚悟を決めた様に、頷くと凜祢の体が赤く輝き始める。すると、凛祢の背後から大きな青い渦のようなものができる。その向こうには青い空と住宅街の路地裏のような場所が見える
「……私がなんとかして、二人を元の世界に戻すよ」
「二人」といった凜祢。自己犠牲の強い彼女はこのまま囮としてここに残るつもりだ
士道は凜祢も連れていくために手を伸ばそうとする
「何言ってるんだ、凛祢!お前も帰るんだよ!」
「……ごめん」
しかし、凛祢はそう軽く謝った後、ネプテューヌと士道をどんと押すことで無理やり二人を渦の中へと押し出していったのだった。そして、最後に士道が見たものは凜祢のこぼした涙だった
「凛祢……!凜祢ぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「さよなら、士道」
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Area フラクシナス
「……俺は、また守れなかったのか……」
「君のせいじゃないよ。真実を隠していた彼女も分があるだろう」
あの後、士道が路地裏で目を覚ました時には既にネプテューヌの姿が消えていた。気が付いて間がないうちに士がマシンディケイダーに乗って見つけて拾ってくれた。軽くボディチェックを行った後、最小限の手当をしてもらって現在に至るのだった
士道が一人握りこぶしを解かないまま、椅子に座ってうつむきつつも腕が震えていた。それを見たフィリップは自分なりの慰めをしていた
「確かに、ルーラーのデータとさっきの凜祢が発したとされるワームホールの霊波反応は全て一致している。彼女は間違いなく精霊で間違いないだろう」
「まさか、私達の幼馴染が今の今まで精霊だとは思いもしなかったわ……反応にもなかったし、何よりも特徴的である霊装と天使が見当たらなかったわ」
令音と琴里は今までのデータやディケイドとルーラーの戦闘データ。そして急遽作成された園神凛祢用のデータをできる限り集めたものを映像化した。士は少しイライラしているのか、神無月がいない副艦長の席で指をたたきながら、つぶやいた
「いや、違うな。お前らは元々アイツに騙されていたんだ」
「……門矢、どういうことなの?」
「考えてもみろ、相手は世界そのものに干渉するレベルの霊力を持ち、地球の記憶そのものにも影響を受けるほどの力を持っている。だとしたら、俺達の意識や記憶を自然と改ざんできるんじゃないのか?」
フィリップは一通り大きなホワイトボードに今までの一連を書き上げた後に指を顎に当てて周辺を右往左往する
「門矢士の言う通りだ……でも、それだけじゃない気がする」
「じゃあ、何でアイツは今まで笑顔で俺達の前に居たんだよ!デートの時だって凛祢はどう考えても演技とは思えない笑い方だった!」
士道はバンと右手をホワイトボードに叩きつけるが琴里はそれを窘めるかのように士道の右手をゆっくりと下ろす
「私も犯人だなんて信じたくないわ……それが確かに偽りの記憶だったとしても、私達が今まで凜祢おねーちゃんと過ごしてきた時間は本物よ」
「士君もそんな言い方はないでしょう!凜祢ちゃんにも何かちゃんとした理由があるはずです!」
「だからっていってさり気なく笑いのツボを押すなよwwwww!!」
無言で笑いのツボを押して笑い転がっている士。しかし、非情ながらもフィリップはそれを無視して再び自分のまとめ上げたホワイトボードを見つめなおす
「どちらにせよ、凛祢をネオシャドームーンから引っぺがさないことには話にならない……しかも、下手にいじれば結界もろとも僕達が吹き飛ぶ可能性だってある」
「分かってるわよ!今、全力で霊波のある場所を探索しているわ。でも、一向に反応がでないのよ!」
「概念そのものが弄られてるってことは……相手は世界そのものってことか……」
士道が頭を抱えている中、十香が慌てて四糸乃と共にフラクシナスのブリッジに走ってきて叫んだのだった
「シドー!テレビ!テレビを見てくれ!!」
フラクシナスブリッジの中央モニターを使ってその映像は映し出される。そこには薄暗い会議室のような場所にただ一人座っている長、ネオシャドームーンの姿だった
「我々、エデンショッカーは本日より全世界に宣戦布告を行う。各国首脳には降伏を推奨する。万が一、降伏しない国々があるのであれば、その国は我々と敵対したとみなし、その国の人類を皆殺しにすることにする。まずはご挨拶として、太平洋の中央に巨大な空間震をプレゼントした。お気に召しただろうか?」
そこには、中継映像なのか広い海の真ん中に半径数kmほどに渡る巨大な空間震が映し出されている。その場所には小さな島々もあり、そこにいる人々は何の警戒もなさないままにただ、何が起こっているのか分からないまま次元の裂け目へ消えてしまったに違いない
「このように我々は自由自在に空間震を操り、あらゆる場所を破壊することができる……諸君の賢い選択を期待している」
「何なの……?あの異常なまでの大規模な空間震……?どうして、フラクシナスの観測機から観測されないのよ!」
「確かに、太平洋数kmに渡る大型空間震だ……フラクシナスが不調といえど捕えられないはずがない……」
映像を介して、全力で空間震の跡を太平洋中心に探るがそのような反応はどこにも存在しえなかった
「エデンショッカーめ……空間震が存在しない世界に空間震を放ったな……!」
「鳴滝!?お前、いつからそこにいたんだ!」
士は、笑いのツボからようやく復活すると灰色のオーロラから現れた鳴滝に対して警戒する。全員は鳴滝の発言に対して引っかかるところがあり、鳴滝のほうを見たが、四糸乃は冷静に言葉を口にする
「問題はそこじゃないと思い……ます……」
「空間震の存在しない世界に……?何よそれ、そこにいるかもしれない人々はどうでもいいってことなの!?」
今度は琴里が艦長席のほうにあるパネルを叩くと、琴里は己の無力さに悔いる。自分達精霊の力が利用されてこのような犯罪に及んでいたからだ。しかも、空間震が存在しない世界なのだ。警報以前に何も知らずに犠牲になってしまったのだろう
「ディケイド、今回は悠長している場合ではない!一刻が迫っている!」
「どういうことだ、鳴滝?」
「この広域結界の世界線、つまり!世界が大きく膨張している!そして、この世界線は次第に他の世界までをも侵食し始めるだろう……!」
「世界の侵食ですって?どういうことか詳しく説明しなさい、鳴滝!」
琴里は立ち上がると椅子を使って鳴滝の襟首を持ち上げるが鳴滝はそれを払いのけようともせずに話をつづけた。そして鳴滝の口からは驚くべき事実に場にいる一同は驚愕の顔を浮かべるのだった
「他の世界がこの世界線と接触した瞬間、その世界は押しつぶされ始める!……そう、スクラップをペシャンコにするようにな」
「「「「「!?」」」」」
「世界が……潰れるだと!?」
「それって、かなり不味くはないでしょうか!?」
「……しかも、世界の器となりうる少女の限界も近い。このままでは、数十世界をも巻き込む次元崩壊……最悪の世界破壊として記録に残されるだろう……」
「確かに、霊力はどんどん膨張していっている。このままだと、異世界はどうなるか知らないが、少なくとも天宮市全体は焦土と化すだろう」
「凛祢……」
幾度なく世界を渡っている二人にしてみても、全世界が押しつぶされるという現象が起こっているのは初なのだろう。世界の器……凜祢の限界が近い。それすなわち世界の崩壊を意味している。令音のデータ分析からもとんでもないことになることは裏付けられている。しかし、そんなことよりも士道は何よりも凜祢のことを心配していたのだった
「映像……出ます!!」
映像から出された上空の映像では新天宮タワーだと思われる巨大なタワー……否、タワーに絡まれている禍々しい紫色の幹はまるで大木のようにそびえたち、その天辺には禍々しく光る赤紫の宝石のようなものが輝いていたのだった
「おいおい、何なんだよ、あの禍々しい大木は……!」
「位置情報からして、新天宮タワー……あれこそがこの結界の要だったんだ」
目標を見上げると士道は自分のドライバーとメモリを持ち出し、外へと走り出そうとするところを琴里が呼び止める
「ちょっと、士道!どこに行くつもりなの!?」
「決まってるだろ?凜祢に会ってくる」
「会ってくるったって……あそこが敵の本拠地だってこと分かってて言ってるの!?」
士も腰を上げると自分のトイカメラを拾い上げ、出口のほうに向かう。それに続いて十香、四糸乃も後に続いた
「分かってる。だが……ここで助けに行かなきゃ、幼馴染とはいえねぇしな」
「どちらにせよ、俺達はあのタワーを何とかしなきゃいけねぇ……近隣住民も避難し終わってない以上、ユウスケもスターライトってライダーも動いてるはずだ」
「シドー!あと、士!私達もいくぞ!」
すると、士道の脳裏に一つの記憶が蘇る。十香とデートした映画館でスペースヒーローものを見た時の記憶が吹き返してきたのだった
[こりゃあ、本腰入れないとヤバいかもね……]
「私達も……頑張ります!」
今度は、四糸乃と遊園地に行って、一緒に観覧車やメリーゴーランドに乗った時の記憶が蘇る
「お前ら、霊力は大丈夫なのかよ」
「……大丈夫だと、思い、ます!」
[なんでだろうね、思い出にすらなっていない、士道君との記憶が自然と浮かんで勇気を与えてくれているんだ]
よしのんと四糸乃はそのように言っていると、自分の中から忘れていたような記憶が次々と蘇ってきたような気がしていたのである。美九と二人で貸し切りのレストランでなぜか料理をともに作った思い出、琴里の修行相手になってラッキースケベをくらった思い出。それが一つ一つ色を取り戻すかのように蘇っていく
「地球の記憶が……いや、この結界が明らかに不安定に……違う。これが決して失うことのない絆の力だというのか……」
フィリップも何故かこのような経験をしたことがあるのか不思議そうに頭を抱える。この現象は士道だけではなかったようだ。すると、それに呼応するかのように色を失っていたフェアリーメモリが色鮮やかに取り戻す
「うむ、ゆえに私達のことは心配するでないぞ、シドー!」
色を取り戻したメモリに十香は自分のサンダルフォンメモリを手に取る
「私も……凜祢さんとたくさん……お話ししたいです……!」
四糸乃は自分の手で輝いているザドキエルメモリへと手を伸ばす
「っ……!私も行くわ……お兄ちゃんとの思い出、凛祢お姉ちゃんとの思い出……決して無駄にはしたくないから。神無月、令音、フォローは任せたわよ」
さんざん悩むふりをしていたのか、琴里は我慢しきれずに傍に保管してあったセフィラドライバーと復活したカマエルメモリを手に取る。士も軍服のコートを羽織ると夏海に話した
「ナツミカンはここに残れ。がら空きになったフラクシナスが潰れたらお終いだからな」
夏海は心配していたが、全員の顔を見ることでその不安は払しょくすることができた。この現象をどうにかしなければ、この世界はおろか、全ての世界がダメになってしまうのである。それなりの覚悟はできているようだ
「分かりました、士君……どうか、気を付けて」
「光夏海だけでフラクシナスの護衛は大丈夫なのかい?」
フィリップは心配そうに琴里のほうを向いたが琴里はあまり気にしていなかった。リーダーゆえの責任感を放棄しているよりは、自分の部下を心より信頼しているゆえの行動だろうか。軽く鼻で笑いながら答えた
「大丈夫よ。もしもの時があったら、とっておきの新戦力も使うしね」
フィリップは少し首を傾げるがそのような考えは無駄だと思い気持ちを切り替える。フィリップは空いている艦長席に座り、コントロールボードを叩きだした。それをサポートするかの形で令音も自分の席に座りデータを入力する
「念のために僕もここにのころう……まずは、誘宵美九の座標に移動しよう。身の安全もそうだが、彼女の力も必要になってくるだろう」
「私が転送座標を操作しよう。任せてくれたまえ」
琴里はお気に入りのチュッパチャップスをケースから取り出し、それを口に加えるとマントを大きく翻して言葉を発した
「さぁ……私達の
「あぁ……!力を貸してくれ!皆!」
「「「「「おぉ!!」」」」」
この声でラタトスク、精霊混合チーム対エデンショッカーの
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Area ???
一人、5つの結晶が浮かんでいる空間に瓜二つの少女がいた。一人はその空間についている鏡を気だるそうに見る。その姿は3つあり、一つは先ほどのフラクシナスにおいてのやり取りでの映像で、一つは海東が傷だらけでよろよろと森の中をさまよっている光景だった。そして、一番大きな衣装用の鏡には大きな禍々しい新天宮タワーがそびえたっていた
「……どうだ、これがお前の作り上げた世界!人の未来を弄んだ怪物に対する怒りの現れだよ……ルーラー」
中央の魔法陣のような場所には全裸の姿で体の至る所まで拘束されたルーラー……凜祢の姿があった。その姿は凜祢のものではなく、ルーラー本来の姿で縛られていた
「
「お前が知る由もない……一つだけ教えるとするならば......反逆かな?」
「反逆……」
凜祢がそのように呟いた後、黒いローブの少女は凜祢のほうを睨み付けた後、何もない天井を見ながら、このように告げたのだった
「何の意味もなく、“世界”に生まれ、生きる価値を縛られ続けてきた……それに対する反逆さ!君は、生きる理由があるのだろうが、私にはない。全て滅ぶべきなんだよ、世界も、悪も、偽善者も……私という存在もね」
すると、異空間であるはずのこの場所に一人の白い怪物が姿を現した。先ほどディエンドと対決した怪物であるが、その傷はかすり傷すら完璧に治していた
「只今、戻ったよーっと」
「ゼバ……君は手を抜いていただろう?」
少女はそういいながら、怪物を軽蔑する。すると怪物はいつもの不気味な笑い声と共にふてぶてしい上から目線の態度をとって話した
「ふふふ、仕方ないだろ?異世界に逃げ込んでしまったら追いようがないさ。アポロガイストのほうとかいいの?好きかって暴れはじめているけど、あいつら、もう統率とかしている価値あるの?」
少女は凜祢の顎を手に取るようにそして、自分のコレクションであるかのように見つめた後、毒を吐きつつもその白い怪物に命令をする
「やはり、生物は信用ならない存在だ……ほうっておけ。所詮は”私”の楽園の養分になる……しかし、不安因子は早めに排除しておきたいね」
少女が手を振ると空間が歪み、まるで粘土を引きちぎるかのように黒い塊が空間から数体ほど現れ、黒い塊はやがて、幽霊のようなドローンと化する
「「「……」」」
「ネクロマンサーよ、ディエンドを殺せ。誰にも悟られないようにね」
そう命令するとネクロマンサーと名付けられた黒いローブのドローンは海東が倒れているほうの鏡の中へと次々と飛び込んでいったのだった
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Area ???
とある森の中、一人の少年と二人の少女は飛んでいるナスの騎士数匹を狩っていた。最初はそれぞれ何匹倒せるか競い合って、相当の数を倒していたが、少年が最後の一匹に止めを刺す前に二人の少女のほうに特攻隊よろしく、突っ込んできたのだった
「ユニちゃん!ごめん、一匹漏らした!」
「分かりました!」
一人の少女はライフルを持ち、奇妙なナスの形をしたキュウリの槍を持った騎士をペガサスのように飛んでいる馬から打ち落とす
「ネプギア!そっち行ったわ!」
「任せてください!」
答えたもう一人の少女は落ちたナスの騎士を真っ二つに切り伏せると、そのナスは馬もろともポリゴンとなって消えていった。
「二人ともお疲れ!やっぱり、息ピッタリなんだね」
「違いますぅ!///ネプギアとはよくクエストに一緒に行ってるというより勝手にくっ付いてくるから自然に……」
「やっぱり、ユニちゃんは素直じゃないなぁ……」
ユニという少女は顔を少し赤らめ、ネプギアという少女はそれに苦笑していた。何気ない会話をしていたはずだが、その三人の前の草むらの茂みから一人の男性……海東が片手で銃を持って現れ、もう片方の腕で傷口を抑えながら茂みの向こう側に発砲していた
あまりにも酷いけがなので心優しい三人は突然現れた海東のほうに駆け寄っていく
「!?だ、大丈夫ですか!?」
「凄い傷……早く治療しないと!」
「なんてことない、かすり傷だ。君たちも早くここから去りたまえ……!伏せろ!」
海東はいつもよりも弱弱しい声で話していたが、突如大声を出す。海東の大声と共に3人はとっさに伏せるとエネルギー弾のようなものが頭上を通った。その前には数体ものの刺客、ネクロマンサーが海東を狙っていた
「ゆ、ゆ……幽霊!?」
「ネプギア落ち着いて!エネルギー弾が実体化しているなら幽霊じゃないと思うよ!でも、なんだろう……この嫌な感じは……まさか!」
「君の考えている怪人ではないよ……ただ、そこらの戦闘員とは思わないほうがいい」
「ダークネスじゃない……!?」
実体があるようでなさそうな奇妙な感覚にとらわれる少年は海東の言葉に困惑し、迷いながらも拳を構える。次いで隣に立っている二人の少女も海東を守るようにネクロマンサーと対峙していた
「お兄さんはここで休んでいてください!私達がなんとかします!ネプギア!」
「はい!行きましょう!ユニちゃん!」
「「アクセス!」」
そして、二人の少女は掛け声と共に青とピンク色の光に身をつつまれていったのであった。その光は徐々に消えていくとその少女はまるで精霊に似たような眼とCRユニットに似ているようで似ていない、レオタードのスーツと機械装備パーツが展開されていき、先ほどのワンピース姿とは違う姿になっていった
「パープルシスター!押してまいります!」
「ブラックシスター!華麗に……打ち抜くわ!」