ミリシアル最終聖戦記 作:NO SIGNAL…
この話の次で揺れる大国が終わると思います。
原作だとルフトヴァッフェの爆撃が鳴り止んであの名言が出てくると思いますが、その名言をこの作品でも出したいので今まで投稿した話を改定しようかと思います。
そう言う訳なんでご理解の上よろしくなんだぜ
ジリリリリリン
今度は何だ?アニュンリールが皇居を占拠したって!?
ちょっと、カメラ止めろ!
神聖ミリシアル連盟の最高司令官が失踪し、その3日後に司令部はシュミールパオが何らかの理由で死亡したと判断。
最高司令官不在は、国家運営を崩壊せざるを得ない状況であるとし、司令部はシュミールパオが生前前に自身の後継者として指名したドミスト・ヤフ上級大将が2代目最高司令官に就任した。
中央暦1672年12月31日
オルクス
神聖ミリシアル連盟地下司令部
1672年と言う年が過ぎ去ろうとする中、神聖ミリシアル連盟の最高司令部の国家指導委員会軍務次官執務室で、軍務次官に就任したクレイハムとメリマキサとスシリアが貴重なミリシアル産の紅茶を嗜みながらやりとりをしていた。
「さて、ドミスト閣下が2代目最高司令官になって国民の反応はどうなってかな?」
「単刀直入に申し上げますと、国民の大半は最高司令官就任に支持しています。ルーンポリス決戦での英雄的な活躍や撤退時に多くのミリシアル人を救った功績のおかげで大きく期待されています」
「それは良かった。ドミスト閣下には是非とも頑張って欲しい物だよ」
「そのためには私達がドミスト閣下を支えないとな」
スシリアの答えに、クレイハムとメリマキサは大変満足していた。
「ただ、一部では反対の声も上がっております」
「…ドミスト閣下の人事改革だな」
メリマキサが言うドミストの人事改革は、内政改革に伴い発生する権益を得ようとする将校を追放する政策である。
「また、追放リストに記載されている将校が結束して、ドミスト閣下に対する反乱計画を画策してると言う情報が入っています。この事に対してドミスト閣下は国内に戒厳令を発令。反乱軍鎮圧のため各所には軍が展開しています」
「さすが閣下、仕事が早いね」
現状、神聖ミリシアル連盟はドミストの強力な独裁政治の元、国家運営が行われている。
一部から独裁政治による支配に危機感や不満もあったが、独裁政治は一時的な物であり祖国再編が実現したら別体制へ移行すると宣言している。
「そう言えば、反乱軍で諜報活動をしていた局員から気になる情報があったと言う報告もあります」
「何かな?」
「はい、反乱の要因である人事改革以外に、ドミスト閣下の“狂った大審判”を阻止するのも要因の一つのようですが、この“大審判”について何かご存知でしょうか?
「ああ、その事ね、心配しなくても大丈夫。最後は我々ミリシアル人を勝利に導く計画だから、時が来たら話すね」
「いえ、情報局にも、しっかり軍内の計画目標を教えて欲しi…」
「知らなくて大丈夫」
「アッハイ」
スシリアは詮索しようとしたがクレイハムからの圧力で詮索するのを辞めた。
「あと、この間に起きていた海外の情報についての報告もあります。今年の4月に発生したグラ・バルカスの経済危機はグラ・バルカス経済の改革により収束しましたが、グラ・バルカス経済は今後長く停滞するようです」
「数十年は停滞するだろうな」
財閥による統計データの書換えや首脳部との大規模な汚職をきっかけに発生したグラ・バルカスの経済危機は、現政権であるアノス執政大臣の基に行われた経済改革によって、グラ・バルカス経済の完全崩壊と言う最悪なシナリオを回避したが、その代償は決して小さな物ではなかった。
カルスラインをはじめとする帝国の7大財閥は存続させるため従業員の大量解雇の実施、土着財閥の倒産により多くの失業者が発生。
ラニアケア共栄圏では、帝国に経済搾取されていた従属国が次々と武装蜂起。
日本からの軍事支援で強化された従属国の抵抗組織は、彼らの国の国軍や駐屯していたグラ・バルカス軍を完全に撃破し、抵抗組織は政権を掌握し独立。
共栄圏は弱体化し、更には元従属国間で結ばれた“ユグドラ協商連合”がグラ・バルカスと対立していた。
「日本の富士山の破局噴火所謂“東海道広域大噴火災害”は最終的に2か月の間に大小合わせて15回噴火、死者は103万人、経済的損失額は130兆円になりました」
「日本は日本で大変だな。周りが敵のグラ・バルカスとは違うからマシなのかこれ」
二度目の富士山宝永火口のからの噴火を機に、連続的に噴火した第二次宝永噴火こと東海道広域大噴火災害は、沈静化する2か月の間に大規模噴火が2回と小規模噴火が13回の計15回が噴火。
噴火による直接的死因と災害関連死を含め死者は103万人にまで上り、経済的損失額は130兆円を記録。
その他に政治・軍事・文化にも影響が出ており、日本史上最悪な火山災害で一歩間違えれば日本が滅亡しかけた災害であった。
この噴火で噴煙が成層圏にまで届いた事によるパラソル効果で世界規模での寒冷化が発生し農作物の不況が相次いだ。
「また、ラヴァーナルでは国内の寒冷化による農作物の不況に対し日本に賠償を求めよと言う声も上がっています」
「何それ傲慢にも程があるよ。人間が自然をコントロールするなんて不可能なのに」
「これに対し日本は遺憾の意を表明、各国は日本に同情する立場を取っています」
ラヴァーナルの傲慢さにクレイハムは呆れていた。
「改革と国内の浄化が完了した後に、大審判の要とされているオルクス要塞化とアトラタテス構想とヒュドラ計画があるのですが、これらの計画は何でしょうか?」
スシリアは挙げた3つの計画の詳細についてクレイハムに聞く。
「ああ、その3つね。1つはオルクスの地下に大規模なコア魔法シェルター付き司令部を建設する事で、ラヴァーナルやアニュンリールが先制コア魔法攻撃してきても生き残るためだよ」
「なるほど」
「2つ目はコア魔法攻撃された際に、それらを迎撃する防衛計画の事だね。コア魔法を搭載した弾道魔光弾や誘導魔光弾をはじめ戦略爆撃型天の浮舟に対応するため、天の浮舟や僕の星などの早期警戒と監視体制の構築。高高度・終末高度・長・中・短距離対空誘導魔光弾や電磁魔導加速砲などの迎撃手段を獲得するよ。この計画はシュミールパオ閣下が日本の
「確かに、迎撃する手段さえあれば被害を抑えることだってできますからね」
「3つ目は軍の指揮系統の中に将校や司令部要員が全員死亡した時を想定した作戦を入念に準備する事だね」
「指揮系統をより明文化する訳ですね」
クレイハムの答えにスシリアは相槌を打ちながら納得した。
「しかしこう見ると、最終戦争に備えている感じがしますね」
「相手は狂ったラヴァーナルとアニュンリールだからな。これぐらい準備するのも当然だ」
「ちなみにオルクス要塞化とヒュドラ計画はドミスト閣下が立案した計画だよ」
「さすが、改革派なだけありますね。これで報告は以上になります」
スシリアは満足したのか、残っている紅茶を飲み干し立ち上がる。
「この後、戒厳司令部軍事作戦委員会の方でも報告がありますので、一旦退席します」
スシリアはそう言い執務室を後にする。
「ところでクレイハム、兵器開発に関してはどんな感じだ?」
「ああ、その事ね。研究や設計は進んでるけど今は既存の兵器の稼働率を維持したいから、一部を除いて量産は早くて1年から2年後にはなりそうだね」
「なるほどな。ところで携帯型魔力増幅機はどうなんだ?研究には難航してると聞くが」
メリマキサが言う携帯型魔力増幅機は通称“エレニウム計画”と呼ばれている。
これは他種族とは隔絶した魔力を持つ光翼人に対抗する歩兵の支援装備の一つで、搭載する宝珠型魔導核で取り込まれた魔素を増幅、詠唱魔法の簡略化と発動の容易性、魔力を安定化させる物である。
「開発チームからは小型化と魔力の安定化の技術的ハードルがあるみたい。仮にそれらが解決できたとしてもコストが高くて歩兵全員に配備するのは難しいよ」
「なるほどな…となると専門の部隊を作る事になりそうだな」
「1個師団に1個連隊は配備したいn…」
クレイハムの話を遮るように電話の音が鳴り響く。
「はい、こちら国家指導委員会軍務部…何だって!?」
クレイハムは思わず立ち上がる。
「ラヴァーナルで対立していた現皇帝のラファ派と前皇帝の息子シヴァ派でラヴァーナル内戦が始まっただって!?」