情報過多の荷物持ちさん、追放される   作:エム・エタール⁂

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61話

 

「『叛逆!』」

「あは、まだ抗うんだ、それでこそだよね!」

 

 さて、どうする、何をしてくる、

 空間に固定された箱、それすら君は切り開けるのか? それとも、

 

 どちらにせよ、僕が見逃すことな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・‼︎⁉︎‼︎?!

 

「っ、いたっ、」

「おいおい、ダイショウブか!?」

 

 そこはせめて煽れよ、

 しかし、これ、なるほど、

 頭が痛い、鼻血出るかな?

 

 見ていた、僕は彼の行動を一つたりとも見逃さなかった、故にこれは痛い、

 相手はまだ箱に閉じ込められたままだ、ここを通れるのはせいぜい、光と、音と、

 くそ、中途半端に声ぐらいは通るようにするんじゃなかったな、目を離すよりはマシだと思ったんだけど。

 

 これ、本当に君が作ったのか?

 

「叛逆、このオレを見下すヤツはゼンインシネ、」

「・・・・・・そこまでの出力はないだろ、」

 

 諜報に対するカウンター、

 僕が散々やった光や音と同じだ、過密な情報ぶつけてきて強制的に脳を焼く、

 自分を見てる相手に対して無差別に攻撃しやがったな?

 

 くそう、僕に対する特攻か? ただでさえ人より感度高いっていうのに、これ下手したら頭痛じゃすまないぞ、

 

「アルンダよ、オマエには、ヤッパたいして効果はナカったけどな。へへ、」

「効果がないので、なんで嬉しそうなんだよ、」

「言っただろ? オレを見下すなって。コレは、オレに対して敵意や侮蔑、ワルイこと考えてるホドきくんだよ、」

 

 ・・・・・・なるほど、一応無差別じゃなかったのか。それで敵味方を区別してるわけね。君の魔法で、どうやったらそんなことができるのかは、

 

 ・・・・・・・・・・・・あときっと、僕に効き目が薄いのは、僕が慣れてるせいだよ。

 ・・・・・・この程度の情報、僕は常に受け止めてるからね、他とは許容量が違う。

 それに、ああ、だんだんわかってきた、

 

「『叛逆!』」

「・・・・・・まだ少し痛いな、」

「オオ、もう慣れたか、」

「それで、その後どうするの?」

 

 君では完璧に閉じた空間は被害できない、

 所詮は斥力、隙間でも空いてないと強引な突破は不可能。

 

 ・・・・・・君の本質が、ただの一方向の力だったらね。

 

「ジャ、借りるゼ、セシィ。『反唱、狭間の剣』、だったか?」

 

 空間が、削り飛ばされる。

 そう、やっとわかった、

 衝撃が返されるのも、情報を返すのも、反省だなんてわかりやすいものもあったな。

 

 君の、本質は、

 

「オ、この剣、使いやすそ

「あ、馬鹿! 握り込むな‼︎」

「イッデェ! ナニコレあぶなー!?」

 

 模倣。

 でも完璧じゃないから、そんなことになるんだよ。

 空間の隙間なんて、直接持ったら自分もバラバラになるに決まってるじゃないか、

 

「君、シファ、僕の真似するの禁止ね、」

「エェーー、」

「今さらっと使ったけど、それちょっと失敗したら君の全身が消し飛んでたからね?」

「・・・・・・ハ、はい」

 

 馬鹿なのか? やるにしても純正の空間魔法はダメだって。本当に君どころか世界が壊れかねないんだよ?

 ・・・・・・・・・・・・君にそれを言うと、嬉々としてやってきそうだから言わないけど、

 

「僕も巻き込まれるし、」

「ウゲー、わかったって」

 

 ほんとかぁー?

 そんなこと言ったって、不利になったらやぶれかぶれで空間魔法暴走させたりしてこないだろうな。

 そんなことやるやつ、

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやー、まあ、負けそうなら、しょうがないかもだけどさー、

 

 

「デモヨオ、イマサラそんなこと言ったって、オレずっとセシィのマネして、」

「どこが??」

「エ、」

 

 なにが??

 その、胸に、ぶら下げて、

 嫌味?? 嫌味か??? よーし引きちぎってやろう。

 

「お、オレ、ずっとセシィと同じように、」

「だからどこか? 全然似てないだろ??」

「・・・・・・ァ、ソウダヨ、ナ、」

 

 僕と君は別だ、全然ね。

 同じものではないよ、当たり前だろ?

 

「・・・・・・ソッカ。『叛逆』」

「そのタネも割れた。それ、君がぶつけられた負の感情だろ? 慣れてるよ、僕も。だから大して効果はない、」

 

 慣れすぎて、むしろ最初に少しでもダメージを受けたのが恥ずかしいくらいだ、

 なんでだろうね、耐性が下がった? わからないや、確かにわざわざ鍛え直してはないけど。

 

「・・・・・・ナラ、ナンデ、」

「うん?」

「ならなんで! 一緒に世界を壊すんだろ!?」

 

   『反想 反抗の箱』

 

「おっと、僕を真似て自分の魔法で囲い込む気だな? 安易にそのまま真似しなかったところは褒めてあげるよ、」

 

 でも隙が大きい。

 それに、僕は離れた別次元同士を繋げられるからね、仮に閉じ込められても問題ないよ、

 

「ガァーーッ、『反抗の剣奏!』」

「いっぱい投げたね、手に持って使うより効率的だと思うよ、」

 

 でもやっぱり、遅いね。

 それじゃどれだけやっても当たらないよ、

 

「グゥッ、『叛芻!』」

「増えたね、自分の行動を繰り返してるのかな?」

 

 それでも結局、隙間だらけ、

 無数の剣を降らそうと、近すぎるとお互いに干渉しちゃうからね。

 それにこうして僕の剣で、ほんの少しでも一本ずらしてあげれば、ほら全部ぶつかってぐちゃぐちゃになっちゃう。

 

 それに、こんなに近づいちゃえば、もう出せないんじゃない?

 

「じゃ、そろそろ、僕から行くよ?」

「ギッ、『反抗の翼

「それ、この空間でやったらまた地面に落ちちゃうんじゃないのかい?」

「ガッ、『反抗の角!』」

「頭突き? わざわざ生やして、そんなに短小って言ったの気にしてたの?」

 

 ごめんごめん、短小の称号は別の子にあげちゃったからね。

 それ、無くした部位を再現して、意味あるのかい?

 

「ほら、そんな頭を突き出して、」

「ギッッ、まだ、『反抗の鎧!』」

「うん、それがある限り、僕は直接触れないね、」

 

 で、それがどうしたの?

 僕が直接触れない程度で何もできないと?

 

 ほら、こうして視線と行動を誘導してあげれば、

 

「ガハッ?! イタイ、ナンデ!?!?」

「うん、自分で自分の体にぶつけてるんだね、」

 

 夢だと、遠当てって言ってたかな? まあ少し違うけど、

 流石に、もうちょっと体幹しっかりした子なら、ここまで簡単じゃないんだけどね、

 

 だって君、いまだに自分の体に慣れてないでしょ。常にフラフラだもん。

 まあ、認めたくない気持ちはわからなくもないよ。

 

「ほら、起き上がって。はいもう一回ころころ〜、」

「ギャッ!? メ、メガマワリュ、」

「ほら、そのままお休み〜、」

 

 ・・・・・・そうだ、確かメートちゃんは、こんな感じで心に入り込む技術で相手を眠らせることすらできたな。

 流石に何やってるか僕もわかんなかったけど、君が相手だったらできるかも?

 

「よしよし、いいこいいこ、」

「ア、ヤ、ヤメ、」

「大丈夫、落ち着いて、僕はここだよ、」

「チガッ、ヤダ、オレ、」

「ほら、安心して、何も考えなくていいから、」

「セシィ。ァ、ィ、イ」

 

 あれ、マジでいけそう?

 うーん、ちょっと心配になるくらいチョロイな、

 そんな君を。僕は・・・・・・、

 

 いや。そうだ。君なんて、いつでも僕が止められるくらいなら、

 そうだね、こんな簡単な手段で止められるなら、無理に考えることなんてないか。

 

 ああ、その方が楽だ。

 

 

 そうだ、ねえいっそ、また三人で行こうよ。僕も君を監視できるしさ、それなら問題ないよ。

 

 

 シファ、大丈夫、君がなにしても、僕が、

 

 

 

 

「『イヤダ!! オレは、ナニモデキナイガキジャナイ!!!!』」

 

 

 

 

 ぐっ、吹き飛ばされた。

 もの凄い衝撃波だ、

 

 反抗の鎧、全方位攻撃、いやまあできないわけないよね。

 むしろ、なんで今までやってこなかったのか不思議なくらいだよ、

 面攻撃は、僕の苦手とするところなのに。

 

「だからほら、いったいなー、」

 

 全身血だらけ、まあ受け身のせいだけど、

 皮膚より骨をとったからね、無駄に表面を削ってしまった、

 だけど、おかげで、まだピンピンしてるよ、

 この程度、僕らにとっては無傷みたいなものだよね。

 

 なんなら僕に至っては、神経がむき出しになった分さらに感度が増したよ?

 あはは、おかげでむしろパワーアップだ、なんてね。

 

 だから、

 

「ァ、チガウ、オレ、イヤ、ヤァ、」

 

 なんで、被害者より加害者の方が傷ついてるんだよ。

 いつかの意趣返しが? なら許すか、

 あーあ、おかげでより思い出しちゃったよ。

 なんでだろうね、忘れたことはないと思ったんだけどね、

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・頭が痛い。

 ナンダ、何を忘れて、

 

「アハ、アハハ、オレ。ワタシ。セシィ、」

 

 ・・・・・・・・・・・・あれ、落ち着かせて、もう一度寝かしつけられるかな、

 あー、どこぞの羊ちゃんは傷ついてもピンク色でキャラ守ってたのに、

 僕の場合は赤黒くてグヂャグヂャで、いやキャラは守ってるか、地獄の亡者的な。

 

 どうかなー、僕は、君のことを、どうしなきゃいけない。

 

「『整理』、せめて大人しく、収納させてくれたらいいのにね、」

 

 どこまで行っても、君の中身は見えない。

 いっそ周りの空間ごと収納したら、君はどうなっちゃうのかな? そんな不確実なこと、そもそも世界が先に壊れかねないけど、

 

 それに、もうそんなこと言ってる余裕もなさそうだ、

 

「『キヒッ、ヒ、セシィ、セシィーッ、』」

「重いな。なんでその状態で魔法は正確なのさ、」

 

 重力、増加。

 上からの斥力、いや重力そのものを模倣して倍増させてるのか?

 まっず、これうかうかしてたら、本当に潰れるかも。

 

 空間そのものへの干渉、確かに強力だ、

 

「『セシィ。オレ、アソコ、フタリデ』」

「でも、おかげでもう一つの空間干渉は壊れちゃったよ。レコウ、一時退避でお願い、」

 

 ——お! もう動いていいんじゃな!

 

「『ァ、ヤダ、マッテ』」

 

 うーん久しぶりの落ち着く背中。

 行こう、近づきすぎはダメだよ、レコウ。

 少なくとも、この重力あんまり離れた場所までこないみたい、

 

「『ア。——マタ、オマエカッ‼︎?!』」

 

 『反撃』『反想』『叛芻』

 

 おっと、今度は、なんだ?

 銃撃か? 確かに、さっきまでは自分のが邪魔して遅かったもんね、それにもの凄い数。

 

 うわあ、蜂の巣になりそう、どんだけ戦場で撃たれてきたのさ? それとももう関係ないのかな、

 

 まあ、でも、そうだ、

 

「銃弾なら、僕もいっぱい受けてきたよ。仮にも味方側からのが多数だってのが、悲しいところだけどね、」

 

 『放出』、足りない分は自分でも撃っちゃえ。

 撃たれた状態の弾をしまっておくのは、便利だな。

 まあこのために、わざわざ銃が欲しいかって言われると別にだけど、

 

「うーん、撃ち負けるね。弾丸のパワーが違うや。でもだからこそ、一発で複数の弾丸の横に当ててずらせるよ、」

 

 ビリヤードってこんな感じだよね、知識でしか知らないけど、

 これも、貫通力がないからこそだよ。

 

「・・・・・・セシィ? 流石にそれはおかしくないかの??」

「んー? まあ今は感度が上がってるからね、」

 

 さて、どうしよっか。

 距離空いたね、このまま逃げちゃえたら、

 

 いいのにな。

 

「『アハッ、エヘッ、マッテクダサイヨー』」

 

 『反抗の翼』

 

 やっぱ、追ってきたね。

 斥力の翼、うん速い、とても速い。

 僕に気を遣ってるとはいえ、ドラゴンにも追いつきそう。

 

 

 そして、ああ、頭がいい位置。

 

 なんで、そんな、真っ直ぐ飛んでるだけなのに、堕ちてっちゃうの。

 

 不安定な飛行、地面に激突したとしても大地が抉れるだけかもしれないけど、その速度なら急に止まっただけでも体に負担がくるね。

 

 そして、僕なら、それを使ってどこでも壊せるよ。

 

 やっぱ、確実な場所なら、首かな?

 

 他なら、余計に苦しいかな??

 

 そして苦しむ君を、僕は終わらせてあげることすらできないのかな???

 

 

 あ、もう、追いついちゃうね、

 

 僕は、どうしよう、

 

 いっそ、抱き止めてでもあげるかな?

 

 

 そしたらきっと、一緒にグヂャグヂャになれるよ。

 

 

 

 ア、でも、いま僕、友達が後ろにいるんだった。

 

 

 

 アハは、は、

 

 

 

 

 

 ごめんね

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