【ブルー隊(+おまけ)を救出せよ】
ブルー隊(アベルトの奴の部隊だ)がしくじってゼス軍に捕まったらしい
奴はどうでもいいが、部下の女の子たち(12人)が処刑されてはもったいない
ついでに愚妹も助けてやるとするか
今回も三人称視点です。
「これがマジノラインか…初めて見た」
「ひゃー…すごいだす…」
ランスとロッキーは少し先にそびえる山脈を利用した巨大要塞、マジノラインを見上げていた。
「魔物界との境界を守るゼスの…いえ、人類界の要ですね。様々な兵器や罠が配備されており、2年前の魔物の大規模侵攻もマジノラインとガンジー王の活躍により退けています」
カオルが訥々とグリーン隊一行に説明する。
「ほう…なるほどな。こうしてみてもでかい砲とか壁だらけだ」
「あの黒い塔はなにかしら?」
目をキラキラさせて尋ねるマリア。
「電撃塔、ですね。近づくものを電磁結界で自動的に焼き払います」
「ひゃー…すっごい…これだけあったら魔物も攻めてこれないわね…」
「こちらは山脈の人類側ですから。魔物界側はもっとすごい装備があるそうですよ」
「そ、そんなところにどうやって入るだすか…?」
「ブルー隊はふもとの簡易砦に捕らえられている、と情報がありました。マジノラインは対魔物を想定した設備なので、捕虜を収監する設備がないとかで…」
「そこなら侵入できんこともなさそうだな。行くぞ」
ランス達はマジノラインに向け歩き出した。近くにたどり着くと、登山口のような場所をゼス兵が見張っている。
「そういえば、こんなに近づいて大丈夫なのか?」
「基本的に軍が管理していますが、この辺りは一般に開放されていますのよ。ほら、あそこに社会科見学の一行が…」
カオルが指さした先に、そろいの制服を着た子供たちの集団が居た。
『ゼス第3幼年学校御一行様』と書かれた旗を持った
「…というわけで、皆さんやご家族が供給している魔力はこのマジノラインを動かすために使われているのです。わかりましたか?」
はーいという返事が返り、女性は満足そうに頷く。
「よろしい、何か質問がある子はいますか?」
「ねー春川さんは彼氏いるのー?」
「ぐっ…今は居ません…じゃない!プライベートの質問は禁止です!ほかにありませんね!?次の見学先に行きます!」
女性は旗を振って子供たちを引き連れ去っていった。
「今の案内人さん、ゼス軍の制服を着ていましたね…」
「ええ、マジノラインに近いマークの地方守備隊が良く主催しているそうです」
「うーむ…」
「ランス様、どうしただすか?あの女の人に見覚えでも…?」
「遠目だが、文句なしのいい女だった。ぜひ抱きたいが、さすがに兵士だらけのここでは襲えん」
「またアンタは…」「あはは…」
「まぁいい、いずれ機会もあるだろう…さて、簡易砦とやらはアレだな…」
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ランス達は麓に立っている簡易砦に向かったが、周りに鉄格子があって近づけなかった。
どこかに破れている場所がないかとうろうろしているうちに、いきなり地面が陥没して地下に落ちてしまう。
そこにあったのはイラーピュと同じ闘神都市遺跡で、いまだ未発見のようだった。
冒険功績などを拾いつつ探検しているうちに、闘神都市の動力源であるマナバッテリー、それも無傷のものを発見する。
壊そうとするランスはカオルにたしなめられ、動いていないならどうでもいいか、とその場を立ち去ったのだった。
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「おっ、あそこから出られそうだぞ」
通路の先の行き止まりは土が積もって坂になっており、その上に開いている穴からは日が差し込んでいる。
「よっ、ほっ…おお、やっぱり外だ」
ランスはひょいひょいとよじ登り地上に出た。ほかのメンバーも次々に登ってくる。
「よいしょ…よいしょ…」
「マリア、気を付けて…」
「うん、志津香…きゃあ!?」
「おっと」
ゆっくり登っていたマリアは滑り落ちかけ、ランスに腕を掴まれた。
「あ、ありがとランス…」
「がはははは、尻がでかすぎるのだ、お前は」
「むぅ…」
「ランス隊長…」
不満そうな顔のマリアを引っ張り上げたランスに、カオルが声をかける。
「ここはどうやら先ほどの鉄格子の内側のようですよ。ほら、あそこに簡易砦が…」
「おお、確かに。さすが俺様」
「運がいいだけでしょうに…」
「警備も今は手薄なようです。隙を見て…」
「ふん、そんな必要はない!強硬策で行くぞ!突撃!」
ランス達は砦に踏み込んだ!中に居た警備兵たちが驚いて振り返る。
「な、なんだお前たちは!侵入者か!」
「哀れな宮仕えどもめ!とっとと死ねー!」
「くっ…出でよウォール!」
警備兵たちの前に数体の魔法ウォールが出現した。
「ちっ、邪魔くさい!とっと排除するぞ!」
「はい、炎の矢!」「い、いくだすよ!ぶーめらんぶーめらん!」
「「「ぴぴがーっ!」」」
集中攻撃を食らったウォールが沈黙する。
「くっ…ウォールが…しかしすでに呪文は完成した!」
「ちっ、後ろで詠唱をしていやがったか」
「我らの真の力を見よ!『がんがんふよふよ』!」
しゅいーんと音を立てて警備兵たちの身体が赤いオーラに包まれる!
「ええと…これは攻撃力増加の魔法…?」
「ふはははは!よくぞ見破ったな!死ねー!」
リズナに対して警備兵たちが襲い掛かった。
「あ、危ないだす!」「ちっ!なら貴様からだーっ!」
リズナの前に飛び出したロッキーに警棒が次々に振り下ろされる!
ぺちん、ぺちぺち、ぺちん「ぐえーっ…痛…くないだす…えっ?」
「ははははは!1.3倍に上昇した攻撃の威力はどうだ!」
「どんな無抵抗の二級市民もボコボコにしてきた無敵の魔法警棒だぞ!」
「泣いて許しを請うがいい!反逆者めー!」
「えっ…えっ?」ロッキーは殴られながら呆然としている。
「元が弱すぎるんじゃー!」「「「うぎゃーっ」」」
ランスの一撃で警備兵たちはまとめて星になった。
「おや、ランスさん…早かったですね」
砦の奥の部屋に、アベルトとブルー隊の隊員たちが閉じ込められていた。
「ふん、せいぜい感謝するがいい。女の子たちも無事みたいだしな…」
縄を解かれたアベルトたちは立ち上がって体をほぐす。
ランスは鼻を鳴らして部屋をぐるりと見まわす。
「さて、あとはさっさと脱出を…ん?エールの奴はどこだ?」
アベルトは一瞬視線をそらしてからランスを見て、告げた。
「……ここには居ません…」
「はぁ?何故だ!?お前らと一緒に居たんだろうが!」
「それが…」
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マジノライン近くの村の一角で、ブルー隊は周囲をゼス軍に囲まれ、進退窮まっていた。
「完全に囲まれました…」
顔面蒼白のランチが声を震わせて報告する。
「うーん…参ったな…」
「二級市民の救出は成功したんですけどねー」
アベルトとエールは顔を見合わせる。
「降伏するなら無下には扱わない、と隊長の女性は言っていますが…」
「うーん。嘘だよねぇ。テロリストは死刑だ!っていつも言われてるし」
「ですね。仮にその女隊長が嘘をついていなかったとしても貴族たちが無事では済まさないでしょう」
「では、どうしましょう…」
「お兄ちゃんが居ればなぁ…」
「…エールちゃんは、ランスさんの事を信じているんですね」
「え?あ、はい…なんていうか、滅茶苦茶なんですけど…一緒にいるとなんでもできそうな気がしてきちゃうんですよね…えへへ…」
顔を少し赤くして頬を掻くエール。その様子をアベルトは一瞥し、少し笑う。
「なるほど…やっぱりね」「え?」「いえ、ちょっと作戦を考えました。聞いてくれますか」「あ、はい」
隊員も集まり、アベルトの話に耳を傾ける。
「エールちゃんが魔法を使える、というのは彼らも想定していないはず。そこで、皆で敵の隊長に向けて突撃し、魔法を打ち込んで痺れさせ、捕えて人質にするんです。」
「うーん、そんなにうまくいくかなぁ?」
「地方守備隊というのは基本各軍に入れなかった人たちと、コネ採用の一級市民の吹き溜まりです。魔法兵器は厄介ですが、隊長の周りには何故かあまり置かれていません。なんとかなるかと」
「なるほど、よーし!やってみよう!」
他の隊員たちも決意を固め、武器を握り直し…
「よし…では、突撃!」「「「「うおおおおーっ!」」」
ブルー隊は一丸となって隊長に向けて突撃した!
「…っ!降伏しませんか!なら…仕方ありません!」
「えーい!雷の矢!」
「うっ…魔法使い!?」
エールの魔法を受けた隊長はわずかに体勢を崩した。
「どりゃー!」「ちっ!」ギィン!「えっ!?」
隊長は腰の後ろから短剣を抜き、エールの剣を弾き返した!
「こうなれば手加減しませんよ!光爆!粘着地面!ストップ!スリープ!白色破壊光線(威嚇)ーーーー!」
「「「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」」」
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「…と、いう事がありまして…」
「で、捕まったわけか。それでエールはどうした」
「この簡易砦には魔法使いを収監できる魔法封じの設備がない、ということで…数日前に女の子刑務所に移送されました…」
アベルトは沈痛な表情で答えたのだった。
一応ですが、原作と展開が変わらず、セリフを書き写すだけになるような個所はあらすじだけの表記にとどめるようにしています。
未プレイの方はぜひR6をプレイしてみてください。戦国ランスに比べて地味ではありますが、ダンジョン探索RPGとしては傑作と言っていいと思います。
なお、エールちゃんは「取り押さえるつもりで」黒髪の隊長さんに切りかかりました。
本気で殺すつもりのAL魔法剣をぶっぱしてたら9割殺せてます。