ミリシアル最終聖戦記 作:NO SIGNAL…
ミリシアル国家再生政府
中央政府庁舎
首相執務室に国家元首であるドミスト首相、ミリシアル国家再生委員長のクレイハム、国家綱領最高責任者のメリマキサ、情報局長野スシリアが集まっていた。
「スシリア君、ラヴァーナルについての情報はどうかな?」
「9年前に獲得した光翼人から得た情報とそれを使った諜報活動により、ラヴァーナルに関するの情報が判明しました。ラヴァーナルは元々、外との関わりには消極的で内向的な種族だった事と国内の資源だけでも十分回せるほど豊かだったようです。しかし、史上稀に見ない人口爆発と技術革新で資源や食糧の需要が追いつけずやむ得なく対外拡張政策に転換。侵略戦争での連戦連勝を重ね自分達こそが優秀な種族であると言う民族史上主義が浸透した結果、神話で語り継がれるような傲慢で野蛮な種族になったとのことです」
「奴らの元の民族性に驚いた。拡張主義に転換したのはそんな理由があったのか」
ドミストは光翼人の民族性に驚いていた。
「帝都ヴァラシナは帝国本土の中央部に位置し中央政府の関連施設や巨大企業の本社が集約しラヴァーナルの政治・経済・文化の中心地として栄えています。人口は2000万人で皇帝が居城する“ヴァラシナ・パレス”、高さ1000m越えの超高層ビル群、2000万人の胃袋を支える食糧プラントビル地帯、ヴァラシナ工業地帯、東西横断・南北縦断大道路、地方にかけて網のように拡がる帝都高速道路、旅客型天の浮舟や空中船が発着するヴァラシナ中央空港、都市鉄道や高速鉄道が行き来するヴァラシナ中央駅、文化を発信するクリシュナ・ストリートなど、かつてのルーンポリスや世界最大の首都東京を遥かに超える規模の大都市を形成しています」
スクリーンには諜報員が撮影した、威厳を放つヴァラシナ・パレスと凱旋門、摩天楼の如く建ち並ぶヴァラシナの超高層ビル群、夥しい数の自動車でひしめき合う大道路と高速道路、24時間稼働で光と煙で神秘的に見えるヴァラシナ工業地帯、流行の服を着て今を謳歌する若き光翼人で賑わうクリシュナ・ストリート、仕事帰りのサラリーマンや労働者で賑わう下町、ヒトやエルフの奴隷が老若男女問わず嬲り殺されモノのように犯される夜の風俗街などの魔写が映し出された。
「次にラヴァーナルの重要都市についてです。ラヴァーナルは32個の管区と8個の帝国管理管区で構成されています。帝都のヴィラシナ管区、大企業が支配するラフトン管区、奴隷産業中心地のヴィナタル管区、魔法学術都市のサラスヴァ管区、大規模な資源地帯を有するパルヴァン管区、管区の6割がラヴァーナル軍施設で占めているアプサラス管区の5つがラヴァーナルの重要都市とされています」
アストラ雷力工房、クバカルナ重工、ヴェジェラ・ヴァリドゥ、ガネシャ財閥の四企業によって行政を運営しているラフトン管区。
ラヴァーナルの奴隷産業の中心地であり大陸生存圏に繋がる唯一の要衝を兼ねてるヴィナタル管区。
政府と企業の研究施設やラヴァーナル最高峰の魔導学院が多く立地しているサラスヴァ管区。
ラヴァーナルが1年間に使用する魔石や鉄などの資源の5割を支える資源地帯を有するパルヴァン管区。
アプサラス島に位置すしラヴァーナルの海上交通の要衝であり島の6割がラヴァーナルの軍事施設で占めているアプサラス管区。
これらの管区がラヴァーナルの政治・経済・軍事・産業・技術・資源・生活を支える重要な管区である。
「ヴィナタル管区...ミリシエント大陸と繋がっている事はミリシエント大陸での“非常事態”に備えて大規模な兵力が配置してそうだね」
「…クレイハム閣下の仰る通り、ヴィナタル管区にはミリシエント大陸とラヴァーナル本土との間に総延長400kmの“大陸の壁”と呼ばれている要塞線と高さ50m厚さ2mの防御壁が構築されています。常備戦力で歩兵25万、機甲師団5個、航空戦力500機、戦艦や空母を含む戦闘艦艇80隻が配置されています。ヴィナタル管区もヴァラシナ同様に中立宣言を出していた事もあり内戦における被害は確認されていません」
「企業が行政を運営する体制のラフトン管区も興味深いね」
「ラフトン管区に関しての情報はラヴァーナルの大手企業4社の会長が持ち回りで管区最高責任者の知事に就任し行政を運営している企業都市です。独自の軍隊も保有しており民間軍事会社として4社から出資を受けています。ちなみに日本にも広東国と言う国家があったのですが、ラフトン管区を見るに広東国に近い性質を持っています」
広東国は、かつて日本に存在した大東亜共栄圏諸国で
広東国も日本と共に異世界転移し現在は、広東経済特区として一地方都市となっており健全な政治体制が敷かれ運営されている。
「ラフトンと言い広東国と言い、企業が国家や都市を支配するなんて考えもしなかったな」
「国のしがらみもなしに商売ができるのは商人にとっては夢のような場所ですね」
「商人なんて所詮金や儲け話に目がない連中と言うイメージしかないから汚そうです」
ドミストとクレイハムは関心し、メリマキサは怪訝な顔をしていた。