この物語は フィクションです。
この物語は フィクションです!
現実で推奨しているわけではございません!!!
「あー、そういや真昼」
「……?」
俺が真昼に声をかけると、真昼は前見た時からハマった海外ドラマの視聴を中断した。別に見たままでも構わなかったんだがこうすると真昼の表情が読みやすいのでこちらとしては助かる。
「明日から学校だが…お前、どうするつもりなんだ?」
「……!」
「今気づいたのか…」
「……『喋らなくても意思疎通はできているので…忘れてました…』」
至る所で几帳面さが出ている真昼がこんな重要なことを忘れるとは思わなかったが、それはこの家でリラックスできている証拠だろう。…いや逆なのか?
…まあ、それは置いておいて。
「一応、教師には言わねえとだろ?ま、それは良いとしてだちにはどういうつもりなんだ?声が出なくなるなんてそうそうあることじゃねえだろ」
「…『私に、友達はいませんよ』」
「はあ?………そうかよ」
影が射した真昼の瞳を見て俺は追求をやめた。俺はソファに座っている真昼に足を向けクッションにもたれかかりながら寝そべる。そして先ほどまで見ていた小説を開いて読書を再開した。
「……」
「……」
沈黙。
「……」
「……」
先ほどまで楽しんでいたドラマさえ一切視線を向けない真昼を見て、俺は少し申し訳ない気持ちになる。
「……明日、学校サボって遊びに行くか」
「…!」
俺が言ったことに驚いたのか真昼は目を丸くしてコチラを見つめる。
「そんなに嫌ならサボっちまえ。ま、お前が嫌と言っても俺は連れて行くが」
「………」
俺が言ったことに真昼は唖然としているようだ。そして少し笑ってスマホをこちらに見せてくる。
「…『強引ですね?』」
「好きに言え」
「……『いえ、ありがとうございます』」
「……」
俺はその文字を見たきりでまた読書を再開した。
─次の日。
目覚ましが鳴って意識が覚醒する。慣れた手つきでアラームを解除してリビングへと出る。食パンの焼ける匂いがふんわりと香り食欲をそそる。
最近真昼は海外ドラマの影響を受けたのか朝は洋食なことが多い。本来は和食が好きだがたまに和食も作ってくれるので文句はない。そもそも作ってもらっている分際で何を言ってるんだって話だ。
「おはよう真昼」
「…(ぺこり)」
「ん?今日は機嫌がいいな」
「……?(コテン)」
「あーいや、気のせいか」
…気のせいなわけがないだろう。真昼は明らか機嫌が良いどのぐらい良いかというと無意識な状態で“鼻歌”を歌うくらいには。
まあ知らないということに突っ込むのも野暮ってやつだし、これはこれで良い兆候なのかもしれない。
「ん。今日も美味かった。皿洗いは俺がやっとくから真昼は休んでおけ」
「…『ありがとうございます』」
「…(そんな事にわざわざスマホ使わなくても良いんだが)」
ちょっと前にそんなことを言ったことがあったんだが『礼儀はしっかりすべきです』という事を言われた(?)。
「学校への連絡は俺が入れておくから」
「…『すいません…、よろしくお願いします』」
「…お前は事情が事情だ。だから謝るな」
「……(コクリ)」
そんな会話を交わして俺は皿洗いを始めた。
俺と真昼は学校をサボって大型アミューズメントパークへと来ていた。そこにはボーリング場やスポーツコート、バッティングセンター、エアホッケー、スケートなど様々なところがある。
真昼はというと学校をサボって遊びに来ている状況が慣れないのか妙にソワソワして落ち着かない様子だ。
俺は真昼の手を掴んでエスコートするように引っ張る。
「ほら、行くぞ」
「…!(コクン)」
真昼は手を繋がれた事に少し驚いた様子だったが力強く頷いた。
──道中
「そういや、お前って運動できるのか?」
「…『そこそこ、ですかね?』」
「ふーん。運動できそうな身体だったがな?」
「…『何を想像してるんですか』」
「お前の裸」
「……『デリカシーが無いです』」
「悪かった」
──バドミントン
「結構上手いな…部活やってたのか?」
「…(フルフル)」
「…うし。練習も終わったし、試合やってみるか」
「…(コクリ)」
──バッティングセンター
「これは結構得意だな。1人でよく来てたし、打っておきたいな…」
「…『さっき私に負けましたもんね』」
「…それは言わないでくれ」
「…『恥ずかしいんですか?』」
「男はそんなもんだ…」
─カキーン
「お、ホームラン」
「……(ホームラン、初めて見た…)」
──テニス
「お前ってマジで部活とか入ってねえの?」
「…『はい。習ったことがあるのは授業くらいですかね?』」
「…すげえな」
「…『そうですかね』」
「いや、すげえだろ」
「……『やってる人、終わったみたいですね』」
「あ?マジだ。じゃあ入るか」
「……(コクリ)」
「…今度は勝つ」
「…(まだ根に持ってるんですか…)」
──バスケットボール
「俺は経験者だからシュートリレーでもするか」
「…『シュートリレー?』」
「俺がシュート決めて次に真昼が決める。それだけだ」
「…『なるほど…どこから決めれば良いんですか?』」
「…3Pラインからでやってみるか?無理そうならいいが」
「……『やります』」
「了解………じゃあ俺からな」
「…(コクン)」
「フッ」
─パシッ
「うし。…真昼、やってみろ」
「……(コクン)」
─ガコン……パス
「…なんだ今のすげえ」
「…『すごいクルクルしてから入りましたね』」
「てか一発成功だな。ほれ」
「……?(コテン)」
「ドラマであっただろハンドシェイクってやつ。やるならこういう時だろ」
「…!(コクン)」
─パシンッ
──道中2
「次は何するか…スケートでもやってみるか」
「…『スケート、ですか?』」
「ああ、やった事ないのか?」
「…『授業でやることもないですし』」
「真昼ならすぐ出来そうだがな」
「……『出来ないこともありますよ』」
「…何かできないことでもあるのか?」
「…………『水泳…』」
「へー…ああ、あの学校選んだ理由ってそういう…」
─ペシ
「…何すんだよ」
「……(プイ)」
「……たくっ。悪かったよ…詫びるから機嫌直してくれ」
「……『私、イチゴミルクが飲みたいです』」
「……お前、変わったな」
「…『でも、嫌じゃないでしょう?』」
「…ああ、俺好みの性格だ」
──スケート
「防具はしっかりつけろよ。サボって怪我するとか笑いにもならねえ」
「…(コクン)」
「ちゃんと手すり持てよ。俺の手でもいいが」
「…(ふるふる)」
「…足はハの字。片足を前に滑らせて反対の足をハの字に戻すのを繰り返すんだ…」
「…(コクコク)」
「そうだ…そのまま……出来てるぞ」
「…(ふー)」
「1人で行ってみるか?」
「…(コクン)」
「ん…頑張れよ。俺も少し滑ってくるわ」
「…(コクリ)」
「…(慣れてきた頃が一番危ないからな…すぐに助けられるところまで行っとくか)」
「…!(つるっ)」
「ほれきた」
「…(パチクリ)」
「慣れてきた頃に怪我しやすいからな。構えてたんだよ…まあその予想が当たったわけだ。……このまま続けるのもアレだな、そろそろ次に行くか」
「………(コクン)」
──エアホッケー
「これは勝負としてわかりやすいな」
「……『そうですね』」
「。やるか」
「……『やりましょうか』」
─カッ
「…!」
─カッ
「……」
─カッ
─カッ
─カッ
─カッ
─カッ
─カコン
「…ぁ」
「まずは1点目」
「……(むっ)」
「むくれても手加減はしないぞ」
「…(コクリ)」
8-8
「9点先取だからこれが最後だ」
「……(ゴク)」
─カッ
─カッ
─カッ
─カッ
─カッ
─カッ
「「─!」」
─カンッ
─ひゅるるるる…カコン
「…は?」
「…(パチパチ)」
「「……」」
「くくっ…」
「……(プルプル)」
「クハッ…なんだよアレ……ククク…真昼は見たか?」
「…(コクコクコク)」
「おもしろすぎだろ…打ち上がってゲートに吸い込まれたぞ?」
「…『これが、エアホッケーですか』」
「真昼は俺を笑い殺したいのか?…確かに空は飛んでたがな」
「……『勝負としては私の勝ちですね』」
「今それを言うのか?ま、面白かったから今回は許してやるよ」
「じゃ、行こうぜ。まだ遊び足りないだろ?」
「……『はい!』」
ストックが無くなった…
あ、続きます。
天使様8.5巻楽しみですか? 9/14発売予定。
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楽しみ!!!
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予約した!
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そんなに…
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9巻の方が見たかった!
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そもそも単行本持ってない…
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表紙の真昼可愛すぎだろ!