ミリシアル最終聖戦記   作:NO SIGNAL…

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魔女

1674年2月1日

中央ミリシアル暫定統治機構

首都オルクス

 

「こんにちは。オルクス中央放送局からのお知らせです」

 

街頭に設置されている大型魔導受像機に、政府が運営するオルクス中央放送局所属の女性報道官が映る。

 

「本日未明、中央ミリシアル地方にて軍の指揮系統から離脱した反乱軍の大規模な軍事行動を確認しました。反乱軍は、コルマラス、ランドル、ケレンカ、メチェルヴェ、ホルマースの5都市が制圧され、反乱軍の支配下にあります。現在反乱軍鎮圧と支配地域解放のために軍が展開しており、国軍と反乱軍による大規模な戦闘になる恐れがあります。反乱軍支配下地域にお住まいの住民の皆様は、地下シェルターへの若しくは頑丈な建物に避難してください。また、政府影響下の地域の住民の皆様も、不要不急の外出はお控えください。繰り返しお伝えします…」

 

 


 

 

暫定統治機構軍最高司令部

 

国内で大規模な反乱が起き、クレイハムや軍務長官と将校達が詰めていた。

 

「状況は?」

 

クレイハムから報告を促され、スシリアが報告を始める。

 

「反乱軍はコルマラス、ランドル、ケレンカ、メチェルヴェ、ホルマースを占領。現在、反乱軍司令部が設置されているコルマラスでは、反乱軍政府樹立が進んでいます。また、政府影響下の地域への侵攻の恐れもあり、予断は許さない状況です」

 

「被害は?」

 

「被害に関しては、5都市の都市総督と都市管理幹部団、軍駐屯地の駐屯司令部が死亡若しくは拘束されています。一般市民への被害は確認できてません」

 

「軍から反乱軍へ離反した部隊の数は?」

 

「国軍総戦力50万の内20万が反乱軍に加担しています。情報によれば、反乱軍兵士の半数は士気が低いようです。恐らく何も知らぬまま部隊指揮官の命令の下、反乱軍に加担したのかと思われます」

 

「中央ミリシアルを統一した矢先にこれとは…」

 

「反乱軍側幹部には、元最高司令官との血縁者がいます。非常に厄介です」

 

「失礼する。クレイハム、こっちもまずい事態になった」

 

国家綱領最高責任者のメリマキサが入る。

 

「先日、制定された国家綱領を知ってるか?」

 

メリマキサの言う国家綱領は、中央ミリシアル政府が制定した国家行動計画の事だ。

 

「知ってるけど…まさか」

 

「そのまさかだ。国家綱領の中でも最高機密とされている“第四の国家綱領”のデータが反乱軍に盗まれた。アンロックキーも含めてだ」

 

「クソ、最悪だ!あの魔女め、これが狙いだったのか!」

 

将校達は、普段見せないクレイハムの取り乱した姿に、目が離せなかった。

 

「現在、反乱軍鎮圧のために軍が展開しています。展開が完了次第、反乱軍への総攻撃が可能です」

 

作戦参謀が、部隊の展開状態を報告する。

それを聞いたクレイハムは落ち着きを取り戻した。

 

「分かった。部隊はコルマラス方面に集中配置。指揮系統を破壊すれば、反乱軍は瓦解するはずだ」

 

先述した通り、反乱軍兵士の大半は部隊指揮官の命令で、反乱軍に加担してるため士気が低い。

クレイハムは、反乱軍重要人物や司令部を破壊すれば、反乱軍は簡単に崩壊すると目論んでいた。

 

「それでは、軍の展開が完了次第、反乱軍への総攻撃を開始せよ。反乱軍司令部の崩壊が確認できたら、降伏勧告を出してくれ」

 

「分かりました」

 

クレイハムの命令に、将校達が答える。

 

「スシリア君、情報局の方も頼んだよ」

 

「分かりました。こちらも、最終段階に入り次第、魔女を狩る準備はできてます」

 

クレイハムは黒い笑みを浮かべた。

 

「諸君、ミリシアルに楯突く魔女共に挨拶をしようか」

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