情報過多の荷物持ちさん、追放される   作:エム・エタール⁂

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37話

 

 恐ろしい、こんな感情を抱いたのは初めてだ。

 こんなの、下手すりゃ、あの緑より、

 

「レコウー!」

「お、なんじゃ、抱きついてきて、」

「ふぅ、落ち着く」

「・・・・・・いつか本当に押し潰してやろうかなのじゃ」

 

 はは、できるといいね、お互いにね。

 

「よし、じゃあ、行く?」

「おー、もう、早く行ってやるのじゃ」

 

 うーん、空間に穴を開けて、

 

 ・・・・・・開いたー、あ居た、こっち見てるな、また目線合った。

 

「・・・・・・やあ、どうも??」

「け、決して我らは、怪しいものじゃないのじゃぞ、」

 

「う、うわ!? なんだーオマエらー!?!?」

 

 あーうん。本当に驚いてるみたいだね。

 これは悪いことをしたかな?

 

 良かった、服はもう着てるみたいだ、

 まだあれまろび出されたままだったら、ちょっと僕も冷静でいられなかったかも。

 

「っ、ごほんごほん。・・・・・・えーっとー、アナタ達は、誰なんでしょうかー?」

 

 うーん、凄い冷静な対応してくれる。

 ありがたいんだけど、流石に僕も罪悪感が、

 

 しかし、巨乳の魔族だ。

 あ、もしかして目撃証言って、こいつのことか?

 

「いやー、我らはその、ただの通りすがりの旅ドラゴンじゃ。そんなに気にせんでもな、」

「はえードラゴン、初めて見た。カッケー・・・・・・。っと。ええ、そうなんですね。それは、良かったです??」

 

 いやただの旅ドラゴンだったとしても、いきなり空間開けて覗いてきたら気にするなってほうが、まあそれやったの僕だけど。

 レコウに説明任せちゃってるの、悪いなー、

 

 でも、もう少し自分を抑えないと、ちょっと厳しいかも。

 

「じゃあ、そちらの人も、ドラゴン??」

「いやー、あっちは、そのーじゃのー。ただの、ちょっと人間に恨みを持つ、魔族。みたいなもんじゃ」

 

 なんて説明をしてくれるんだ、間違ってはないけど。

 しかし、うぐぐ、見れば見るほど巨乳だ、お尻も大きい、その癖めっちゃ腰細い。

 いや、ウエストの細さなら、僕も負けてませんけど!? ・・・・・・自分で言ってて悲しくなる。

 

 低身長でこれ、歪だ、

 嘘だろ? 魔族ってみんなこうなのか!?

 

「魔族? それにしては・・・・・・、」

「うぐっ? なに、そんなじっと見られても僕は、」

 

 近くで胸が強調されるんだよ、ヤメロー!

 

「・・・・・・その世界の全てを呪ったような濁った目、貧弱すぎる体、そして・・・・・・、」

「悪かったな、貧弱で!?」

 

 くそぅ、こいつ、自分が恵まれてるからって、

 こっちが今は悪いから我慢するけど、そうじゃなかったらぶっ叩いてたぞ。

 

「お、オマエ! もしかして、あれか!?」

「え、なにが?」

 

 え、なにが?

 何だ、急に、警戒心が減った? のか?

 うーん、人の、魔族の思考回路は予測しきれない。

 

「オレだよオレオレ! ほら、覚えてねーか!!」

「え、なに、詐欺?」

 

 この世界にもオレオレ詐欺があるとは知らなかった、

 というか、本当にどうしたんだいったい、

 

「懐かしいなー、もう何年前だ? いやー、お互い元気そうで何よりだな!」

 

 何年前って、そのころ僕どうなってたと思うんだよ。

 なんでこっちが詐欺されてんの? いやただの人違いか?

 

 うーん、作戦ターイム。

 

「(・・・・・・知り合いかの、セシィ)」

「(なわけないじゃん、僕昔は。それにアレンと一緒にいたのに魔族と会ってるわけないじゃん。人違いだよ)」

 

「と、そっちのドラゴンさんもオマエの知り合いなのか? いやー、やっぱすげーな!」

 

「(ほら、めっちゃ親しげじゃぞ。忘れてるだけじゃないのか?)」

「(いや、だから機会自体がないんだって。確かに僕は人の顔とか覚える気がしないけど、そもそも会った数が少ないんだから流石にわかるはずだよ)」

 

 魔族と会ったことなんて、

 いやー、完全に無いってわけじゃないけどさ、

 

「アー、まだ思い出せねーのか? ま、お互い大変だったししょうがねえか」

「・・・・・・そもそも、君は誰で、僕を何だと思ってるの??」

 

 聞いちゃった、まあ多分人違いだと思うし、うん。

 多少、気まずい雰囲気になったとしても、どうせもう関わらない人だろうからね、

 

「そりゃーもちろん、オレはー、。オマエはー・・・・・・、」

「・・・・・・・・・・・・ん?」

 

 言い淀んだ、ほら、やっぱり勘違い、

 

「・・・・・・・・・・・・あー、そもそもオレ達って、別に名前とか無かったな、」

 

 ・・・・・・・・・・・・なるほど?

 

 あ、これ、マジで知り合いかもしれないな??

 

「さ、さくせんたーいむ、」

「オ、またか、」

 

「(ど、どうじゃ、思い出せそうか!)」

「(い、いやー、確かに知り合いっぽい感じはするけど。やっぱ記憶にないよ!?)」

「(向こうはもう完全に確信してるのじゃ! 可哀想だから頑張るのじゃ!!)」

「(そ、そんなこと言ったってー、)」

 

 ちらっ、

 

「オーー? あ、蝶々だ〜。パクッと。うんウマい」

 

 ・・・・・・確かにあれは、同類かも、

 

「(今のでか!?)」

「(うん。流石にもうちょっと、鱗粉落としてたりはしたけど)」

「(セシィ、やっぱ魔族じゃったか)」

「(違うよ、あれは魔族の特徴じゃなくて)」

 

 奴隷時代。

 確かにあの頃は思い出したくも無いけど、

 

 でも、忘れられることなんてない。

 

 だから、覚えてる、はずなんだけどな。

 

「・・・・・・あー、ダメかー? ・・・・・・おーん。ホラ、一緒に奥の懲罰用の部屋に入れられただろ?」

「うーん、むしろ回数が多すぎて特定できない」

「な! あそこ、ジメジメしてて嫌がらせのつもりだったかもしれねーけどさ、むしろ水飲めて快適だったよな! 懐かしいナー?」

「わかる。でー、君はー、」

 

 ・・・・・・一緒に、あそこに入ったことのある魔族、か、

 

 ・・・・・・そもそも、僕が忘れられない限りは、魔族の奴隷なんて一人しか会ったことないんだけど、

 

「それって、僕の頃?」

「ア? なにが??」

「・・・・・・比較的、最近かって事。この体は最初からすぐあれだったからさ、流石に産まれてすぐとかは、」

「オレもだぜ? いや、そうだなー、マーそうなのか?」

 

 ・・・・・・となると、やっぱあれか?

 前に、体を見たこともある、

 

「あー、なんか、反抗的だった子。」

「酷い覚えられ方だな? まあ、そうだゼー」

「正直、何でわざわざ正面切って逆らいに行くんだろうってずっと思ってた。バカなのかなって?」

「ヒドっ!? オマエだってさあ!!」

「うん。僕は全部バレないようにしてたでしょ? それに、君には失礼なことを言われたこともある」

「いや、それは、ほら、あれじゃん。許してくれよーー」

「ふふ、まあいいよ。どうせ、昔の話だ」

 

 ・・・・・・やっぱり、理解できないけれど、マジらしい。

 うそぉ、あれが、こうなるのー??

 

 流石に、変化が異質すぎて、

 言われてみれば、若干の面影も・・・・・・、

 

 どうだろ、無いかも??

 

「お、思い出せたのかじゃ!! 良かったのー、」

「うん。忘れてはないよ、ただちょっと信じられなかっただけ、」

 

 あれが、なんだあれ、ぶら下げた大きな歪な二つ。

 あんなもの、絶対に、ありえなかっただろ、

 

「あっ、なるほどの。確かにそれは、信じたくないかもじゃ、」

「うん。未だに、信じられない。よく似た別人だって方が、納得できる」

 

 でも、そうだ、

 確かに、感じてみれば、不自然な点がいくつも、

 

「よし、なら安心していいな。よう貴様! 我はレコウじゃ!! よろしくなー、」

「おう! オレはー、ナナシだ!! よろしくな!!!」

 

 大声をあげて挨拶、全身が揺れている。

 対比がすごいな、体幹のブレが、鉄とこんにゃくより違う。

 

「おっと、そうじゃそうじゃ、さっきは覗いてしまって悪かったの。うら若き乙女の神聖な時間、まあ我らもメスだから許してじゃ!」

「アー、いいよ全然別に、ちょっと驚いただけだしな。むしろ、役得って感じだ!」

「そうか! いやー、話のわかる奴じゃのー、懐のでかい奴じゃ! 物理的にな!!」

「・・・・・・触ってみるか? いいだろーこれー」

 

 おっ、いいのかーって、レコウ。

 なに、ベタベタしようとしてんの??

 

 待て、そんなに引っ付こうとするな、

 

「おっと? セシィ〜? ・・・・・・ふふ、安心せい。我も本気を出せばあの程度、本当に心を奪われたりなど、」

「いや、違くて、あんまりレコウから触りに行くのは、向こうから触られてもあれだし、」

「なんでじゃ? この程度、別に我らも、」

 

 ・・・・・・なんていうか、その・・・・・・、

 

 別に、これは心情的な話で、本人達がいいなら問題ないのかもしれないんだけど。

 

 僕の記憶が正しければ、そいつ、

 

 

 

 オス、だった、はずなんだよね。

 

 

 

「は、え? じゃ??」

 

「おうさ! まだ付いてるぜ?! だいぶちっちゃくなっちまったけどな、」

 

「うーん、あ、見えた、見るんじゃなかった、どうなってんのそれ??」

 

 ここまで来ると凸より凹のほうが大きいな、なんて、

 いやサイズとかわざわざ比べたくないけど、

 

「いいだろー? ほら! これも揉みたい放題!! 羨ましいかー??」

「別の意味でね!? くそっ、僕は元男にすら負けるのか!?!?」

「あれ? これ好きじゃねえの?? ほら、揉んでいいぜ???」

「僕のことを何だと思ってんの?!?!」

 

 このヤロー!? お望み通り揉み引きちぎってやろうか‼︎‼︎

 

「あっれー? おっかしーなー、確かに昔はそうだったんだけどナー⁇」

「いや、まあ、あの頃は夢が。・・・・・・今はそもそも、別にいるしね」

「・・・・・・なーんだ。マ、いっかー‼︎」

 

 おいその二連式核爆弾を揺らすな!?

 当てつけか? 未だに男みたいな僕への当てつけなのか!? その喧嘩買うぞコラー!!

 

「それよりオマエら、何でこんなとこいんの⁇ やっぱ、オマエもマオー様に会いに?」

「まー、うん、一応そんなところかな?」

「じゃあ一緒に行こうゼ! この先にずっと、途中に村もあるとか」

 

 村、かあ、

 気にはなる、アレンのために行ってみる気に。

 それに、魔族と一緒なら、警戒もされづらいか??

 

 いや、こいつには、僕が人間ってことバレてるのか、

 どうしよっかなー。

 

「面白そうじゃの、ゴーじゃ!」

「おーだぜ! 流石ドラゴンさま!! なあなあ、やっぱドラゴンって凄い炎とか吹くのか!?」

「ふっふっふっー、我のは特別凄いぞー? ま、今は禁止されちゃってるがの。封じられた力じゃ、」

「スゲー! カッケー!! やっぱ、伝説の光り輝く秘宝とかも!?!?」

「あるぞ、今はあれじゃかの、」

「ヤッベーー!!」

 

 ・・・・・・・・・・・・ま、いっか。

 

 道案内には、ちょうどいいかもだしね。

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