ゲームオーバー選択肢で回想もないやつです。
「あ、座ってください。今お茶をいれますから……」
「ぐふふふふ……お茶よりも先に…お前をいただきじゃーーーー!」
「あっ、やーん!あたし初めてだから…」
「がはははははは!安心しろ!俺様がやさーしくいただいてくれるわ!」
「ひゃーーーーーー!」
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BGM:我が栄光 (R03ver)
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と、いうようなことがあった次の日の朝。
ちょっとした事情があって少し歩きにくいあたしは、ランスさんの腕に抱き着きながら街並みを歩いていた。
「えへへへー。ランスさん、そんなに早く歩かないでよぉーー」
「がはははは。そんなにくっつくな、歩きにくいだろうが」
えへへへへへ。彼氏がいるっていいなぁ…
隣を歩くかなみさんは呆れてて、その向こうのシィルさんはだいぶ複雑な顔をしている。
「あ、シィルさん!よかったらランスさんの事いろいろ教えてくださいね!」
「え……あ……はい……うう……」
シィルさんが下を向く。仲良くできるといいな!
「エール……さん。貴方相手がこんなだれかれ構わず手を出す男でいいわけ?」
かなみさんも聞いてくる。何気にちゃんがとれてさん呼ばわりになってるな。
「あたしそういうの気にしないたちなんで!」
「あ、そう……」笑顔で答えるとかなみさんはジト目で一歩引いた。
「それよりランスさーん。あたしお腹空いちゃった」
「うむ、その辺の店に入るか」
あたしたちはハニレスに入った。
「いらっさーい……お、エールちゃん?そっちの人だれ?お兄さん?」
「久しぶりセティナさん。この人は~彼氏っていうかー?」
「へぇーーー。まあいいや。とりあえず席にどうぞ~」
どうでも良さそうな顔になったセティナさんの案内であたしたちは席に着く。なに食べようかなー?この大きめのパフェ頼んでランスさんと半分づつしようかな?とか考えていると。
「……ねぇ、エールさん。」かなみさんが声をかけてきた。ちょっと表情が固いな。
「なんですかかなみさん。」
「あのウェイトレスさんが言ってたけど…あなた、お兄さんが居るの?」
「はあ、居るらしいんですけど会ったことはなくて……赤ん坊のあたしを抱いてた人がこの子の両親はもう亡くなってるけど兄がいるはず、と言い残したってだけです」
「ほう、つまり肉親はその兄とやらだけなのか」
「……そう。手がかりとかあるの?」
「そうですねー。まあ名字とか……あとは才能限界?」グラスの水をひとくち飲んで続ける。
「『クリア』って言うんですけど」
びし、と音を立ててランスさんが目に見えて固まった。
「『クリア』……つまり、『エール・クリア』が本名なのね?」「はい」それがどうしたんだろう?
かなみさんとシィルさんがランスさんをチラチラ見ながら続ける。
「それで、才能限界っていうのは……?」
「ええ。恥ずかしい話なんですけどね。あたしレベル屋さんで何度才能限界を計っても不明って言われちゃうんですよ。もしかして兄もそんな感じかなーって」
「「………………………」」
二人は押し黙り、ランスさんを見た。
「………………………」(だらだらだらだら
ランスさんは固まったまま冷や汗を流しはじめている。
「あとですねー……」
「ほ、他に何か……」「兄は片腕のおじいさんの騎士が連れていったとか…」
がたーん!と音がして、ランスさんが椅子ごと倒れていた。
「あれー?ランスさん大丈夫ですか?いたいのいたいの…」かけよってヒーリングをかけようとするが、
「どわーっ!」「ひゃっ!?」ものすごい勢いで飛び退かれた。
「ランス……」「ランス様……」二人はなんとも言えない表情でランスさんを見ている。
「あのー……どういうことです?」あたしは状況が飲み込めない。
「あのね、そこの男も才能限界が不明なのよ」「え?」
「し、知らん。知らんぞ。」
かなみさんの言葉に、ランスさんは首をブンブン振った。
「で、その様子だとクリアって名字にも、片腕の騎士にも心当たりがあるんじゃないの?」「ランス様……」
かなみさんは食卓でゴキブリでも見たような表情で、シィルさんは泣きそうな顔でランスさんを見つめた。
「ってことは…えー……」もしかして……やっちゃった?さーっと血の気が引く。
「……」「ま、まーやっちゃったものは仕方ない……よね?」あたしはランスさん…兄さん?を振り向いた。
「……らん…………」「え?」
「知らーん!知らんぞ!そんなことは知らん!認めん!認めんからなーーー!!!!」
ランスさんは立ち上がって店の外へ走り出した!
「えーーーーっ!!!??」
「ま、待ってくださいランス様~!」シィルさんが追いかけていく!
「ちょっと!リア様のことどうすんのよ!待ちなさい鬼畜!」かなみさんも追いかけていく!
「お、置いてかないでよー!!」あたしも後を追って走っていく!
「どこ行くのよ!お勘定~!」セティナさんも追いかけてくる!
「待てー!ランス!聖武具を渡せー!」赤毛の魔人も追いかけてくる!誰か知らんけど!
「俺様は……俺様は……あ"ーーー!知らん知らん知らーん!」
叫びながら夕日に向けて走っていくランスさん。あたしたちもそれを追いかけて走っていく。
そして、皆どこかに行ってしまったのだった。
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描いて見た感じですが、血が繋がっていなかったとしても間違いなくシィルとギスギスするので本編の可能性の方がいいですねコレ