御伽学園戦闘病   作:はんペソ。

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第二十四話

御伽学園戦闘病

第二十四話「仲間割れ」

 

流はクアーリーの質問に答えず剣を引き抜き水葉に返した。クアーリーは痛みで立つ事が出来ずうずくまっている。だがうずくまるだけではない、クアーリーは床を触り流に対して棘を発生させた。流は先程と同じ人間とは思えない程の速度で交わした。クアーリーは更に棘を発生させる、流は軽々と避けさっき剣を刺した部分を蹴り上げた。

クアーリーは言葉にならない言葉を放ちながら宙に浮く。流は宙に浮いているクアーリーの高さと同じ高さまでジャンプする、そして右足でクアーリーの顔面を蹴った。クアーリーは左方向の壁に勢いよくぶつかり顔を抑えている、その顔からは血が流れ出ていた。流は攻撃を止めようとせず近づく、クアーリーはもう限界を迎えると思ったのか叫んだ。

 

『アイアンメイデン』

 

再び四方から無数の棘が流を襲う。棘が全て流の直ぐそこまで行った瞬間棘の発生が止まった。

 

「何故だ…何故…」

 

その時ニアが何かに気づいた。

 

「流さんの周り…普通の空気じゃない?」

 

「あれは普通の空気じゃない、霊力が100%を占める空間になっている…あんなの三獄ぐらいしか出来ないと思うのに…」

 

「霊力が100%?」

 

「それはまた今度ね」

 

「は、はい」

 

次は銃を取り出し、六発全て流に撃った。だがさっきの棘と同じ様に流の直ぐそばまで行った瞬間弾丸が全て消失した。クアーリーは焦り逃げようとするが体の傷が深すぎて動く事が出来ない、流はクアーリーの正面まで移動して顔を殴った。クアーリーは途轍もない威力の拳をくらい、呆気なく気を失った。だが流は攻撃を止めず何度も何度も顔を殴る、クアーリーの顔は傷だらけで血だらけだ。

再び拳を振り上げクアーリーの顔を殴ろうとする、だが蒿里が流の腕を掴み殴らせなかった。流は冷たく鋭い目を蒿里に向ける。蒿里は圧に負けず流の腕を掴み続けた。流は蒿里を降りほどこうとする、蒿里は流の力が強すぎて尻餅をついた。蒿里はゆっくりと立ち流に聞く。

 

「あんた誰」

 

流は答えず沈黙を貫く。

 

「今の流は流じゃない、悪いけど私に負けて」

 

その言葉を聞いた瞬間流は焦った様に蒿里を殴ろうとした。だが蒿里は片手で軽々と拳を受け止め右手で流の顔面を殴った。流は怯んだりはしなかったが後ろに下がる、すると蒿里は何かを唱えた。その瞬間蒿里の手に三叉の槍が現れた。

 

「やるよ[オーディンの槍(グングニール)]」

 

蒿里がその槍を流に向かって投げた。流は当たり前の様に交わそうとしたが槍は意思を持つかの様にルートを変え、流に無理矢理方向を合わせた。流は変な挙動をした槍を交わせず体に刺さった。その槍は刺さってから数秒経つと蒿里の手に戻って行った。蒿里は再び槍を投げ流の方をロックオンした、流は交わすだけでは無理だと蒿里本体に向かって走り出した。流の射程圏内に入った時蒿里が呟いた。

 

「ほら…やっぱり流じゃない」

 

流が足を上げた瞬間流が後ろに吹っ飛んだ。流は何故吹っ飛んだかを理解していない、キョロキョロと周りを見渡している。吹っ飛ばした蒿里は何一つとして動いていない。

 

「ただの力による衝撃波だよ。言ったよね、細く細く線を張る、あなたはもう策に嵌ったの」

 

流の胸部には蒿里が投げたグングニールが突き立てられていた。流は吹っ飛んだまま動いていなかったのでグングニールから逃げれなかった。

 

「大丈夫、死なないから」

 

流にグングニールが突き刺さった。グングニールが刺さった流は俯き、動かなくなった。グングニールは蒿里の手元に戻る。蒿里が勝ちを確信しニアがいる後方へ下がろうと背を向けた瞬間、蒿里の後ろに血まみれの流が立っていた。蒿里は恐ろしいほどの殺気に気づいてグングニールを盾にしながら振り向く。

 

「なんで動けるの!?」

 

流は喋ることなく蒿里のグングニールに殴りまくっている。数秒殴り続けているとグングニールに小さいヒビが入った。蒿里はそれに気づき直ぐにグングニールを投げ捨てた。するとグングニールは光となり消える。

そんなのお構いなしに流はグングニールがなくなった蒿里に殴りかかる。蒿里はなんとか流の攻撃を交わしているが限界というものがある、一瞬の隙が出来た。蒿里は自分に隙が出来ていることに気づいておらず、流の拳が眼前まで来たところで負けを確信した。

だが流の拳は当たることなく怪物の手のひらに当たる。

 

「しゅ〜りょ〜」

 

「佐…須魔」

 

「いや〜喧嘩するのはいいけど〜俺らの基地じゃない場所でやってほしいな〜」

 

流は青ざめ冷や汗を流している。

 

「じゃ喧嘩両成敗ってことで」

 

そう言った瞬間蒿里と流は気絶した。佐須魔は気絶しているクアーリーを抱える。するとニアが勇気を振り絞って話しかける。

 

「な、なんでこちらを攻撃しないんですか」

 

「ま〜今ここで俺が攻撃したら島壊れるかもしれないからさ〜…というかなんか見覚えあるか…あ〜」

 

「な、何ですか」

 

「いや、何でもない。じゃあ俺は行く…じゃあな」

 

佐須魔はクアーリーを抱えたまま何処かに消えた。消える時の佐須魔の目は可哀想な者を見る目をしていた、ニアはその目を見て何か心の奥で違和感を抱いた。

ニアがなにも出来ずぼーっとしていると部屋に薫が入って来る。

 

「ニア!大丈夫か?」

 

「私は大丈夫ですが…他の皆さんが…」

 

「とりあえず全員ここに集める、その後俺の回復とニアの広域化で一気に回復させる。軽傷の奴らは多分動ける様にはなるからそしたら兵助を連れ出して素戔嗚を治す。」

 

ニア頷いてから蒿里を連れていく。薫はラックと水葉と流を抱え素戔嗚が倒れている場所まで連れて行った。そして全員を集めた所で薫が合図を出す、その合図の通りニアが能力を使用した。ニアの周辺が薄い緑のドームの様になった。薫は素戔嗚に手をかざし回復を始めた。すると素戔嗚だけではなく周りに集まった全員が回復している、三十秒ほど回復を続けていると流と蒿里が目を覚ました。

 

「起きたなら離れていてくれ、人数分霊力の消費が多いんだ」

 

二人は言われた通り場を離れた、流がどうしてこんな事になっているか聞くと蒿里が説明すると言い説明を始めようとした。だが薫がそれを止め状況を説明しながらでもいいから兵助を探して来てくれと頼んだ。二人は了承し蒿里と流は部屋から走って出て行く。その数秒後部屋に翔子が入ってきた。

 

「あ!薫!」

 

「おい翔子!素戔嗚の時間の流れを遅くしろ!」

 

翔子はすぐに状況を察しが素戔嗚に向かって手を向けた。変化は見られないが素戔嗚の時間の流れは遅くなったのだろう。

 

薫「後は流達が兵助をどれだけ早く見つけられるかの勝負だ」

 

ずっと回復を続けてそのまま三分程経った時、ラックが目を覚ました。薫が状況を説明するとラックは二人の元へ行くと言って立ち上がる。薫は無理しない方がいいと言うがラックは「TISの基地に重要幹部しかいないと思うか?」と説得し許可を得た。素戔嗚を任せると言ってからラックは速攻で部屋を出て流や蒿里を追って鉄の床を踏みながら走り出した。

 

 

ポメ

能力/念能力

生きていない物体を操る

強さ/生徒会上位並み

 

第二十四話「仲間割れ」

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