こんな時間に申し訳ありませんが、読んでくれると嬉しいです
ーランス城ー
志津香
「…ちょっといい?」
サテラ
「ん?なんだ人間…たしか、志津香、だったか。何の用だ?」
志津香に声をかけられたサテラが立ち止まった。
志津香
「ちょっと見てほしいものがあって…これなんだけど」
サテラ
「なんだ?くだらないものだったら承知…って」
サテラは、志津香が取り出した真っ赤な球体を見て少し表情を変えた。
サテラ
「これ、魔血魂じゃないか。誰のだ?」
サテラ
(これまでにランスは何人か魔人を倒してるっていうからな…JAPANのザビエルか、それともカイトか…)
志津香
「わからないの。でも…」
サテラ
「なんだ?はっきり言え」
志津香
「これ、この間リーザス城の中庭で拾ったのよ」
サテラ
「へぇ、リーザス城…?リーザス城!?ってことは!ノスかアイゼルか!?」
志津香
「ええ、で、ノスは城の中で死んだはずだから…」
サテラ
「じゃあアイゼルのだな!すぐに復活させよう!アイツはホーネット派だし…
裏切り者のノスと違って魔王様には忠実だった!きっと味方になってくれるぞ!」
サテラはこうしてはいられないと走り出した。
志津香
「やっぱり、アイゼル…あんたなのね」
志津香は手元の球体に目を落とした。
ーーーーーーーーーーーーーーしばらく前、リーザス城ーーーーーーーーーーーーーー
ナギ
「わはははー!広ーい!」
ピグ
「びゅんびゅーん」
リセット
「ふ、二人ともー!走ったら危ないよー!?」
志津香
「はぁ…子供は元気ね…」
マリア
「あはは…志津香も見た目は変わんないけどね…」
志津香
「見た目だけよ…あら?」
志津香の視界の片隅に、植え込みの陰に落ちている深紅の球体が映った。
マリア
「なにそれ、綺麗ね…宝石?でもどっかで見たような…」
志津香
「…ねぇ、この辺…アイゼルを倒したあたりじゃ…?」
マリア
「あ…まさか…?」
志津香
「持って帰って、詳しそうな人に見せてみましょ」
マリア
「そ、そうね…今は魔人がこっちにいるもんね…」
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その後、この球はいったん自室に置いたのだが…いつの間にか懐に入っていた。
少し気味悪く思っていたのだが、先日の作戦中、飛んできた流れ矢に当たってしまったのだが、
この球体に当たって難を逃れたこともあった。
志津香
「……………」
志津香は掌で赤い球体を転がした。
きらりと落ち着いた輝きを返すその球体は、アイゼルの憂いを秘めた赤い瞳に少し似ていた。
志津香
「とはいえ、アイツがなんて言うか…いや、もう決まってるか…」
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ランス
「不許可だーーー!」
サテラ
「えーーーっ!?」
ランスは両手でバツを作り、全身でダメを表現していた。サテラが不満そうに叫ぶ。
志津香
「こうなると思った…」
シィル
「あははは…」
サテラ
「なんでだ!アイゼルはいい奴だぞ!きっと味方になってくれる!」
ランス
「駄目だ駄目だ駄目だ!ツラのいい催眠野郎なんて特大危険人物を俺様の女に近寄らせられるか!」
サテラ
「そんなことより大事なことがあるだろ!魔人だぞ!すごい戦力だ!」
ランス
「俺様の女より大事なことなんぞないわーーーー!」
ギャーギャーと口論する二人に手が出せず、皆が遠巻きに見ていると、
部屋の扉が開いて誰かが入ってきた。
エール
「よーっす。どしたの?」
志津香
「それが…」
志津香とシィルは事情を説明した。
エール
「なるほど、アイゼルが…うーん…よし。まかしといて!」
エールが親指を立ててばちこーんとウィンクした。
志津香
「え…大丈夫なの?」
志津香
(エールがこの顔をするときってたいていとんでもない事をするのよね…)
不安そうな志津香をよそに、エールはランスに歩み寄り、耳に顔を寄せた。
エール
「ねぇねぇお兄ちゃん、耳貸してよ。こしょこしょこしょ…」
ランス
「あん、なんだ…? え?…ふむふむ…なるほど…ほう。がははは、成程な!」
サテラ
「え?どうしたんだ?」
ランス
「がはははは!サテラ、催眠野郎の復活、許可してやってもいいぞ」
サテラ
「え?ほんとか?」
ランス
「ほんとほんと。ただーし!催眠使いの魔人なんて危険人物…
俺様も総統として、人類側にただで迎え入れるわけにはいかん。わかるな?」
サテラ
「う…それは…そうか…」
ランス
「だから、復活後にある条件を飲んでもらおう。それならば許可を出そう。いいな?」
サテラ
「…わ、わかった!やむを得ないな…」
ランス
「よし!では早速準備だ!」
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????
「…む…」
意識の覚醒は唐突だった。
???
(体が…ある。動く。ここは…いや私は…そう、魔人アイゼル…)
薄く目を開くと、木々の間から空が見えた。
自分を見下ろす赤髪の少女には見覚えがある。
アイゼル
「…サテラ…?わた、しは…」
サテラ
「…アイゼル!やった!成功だ!」
アイゼル
「ここは…むっ…」
喜ぶサテラを見ながら、自分が服を着ていないことに気が付いた。
立ち上がりながら体にかけられていた布を体に巻き付けて隠す。
ランス
「ふん、目を覚ましたか」
アイゼル
「ランス…それに…これは…」
周りはカオスを持ったランス、そしてそれぞれ武器を持った人間たちにぐるりと囲まれていた。
見たことがある顔もちらほら混じっている。誰もが相当の手練れだ。
アイゼル
(警戒されている…当然か…え?)
志津香
「…」
アイゼルの視線が人垣の中の緑髪の少女のところで止まる。
アイゼル
「志津香…なのか?その姿は…?」
志津香
「…まぁ、いろいろあったのよ。本当に、いろいろね…」
志津香は、傍らにいたナギの手を握った。
ナギ
「…?おねーさま?」
アイゼル
「…そう、か。志津香。そうですか…」
アイゼルにはその表情で十分だった。
アイゼル
(どこか丸くなった表情…志津香、君はあの後もあきらめずに戦い続け…何かを取り戻したのだね…)
ナギ
「?」
アイゼル
「サテラ、状況を説明していただいてもよろしいですか?」
サテラ
「ああ、もちろんだ」
かつての悠然とした態度を取り戻したアイゼルにサテラがこれまでの話をし始める。
アイゼル
「なるほど…ノスは倒れジル様は異空間に…そしてホーネット派は敗れ、今人類が一丸となり、ケイブリス率いる魔軍と戦っている…そしてその先頭に立っているのが…」
ランス
「そう、俺様というわけだ!がはははは!驚いたか!」
アイゼル
「少しも。私を…数百年ぶりに魔人を倒した人類たる貴方でしたら、驚くことはありませんよ」
ランス
「ふん、そうか。で、用はわかっているな?」
サテラ
「アイゼル…」
アイゼル
「私も人類の側に立って戦え、と言う事ですね。それでしたら望むところですが…」
ランス
「ああ、貴様のような危険人物をはいそうですかと…受け入れるわけにはいかーん!」
アイゼル
「…そうでしょうね。」
アイゼル
(絶対服従魔法あたりでしょうか…人間の魔法など抵抗するのはたやすいですが…
ここは甘んじて受け入れるべきですね…それに…)
かつて自分たちがジル相手にできなかった、人類一丸となっての抵抗。それを成し遂げている男に膝を屈することは、不愉快ではなかった。
それに、志津香やその隣の少女を守るために戦うことができる。
アイゼル
「どのような条件でも構いません。従わせていただきます」
ランス
「よし!言ったな!がはははは!よしやれーい!」
巫女
「はーい」
がしっ
アイゼルは両脇を眼鏡をかけた巫女に抱えられた。
アイゼル
「む…?そういえばここはどこです…?」
森の中には違いなかったが、森は森でも、どちらかと言えばジャングルの中だった。
そしてずりずりと引っ張られていく先には石造りの祭壇。
サテラ
「アイゼル…その…ここはJAPANの…モロッコだ…その…ごめん!」
ランス
「ではさらばだ催眠野郎!またあとでな!ぐふふふふ!」
アイゼル
「え?え?サテラ?何故目をそらすのです!?私は何をされるのですか!?」
志津香
「…えーと、その、ごめんね」
志津香もサテラと同じように目をそらす。
巫女
「はい、では始めます。
『いつもにっこりにこにこでー…』」
アイゼル
「ちょ、ちょっと待ってください!説明を!せめて説明を!」
巫女
「『さようなら、昨日までの私。こんにちは、今日の私。へんかんへんかん、へんかんかーん。』」
ぴろりろりろーん。
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ランス
「さーて!皆のもの!この度新たに人類軍に加わった魔人を紹介する!ほら、前に出ろ!」
????
「うっ…くぅ…」
体を曲げ、マントで全身をくるんだ金色の髪の美女が進み出た。
アイゼル
「魔人の…アイゼルといいます…今後はよろしくお願いします‥」
ランス
「がはははは!挨拶は姿勢よくせんか!」
アイゼル
「ああっ!?」
ランスはもじもじとしながら挨拶をするアイゼルのマントを引っ張って取り上げた。
兵士
「ぶーっ!?」
士官
「ま、丸出し…げほごほん!」
アイゼルのマントの下の服装は、手足こそ滑らかな材質の布で覆われていたが、胴体部分の前がぽっかり空いたデザインをしていた。当然いろんなものが丸見えであった。
ランス
「というわけで今後は一緒に戦うことになるからな!あんまりじろじろ見るんじゃないぞ、がははは」
アイゼル
「あの…せめて服を…これでは…」
ランス
「なに?恥ずかしいのか?名前なんて言ったか…あの3色使徒の女の子が同じような服装してただろ。
お前はそんな恥ずかしい格好を部下にさせとったのか?」
アイゼル
「そ、それは…」
ランス
「なら恥じることはあるまい!その服装でいるんだな!がはははははははは!」
サテラ
「…すまん、アイゼル…」
志津香
「仕方ないとはいえ、ね…」
アイゼル
「…い、いえ、この程度…再び理想のために戦えると思えば…問題はありませんから…ええ…」
アイゼルは、顔を赤くしながらも精いっぱい笑って見せたのだった。
=============QUEST CLEAR!!!===============
GET!
魔人 アイゼル
HP4500
AT4500
戦闘スキル
『催眠妖術』
敵ダメージ20%
支援配置『催眠軍団』
条件ボス以外 1回制限
『丸出し衣装』
自動発動<50%>
行動阻止 50%
健太郎のちょっとカーニバルな衣装とかと同じ、魔人としての正装がアレになってしまいました
まぁ仕方ないね!
せっかくなので妄想です。
魔人アイゼル
LV85/110
剣1 魔法1 妖術2