割と悪趣味ですが、ご勘弁ください。
LP0008年のはずなのでランス25歳、エール22歳ですね。
それなりにナイスバディになってますが、描写はありません。
第二次魔人戦争が勃発し半年ほどが経った。
ランスの主導ににより各国が団結して人類軍が発足、人類総統に就任したランス率いる魔人討伐隊の活躍はめざましく、数体の魔人を討伐し、一部地域では人類側が優勢に立つ場面すらあった。
しかし、これに対して魔軍指揮官ケイブリスは魔人討伐隊の本拠地ランス城への攻撃を決定。最強生物トッポスを支配した魔人レッドアイ率いる総勢20万の魔軍の総攻撃の前に、抵抗むなしくランス城は陥落。
魔人討伐隊の支援を失った各国の戦局は大きく悪化し、人類への被害は加速度的に上昇した。
一方、辛くも脱出に成功した総統ランスと魔人討伐隊は、リーザス・ヘルマン間の山脈に秘密裏に建てられた砦に避難していた。
総統ランスの妹、エールが旧知のポピンズとの縁を頼り、協力関係を構築したことで各国への支援を再開することが可能となり、人類は土俵際で踏みとどまった…
かに見えた、その時。『勇者』アリオスがランス砦に姿を現したのだった。
メインプレイヤーの死亡率が50%を上回ったことで、魔王を殺せる『刹那』モードに到達したエスクードソードを手にして……
勇者襲来の知らせを受けて魔人討伐隊が引き返してきたとき、既に事は終わっていた。
「戻ったぞ!」ランスが叫ぶが答える声はない。
血塗れの床には兵士達が折り重なって倒れ、その中には留守を守っていたウルザの姿も見える。
そして何より、返り血にまみれて立つアリオス・テオマンと、魔血魂にすがり付いたまま全身を切り刻まれ息絶えた魔王美樹がいた。
「アリオスっ……」「……エカル……いや、エールだったな。」
悲痛な表情のエールに呼び掛けられ、アリオスはどこかスッキリとした表情で答える。
「見ての通り、魔王は倒した。犠牲は……多かったが…………やっと勇者の使命を果たせたんだ。これで……」世界は、人類は救われる。そう口にする前に。
「ええ、これで新たな魔王が任命されますね」
アリオスの台詞を、クルックーが冷たい言葉で遮った。
「……今、何て?」
「ですから、魔王が死んだので新たな魔王が任命されるんです。神によって。ですよね?」クルックーはアリオスのそばに立つコーラに視線を向けた。
「ええ、仕組み上そうなりますね。」頷くコーラをアリオスは信じられない目で見た。
「な、なんで、それを……」「言わなかったかって?聞かれませんでしたから。本当に馬鹿なアリオス。とても…とてもよく踊ってくれました」世界の悪意を煮詰めたような笑みを浮かべるコーラに、それでもとアリオスは言い募る。
「あ……な……だったら……次の魔王も倒す!その次も!俺が……」
「へぇ、勇者らしい答えですね。でも、時間切れです。」
「え、あ…」アリオスの手の中でエスクードソードが急に重たくなり、ガシャンと取り落としてしまう。全身から力が抜けていくようだ。
「時間切れ、です。私は次の勇者を探しにいきます。それでは」
コーラは天使の正体を表し、どこかに消えていった。
「あ……?あ……え……あ……?」血溜まりに膝をつき、呆然自失とするアリオス。無表情のまま、ランスがつかつかとカオスを手に近寄るのを、エールが制した。
「…おい」「いや、あたしにやらせて」「……よかろう」
兄妹は端的に会話し、エールが歩み寄った。剣を突きつけて、問う。
「で、どうするの?」「……は?」
「これからどうするのか、って聞いてるのよ。あたしたちは、これからやることは決まってる。あんたは?」
アリオスは、エールの瞳にまだ折れぬ意志を見た。
それは後ろに控える彼女の兄と、付き従う者達も同じだった。
アリオスは、彼らが何をしようとしているのか察し…「ごめん。俺には…」差し出すように、首を垂れた。
「ああ、そう。」
エールの刀が閃き、血溜まりを赤毛の首が転がる。
「時間とらせてごめんね。お兄ちゃん。」
「おう。で、聞かせてもらおうか。クルックー。」
「ええ、話しましょう。この世界のことと、神について」ランスはクルックーに向き直った。
クルックーは語った。
この世界の創造神、ルドラサウムのこと。その手駒たる神々のこと。
魔王システムは神が人間を苦しめるために産み出したこと、ルドラサウムがいる限り、この世界は地獄であり続けること……
絶望が一同を襲った。しかし、一人だけは違った。いつものように、こともなげに告げる。
「ならば話しは早い。……性悪のクソ神をとっちめるぞ」
その時をもって、魔人討伐隊は各国の支援から完全に手を引いた。
人類軍は抵抗の術を失い、各国は陥落。世界は魔人ケイブリスの手に落ち…そして、新たな魔王ビュートンが就任し、ケイブリスは即刻降伏。世界は新たな魔王の下に統一された。
魔人討伐隊は、魔軍の目を盗みながら世界各地を巡り、神への謁見のために四つの黄金像を集め、神の扉を潜った。止めにはいった旧知のレベル神ウィリスも押し退け、とうとう女神ALICEの前にたどり着く。
俺様の邪魔をするならば神をも殺すと笑うランス。
その隣に立ち、笑って双剣を構えるエール。
ルドラサウムに会うため、貴方を殺すと伝えるクルックー。
他の魔人討伐隊の面々も、恐れはまるでなく。各々の武器を構える。
そして、闘いは始まった。
突っ込んだ者達に向けてALICEの手が振るわれたかと思うと、人間たちはあっという間にバラバラ切り裂かれて飛び散った。
血煙の中から、脇腹を貫かれ、片手を失ったランスがカオスで切りかかり…ALICEの肌に一筋の傷すらつけられず跳ね返される。
後ろに控えていた者達の間で光がひらめく。一瞬後には誰も立ってはいなかった。
跳ね返されたランスにALICE刃が迫り、それをエールが身を呈して止める。
エールは腹と胴体に大穴を明けながらも女神ALICEに片手を向け…切り札、
全身を襲う巨大な羽の乱打を、女神ALICEは目を閉じ、微かに震えながら受け入れ……そして、目を開け、かざされていたエールの腕から力が抜けたことを確認した。
そして、なんの感慨もなく、再び切りかかってきたランスを、カオスごと縦横に14回ほど切断した。
べちゃべちゃと音を立てて、血と肉と骨と脳と臓物と金属のかけらが床にぶちまけられ……静寂が戻る。
時間にしておよそ8秒と少し。神に挑んだ人類としては、偉業と言えるほど長い戦いであった。
女神ALICEはゆっくりと、丁重と言えるほどゆっくりと、ぐったりしたエールの死体を床に下ろし……恭しく尋ねた。
『……此度は、いかがでしたか?』
『うふ、くふふ、ふふふふふ……』
首と胴が千切れかけ、血にまみれたエールの口が笑みの形に歪む。
目に光のないまま、彼女は立ち上がった。
女神ALICEは、地に降り立つと膝を折り、恭しく頭を下げる。
『いやあ、今回も最高だったなあ……「お兄ちゃん」は。最後の最後まで、決して諦めず、自信に溢れ、愚かで勇敢で……かっこよかった。ぼく、感動しちゃったよ。うふ、うふふふふ……』
うふうふと笑いながら、『エール』は、いや、『ルドラサウム』は端末をゆっくりと歩き回らせ、今回の思い出を反芻する。
孤児院で育ったこと。旅に出て、兄と出会ったこと。
数々の冒険を、戦争を、戦いを。兄の傍で繰り広げたこと。
魔軍の襲来に対して、各国を走り回り、絶望的な状況を戦い抜いたこと。
そして、この世界の真実を知ってなお、心折れぬ彼と、仲間達と共に神に挑み、最期の最期まで抗い、悔いを残さず果てたこと……
全てが愛おしく、美しく、それでいて残酷で…、掛け替えのない彼女の『記憶』であり…
そして、ルドラサウムにとっての、『とても面白い遊戯』だった。
『うふ、うふふふふ…楽しかった……』
『……左様ですか。何よりです』
『テンションが上がって、つい必殺魔法を出してつついちゃったよ。ごめんね。』
『い、いえ…光栄でございまして…もっとやっていただいても……』
『えー……?』
『いえ、なんでも…して、次はどうなさいますか?』
『うん、このルートはもういいや。けど、もうちょっと砦かJAPANに追い込まれてのからの足掻きのパターンが見たいかな……そうだ、今度はポピンズに頼るとかどうかな、うふふふふふ……』
「エール」は楽しそうに続ける。
『システム神に連絡して、番号165ぬ-55Kの記録まで巻き戻すように伝えて。あと、ちょっとだけ人類側にひいき……CP1点入れといて。エンディングの名前は…「神の真実」でどう?』
『委細承りました。CPの効果は戦争開始前の記録から開始した時に追加ですね。』
『あ、そうそう。ちょっとお兄ちゃんにテコ入れする話どうなった?』
『はい。もうすぐR10ver1.03として執行予定です。過去の記録をもとにしまして……。他にも追加要素なども……』
『うんうん、細かいことはいいや。期待してるよ。じゃ、そういうことで。よろしくねー。』
緑色の小さな影……システム神が権能を振るう。光が全てを覆い隠し、世界が、人が、すべての記録が巻き戻り、塗り変わっていく。
光の中で、「エール」はにっこりと笑う。
『今度もかっこいいところみせて欲しいなあ、「お兄ちゃん」。ぼく……じゃないや。「あたし」も頑張るからさ。みんなも一緒に力を合わせて…いつか、人類を救えるといいねえ。くふ、ふ、ふふふふふ……えへ、えへへへ…』
「頑張ろうねぇ、お兄ちゃん……」
光が強まり、世界は書き変わった。
誰とは言いませんがモデルは作者です。
やっぱ賛否両論ありますよねこれ
ルドラサウムは性格がカスというのは間違いありませんが、
統一国家のトロンを平和でよかったねーと眺めていられる性格ならそもそも世界なんて作らないで一人で寝てるんですよ
カスだから大陸と神と生命を造り出したわけで、ルドラサウム世界の人間としてはそこは受け入れてうまくやるしかないと思います。
鬼畜王での最悪さが印象に残っていますが、あれは昔の設定という感じで…