ミリシアル最終聖戦記   作:NO SIGNAL…

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北ミリシアル再編戦争

1682年11月20日

ミリシアル国家再生政府

統一戦争司令部

 

「宣戦布告してから二重帝国の動きはどうなっている?」

 

ドミストの問いにクレイハムが報告する。

 

「現地の諜報員によれば二重帝国政府は動員令を発令し帝国親衛軍が南部国境沿いへ展開中です。また軍務経験のある国民や囚人を徴兵し治安維持や首都のアラトハシス防衛に充ててます。元々我が軍とは緊張状態だった事もあり早くて2週間で完了するかと思われます」

 

地上部隊司令官と航空部隊司令官が前にで出る。

 

「航空部隊はすぐにでも制空権を確保できます」

 

「陸戦部隊はいつでも出撃可能です。機甲部隊の連中はすぐにでも出撃させろと騒いでますよ」

 

「...そう言えばアマルガⅤは配備されたから結構経つね」

 

「はい、アマルガⅤや空軍のオスカーは配備されてから約30年も経っています。戦車乗りにとっては共にした戦友と言っても過言ではありません」

 

「花道を飾るって事だな。クレイハム、退役したアマルガやオスカーはどうするんだ?」

 

メリマキサがクレイハムに退役する兵器の行方を聞く。

 

「順次退役した後に解体か倉庫で保管するけど一部は建設予定の統一戦争記念館に展示されるか都市公園や戦没者墓地のモニュメントにするつもりだよ」

 

統一戦争記念館は建設予定の軍事博物館の事で、大祖国戦争から一連の統一戦争までの戦史、各軍閥が保有していた兵器などを展示し統一戦争で散っていた全ての兵士を鎮魂するための施設だ。

 

「ドミスト閣下、ご命令を」

 

「諸君、長く続いたミリシアル統一戦争は終始する。統一戦争後我々は新たな神聖ミリシアル帝国として歩み出す事ができる」

 

ドミストは命令する。

 

「全部隊に通達、龍の首を落とせ」

 

 


 

ミリシアル最後の軍閥ミリシエント二重帝国を撃破すべくミリシアル軍は戦闘攻撃型天の浮舟“フィルカーク”や爆装した爆撃型天の浮舟“オスカー”と“カリスト”が空軍基地から飛び立つ。

フィルカークは迎撃に上がったジャタユ、紫電、シズラーを大量の空対空誘導魔光弾で全て撃墜し、オスカーとカリストは二重帝国南部にあるレーダーサイト、空軍基地、鉄道網、補給基地、工業地帯などを爆撃し戦争遂行能力を削っていく。

 

11月22日、ミリシアル軍はミリシエントの制空権を掌握し展開していたミリシエント軍戦力の4割を殲滅した。

一方、二重帝国は出動要請していたイヴァンと極みの雷炎龍が国家再生政府軍に打撃を与えるため制空権が喪失した空を羽ばたいた。

制空権を確保し警戒体制を構築していた国家再生政府軍の早期警戒型・偵察型天の浮舟が極みの雷炎龍を捕えフィルカーク50機の特別攻撃隊を差し向けた。

 


 

極みの雷炎龍は制空権が喪失した領空を飛んでいた。

全長1200m、赤と黒の体表に戦艦の装甲をも砕くであろう禍々しい歯が生え揃い巨体を支える巨大な脚部は四足動物特有の形をした後脚が4本と物など掴むための前脚が2本の風貌をしていた。

 

「国家再生政府共め…神聖なる空を侵した罪は大きいぞ」

 

龍の首元に専用の龍鞍に跨るイヴァンが遠くにいる敵に睨みつけていた。

 

「その代償は死をもって償わせr...」

 

言いかけた瞬間極みの雷炎龍の胴体が連続して爆発した。

 

「こ、攻撃か!?」

 

突然の攻撃を受けイヴァンを狼狽した。

 

「しかも速い…これは誘導魔光弾だ!」

 

極みの雷炎龍を襲ったのはミリシアル軍特別攻撃隊のフィルカークが発射した2種の誘導魔光弾。

長距離空対空誘導魔光弾“イフィニタス・ランケア”シリーズの“Ⅰ型”と“Ⅱ型”だ。

天の浮舟搭載型の長距離空対空誘導魔光弾で射程400km、飛翔速度マッハ6、誘導方式に魔導電磁レーダー誘導を採用し、Ⅰ型には大型爆撃機を撃破可能な70kg爆風破片弾頭を搭載し、Ⅱ型は空中戦艦を主目標に120kg通常弾頭を搭載ししている。

 

イヴァンは必死に回避行動を取るが音速の6倍でで迫る誘導魔光弾に対抗する手段を持たないイヴァンと極みの雷炎龍は成す術もなく大型目標を撃破可能なイフィニタス・ランケアの攻撃を受け続けた。

 

 

特別攻撃隊のフィルカーク50機はただのデカい的と化した龍に250発のイフィニタス・ランケアを発射し続け遂に龍の首に跨るイヴァンの付近に連続着弾した。

極みの雷炎龍は首の4発の120kg通常弾頭の爆発で大部分が抉られ器官・肉・骨が露出し風前の灯火であった。

イヴァンは物理障壁魔法を展開する事もなく爆風と破片で四肢を引き裂かれ物言わぬ肉塊と化しエモール三龍の生き残りの最期は実に呆気なかった。

極みの雷炎龍とイヴァンだった物は地上に向け自由落下を開始し今は亡き祖国の地ではなくミリシアルの地で深い眠りに着いた。

 

11月24日、極みの雷炎龍の撃破を確認しミリシアル軍地上部隊が敵首都アラトハシスに向け北部中央・北西・北東の3方面から北ミリシアルの大地を進軍する。

展開していたミリシエント軍と接敵するが、極みの雷炎龍の威厳に頼り工業力や技術力の発展に注力しなかったミリシエント軍は最新鋭兵器で固められたミリシアル軍を敵うはずもなく蹂躙される一方だった。

 

12月28日、北西方面の部隊が敵地方都市ルーンクトベルトでの攻防戦で敵の高威力魔法攻撃を受け攻勢を一時中断。

中央ミリシアル再編戦争でのハイエルフとの戦訓を活かし皮膚性瘴気魔法“サルファズマ”と変質魔素性瘴気魔法“マフィキシュズマ”が装填された2種類の160mm毒性瘴気弾の投入を決定した。

 

1月5日、毒性瘴気弾と防護服を積んだ輸送大隊が到着。

砲弾と防護服を受け取り砲兵部隊のルクセイダー160mm自走砲によるルーンクトベルトへ合計200発の毒性瘴気弾が撃ち込まれルーンクトベルト一帯が瘴気に包まれた。

ルーンクトベルトに駐屯していた敵兵や住民は

敵兵のみならず民間人がその毒性に苦しみ悶え、防護服を装備した国家再生政府軍の兵士はそれらを横目にしながら制圧した。

ルーンクトベルトの戦い以降ミリシアル軍は毒性瘴気弾による制圧に切り替え進路上にる都市や村に対し毒性瘴気弾を叩き込みながら首都アラトハシスを目指す。

 

2月18日、合流したミリシアル軍が首都アラトハシスに到達。

首都は強固に要塞化されミリシエント軍20万と徴兵部隊40万が待ち構えていた。

アラトハシスに毒性瘴気弾を撃ち込み空中機動軍の空挺兵1万と強化高機動兵500を投入し敵部隊が混乱する。

その間に地上部隊の工兵部隊が爆魔薬(爆裂魔法薬)を設置し首都を囲う要塞の壁を爆破し数カ所から部隊が突入し接敵した敵部隊と交戦。

 

首都での戦闘は1週間続き遂にミリシエント政府官舎内にてフィアームら政府上層部と軍司令部が併設されている地下壕を強化高機動兵が急襲。

地下壕内で彼らを守る兵士と魔導士との戦闘の末フィアームら政府高官を拘束。

 

二重帝国政府は政府機能を喪失しミリシアル国家再生政府が戦争に勝利したのだ。

 

北ミリシアル再編戦争に勝利したミリシアル国家再生政府はその国家規模は大幅に拡大した。

その後、ドミストが全世界に対しミリシアルの部分的な統一に成功した事を発表。

そしてミリシアル人との戦いの終戦を宣言した。

 

 


 

 

 

 

 

 

侵略者を憎むのは人間の感情だ。

だがそれは心の痛みと魂の苦しみなど共に生まれる憎しみだ。それを二度と経験してはならぬと神は禁じている。

 

 

 

 

 


 

 

 

終わりのはじまりだ

 

 

 

 

 

 

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