【二章完】ちょっと早めのエールちゃんの冒険   作:砂嵐36

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ー任務表ー
【ランス救出作戦】

お兄ちゃんは首都で魔人に捕まってしまったらしい
流石のお兄ちゃんも絶体絶命だ、何とかして助けよう
助けられるのは何度もあるけど助けるのは初めてかも



57.エールちゃんは話を聞く

 時刻は深夜だが、脱出集団の司令部近くはたくさんの魔法ランプやたいまつで明るく照らされていて、そのあたりから少し離れた場所に張られた王族用の大きなテントの入り口で、あたしとウィチタさんは皆を待っていた。

 ガンジー王が目覚めてからでないと詳しい話ができないので、まずは仲間を集めて欲しい、と言われたのだ。

「…あと何人だ?」

「ええと、あとは…あ、きた。こっちです」

 テントの前にうし車が止まり、そこからパットンさんとロッキーさん、コパンドンさんが降りてくる。

「おう、エールの嬢ちゃん…それに皆も。」

「ほ、本当なんだすか?ランス様にかぎって…」

「そういう話は表でせんほうがええんちゃうか?はよ中はいろー」

「おっと、そうだな。行こうぜロッキー」

「は、はいだす…」

 3人を連れてテントの中に戻ると、元アイスフレーム、グリーン隊の皆が集まっていた。

 志津香さん、マリアさん。サーナキアさんにパットンさん、ロッキーさん、コパンドンさん、かなみさん…あとはアイスフレーム三人娘に、ついでにタマネギさん。

 これにあたしを加えて総勢12人。お兄ちゃんとシィルさん、カロリアちゃんにリズナさんを除けばこれで全員集合…だよね?

 なんだか何かを忘れているような…あたしは首をひねったが、頭に浮かんでくるのはなんでかいかなご3つのことばかりだ。

「うーん…やっぱりいかなごはくぎ煮がいいかな…」

「何を言ってるんだ。これで全員か?」

 ウィチタさんに声をかけられて我に返った。そうだ、いまはそれどころではなかった。くぎ煮はレッドに戻ったらスリアさんに作ってもらおう。

「はい、これで全員です」

「わかった。…ガンジー様、揃ったようです」

 それを確かめたウィチタさんがテントの奥に声をかける。

「うむ…ご苦労だった」

 その声に応えてぬっと現れたのは、あちこちに赤い染みのできた包帯を巻いたガンジー王だ。相当な重傷だったんだけど、もう立って歩けるらしい。

「…ウルザ殿は?」

「すみません、遅れました」

 噂を擦れば影、という感じで工作員スーツに身を包み、まとめた髪の毛をベレー帽に押し込んだウルザさんが顔を出した。この格好のウルザさんと会うのは初めてじゃないけど、やっぱすごい覚悟を感じる角度のハイレグだな…まあ今はそれどころじゃないか。

「…うむ、揃ったようだな。では話そう…」

 ガンジー王は口を開いて何があったのか話し始めた。

 

※以下、====内はガンジー王の説明です

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 まず、事の発端は首都に残ったおとり部隊に参加していたリズナさんをガンジー王が助けに行こうとしたことらしい。

 なんでも子供の頃のガンジー王とリズナさんはご近所さんだったらしく、それは仲よくしていたんだそうな。

 リズナさん、玄武城に閉じ込められて年を取らなかった期間が長かったけどもう50以上だもんね。そういうこともあるんだなぁ。

 ガンジー王は近所のお姉さんが急に行方不明になり、彼女を守れなかったことを長い事悔いていたのかもしれないな。

 

 で、おとり部隊というのは魔軍本隊を食い止めるために首都に残った部隊のことだ。脱出集団で見ないと思ったらそんな危険な任務に就いていたとは…

 ビットマンという司令官に率いられた志願兵で構成される1万ちょいの軍勢は、大きな被害を受けつつも十分に時間を稼ぐことに成功した。そのあと、小集団に分かれてバラバラに首都から脱出してきたのだが…そこにはリズナさんの姿はなかったらしい。

 報告によれば、一部の部隊は脱出に失敗して籠城を続けているらしい。そんな残存部隊が推定で1000ほどいるらしく、リズナさんが生きているとすればその中にいるはず、ということでガンジー王が無理無茶無謀にも自ら助けに行こうとしたのだが…

 

 そこに「リズナだとーーー!?」と話を聞きつけたランスお兄ちゃんが突っ込んできたらしい。

 少なくとも無理無茶無謀なことにかけてはお兄ちゃんも負けてはいない。二人は意気投合し、リズナさんを助けに首都へ乗り込むことにした。

 カオルさんの手引きで首都に入り込んだお兄ちゃん達は、道中で暴徒化した自警団に襲われていたエリザベスを助けたりしつつ突き進んだ。

 お兄ちゃんとガンジー王は戦闘での相性は良かったようで、魔物隊長やさらにその上の魔物将軍も敵ではなく、あっさりぶちのめし、ついでにまたケンカを売ってきたダークランス君も追い返して残存部隊と合流した。

 1000くらいはいたはずの残存部隊は150ほどに数を減らしていて、リズナさんの姿はなかったがアベルトさんがいて、彼が言うにはなんでも別の建物にまだ生き残りがいるかもしれないそうだ。

 魔物将軍を倒したので今なら脱出可能ということで、生き残りのなかで一番階級の高かったザックとかいう兵士に残存部隊を任せて脱出させた。

 そして一行にアベルトさんを加えてさらに進んだお兄ちゃん達は、ついにどうにか生きていたリズナさんと合流することができた…

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「それで、我々は再会を喜んだのだが…リズねぇ…ごほん、リズナが妙なことを言い出してな」

「妙なこと?」

「ああ、アイスフレームのメンバーだったアベルトが、30年前に魔法学校にいたアベルト先生だとか…アベルトは人違いだと言っていたがな」

「…30年前…ですか…」

 ガンジー王の言葉を聞いたウルザさんが顎に手を当てて少し考え込む。

「何か心当たりでも?」

「…いえ、今は重要なことではありません。話を続けてください。」

「うむ、それでだな…」

 ウルザさんは首を振って、ガンジー王は話を再開した。

 

 

=======================================================

「うわっ、ほんとにアベルトじゃん。」

「ええ、間違いありませんね…」

 後ろから、声が掛けられた。

 そこには、フリル付きの服を着た青髪の少女…?に、中華服を着た長身の男性がいて、そしてその奥に女性が一人。

 長身の体を見事なドレスに包み、背中には翼と尾。顔はベールでうかがい知ることはできない。

「カミーラ様、カミーラ様!あの顔、間違いありませんよ、アベルトです!」

「なんと…カミーラだと…!…大物が…」

 青髪の少女が発した声を聴いてガンジー王が顔色を変え、ドレスの女…魔人カミーラはゆっくりと進み出てきた。

「むぅ、体つきでわかる…なんといい女だ…しかしベールの向こうが見えん…むむむむ…念視だ…見えろ…見えろ…ん?」

「貴方は…いったい…?」

 うんうんうなるランスの横から、アベルトがカミーラに向けて尋ねた。

「っ…」

「ええー?あのあんぽんたん、カミーラ様のことがわからないの?」

「80年前の戦闘の後遺症でしょうか…記憶障害を起こしているのやも知れません。カミーラ様、いかがいたしましょう?」

「…」

 後ろの使徒の言葉にもカミーラは何の反応も返さない。

「…凛として鋼のように強く…鞭のようにしなやかで、どんなことにも負けない…つややかな女性…」

 そんなカミーラを見つめ、ぼんやりとうわごとのように呟き続けるアベルトに。

「…何をしている…」

 カミーラの、声が発せられた。

「えっ?」

「戻ってこぬか…心配させおって…」

「え…?ぼく…ですか?」

「…………」

 カミーラがベールを退ける。下から現れたのは、人ならざる絶世の美女の顔だ。

「おお!美人のねーちゃん!」

「ラ、ランス様…」

「ぜひともお近づきに…ん?どうしたアベルト」

「っ…あ…ああああ…はい…仰せのままに…カミーラ様…」

 その顔を見たアベルトは、戸惑うランスにも構わず、ふらふらとカミーラの方に向けて歩いていく。

「こらアベルト!抜け駆けするんじゃない!あのねーちゃんとやるのは俺様が先だぞ!」

「そんなことを言っている場合ではない!相手は…」

「ええい!うるさい!待たんかアベルト!」

 止めるガンジー王も無視して、アベルトの肩を掴もうとするランス。

「……邪魔立てするか、人間…」

 そんなランスに、カミーラの視線が向けられた。

「がはははは、ようやくこっちを見たな、俺様のテクであへあへのめろめろに…」

「…醜い」ひゅん…と軽くカミーラの爪が振るわれる。

「なっ…」がぎぃん!「がはぁっ!」

 首への爪を剣で受けたものの防御しきれず、肩を深く切り裂かれたランスが弾き飛ばされ、地面に転がる。

「ランス様!」

「くっ…いかん!カミーラ相手では…」

「…煩い」

 そしてランス達とガンジー王に向けて、カミーラはその美しい唇を少しだけ開き…恐ろしい威力を持つドラゴンブレスを解き放った。

「なんだこのねーちゃんっ…どわあああああああああ!」

 直撃を食らったランスは吹き飛ばされ、歩道から転落、下に落ちていく。

「ランス様っ…きゃああああああ!」

「カオル!下がれ…!ぐうううううああああああ!」

 ドラゴンブレスが吹き荒れた後、立っているのはガンジー王と庇われたカオルさんだけだった。

「がはっ…皆…無事か…?」

「ガンジー様っ…」

 シィルさんとカロリアちゃん、リズナさんは吹き飛ばされて気絶。魔物将軍も軽く討ち果たした一行だが、魔人カミーラの前にあっという間に壊滅していた。

「ふむ、これで死なぬか…しつこい…」

カミーラがガンジーに酷薄な視線を向ける。

「カオル…リズ姉と皆を連れて逃げよ…あれは私が命に換えても食い止める…マジックには詫びておいてくれ…」

「ガンジー様!いけません!そのようなことは!ここは私が…」

 その時、ひゅーん。ぼとっ。と軽い音がして、カミーラの前に投げつけられた何かが転がった。

「なんだこれは…?」

 カミーラが不審そうに視線を向ける。

 まるでぬいぐるみのようなそれは、しゅーっと導火線のような音を立て…次の瞬間。

 

 どっかぁあああああああああああああああああああん!!!!

 

 派手に爆発した。

「これは…爆弾?誰が…」 

「ふぅ、どうにか間に合ったみたいだな…」

 驚くガンジー王たちの前に現れたのは、アイパッチの男に率いられたペンタゴン兵の一団だった。

「ペンタゴン!?」

「悪いが、その役目は俺たちに任せてもらうぜ」

 そう言って、ペンタゴン兵たちはガンジー王の前に布陣する。

「お前たちは何を…」

 戸惑うガンジー王に、アイパッチの男が顔を向け、口を開く。

「ガンジー王、俺達はあのゼス脱出集団に、かつての…暴走する前のペンタゴンの、ネルソン提督の理想を見た。…魔法使いとそうでないものが手を取り合う、生まれ変わったゼス。その、確かな兆しをだ…」

 アイパッチの男は、パイプをふかし、錨を肩に担いで続けた。

「だが、あれはまだ兆し…芽を出したばかりの苗木にすぎねぇ。

 あの新しいゼスがこれからの困難を乗り越え、この国にしっかりと根付くには…ラグナロックアーク・スーパー・ガンジー!あんたの力が、まだ必要なんだよ!

 あんたはまだここで死んじゃいけねぇんだ!だから、ここは俺たちに任せて…行け!」

 ペンタゴンの男の言葉に、ガンジー王は目を閉じて、そして開く。

「承知した。…貴殿の名を聞かせてくれ」

「…テロ組織…いや、レジスタンス、ペンタゴン。その八騎士が一人、フット・ロットだ」

 アイパッチの男、フットが凶悪な顔に笑みを浮かべて名乗り、ガンジー王が頷く。

「フット殿…感謝する。貴殿らのことは、決して忘れぬ…さらばだ!」

 ガンジー王がシィルさん達を担いでその場を離脱し、

「…話は済んだか?」

 そして、爆炎の中から無傷のカミーラが姿を見せる。

「ま、当然ちゃちな爆弾なんぞ効かないよなぁ…。

 気合入れろよお前ら!これが、ペンタゴン最後の戦いだ!」

 フットは軽く笑って錨を掲げ、声を張り上げた。

 

「行くぞ!ゼスの未来のために!!!!」

「「「「「「ゼスの未来のために!!!!」」」」」」

 

 ペンタゴンは、武器を構えカミーラに襲いかかった…

 そして、刃物がぶつかる音や悲鳴、爆発音が響き…数十秒でまた静寂が戻ってきた。

 しかしその頃には、ガンジー王達の姿は消えていたのだった…

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「…その後は、ウィチタのうし車で急いでここまで戻り、エール殿の治療を受けて、今に至るというわけだ…」

「そっかぁ…フットさん、魔人相手に時間を稼いで…」

「魔人相手じゃぁ、命はないだろうな…」

「ご立派な最期だす…」

 ガンジー王が長い話を終え、テントの中に沈黙が下りた。

「…………ありがとうございました、ガンジー王。それで、ランスさん達は?」

 ウルザさんは一瞬だけ目を閉じてうつむき、すぐに顔を上げて質問した。

「ガンジー王がおっしゃられた通り、ランスさんは歩道から転落してしまったために連れて逃げることは出来ませんでした。シィルさんとカロリアさん、リズナさんは治療を受けて別室で休んでいます。」

「では、ランスさんの現状は不明なのですか?」

「いや…これを見てくれ。」

 備え付けられていた魔法ビジョンをウィチタさんが操作すると、モニターに何かの映像が流れ始めた。

「なんだこりゃ、画質は悪いが…監視カメラの映像か?」

「魔物兵が列になって何かを運んでるね」

「ああ。ゼス城近くの街路を撮影したものだ。山田殿に頼んでデータを取り出してもらったのだが…ここだ。」

 ウィチタさんが映像を止めて、ある魔物兵がかついでいるものを指さす。

「あっ、ランス様だす!」

「ほんとだ、お兄ちゃんだ!」

 魔物兵に担がれて運ばれていたのは、ぐったりとした緑の服にマント姿の戦士だった。お兄ちゃんに間違いない。

「こうしてわざわざ運んでいる以上、この時点では生きていたと考えてよろしいかと。

 そして、調べによると、城を占拠したカミーラたちは、地下牢に捕虜を閉じ込めているようです。ランスさんもおそらくは…」

「そっか…よかったぁ…」

 なんかお兄ちゃんがたぶん生きてると分かったらなんか肩の力が抜けちゃったなぁ。でも安心するのはまだ早い。

「どうにかして助けないと!」

「ええ。無論です」

 ウルザさんが前に出て、こちらを向いた。

「現在、本部ではゼス城にある隠された抜け道を使って捕虜を救出する作戦を計画中です。皆さんにも参加をお願いします」

 あたし達は、一も二もなく頷いたのだった。

 

 そして翌日から、救出作戦の準備が始まった。

 シィルさんもそのころには目を覚まし、お兄ちゃんが捕まったことを聞いてかなり取り乱したりもしたけど、どうにか落ち着いて手伝ってくれることになった。

 そうこうしているうちにお兄ちゃんの映像が届いた、というので行ってみると、

『よし!お前を俺様の超絶テクニックセックスでがんがんイカせてやろう!!!!』

 モニターには、玉座に座るカミーラに対していつものようにものすごいことを抜かすお兄ちゃんが映っていた。

「…魔人相手に…ある意味大したもんだな…」

「馬鹿なだけでしょ」

 感心するパットンさんに冷静に突っ込む志津香さん。

「ランス様…よかった…ご無事で…」

 涙ぐんで胸をなでおろすシィルさんの前で映像は流れ続ける。

 

『はああ?!ちょっと口が大きいからってふざけんじゃないわよ!今すぐ殺されたいの!?』

『俺様は本気だ!』

『…くくく…そんなに自信があるなら…脱いで見せろ』

『カミーラ様!?』

『よーし!俺様のハイパー兵器、とくと見ろー!』ずばばーっ

『ほう、少しは鍛えているな…では…それを、手を触れずに勃たせてみよ…』

『ぐぬぬ、いいだろう…今!俺様は!お前の乳を!掴んだ!柔らか…ほわほわ…あへあへ…ぬおおおおおおおっ!ふん!どーだー!』じゃきーん!

『な、なにこいつ…っていうかでかい…』

『がははははははは!俺様のハイパー兵器は無敵だーーー!』

 

「で、今更ですけどなんなんですこの映像?」

 とりあえずいろんな意味でめちゃめちゃ元気なことはわかったからもういいや。これ以上見ているとタグが面倒になりそうだしね。

 あたしはモニターから視線を外してウルザさんに尋ねた。

「これは、城内の監視カメラの映像です。どうやら、捕虜に芸をさせてカミーラを楽しませればよし、失敗すれば殺す、という悪趣味な戯れをしているようで…とりあえずランスさんは合格した様子ですね…」

「はぁ…」

 それはめでたい。映像内では、カミーラが軽く笑いながら玉座の間を去っていき、お兄ちゃんは準備完了したハイパー兵器の始末に困っていた。

「この戯れは明日以降も行われるでしょう。そこを狙って、救出作戦を実施します。聞いていただけますか?」

 ウルザさんはにこりともせず、真剣な表情で一同を見回したのだった。




読んでいただきありがとうございます。

原作でランス一行がカミーラに倒されたあと、何故かランスだけが捕まって他の皆は無事だったのはどういうことなのか、と考えたんですが
納得いく結論がでなかったのでこうしてみました。

以下、妄想です。

いかなご

ぎょぴーと鳴く変なサカナ。なんでかいろんな所で拾える。
くぎ煮にすると美味しいのだが、不思議なことに人間の若い女性が料理すると徐々にポルトガル弁を話すパンチパーマのおばさんになってしまう。

シィルが料理したら、もともと髪型がパンチっぽいので一瞬でおばさんになってしまいがめおべあになる恐ろしい代物。

しかしそういうのが効かない存在にとってはただの美味しい食材で、レベル神見習いミカンの大好物。
スリアさんはエールちゃんによく振る舞ってくれるが、何故かいっこうにおばさんになる様子はない。



ビットマン

Lv36/40
魔法Lv1 統率Lv1 園芸0

 禿頭の老軍人。趣味は盆栽で、よく近所の悪ガキに鉢を割られている。
元は光軍の副将の地位にあったが、降格されて現在は大隊長。
 軍人としては有能だが典型的な古い魔法使いで、二級市民は魔法使いの盾になるためだけに存在していると考え、長官達の二級市民の再教育や処分計画などにも条件付きで賛同していた。
 降格されたのは、二級市民のテロリストの扱いについて新任の光将アレックスと反目したため。

 しかしカミーラダークに遭遇し、魔法使いと二級市民が力を合わせて戦う姿に心を打たれ改心。
 自らガンジーとアレックスに謝罪の上、おとり部隊の司令官を志願し任に着く。
 魔法使いと非魔法使いの混成軍団をうまく指揮して脱出集団が逃げる時間を稼ぎ、脱出の際には『司令官は最後に脱出するものだ』と志願した年配の部下や二級市民達と共に殿を務めた。
 殿の奮戦によりおとり部隊は半数以上が脱出に成功したが、彼等が集合場所に現れることはなかった。
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