ミリシアル最終聖戦記 作:NO SIGNAL…
黒月族の末裔である帝政セレネアは、ムー連邦南部のアイナンク空港に上陸した事により、第一世界の国家は知る事となった。
日本やグラ・バルカスをはじめとする国々は、帝政セレネアと国交を結び、帝政セレネアにも国家独立維持連合への加盟を勧めたが、セレネア側からは分裂状態でまともに機能していない現在の連合への加盟は時期早々であるとし加盟は見送った。
その後セレネアは、セレネアを盟主とする、対ラヴァーナル連合のエリュシオニア軍事協定を発足。
既にエリュシオニア大陸の国家も加盟しており、更に連合に加盟しているリーム共和国、マオ王国などの国家が連合を脱退し協定への加盟を要請している。
帝政セレネアと言う国家の登場により、着実にラヴァーナル包囲網ができていた。
1674年1月31日
オルクス
中央ミリシアル暫定統治政府
「ドミスト閣下、先日秘密裏に供与されたセレネア製兵器ですが、各種銃火器、重戦車20両、主力戦車60両、装輪装甲車100両、自走ロケット砲と弾薬が30両と100セット、制空飛空機32機、戦闘攻撃飛空機56機、爆撃飛空機15機などが供与されました。更に次の兵器供与では、対艦誘導魔光弾、対空誘導魔光弾、中距離弾道魔光弾、短距離弾道魔光弾が供与、魔導潜水艦3隻が供与される予定です。技術供与に関しては、統合戦闘システム、魔導電磁レーダー、魔光ケーブル、装甲素材、コア動力機関などの供与若しくは開発支援を予定しています」
先日の会談で、セレネアの兵器供与を取り付け、セレネア情報機関“スキュラ”によって、セレネア製兵器が秘密裏に輸送された。
同国の大型飛行魔導貨物船3隻からは、戦闘車両約500両、天の浮舟約200機、銃火器、弾薬などの消耗品が載せられていた。
「ご苦労、クレイハム司令官。旧式兵器でも渡されるのかと思ったけど、まさか全て一線級で活躍しているものだと…供与された兵器はどうするか決めてるのか?」
「供与された兵器は、部隊配備若しくは国産兵器開発のための研究材料として使用します」
「わかった。次の戦争までには、成果を出すようにしてくれ。期待している」
ドミストは、クレイハムを鼓舞する。
「了解しました。必ずや、閣下が満足できる結果になるように励みます」
「ああ、それと、クレイハム司令官にまだ言ってなかったな。先日、ミリシアル帝国再生委員会改め、ミリシアル国家再生委員会を発足した。ミリシアルの名誉をラヴァーナルから守る、最終プロセスを実行する組織になった。クレイハム司令官には、そこの委員長も務めてもらいたい。統一戦争司令官としての職務もある中、申し訳ないが」
「何たる光栄…!必ず職務を全うし、ラヴァーナルに最後の一撃を与えて見せます!」
今以上に激務になるが、ラヴァーナルへの報復に執着している彼女には、そんな事は関係なかった。
「快諾して何よりだ。それでは引き続き、大審判の準備を進めていくように…」
「順調に進んでいる…」
ドミストとの話し合いが終わり、廊下を歩いている中、クレイハムは喜びに満ちていた。
「ラヴァーナルから身を守り、ミリシアルが再建される日も近い…」
喜びのあまりか、彼女の足取りは軽やかだった。
「シュミールパオ閣下、我々はもうすぐ、“閣下の目標”に辿り着けそうです。どうか、影から見守ってください。私ももっと勤労に励まなければ…」
彼女の後ろから、誰かが走る音がした。
「クレイハム司令官!」
「なんだ、スシリア君じゃないか。どうした、そんなに焦って」
クレイハムは声の主の名前を言う。
「我が統治機構領地で、大規模な反乱の勃発が確認されました!」
「それは本当か!?クソ、戒厳司令部は何をしていたんだ…!反乱軍の首謀者は誰だ?」
「占領知の軍人が多く参加しているため、特定は難しいものの、各情報局員の調査で一つの結論を導き出しました…」
スシリアの顔は、自身が夢を見ているのでは無いかと言う表情をしていた
「オルクスに対する反乱軍の中心人物は、シュミールパオ・エレナ。シュミールパオ・ラック司令官の娘です!」