デート・ア・ライブ ダブル・ボイルダー   作:天音/IA

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十香編クライマックスで2日連続投稿です……


Dの結末/この手を伸ばせ

Area フラクシナス

 

「霊力値、マイナスを示しています!」

 

「駄目です!霊力の密度で士道さんの座標特定、及び転送装置の起動ができません!」

 

艦長席に座っていた琴里は珍しく、チュッパチャップスを舐めずに指令を出していた……それほどの緊急事態なのである

 

「くっ……最悪の事態に現れたわね…ドーパント……!セフィラの反転までしでかすなんて………!転送装置の修復だけでも急ぎなさい!救助隊を転送させるの!」

 

ズドォォン!ビーッビーッ!

 

「何事!?」

 

「転送装置が謎のエネルギー弾に当たり、修復不可能までの大破に!」

 

「なんですって!?」

 

モニターには、何も映されておらず、ノイズだけが走り、ブリッジは赤い警告ランプが点滅している

 

「くっ……お兄ちゃん……!」

 

一人の司令官は一人の兄の無事を願うのみだった

 

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Area 天宮タワー上空

 

時は少し遡る

 

鳶一折紙は、ASTに連絡し救援を要請し、現在はステルスをかけながら天宮タワーの上空で待機していたのだ

目の前には、最愛の人、士道が最悪の災禍、精霊を説得している姿が目に写り、虫酸が走る

 

隣には隊長、日下部燎子が待機していた

 

「狙撃許可は?」

 

現在、装備している武装は対精霊ライフル「クライ・クライ・クライ」だ

この威力は精霊を殺す程度の力……少なくとも無事ではいられないぐらいの威力はある

 

「まだ、出てないわ…そもそも、頭の中日よってるお偉方が攻撃許可出すかしら?」

 

「許可を出してもらわなければ困る」

 

現在、空間震警報はなっていない…つまり、住民は避難していない

しかも、ここは天宮市のシンボルとも言われる場所

下手に傷つけたりしたら住民はさすがにこのことを怪しいと思うだろうし、

今、ここで精霊が暴れだせば天宮タワーが崩れる恐れもある

 

かと言って空間震警報を鳴らして刺激するのも良くない

 

嫌な状況ではあるが………

 

「これは好機」

 

今、精霊は確実に油断をしていて装備も霊装をしていない

 

今ならば、攻撃が届く可能性は十分にあるが………恐らく一回

 

だからこその対精霊ライフルだった

 

使用者が悲鳴を上げ、弾道が軋み、目標が断末魔の声をあげる……ゆえに…

「C・C・C」(クライ・クライ・クライ)

 

……そこに燎子の耳に通信が入る

 

「……こちら、ポイントΑ……えっ?……了解」

 

燎子は、情報を聞いたときに目を丸くしていた

 

「……驚いた……狙撃許可が出たわ」

 

そう言えば、昨日の校舎の攻撃命令も今まであまり考えられない作戦だった

……上層部で異動でもあったのだろうか

 

「折紙……あんたが撃ちなさい、失敗は許されないわ 一撃で仕留めること」

 

「了解」

 

 

そして………数分後……好機が来たと思われたのだった

 

Edge

 

AST隊員は誰もが驚愕していた……

昨日、彼処まで大破していたCRユニットは新しいものへと変わった……しかも、あのロゴには見覚えがあった

 

「ミュージアム製ですって!?あの娘、どうしてミュージアムのCRユニットを……!」

 

しかし、折紙は見てしまった………最愛の人、士道がドーパントによって斬られてしまったのを

 

「うわあああああああ!」

 

目に焦点が定まっていない折紙は、今までにない叫び声をし、直ぐ様C・C・Cのトリガーを引いてしまう

 

怒りの矛先は、一瞬だが、ドーパントのほうに向けられたのだった

しかし、その弾はドーパントではなく………プリンセスのほうに命中する

 

「目標…………命中」

 

燎子は、困惑した表情だったが、本来の目標であるプリンセスに命中したのだった

 

しかし、「それが全ての始まりだった」

 

燎子の持つ無線機に異常が起きたことから、状況は最悪なものだとわかった

 

「……こちらポイントΑ……応答して!こちらポイントΑ!駄目……つながら………な!……何あれ?」

 

折紙は、目を見開いた 自分がトリガーを引き、狙いは完璧だったはず

それなのに、今立っている「あれ」はなんなんだ?燎子は、隊長としてのプライドを忘れ、膝を震わせていた

 

「……精霊の生存本能っていうの………!?そもそも、「あれ」が化け物っていうの?「あれ」は間違いなく化け物を越えているわ………」

 

折紙は、士道を助けるためにCRユニットをフル稼働させようとしたが、燎子に止められてしまう

 

「話して……彼処に私の大切な人が……!」

 

「馬鹿!死ぬ気!?あの化け物に殺されにいくようなものよ!」

 

折紙は、フィリップの言葉に自覚した……やはり自分の力はたかが知れている

人が生身で虎を全滅させようとするのは無意味で無謀………その果てに待つのは………大切な人が三回も死ぬこと

 

「あ……ああっ………」

 

「折紙!?しっかりなさい!折紙!」

 

もはや、折紙はどうすることも出来なかった……自分が導いたこの「結末」に………全ては……「自分のせいだ」

 

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Area 地球の本棚

 

「……やれやれ………結局こんなことになっちゃったか……」

 

フィリップは頭を手で支えて今の状況をどうにかすべく、地球の本棚へと入っていた

 

隣には或守がフィリップが外から持ってきた映像データを詳しく解析する

 

「検索完了………彼女は十香の「反転体」……仮に魔王と名称します」

 

「反転体……?」

 

或守は、急いで検索をし、反転体に関する項目を地球の本棚から洗いざらいにアクセスする

 

「……精霊の反転には以下の条件を満たしたときに反転します

……一つは、精霊が心の底から負の感情に埋め尽くされる……つまり「絶望」するとなるケース」

 

フィリップは、その可能性はないと仮定する なぜなら、相手はたかだかドーパントとAST……どちらにせよ自分の力でなんとかなったはずだ……絶望的な状況ではないだろう

 

「……そして、精霊そのものが生命の危機に瀕した時に修復中……つまり最も「隙」が出来たときの何者かの強制介入です」

 

或守の言葉にあった「強制介入」という言葉に違和感を放った

 

「……強制介入……?」

「はい、あの状態ならば、「一瞬」でいえど、「唯一」の精霊のマインドコントロールが理論上可能でしょう……まあ、封印されて力を失っているときは別でしょうけど」

 

「……何!?だ、だけどいくらCRユニットと言えど、人のマインドコントロールするには……ミュージアムやDEMなみの技術力……!!」

 

フィリップは、気づいた……確か、エッジドーパントのCRユニットは「ミュージアム製」だったはずだ

ならば……このマインドコントロールの正体は……

 

「ガイアメモリの干渉……というわけか!」

 

「はい、97%その可能性があります」

 

「十分だ……あの時……精霊が撃たれたときに……「何者か」がステルス、及び高速移動でマインドコントロール系のガイアメモリを起動させた……というわけか!」

 

或守が首肯すると、先程の映像を超スロー再生で再生してみると……

 

そこには、赤いドーパントが瞬時に「何か」を十香に差し込み、消えていったのだ……つまり、ステルスのCRユニットを装備したドーパントが何処かにいる

 

「じゃあ……マインドコントロールをしているドーパントを倒せば……」

 

或守が少し黙ると目に0と1の数字が埋め尽くされ、検索を開始する

 

 

「……検索完了しました…はい、可能です……しかし、仮にドーパントを倒したとしても、ガイアメモリが制御下を離れ、暴走する恐れがあります」

 

「……それをどうすれば……やはり、内部のメモリブレイクが必要なのか?……だけど……精霊に干渉できる強力なガイアメモリだ……ピンポイントでなければメモリブレイクしないだろう………」

 

或守は、目を元に戻すとフィリップに伝える

 

「ガイアメモリは負の霊力の発生源となっています……確かに、あの状態だと壊すことおろか、場所の特定すらできないでしょう」

 

フィリップは、指を顎に当てて少し唸るとピンと閃く

 

「……正の霊力を当てれば場所を特定できる……そういうわけだね?」

 

「はい、そうすればガイアメモリの位置は私ならば、瞬時に特定できるはずです

私が直接フィリップの精神に位置を伝えます」

 

或守は、さらに状況を把握するために十香のデータを現在進行形で取っていた

 

「……分かった……ありがとう或守」

 

フィリップは、そっと或守の頭を撫でると直ぐ様本棚から目を覚まし、士道の元へと急いだ

 

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Area 天宮タワー

 

フィリップは、検索をした後、男子トイレから姿を現すとすぐに士道の元へと走り出した

 

士道は、さきほどの傷は謎の炎により殆ど塞がれていた

 

「起きなよ、士道」

 

フィリップが体の炎を払ってあげると士道を揺さぶって起こす

 

「ぐ………あっ…傷が、ねぇだと!?……っフィリップ!?お前、どうしてここに!?」

 

「そんなことは、今、どうでもいいだろう?……君の力が必要だ」

 

フィリップが上をさすと、士道は、天宮タワー上空の頂上を見る そこには黒い格好をした十香が巨大な剣を携わっていた

 

「な、なんだありゃ!?十香なのか……?」

 

「反転体……君の怪我で気を失った後、赤いドーパントがマインドコントロールをかけた時に変貌した姿だ……」

 

フィリップの言葉を、士道は瞬時に把握する

 

「……察するにエッジドーパントはやられて……別のドーパントが十香をあんな姿にしたつうわけか……ったく………どうしていつも超展開をしでかすんだよ………ドーパントは!」

 

「ああ……ラタトスクからの支援も受けられない……しかも、十香の理性が保つのは数十分だ……」

 

そんなフィリップの言葉だったが少し苦笑していた

それは、士道はこの絶望的状況になんともないからである

 

「ようは、その赤いドーパントを倒して、十香を戻せばいいんだろ?」

 

その目はいつもの仕事をこなしている探偵としての士道の目だった

 

「……流石、僕の親友だ」

 

そのような言葉に十香が落とした帽子を再び被りながら呟く

 

「何回、このようなピンチ(日常茶飯事)を乗り越えて来たんだよ……お前と」

 

フィリップは、その言葉にニヤリとする

それは、そうだ………何回ドーパントと戦って何回ピンチになったか分からない……状況が違えど、いつも隣には彼がいた

 

「確かに、そうだね……士道」

 

「……半分、力貸せよ、相棒」

 

Joker

 

「……当然さ、君のお姫様だもんね」

 

Cyclone

 

「「変身」」

 

 

Cyclone Joker

 

Wに変身した士道は決め台詞を決めようとしていた

 

「さあ、お前の罪を……」

 

[士道、ここには罪がある人はいないよ?]

 

そこにソウルサイドのフィリップに止められる確かにあの赤いドーパントはいないため、この台詞は禁句だ

 

「おっと、そうだった………」

 

ソウルサイドのフィリップは少し考えるとピンと頭の中で閃いた

 

[……琴里ちゃんからセリフを真似してみる?]

 

フィリップは、士道にそのセリフを伝えると士道は首肯した

 

[「……さあ、俺達の戦争(デート)を始めよう」]

 

Wは、ハードタービュラーと呼ばれるエアバイクをスタッグフォンで呼び出す

そして、Wは手すりを飛び越え、上空にダイブするとマッハ1のスピードで飛んできたハードタービュラーがWをキャッチすると上空へと飛んでいった

 

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Area 天宮タワー上空

 

「………ふふっいい子ね……ちゃんとデモンストレーションになるように町を真っ二つにするのよ?」

 

赤いドーパントである彼女は、そのまま空中を飛翔した……

すると、上空から小さな点みたいなものが見えたのでドーパントは凝視した

 

「あれは……ステルス船?厄介ね………あの精霊……もしくはWを狙っているのかしら…?」

 

タブードーパントの目は人間の状態から数百倍の眼力になり、ステルスを容易く見通すことができる

 

「邪魔でもしておきましょう………はぁっ!」

 

ドーパントから放たれた二発のエネルギー弾がフラクシナスへと命中するのを確認すると、ドーパントは精霊の元に向かおうとしていた

 

……が、こちらに向かってくる影があった……Wだ

 

「しまった……バレた!?ちっ!」

 

Wは、ハードタービュラーで向かう途中、巨大なエネルギー弾がハードタービュラーに向かって撃たれたのを目にし、Wはそれを自身の運転テクニックで避ける

 

「赤いドーパント……アイツか!十香を泣かせたやつは!」

 

Luna Trigger

 

ルナトリガーに変身したWはエネルギー弾の発生源に向けて追尾弾を放つ

 

 

[あれは……ビギンズナイトのドーパント!]

 

女性型ドーパントは、ハードタービュラーに向かってエネルギー弾を未だに放つ

その弾幕をハードタービュラーで避けつつ十香の元へと飛んでいく

 

 

ガガガガガガガガ!

 

「W……ようやく会えたわね………!「あの」メモリ……「ナンバード フェアリーメモリ」を渡しなさい!」

 

「フェアリーメモリ……?」

 

[士道……僕のメモリケースに入っている……けど彼女に渡してはならない!そうしないと十香ちゃんが助からない!]

 

「……分かった!なんとかする」

 

片手でトリガーを引き、追尾弾を放つと共にハードタービュラーのマシンガンも追加でタブードーパントに当てる

 

「っ!?この追尾弾っ……ぐっ!」

 

もちろん、ハードタービュラーにもルナメモリの能力を備えているので大量の追尾弾がタブードーパントに命中する

 

 

しかし、それをおくさずにタブードーパントはWに巨大なエネルギー弾をあてつづけようとする

 

頭の中でハードタービュラーを操縦して尚且つマシンガンとトリガーを操作することは流石に無理なので、マシンガンをオートモードにし、ハンドルをきる

 

「待て!」

 

タブードーパントは執拗に追いかけてくる しかも、ハードタービュラーに追い付けるスピードとなるとかなり速いほうだろう

 

Stag

 

ガシェットをトリガーマグナムに差すと、トリガーメモリをトリガーメモリに装填する

 

「[さあ……お前の罪を数えろ!]」

 

Trigger MAXIMUM DRIVE

 

「[トリガー・スタッグ・バースト!]」

 

2つの強力な追尾弾がタブードーパントを追いかける

タブードーパントは片方はエネルギー弾二発で相殺させるがもう片方をまともに命中させる

 

「ぐぅぅぅ!」

 

ドカァァァン

 

爆発の後、タブードーパントの姿は何処にもなかったのである

しかし、十香を操れる装置らしきものはタワーの下へと落ちていったのを目にした

 

 

「……ちっ…逃げやがったか」

 

突然……上空から十香が叫び声を思い切り上げた

 

「うあああああああ!」

 

周りには暴走した霊力が空気を振動させ、こちらにも霊力の波が来る

フィリップと或守が恐れていたガイアメモリの暴走だ

 

[士道!フルスピードだ!]

 

「分かってる!」

 

Wは、ハードタービュラーを全速力で飛ばし、頂上へと飛翔していった

 




十香クライマックスに辺り、近いうちにアンケートとりたいと思います
活動報告にてとりますね
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