追放された元班のみんながヤバい件。
戻ってこいなんて言われてももう遅い、僕は魔王様にみそめられて軍の上部で最強参謀スローライフ。
的な、夢。
なんだこれ、てかほんとにどうしよう。
「確証はあるのか。処刑だなんて声まで聞こえたが、」
魔王様! 聞こえてないでしょ、しかしマジでやられかねない。
冤罪押し付けられた? 誰のせい、僕か?
見捨てるわけにもいかないよなー、
「に? なんだこれ、手帳? ・・・・・・なるほど、これが証拠と、ふむ、」
目が合う、魔王様。
なに、エンゼちゃん、
・・・・・・え、無理そう? うそぉ、どんだけ深い穴に嵌められてんの。
証拠、なにあれあんなもんで? しかし、どっかで見たことが、
「・・・・・・確かに、これはあまり褒められたものではないな。だが、これだけで諜報員だと決めつけられるほどでは、」
あ、思い出した、弱虫君が書いてた日記じゃん。
なにあの子、軍事作戦書き残しちゃったの? そりゃダメかもね、とはいえまだ、
「なにゃ。このくにの民ではない? ・・・・・・なるほど? 誰だ、何故わかった」
ギククウッ!!
やべ、やっぱ僕のせいか、
そりゃ、確かにね、違いますよ。
それどころか魔族ですらないんですけど、そういやこの魔王様ってそのこと気づいてるのかな?
「おまえか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい。そうですよ、魔王様」
あれ、は、ロンリー君!?
なぜ彼が、というか僕のことじゃないの??
「なぜだ?」
「・・・・・・・・・・・・別に、ただアイツらを殺すのに都合が良かっただけです。おれは・・・・・・、」
ふーん、本当にこの国のではないんだね。
といっても、魔族は外見の差異が結構大きいし、別の国の人だなんてわかるもんなんだろうか、
「・・・・・・なるほど、あそこからの難民か。なら、問題はないな。我が国のために戦うのなら、我が民だ」
「・・・・・・・・・・・・そうですか。どうも、」
へー、魔族には、微妙に国に属してない集落的なところとかもあるんだね。いや、あったんだね。
人間は、どうだったかな。そういう後ろ盾のないものの末路は、。やになるね。
ま、でも、これで疑いは晴れたのかな?
「なら、外と連絡をとっていたというのもお前か?」
「・・・・・・・・・・・・いえ、そんな相手も、いませんので、」
というか連絡ってなんだ、
電話的な魔導具、戦争なら必須だ。
でも、少なくとも、一般には普及がしてなさそうだしな。
もし仮にそうなったら、僕の視界はさらにごちゃごちゃするかも。
「あ、あの! 魔王様!」
「ん、おまえは、誰だ、」
短小君(ボソっ)、
「たんしょ、にゃ!? ・・・・・・げほん! 何でもない、なんだ?」
「あの、連絡っつーか、手紙なら書いたん、書きました!」
「ほう? なぜだ?」
「えっと、俺は、町の外から来てて。活躍して金を送るために。それで、そのー、知らせを、」
ふーん、それで焦ってたのか?
しかし、あそこには僕以外にも結構変な子が紛れ込んでたんだね。いやそれでも、ダントツで意味わかんないのは僕だろうけど。
「知らせか。そんなもの、どうやって届ける気だったんだ?」
「いや、その、活躍した褒美に、特別だって、」
「ふむ、誰が、」
「あっとー、大人の、あっちにいた、名前言ってたっけな、」
軍人? そんな親切な? いや、これは・・・・・・・・・・・・、
ん、なんだ、びびってたモブ兵士君。
そんなことあるわけないだろって? うん、僕もそう思う、普通はね、
で、その握り込んだ手、どうするの?
「おっと、魔王様がお話し中ですよ、お静かに」
「なっ、キサ?!」
うわ、マジで殴ろうとしてきたよ、なに考えてんだ?
頭がいい位置、おっと危ない、人目が多すぎる。
しかし、作為。こいつはなにか知って、いやだとしたら短絡的すぎる。せいぜい吹き込まれてるか、元々こんなんか?
「流石ですね、セレン班長」
お、いや、今の褒めちゃダメでしょ副君。
というか君、雰囲気変わった? なんか大人びたような、そんなに研修すごかった??
「わかりましたでしょう。自分が伝えていたのは全て事実。彼こそが、この国に必要な英雄ですよ」
ちょ、どうした君?
あれか、そんなに面倒臭いの僕一人に押し付けたいのか、
・・・・・・本当に、なに考えてるんだ。
「・・・・・・上に取り入ろうとしていたのは、おまえか」
「いえ、自分ではなく、セレンさんをです」
「・・・・・・わかった。確かにこの魔王の右腕として素晴らしい人材だ。そのことに免じて出過ぎたまねは不問としてやる」
「は、ありがたきお言葉、」
つまり、これみんなやらかしてたと。
うん。僕もやらかしてるからね、お揃いだー、
・・・・・・じゃ、済まないかもね。
「聞いたなおまえら。こいつらの疑惑は片づいた、必要以上の厳罰はこの魔王の決定を疑うということだ。わかっているな、」
うん。一先ずは、これが落とし所かな。
これで終わるかは、僕なら終わると思うんだけどね。
さて、時間がない。
君たちには悪いが、早くしよう。
「・・・・・・魔王様」
「ああ、セレン。行くぞ、」
忙しいね。
こんな時に、全くね。
しょうがないから、覚えておけよ。
僕の班。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・・・ちっ、また助けられちまった、」
「・・・・・・・・・・・・不甲斐ないな、早くまた前線に戻りたいというのに、」
「・・・・・・・・・・・・っ、」
「そうだな、それでカッコいいとこ見せて・・・・・・、。てか、班長ってそもそも帰ってくんの? なんか、凄いことになってたが」
「・・・・・・・・・・・・あれほどの力を後方に、いやむしろあれほどだからこそ、正しいのか?」
「・・・・・・・・・・・・ぁ、」
「あたりまえだ。セレンさんはこの国を変えるお方。こんな、自分たちを率いてる暇などない!」
「・・・・・・あー、なんかお前、変わったか?」
「・・・・・・・・・・・・その意見に反対はしないが、少し落ちつけ。ここは人がいないからいいが、帰ったら誰に聞かれるか、」
「・・・・・・・・・・・・あ、あの!」
少年兵達は薄暗い路上を歩く。
その先に、他の兵がいる兵舎があるのか、
まあなにかしら人のいるところに。
「ん、なんだ?」
「・・・・・・・・・・・・ふむ、珍しいな、お前が声を上げるのは。どうした?」
「・・・・・・・・・・・・その、今日は、ごめん、」
ふと彼らは立ち止まって、話し合いを始めた。
人気のない、寂しい場所だ。
目的地についてからやればいいのに。
「いや、別に、お前のせいだけじゃないだろ」
「・・・・・・・・・・・・そうだな。奇遇にも、全員に痛いところはあったようだし、」
「ちが、くて。ぼくは、本当に、」
「全くですよ、セレン班長の顔に泥を塗るつもりですか、」
「おい、そんな言い方、」
「あの人のおかげで、自分たちはここから成り上がれるんだ。そんな調子でどうする。俺たちは、今からが本番だぞ? 自分を責めてる暇があったら前を向けってな」
「・・・・・・・・・・・・違いない。彼のためにも、さらに精進するとしよう。全員でな」
そして彼らは前を向く、
なるほど、目的地は近いのか。
確かについてしまっては話もできなさそう、
「っ、違うんだ!!」
また彼らの足が止まる、なんだ?
「ぼくは、ぼくは、前から、」
「おいおい、なに話そうとしてんだ?」
大人、制服を着た軍人。
どっから出てきた、話を聞いていたのか、
「あ? だれ・・・・・・って、この前の! おい、手紙出してくれるって言ったのに、怒られたじゃねーか、なにして、」
「あ? お前が勝手に勘違いしただけだろ。上官に向かってなんて口の聞き方、してんだ!」
蹴られ、別の少年が止める。
あの中では、一番しっかりしてそうな奴。
「・・・・・・・・・・・・待ってくれ、」
「なんだ、くそ! 薄汚い民族野郎が、この俺に触んな!」
「・・・・・・・・・・・・っ、やはり、俺のことを知って、」
雲行きが怪しい、
なにが起こるか。
「あ、やめ、ぼくはなにも、。・・・・・・っ、みんなは、関係ないので、話はぼくに、」
「あー? 誰だお前?」
「えっ、?」
「ああ思い出した、俺らの国をコソコソかぎ回ってたネズミ君じゃねえか。おいおい、まだこの国にいたのか? これは、駆除しねえとな!?」
「なんでっ、ぼくは、あなたにいわ
蹴り、またさっきの少年が庇いに入ったが、まとめて吹き飛ばされた。
やはり体格的に、力の差はどうしようもないらしい、
「・・・・・・なるほど、そういうことですか」
「ああー? お前は、ドブネズミの分際で俺らに取り入ろうとしてきたゴミ野郎じゃねえか。なんだよ、」
「彼の迂闊な行動も、彼の出自も、そして彼に諜報を疑われるようにさせたのも。全部、俺たちを排除するためか、」
「・・・・・・はっ、それがどうした? ちっ、こんなゴミども、さっさと全滅して綺麗になると思ったのによ。しぶとく生き残りやがって」
クズの目が剣呑に光る。
空気がひりついていく、
でも少年達だって、黙って見ているわけじゃない。
「お前、俺たちを嵌めやがったのか?」
「・・・・・・・・・・・・納得した。舐めやがって、」
「・・・・・・っ、そんな、ぼくは、」
「それで、自分たちにそんなに正直に話してしまって良かったんですか? 俺たちの長は、魔王様の右腕だぞ。その部下が、黙ってされるがままだと思うなよ、」
「・・・・・・はっ、ガキどもが。てめーらには何もできねーよ。なにせ、」
奥、数人ほどの大の大人がでてくる。
最初から待機していたのか、少年たちを取り囲む、
「お前達は、ここで反逆者として纏めて処分されるんだからな!!」
叫ぶ。
反逆者、それは聞き捨てならない。
少年たちは徹底的に交戦する構え、でも体格的に、そのうえ魔法でも使われようものなら、一瞬で殺し尽くされるだろう。
手足が鳴る、あえて武器や魔法は使わずなぶり殺すつもりか、
それでも彼らは怯まず、少しでもやり返そうと必死に抗う。
一人二人と倒れながらも、闘志を失わず。
いいね、いいぜ、じゃあそろそろ、
「あの、すみません、軍人さん達。道をお聞きしたいんですが」
暴力と剣呑が充満する人気のない道に、似つかわしくない少女の声。ハハ、
「誰だ? ・・・・・・ほー? まあいい、道が聞きたいのか?」
明らかにおかしい光景だろう。
少女の目には、気絶している少年たちが見えていないとでもいうのか。
だけどそいつらはそんなことも気にせず、無警戒に近づいてくる。
「はは、いいぜ。ならあっちで、ゆっくり教えてやるよ、」
「そう、それは、ドウモ、」
ハハ、バカ一匹、
じゃあ、教えてやるよ、
『反逆』ってのは、オレのためにあるんだってナ、