門番の割には強すぎるでしょ、オーバースペック僕っ娘警備兵、メナド・シセイ!
いつもなんだかちょっと不幸だけど決める時は決める、リーザス忍、見当かなみ!
そしてご存じスーパー美少女神官魔法戦士、あたしことエールちゃん!
この3人がそろえば反乱なんてどうとでもなるよね!
がはは勝ったな!第二章完!
というわけで3人で斬ったり突いたり燃やしたりして、たどり着いた門の前ではジジイが兵士たち相手にえらそうに威張っていた。
「ええい!まだ王女は見つからんのか!城外には出ていないはずだ!」
白い鎧にハチマキ、一応剣を持ってるけど…結構な年だよね、多分。
「あれが指揮官かしら」
「なんかどっかで見たことあるような…」
「どっかの貴族かなんかじゃない?さっさとやっちゃおうよ」
3人がそれぞれの武器を構えて頷く。
「行くわ!」
鍵を持ってるかなみさんが駆け出した。
「あれは…王女付きの忍者か!門を開けさせるな!仕留めろ!」
ジジイが命令を出すが、そうはさせじとあたしとメナドも突っ込んだ!
「たあああーっ!」「おりゃー!」
「うわっ!なんだこいつら!」
「AL魔法剣!雷の矢!てりゃー!」「ぎゃあっ!」「うわーっ!」
周りのザコをあたしがぶった切って痺れさせてる間に、ジジイに向けてメナドが突っ込んだ!
「この雑兵共が!ワシを誰だと…」
ぐだぐだ言っているジジイにメナドが槍を突き出す!
「だあああああっ!」「ぬぐっ…ふん!」「うわっ!?」
肩に傷を負いながらも、ジジイは剣でメナドの槍を弾き飛ばした!
「死ね!小娘!」
ジジイは剣を振りかぶって…
「はぁっ!」「ぐああああっ!」
とっさに抜き放ったメナドの剣をまともに受け、血を吹いて倒れた。
「うわーっ!ペガサス様がやられた!」「逃げろー!」
そして、それを見た残りの雑魚は蜘蛛の子を散らすように逃げてしまった。
「お年寄りの割にはちょっと強かったね…」
「うん…。ペガサス…うーんやっぱどっかで聞いたような…」
あたしは剣を腰に戻した。メナドはなんか悩んでいる…
かなみさんが門を操作したのか格子が上がっていき、赤と金の鎧の男女が小走りで入ってきた。
「エール殿?それに君は…」「あ、はい、都市守備隊のメナド・シセイです!」
リックさんに声をかけられたメナドが直立不動の姿勢で答える。
「では、城内の掃討を開始せよ!」「はっ!」
赤軍と金軍の兵士たちが城の中に駆けていき、レイラさんが口を開いた。
「門を開けてくれたのは貴方たちよね?遅れてごめんなさい。こんな状況で軍を不用意に動かすと市民に混乱を招くから…」
「まぁそうですよね…」せっかくのお祭りの日に。はた迷惑な連中だ。
リックさんたちは倒れているジジイのもとへ歩み寄った。
「これが反乱の首謀者か…?む、これは…」
「白軍のフォート前将軍だわ…引退後行方が分からないと思ったら…」
「…義父とも交友があったと聞いています。なぜこのようなことを…」
二人が話すのを聞いて、メナドが脂汗を流している。
「あーあ。あの爺さん元将軍だったんだって。やっちゃったねぇ…」
「ええー…ぼ、僕知らなくて…どうしよう…」
しゅたっと戻ってきたかなみさんがメナドに声をかける。
「反乱に加わってたし、大手柄ってことでいいんじゃない?きっと褒章があるわよ。あ、もちろんエールにもね」
「そ、そうかなぁ…?」
門が閉まったのは最終点検の時の誤作動、と表向きには公表された。
城はすごい勢いで掃除され、戴冠式の儀式はつつがなく終わったそうだ。カイズから呼ばれたローレっていう司教様も祝福をしたりしたらしい。
そしてちょっと予定に遅れは出たが戴冠式のパレードは実施され、あたしたちは詰所の屋上から焼きそばやらたこ焼きやらを食べながら見物することができた。
立派な馬車の上で王冠をかぶり、控えめに微笑みながら手を振るリア様はまさに理想のお姫様、という感じだ。
綺麗なだけではないことを知っているあたしでもつい見惚れてしまう。
「はー…綺麗だなぁ…すごいや…」
「ほんとだねー…お兄ちゃん、女王様の彼氏になっちゃったなぁ…」
「……うぅ…そだね…」
メナドはなんでかちょっとへこんでいた。
パレード見物が終わり、あたし達が詰所の屋上から降りると、レイラさんがこちらに向かってきた。
「ああ、二人とも。探していたのよ」
「レイラ将軍!?」「どうしたんですか?」
「そんなにかしこまらないでいいわよ。それで、貴方たち二人とも、この後のパーティーに出席してもらえないかしら。」
「えー?パーティー?」「僕たちがですか?」
「ええ、反乱鎮圧の功労者ってことで…リア様…いえ、リア女王のご希望なの。無理強いはしなくていいそうだけど…どう?」
「ど、どうしようエール!僕がお城のパーティーなんて…!」
「あたしも初めて…でもきっとすごいごちそうとか出るよね」
「あれだけ食べたのにまだ食べるんだ…でも僕もちょっと見てみたいな…」
「じゃあ、二人とも出席ってことでいいわね?」
「はい!お願いします!」「はーい!」
「あ、メナドは都市守備隊の方から話があるそうだから、ちょっと一緒に来てくれる?エールちゃんは準備があるから…」
レイラさんが振り向くとメイドさんが出てきた。
「お連れしますので、着いてきて戴けますでしょうか?」「あ、はい…」「じゃあ、また後でね」
あたしはメナドと別れ、メイドさんに着いていったのだった。
「うーん…とは言ってもまさかこうなるとは…」
「さ、目をつぶって顔を上げて…うん、若いから化粧の乗りがいいですね」
「腕を上げて…そのまま…はい、オッケーです」
化粧をされ、ドレスに着替えさせられていた。
周りには同じようなドレスを着た女性やメイドさん達が控えてにこにこしている。
緑色を基調としたあちこちに宝石があしらわれた豪華なドレスだ。
靴もヒールが高くて落ち着かないし、腰がコルセットで固まってて動きにくい…なにより胸にちょっとボリュームがないとかで詰め物をされてるし…
「こ、このコルセットちょっと緩めてもらうわけには…」
「ダメですよエールさん、ラインが崩れちゃいます。すぐに慣れますから…」
声をかけてきたのは、褐色の肌に白いメッシュの入った赤毛の女の子だ。
紫色のドレスでかっちり決めててすごく綺麗で可愛い。
うーん?この声どっかで聞いたような?
「…すみません、どこかでお会いしました?」
あたしが尋ねると、その子はくすくす笑ってから優雅にドレスを摘まんで腰を折り、
「スー・プロヴァンスと申します。」
と頭を下げた。
「はぁ、どうもご丁寧に…ん?え?えー!?スーちゃん!?」
「はい。スーです。お久しぶりですねエールさん。」
目の前で微笑む女の子はあの野生児とは似ても似つか…いや、被ってた骨取って服着て表情を柔らかくすれば…確かに!
「うわーうわー!ホントにスーちゃんだ!ずいぶんおとなし…いや立派に…」
「父や姉、あと家の皆さんに礼儀とか色々仕込まれまして…一年くらいで、まあなんとか。」
「へぇー…うひゃー…お兄ちゃんもビックリするだろうなあ…今は何をしてるの?」
「黒軍で父の手伝いを。まだ一兵卒ですが…よくしてもらっています。」
「まんが肉にワイルドにかじりついてたあのスーちゃんが…こんなに立派に…」
あたしはよよよと涙をぬぐった。
「うう…昔の話はちょっと…恥ずかしいので…」
「あ、そっかそっか。ごめんね。」
「それより、そろそろパーティーが始まりますから。案内しますね。」
「はーい…おっとと」
バランスを崩しかけたところをスーちゃんが支えてくれた。
「ヒールは慣れないとそうなりますよね…背筋を伸ばして、歩幅は少し小さめに。足を少し外に向けて、床と平行に着ける感じです」
「お、おお…こうかな」
「はい、大丈夫ですね。それじゃあ行きましょう」
にっこり微笑むその顔には以前の面影が感じられる。懐かしいけどそれ以上にビックリだ。
あたしはスーちゃんの案内で会場に向かったのだった。
「うわー!エール!ドレス似合ってるねえ!それにスーちゃんも!」
会場に着くと、鎧こそ外しているが兵士の格好のままのメナドが待っていた。
「えー、メナドも着ればよかったのに…」
「そうですよ、メイドさん達は着付ける対象を探し回ってますよ」
どうもメナドはスーちゃんのことを知ってたらしい。そんなに驚かず、頭を掻いて答えた。
「僕にそんなドレス似合わないよ…それに兵士の正装は軍服と決まってるから。」
「うーん…そんなことないと思うけどなあ」
「ですよねぇ…」
三人で色々食べながらしゃべっている間に中央の方が騒がしくなり、リア様がマリスさんを従えて出てきていた。
リア様はなんか持って回った言い回しでいろんな人やら組織やらにお礼やら挨拶やらを述べている。
正直行ってさっぱりわからんな…とスメルスメルを食べながら遠回しに眺めていると、女王様は引っ込んでいってしまった。
「あれ、帰っちゃうんだ」
「こういうパーティーだと主役は中盤と終わりだけ出てくるものなんですよ。」とスーちゃん。
そうなのかーと感心するあたし達はに向けて、スーちゃんはこほん、咳ばらいを一つしてかしこまった。
「では、エールさんとメナドさん。女王様がお呼びですので、一緒にいらしていただけますか?」
「は、はい…!」「うう…はい…」
やっぱそうくるかー。
メナドは緊張気味に返事をし、あたしはちょっと胃が痛くなったのだった。
感想、評価、お気に入り、ここすき、誤字報告。どれもすごい励みになってます、いつもありがとうございます。
書き始める前はこんなに嬉しいもんだとは思ってませんでした。
01のマーガリン英雄墓地にある「勇者埋葬予定地」ってマス、フォード様埋葬予定とか書いてあったので
たぶんペガサスが用意してたのじゃないでしょうか
それなりに武勇方面の能力あったけど活躍の場がなく年老いて、何もなさず死ぬ焦りと自己顕示欲で暴走したのかと思います
以下、妄想です。
エール&スー鬼畜王Ver
エール・クリア
年齢(生年) 17歳
身長 / 体重 146cm / 41kg
出身 自由都市地帯
職業 レッドの冒険者
レベル / 才能限界 Lv38 / 無限
技能Lv(傾向)剣戦闘1 神魔法2 魔法1
特技 殺人料理
特記事項 クソ生意気な俺様の妹
能力値
HP 5 攻15 防12 魔6
攻撃回数10
作戦率 0
攻撃0/0
防衛1/1
迷宮1/0
兵種 テンプルナイト
攻11 防7
初期数 1000
自然回復 60
必殺技 ALスラッシュ
敵部隊長に1のダメージ
反乱鎮圧後、リーザス城を訪ねてくる。そこで仲間入りを許可すると加入。断ってもレッド制圧時にもう一度チャンスがある。
幸福条件は死亡せずにいずれかのエンディングを迎えること、不幸条件は死亡していること。
そこそこの能力値で防衛戦で攻防に修正があり、部下がテンプルナイトな上自然回復も多くけっこう強いが、シィルが死亡しないとハーレムには入れられない。必殺技もあるがHPが低めで過信は禁物。
メディウサの最後のターゲットだが、さらわれたあとに不思議なことが起こって返り討ちにし、メディウサが死亡するイベントがある。
創造神勢力が出現すると離脱し、ほかの『エール』3部隊と一緒に古代の遺跡を占拠する。
ハーレムに入れている場合撃破すれば復帰するが、部下がエンジェルナイトのままなのでだいぶ強い。
彼女を連れてルドラサウムとの謁見を果たせば、回帰 盗賊の頭なんぞごめんだENDとなる。
スー・プロヴァンス
年齢(生年) 詳細不明(15歳前後)
身長 / 体重 143cm / 40kg
出身 迷子の森 ラプの集落
職業 リーザス黒軍 副将
レベル / 才能限界 Lv25/36
技能Lv(傾向)斧戦闘1 戦術1
特技 将棋の新手考案 土瓶蒸し
特記事項 元野生児の少女
能力値
HP 4 攻9 防8 魔0
攻撃回数6
作戦率 20
攻撃0/1
防衛-1/-1
迷宮1/1
兵種 リーザス兵
攻8 防5
初期数 600
自然回復 25
最初から仲間に居る。反乱前は新任の小隊長だったが、黒軍の副将を務めていたドッジ達が出奔してしまったため、ランスと親しいという理由で急遽副将の座を宛がわれた。
才能はあるが経験が足りておらず、失敗しては養父やランスに庇われるイベントが多い。
迷宮戦にプラス修正があるが防衛戦でマイナス修正、部下はリーザス兵で初期兵力も心もとなく強いとは言えないが、作戦成功率は20と養父より少し高い。
幸福条件はハーレムに呼んだうえで作戦を1度でも成功させていること、1度も成功させていないと不幸になる。