【二章完】ちょっと早めのエールちゃんの冒険   作:砂嵐36

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ー任務表ー
【マジノライン再稼働計画】

いよいよマジノライン突入開始だ
マリアさんの砲撃の支援を受けつつマジノラインの指令所を目指す
長かったこの作戦もいよいよ大詰め、がんばろう



78.エールちゃんはマジノラインを登る

「ぬうううううううう……ふんぬうううううう……」

「うい────────ー……うい────────ー……」

 ここはマジノラインの地下空間。そのど真ん中に鎮座している巨大な魔法装置、マナバッテリーにものすごい勢いで魔力が注がれていく。

「はえー……」「すっごー……」

「はい……すごいです……」

「やるとは言ってたけど、こうして実際に見るとね……」

 それを二人でやっているガンジー王とアニスの背中を眺めながら、あたしや志津香さんたち、魔法を使えるメンバーは賞賛半分呆れ半分、といった感じで眺めていた。

「見ていても全然わからんぞ。ほんとに注がれとるのか?」

「すごい勢いよ……信じられないくらい」

「まるで魔法使いが百人がかりでやってるみたいだよ」

 魔力のないお兄ちゃんは疑っているが……こればっかりは感じ取れるのだから仕方がない。

『魔法技能のない人が勉強して身につけられる魔力=魔法使い1人分=10魔力』という換算なので、冒険者になるような魔法使いは100や200くらいの魔力は持っているのが普通だし、高レベルになると1000魔力もザラだ。

 出発前にメンバーの魔力量を測定してもらったのだけど、あたしが2100、志津香さんが2400、マジック王女が2500、アレックスさんが流石の3200。

 シィルさんとリズナさんは1000、セルさんが1200。魔力をほとんどなくしちゃったらしいマリアさんは20くらいだったね。

 ちなみにお兄ちゃんも計っていたけど『3』だった。ものすごーく勉強して練習すればすっごいしょっぱい雷の矢くらいは打てる……かもしんないね。

 ともかく、それなりに高レベルなあたし達が束になっても1万くらい。いくら何でも二人で2万は無理だろう、あたし達も手伝わないといけないかな、とか思っていたたけど……その心配はなさそうだね。

 胸をなでおろすあたし達に向かって、ガンジー王が腕を下ろして振り向いた。

「ふぅ……うむ、このまま注入を続ければ起動用魔力は準備できるだろう。皆はマジノラインの起動に向かってくれ」

「親父……大丈夫なの? 誰か護衛に残った方が……」

「マジック……気持ちは嬉しいが、頂上に向かうのは至難の業だ。魔人カミーラをはじめ、敵は数え切れん。一人でも多くの戦士が必要だ。行ってくれ」

「……」

「心配するな、私を誰だと思っている。お前の父親だぞ。父親は、家族を安心させるために存在するのだ。だから、ここはいい。お前はお前のすべきことをしろ」

「……」

 マジック王女は黙ってうつむき、かすかに頷いた。ガンジー王は微笑み、すぐに厳しい顔に戻って口を開く。

「頂上についたら連絡しろ。準備が出来たらマナバッテリーを起動させる」

「おう。行くぞお前ら」

 というわけで、あたしたちはマジノラインに挑むことになったのだ。

 

「どけ雑魚がー!」ざくーっ! 「ぎゃああああああああ!」

 お兄ちゃんに叩っ斬られた赤魔物兵が崩れ落ちて、襲い掛かってきた魔物兵の一団は全滅した。

「こっちは片付いたよ!」

「よし! かなみ、次はどっちだ!」

「え、えーっと……あっちの階段だと思う!」

 カオスを血振るいしてお兄ちゃんが怒鳴り、かなみさんが地図を確認する。そのルート上には黒い塔が見える。

「あれか……? ぐ、電磁塔があるな、迂回しよう」

「ランス隊長、お待ちを。そちらのルートは落とし穴があります」「ちっ、またか……」

 足を踏み出そうとしたお兄ちゃんは脚を止めた。 

「押し寄せるモンスターたちは想像ついてたけど、トラップが多すぎるね……」

「人間界側はトラップも手薄じゃなかったの?」

「これでも手薄なのです。魔物界側はもっと多いですよ」「うげー……」

 あくまで冷静なカオルさんの説明に、あたし達はげんなりした。

「仕方ない、マリアに砲撃してもらうか……あの電磁塔を吹っ飛ばすぞ。」

「えー……また?」

「仕方ないだろ。シィル、連絡だ」

「は、はい……えーっと、マリアさん、聞こえますか? こちらシィルです、また砲撃をお願いします。GPSの座標は……」

 シィルさんが魔法電話に数字を伝えてしばらくすると、遠くからど──ーん! という砲撃音が聞こえてくる。

「砲撃来るぞー! 全員耳を塞げ―!」「ひー!」

 

 ひゅるるるるるるる……どっか──────ーん! 

 

 耳を塞いで口を開けて伏せるあたし達の目の前で、電磁塔にデカい砲弾が直撃した! 

 ふもとに設置されたマリアさんの秘密兵器、チューリップ2号マレスケによる砲撃だ。電磁塔は派手な爆発ともに木っ端みじんに吹っ飛んだ。

「耳がキーンとする―!」

「つべこべ言うな、さっさと進むぞ」

 とはいえ、こんなデカい音を立てれば当然周りにも響くわけで。

「なんだ今のデカい音は!」

「むっ、人間どもめ! こんなところで何をしている! 皆殺しだ!」

 砲撃音を聞きつけて、魔物隊長とその取り巻きが近づいてきた!

「ちっ! さっさと片付けるぞ!」

「……参る!」「おっしゃあ! 行くぜぇ!」

 魔物隊長は高レベルの敵だが、こっちの前衛三人衆はもっと強い! 

「ぐっ……こいつら強いぞ! 人間のくせに……ぎゃあっ!」

「救援を! 七星様に伝令を走らせ……ぐあああっ!」

「ふっ、描写するほどの相手でもなかったね……」

「お前は何を言っているんだ」

 武器を収めるあたし達にウルザさんとカオルさんが近寄ってくる。

「ランスさん、まだまだ体力に余裕はありますが、これではキリがありません。少し危険ですが要塞内部を進みましょう」

「ううむ、そうするか」

 そういうことになって、あたし達は近くの扉からマジノライン内部に足を踏み込んだのだった。

 

「なんか内装がどっかで見たことあるような気がするな」

「ペンタゴン基地に似てない?」

「あーたしかに……」

「ここを作った技術がペンタゴンに流出したのかもしれませんね」

「しっ、静かに!」

 などと話しながら進んでいたあたし達をかなみさんが制した。

「……この先から声が聞こえるわ。魔物の部隊がいるみたい」

「ほう? どれどれ」

 かなみさんの示す通路の先をこっそり覗いてみると、少し先の開けた空間に結構な数の魔物達が整列していて、そいつらに対して長身の男が何やら指示を出していた。

「このマジノラインに人間の部隊が侵入したようです、捜索して撃破しなさい。生き残りがいたら私のところまで連れてくるように」

 目を閉じてんのかもともとなのかわからんけど、それなりの細目イケメンだ。

 袖が長くて立派な刺繍の入った風変わりな服を身に着けていて、手には玉、頭には角。人間に見えるけど、あんな格好をしていて魔物に指示を出してるってことは……

「あいつ、あの時カミーラの傍に居た奴だな。使徒か?」

「……はい、記録にありますわ。アレはカミーラの側近、使徒七星です」

「強いのか?」

「古い記録によると、戦闘時はドラゴンに変身して強力なブレスを吐くそうですよ。強敵です」

「ドラゴン……ランス様、迂回しましょう」

 カオルさんが説明して、シィルさんが顔色を変えて提案する。

「ふん、何を言っとる」ぽかっ「きゃん!」

「これは大チャンスだ。奴はここでぶち殺す」

 お兄ちゃんはシィルさんの頭を軽くはたき、こともなげに言ったのだった。

 

 

 ────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────

 

 

 マジノラインの広間で、使徒七星は侵入者捕縛のための部隊編成を終え、出撃の命令を下そうとしていた。

「よろしいですね? では……」

「いくわよ! 火爆破!」「電磁結界!」「エンジェルカッター!」

 そこに、突然横合いから攻撃魔法が連続で叩きこまれ、魔物兵たちが吹っ飛ばされる! 

 どかんどかんどかーん! 「ぎゃあああああ!」「なっ……なにが!」

「よーし! いっくぞー!」「はっ!」「でりゃあああああ!」

 そこに数人の人間たちが切り込んできて、広間は瞬く間に乱戦状態となった。

「人間たちですか……まさかあちらから仕掛けてくるとは……」

「どりゃあああああああああああああ!」「むっ!」

 しかし七星はあくまで冷静に事態を収拾すべく歩み出るが、横合いから斬りかかられてとっさに飛びのいた。

「貴方は……ランス。そしてそれは魔剣カオス……貴方がたがここにいるということは、サイゼル様とジーク様は……」

「応! 儂がズタズタにしてくれたわ! ……片方毛虫だったけど」

 カオスを持つランスと共に進み出てきたのは、青い髪の巨漢、赤い鎧の剣士、そして白い軍服の魔法使い……おそらくは白の将軍、アレックス。いずれもかなりの使い手だろう。

 七星は軽く笑みを浮かべ、手にした珠を握り直す。

「……良いでしょう。貴方はやはり危険な存在です。ここで討ち果たさせていただきましょう」

「魔人を殺した相手に、使徒ごときがずいぶんと余裕だな?」

「さぁ……どうでしょう? 勝負はやり合ってみないとわかりません」

「その通りだな」

「では、カミーラ様の使徒、七星! 参る!」

 七星が頭上に掲げた珠が緑色の光を放つ! それが収まった時には、白い鱗のドラゴンがそこに鎮座していた! 

「よし! 行くぞお前ら!」

「おう!」「はっ!」「部下たちの敵……いや、今は!」

 ランス達は散開し、七星に襲い掛かる! 

 

 一方、広間の方では範囲魔法連打を生き残った魔物達と、人間たちが戦いを繰り広げていた。

「雷の矢! たりゃ──!」ざくっ! 「がっはぁ!」

 茶髪の少女、エールが放った魔法と剣の連続攻撃で緑魔物兵が血を吹き出して倒れる。

「よし、次!」「おのれ小娘が!」「わっ、ドラゴンナイト!?」

 竜の頭を持つ強力な魔物兵が曲刀を振りかざしてエールに襲い掛かった! 

「はあっ!」「おっと! たあっ! てりゃ!」「むうっ!」

 ガキン! ガリガリキィン! と曲刀と双剣が打ち合い、火花を散らす! 

「むんっ!」「ほいっと!」キィンどすっ! 「があっ!」

 ドラゴンナイトが力任せに振り下ろした曲刀をエールが片手の剣で綺麗に受け流し、逆の剣が鱗で覆われた首筋を浅く切り裂いた! 

「くっ、チビ人間のくせに……」

「ふんっ、デカいだけのくせに偉そうなのよ!」

「このおおおおおおおおおおお!」「わっ!」

 ドラゴンナイトは大きく曲刀を振りかぶって薙ぎ払うが、エールは屈みこんで躱した! 

「隙あり……っ!?」「引っかかったな!」

 エールはがら空きの背中に斬りかかるが、そこに向けてドラゴンナイトの尻尾が叩きつけられた! 

「ちぇいさー!」だんっ! ぶおんっ! 「んなっ!?」

 しかしその尻尾はエールが跳躍したことで空を切る! 

「上下逆転……ALスラッシュ!」ずばばばっ! 「ぎゃっ……」

 前方宙返り2と1/2捻りから放たれる高速4連撃が、ドラゴンナイトの首を跳ね飛ばした! 

「すたっ。うーん流石はあたし! 10.0! さて、他の皆は……っと」

 綺麗に着地したエールがあたりを見回すと、戦闘の趨勢はほぼ決していた。

「でりゃああああああああ!」「全員、死刑!」「お、斧ブーメラン!」「疾っ!」

「カロリア、一斉射撃、いきますよ!」「わかった……どくどくぴゅーっ!」

「炎の矢! 氷の矢!」「雷撃!」「Fレーザー!」

 剣で、薙刀で、斧で、居合切りで、あるいは飛び道具で。最初に範囲魔法でダメージを受けていたこともあり、討伐のために集められていた魔物兵たちは次々に倒れ伏していく。

「うん、だいたい片付いたかな?」

「ええ。あとは……」

 ウルザとエールは、広間の片隅に視線を向ける。そこでは、ドラゴンと男たちの戦いが佳境を迎えていた。

 

「だりゃああああああああああ!」『クッ!』

 踏み込んだランスの大振りを、七星は身をのけぞらせて躱した。

(これが……魔人殺しの魔剣カオス……!)

 七星の首筋につけられた傷から血が流れる。浅いが、血が止まらない。再生が阻害されているのだ。

(使徒の私にもこれほどの効果があるとは……与えられたカミーラ様の血に反応しているのか……?)

「バイ・ラ・ウェイ!」「おうりゃあ! 超振動パンチ!」『ガッ……ガアアッ!』

 攻撃を無理に躱した隙に、リックとパットンの必殺技が叩き込まれた! カオスの一撃ほどではないが、ダメージは無視できない。

『ガアアアアアッ!!!』ぶおおっ! 「むっ……!」「がはははははは! がら空きだ!」『チイッ……』

 ドラゴンの爪と牙を振るってリックに襲い掛かるが、防がれているうちに側面からランスに斬りかかられて阻止される。

「ライトニングレーザー!」ビーッ! 『グッ……』

 すかさずアレックスの魔法が七星に直撃した。

 ランスとリック、そしてパットンは散開し、正面に立ったものは防御に徹し、常に側面から攻撃していた。

(クッ……一人一人が強い上に、ブレスで一掃しようにも散開しているので効果は薄く、そんな隙もない……)

(屋内で飛行を封じられ、空から一方的に攻撃することも、逃げることもできない……)

 死の可能性を感じ取った七星は焦燥に竜の顔を歪ませながら、ランス達に向き直った。

『貴方方……危険デス。カミーラ様ガ敗レルハズはアリマセンガ……万一モアリマス。ソレニ……』

「あん? それに?」

『ナンデモアリマセン。カミーラ様ノ為、ココデ討チ果タス!』

(傷ついたあの方に、これ以上の心労を掛けるわけにはいかない! 必ず生きて帰る!)

 七星は覚悟と共に竜の尾を大きく振ってランス達を薙ぎ払った! 

「……ふんっ!」どががしっ! 「がああああああああああああああああああ!」

 しかし、パットンは震脚で床に脚をめり込ませ、振るわれた尾を受け止めた! 

『ヌウッ……』「やはり俺様の計算通り尻尾で来たか! 隙ありだ! とうっ!」

 たじろぐ七星に向けて、ランスがカオスを振りかぶって突っ込む! 

「ラーンス……」『ゴアアアアアアア!』ぶおおっ! 「んなっ……」ざくどがっ! 「があああああっ!?」『グッ……』

 七星が苦し紛れに振り回した前足が直撃し、ランスは大きく弾き飛ばされた。ランスがとっさにかざしたカオスにぶつかり、切り裂かれた腕がだらりと垂れ、血が流れる。

『グッ……シカシ、コレデ……』

「まだです! 白色……破壊光線!」『舐メルナアッ! ゴオオオオオオオ!』

 アレックスが放つ強力な魔法に向けて、七星はビオラインブレスを吐いた! 

 どかああああああああああああああん! 光線とブレスがぶつかり、爆発する! 

「うおおおおおおおお! 一丁やるかぁ!」

 その爆炎をものともせずに突っ切り、パットンが突撃する! 

「行くぜぇ! 武々乱舞!」どかばきどこどかどかどがあっ! 『ゴオオオオオオッ!?』「……参る!」

 翡翠色の腹部に猛乱打を受け、苦しさで思わずのけぞる七星。その視界の片隅に、突っ込んでくるリックの姿が映った。

(あの男の赤い光の剣……速度は凄まじいものの、切れ味はそれほどでもない……! おそらくは喉狙いだろうが……耐えてみせる!)

 七星は喉元に力を入れてリックの攻撃に備えた! 

「はっ! バイ・ラ・ウェイ!」ずばばばばばばばばっ! 『ゴアアアアアァ!?』

 七星の首から血が噴き出る! 

(……致命傷では……ない!)

『……グハッ……』「……」『ア……』

 なんとか耐えた。そう判断した七星の目の前で、リックがもう一度剣を振りかぶるのが見えた。

「おおおおおおっ! バイ・ラ・ウェイ……ラ・ウェイ!」ずばばばばばっ! 『ガッ……』

 重ねて放たれた赤い死神の鎌が、竜の喉首を掻き切ったのだった。

 

 ────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────

 

 

「ランス様、大丈夫ですか? いたいのいたいのとんでけー」

「痛づづづ……まったく、最後に暴れやがって」

 吹き飛ばされたお兄ちゃんだったがヒーリングを受けて立ち上がり、倒れ込んだ七星のもとに歩み寄った。

 床に力なく倒れた七星の身体が光を放ち、人間の姿に戻った。

 かひゅーかひゅーごぼごぼと血混じりの苦しい息をしている。もう長くないだろう。

「ごほっ……お見事……です……ドラゴンと……戦った経験が……?」

「おう、まぁ落書きだったがな。あっちよりも首が少ない分楽に戦えたわ」

「そうですか……不覚……カミーラ様……申し訳……ラインコック……アベルト……あと……は……」

 七星はそれだけ言って血をゴボリと吐き出し、そのまま動かなくなったのだった。

 

 




お読みいただきありがとうございます。
長い事お待たせしてすみません、少しづつですが進めて行こうと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

いやードラクエ1,2リメイクいいですよね
とくに2の追加キャラ!サマルトリア妹!こういうキャラが好きすぎて自分でも書いているので非常に楽しんでプレイしています。

七星は作中では唐突に出てきてあっさり死ぬちょっと強いくらいの中ボスですが、仮にも魔人四天王の筆頭使徒なのだからこれくらいやるだろう、ということで設定モリモリでドンパチしてもらいました。

変なところで出てくる理由については
ランス君「ドラゴンなんて飛ばれたらどうしようもないんだから室内にいるなんて大チャンスだろうが。ここでぶっ殺すぞ」
という感じでこちらから仕掛けた感じです。
この戦闘描写がエールちゃん視点ではなかなかかけず、だいぶ苦労しました。

以下、妄想です。

七星
LV75/180
ドラゴン1 執事1 格闘1

魔人カミーラ使徒の筆頭使徒。冷静な秘書役。元種族はグリーンドラゴンの上位種、ネフライトドラゴン。
カミーラが最初期に作った使徒であり、もとは七星の東方守護(イーストガード)に対して西方守護(ウエストガード)の称号を持つコランダムドラゴン(レッドドラゴンの上位種)出身の使徒がおり、二人でカミーラに仕えていたのだが、片割れは2千年前に戦死してしまった。

その後、カミーラは戯れに美しい人間に戯れに血を与えて使徒にし、飽きれば殺すことを繰り返すようになったが、彼は変わらずカミーラの筆頭使徒として4000年以上の長きにわたって主人に仕えてきた。
そう言った使い捨ての使徒に対しても、「使徒はみなカミーラ様の道具であり、彼らと自分は用途が違うだけ」として分け隔てなく接していた。失踪前のアベルトとも仲が良かった。
だいぶ長くもっているラインコックに対してはだいぶ気を許しており、特にケイブリスとの衝突のあとは憔悴したカミーラを支える同士として特に大事に思っている。

上級ドラゴンの使徒であり、高い戦闘力を持つ。しかし筆頭使徒になってからは前線で戦うことはほとんどなく、ドラゴン化したのもアベルトが行方不明になったマーゼルラインでの戦闘以来、数十年ぶりであった。
そのため、本人も気が付いていないが戦闘の勘はかなり鈍っており、襲撃の可能性を考えずに室内で部隊編成を行うというミスをしてしまった。
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